【ビビプロ寄席ライブvol.1】「すごく純真無垢な主催者」による配信なしライブの様子をレポート!《出演:令和ロマン、ヤーレンズ、トム・ブラウン、カラタチ、ストレッチーズ、きしたかの》

2024年11月28日、武蔵野公会堂にて『ビビプロ寄席ライブvol.1』が開催された。

写真提供:ビビプロ

出演は令和ロマン、ヤーレンズ、トム・ブラウン、カラタチ、ストレッチーズ、きしたかの。実力派漫才師たちによる、トーク&ネタ&企画の贅沢なライブだ。本ライブは配信ナシ。チケットは即完しており、運良くチケットを手に入れられたお客さんだけがライブを観ることができた。来れなかった方にもライブの様子を追体験してもらうべく、ネタ以外の様子をレポート!

オープニング

ライブがはじまると、出演者たちが舞台上に集合。

本日の出演者たち(カラタチ、トム・ブラウンはネタから参加)

ヤーレンズ・出井によると、ビビプロ主催ライブは「すごく純真無垢な主催者」によるライブ。彼は2023年に開催されたヤーレンズ×令和ロマンのツーマンライブ・通称「ヤレロマ」についていたスタッフで、実はくるまの大学時代の友人である。

令和ロマン・くるま「1年間ライブを手伝っていたら、(後のビビプロ主催者が)“お笑いってなんて素晴らしいんだ”」とYCA(吉本クリエイティブアカデミー)に通ってしまった

ビビプロライブに出るのは2回目という令和ロマン・ケムリいわく、ビビプロのフライヤーに使用されている画像は『モチモチの木』テイスト。これは「ビビプロあるある」だという。

ビビプロライブのフライヤー。『モチモチの木』は、切り絵作家・滝平二郎の代表作

この日開催されたのは漫才ライブだったが、ビビプロはほかにコントライブも開催している。コントライブ開催の背景にあるのは、主催者がヤーレンズ×ジグザグジギーのツーマンライブを手伝った際「コントってなんて面白いんだ」と感銘を受けたこと。

ビビプロ主催のコントライブ。第1回は、率直に『感銘』というタイトルで開催された。『感銘』ライブレポートはコチラから。現在、第2回コントライブ『霹靂』配信中(チケットはコチラ/視聴期間:12月21日(土))
ピュアな主宰に対し、「いろんなツーマンに行くから……」と警鐘を鳴らすストレッチーズ・高木
『モチモチの木』に加え、ビビプロライブにはもう一つ“あるある”がある。それは「バインダーがこっち(縦)に閉じる」(出井)
くるま「今日も主催者が見てるわけなんで、誰の影響を受けるか……」。この日のライブを機に、またなにか生まれるかもしれない
いつか、すべてのハゲ黄色を集めた『ハゲ黄色ライブ』が行われるかもしれない?主催者「なんてハゲ黄色って素晴らしいんだ……!!!」
きしたかの・高野は『水曜日のダウンタウン』に出れば出るほど好感度が上がる稀有な芸人。「実直だし、誠実だし、剣道強いし……お巡りさん?」(出井)。高野のスーツは『こち亀』に出てくる警察官・中川さんと同じ色
ヤーレンズ・楢原から「ハゲ」と言われ、学校の先生のように注意に向かう高野
この時期、ストレッチーズは「無意味に」(出井談)Xのトレンドに入り続けていた。高木によると、出井から「トレンドに入ってるけど大丈夫?」と解散を案ずる連絡が来たそう。「俺まさか、こんなにお世話になってる先輩にトレンドで解散報告しないですよ」(高木)
M-1のワイルドカードで、自分たちに投票しようとしたという高野。しかし電話番号の入力を求められ戸惑ったそう。「あれ、いつから?」(高野)、「高野さんだけじゃないっすか?」(高木)
高野の電話番号は「0123‐ハゲ黄色」(出井談)

「そろそろ(ネタに)参りますか」と出井が言うも、まだカラタチとトム・ブラウンが到着していない様子。「ヤーレンズさんが27分くらいやるから大丈夫」と言う高木に「やるかぁ!」と出井が応戦するも、ケムリから「この前のビビプロライブで19分くらいやってた」とタレコミが。さらに「タモンズさんの寄席でも23分くらいやってた」と高木が追撃。

M-1ツアーでヤーレンズが長時間ネタをすることに対し、「会場にいないお笑いオタクが怒り狂う」と出井。「福岡公演で(出演者が)まるごと最後の飛行機を逃すところだった」(くるま)

15分ほどオープニングトークを楽しみ、各組のネタへ。

ネタ

ストレッチーズ
ヤーレンズ
きしたかの
令和ロマン
トム・ブラウン
カラタチ

企画「アンケートグラデーション」

全組のネタが終了し、企画コーナーへ。

お笑いライブでは聴かないタイプの不思議な音楽が流れ出したため、ケムリ以外の芸人たちが警戒して(?)出てこない。ひとりきりのケムリ
恐る恐る出てくる出演者たち。流れていたBGMはStella Jang 『Colors』。どんな曲か、ぜひ確認を
ケムリ「デスゲームのフォーメーション!?」
カラタチとトム・ブラウンも合流。カラタチは過去にもビビプロライブの出演経験がある。「初期メンです」(カラタチ・前田)。主催者がアイドルオタクだそうで「アイドル枠で呼んでもらってる」(前田)、「アイドル“好き”枠だろ」(出井)
コーナーは「アンケートグラデーション」。コンビで1回ずつお客さんに質問を投げかけて、該当する人数を減らしていく。質問はBOXのなかに入っている単語にまつわる内容にすること

1個目の質問は、該当するお客さんが「150人以下」という縛りがある。キャパ350人ほどの会場なので、最初から半分以下に減らさなければならない。

最初に挑戦したのは、きしたかの。

高野のBOXボケ「きつね」
きしたかのは「旅行」にまつわる質問をすることに。決まった質問は「修学旅行の行き先が海外だった人」

お客さんはスクリーンに表示されるQRコードを読み込み、その場で投票。すぐに集計結果がわかるという仕組みだ。これに対し、くるまは「ビビプロおもしれー!」と楽しそう。

スマホを取り出すお客さんに、楢原がピースサインでアピール。「写真じゃないんで!」(ケムリ)
新手のQRコード

お客さんたちがその場でQRコードを読み込み、投票。結果は……

「修学旅行の行き先が海外だった」に該当するお客さんは、48人!

続いて、ストレッチーズが挑戦。

ストレッチーズ・福島のBOXボケ。「紙飛行機のまだ途中」
お題は、なんと「ストレッチーズ」!高木「けっこうおもしれぇじゃん」、ケムリ「なんでちょっとナメてたんだよ」

紆余曲折あり、ストレッチーズの質問は「Official YouTube Channelに登録している」人。このチャンネルは2年ほど更新ストップしている。「再始動するので出てほしい」とお願いされヤーレンズが撮影に協力したが、その動画もまだ上がっていないという。ケムリ「こわ!なんで!?」。

★ストレッチーズOfficial YouTube Channelはコチラ

ストレッチーズ公式YouTubeに登録しているのは、25人!良い感じで刻んでいる

次に挑戦するのは、カラタチ。

カラタチのお題は「Amazon」
真剣に相談するカラタチ。二人の世界。トム・ブラウン みちおからの助言「これは?『お母さんがめっちゃAmazon使うから、まわりの主婦友から“ママゾン”って呼ばれてる』」、布川「お前、今日よそ行きのボケ多いな!」

みちおの助言は聞かず、決めた質問は「子ども用のプレゼントをAmazonで買ったことがある人」。しかし他出演者たちから「今日帰ったら置き配がある人は?」など様々な助言(茶々?)が集まり、最終的に「今年誰かの誕生日プレゼントをAmazonで買った人」に決定。

結果を待つ楢原

結果は……

45人!残念ながら失敗……。でもストレッチーズの質問と順番が「逆だった」というテイで企画は継続

ここでケムリによる新ルール「25人より少ない人数を出せたらその人が勝ち!」が設定され、続行。

みんなで「25人以下」を狙う
ケムリにお題を引いてもらう。みちお「引いた瞬間〇んでもらうから」

ケムリが引いたお題は「Instagram」。布川から「Instagramの会社がやってるThreadsの、俺のアカウントの盗撮投稿が楽しみ」という質問はどうかと提案が。

出井「Instagramの会社がやってるThreadsっていうので、僕がやってるフライドポテトの悪口の更新が楽しみな人」、みちお「InstagramがやってるThreadsの、俺が3日くらいでやめた、数字の7って書いてあるものを上げてる……」
高野「InstagramがやってるThreadsの、僕が、剣道をやってて、その剣道の、僕の、裏からの突きを、見たことがあるよって人」 ※高野はThreadsをやっていない。岸「嘘すべり」

最終的に決まった質問は、布川の「Instagramの会社がやってるThreadsの、俺のアカウントの盗撮投稿が楽しみな人」に。

結果は……

37人!ストレッチーズYouTube登録者数を超えた!

どうしても「25人以下を出したい!」ということで、まだ質問していなかったくるまが質問することに。

くるまが引いたお題は「映画」。高木「いよいよ(お題)ストレッチーズってなんだったんだ……」

くるまからの質問は、「今日映画館で映画を観たあとにこのライブに来た人」。この質問は、QRコードではなく挙手で結果確認することに。果たして、手を挙げる人はいるのか……

ひとりいた!!!成功!!!企画成功の立役者がこの日観たのは『劇場版ACMA:GAME 最後の鍵』。イカゲームの続編ではない
急に押されて怒る高野「大山あああああ!!!!!」 ※犯人は岸

企画が終了し、エンディングへ。

ストレッチーズより「YouTubeチャンネル登録お願いします」の土下座。ほかのみんなは各々のストレッチ

まるで謝罪会見のようにカシャカシャ撮られ、ライブは終了。ストレッチーズのYouTubeチャンネルには過去のネタ動画が上がっているので、是非確認を!高木によると、動画をUPしないのは「めんどくさい」から。「俺わかんないから!スタッフとかもいねぇし、こいつ(福島)なんもしねぇし。わかんねぇから、パソコンが!」……と、パソコンができる人を求めているストレッチーズ。そんなときは「ビビプロにお任せください」とくるま。主催者がストレッチーズに感銘を受けることがあれば、なにかが起きるかも……?ストレッチーズYouTubeの今後に期待。

ビビプロは、今後も様々なライブを開催予定。最新情報は、公式X(@vivipro_ww)で確認を!

文, 編集, 撮影:堀越 愛