2025.06.03
【シシガシラ×黒帯×チェリー大作戦「漫才至上主義」インタビュー】飛躍のきっかけとなったユニット最終章に向けて。“恩返し”のツアーがスタート
シシガシラ・黒帯・チェリー大作戦によるユニット『漫才至上主義』が、6月29日(日)の静岡公演を皮切りに“最終章”となる全国ツアーをスタートする。ツアーは大阪・広島・福岡・愛知・東京の6か所で開催される。

『漫才至上主義』は、シシガシラ・ダイヤモンド・黒帯・チェリー大作戦の4組によって2022年にはじまった東西縦断ユニット(ダイヤモンドは解散により脱退)。「M-1で結果を残すまであと一歩」というメンバーが集められたユニットで、実際、結成初年度にダイヤモンドが決勝に進出した。さらにシシガシラは2023年に敗者復活戦でM-1決勝進出、黒帯はなんばグランド花月で単独ライブ開催、チェリー大作戦は数々の賞レースで決勝進出……と、それぞれ順調な活躍を見せている。そんな彼らは、なぜ“最終章”と銘打ったツアーを行うのだろうか?リモートで東京・大阪にいる3組をつなぎ、ツアーに向けた展望を聞いた。

見守ってくれたお客さんに向けた最終章ツアー
———『漫才至上主義』は、これから行う全国ツアーで最終章になるとのこと。「最終章」と区切りをつけた理由を教えて下さい。
シシガシラ・脇田 浩幸(以下、脇田): ダイヤモンドが解散してユニットを抜けたことによって、本当はそこが一区切りになるはずでした。でも解散発表をしたのが昨年の12月31日だったので、『漫才至上主義』最後のライブ(2024年12月14日開催)で発表ができなかったんです。お客さんは最後と知らない状態で見に来て、来年も楽しみにして帰ったと思います。だから「これが最後ですよ」という気持ちでみんなが来れる状態にしないと、3年間見守ってくれたお客さんに対しても失礼なのかなと……嵐さんと同じです。

———黒帯さんは今年がM-1ラストイヤーということで、このツアーを行う意義も大きいのではないでしょうか。
黒帯・てらうち(以下、てらうち): シシガシラさんの厚意で続けさせてもらって……
脇田: そんな団長みたいな感じじゃじゃないよ(笑)。
黒帯・大西 進(以下、大西): 正直、もっと前に終わると思っていましたね。
てらうち: そうそう。特に去年の夏はマジで終わると思っていましたけど、脇田さんが「やろう」と言ってくれたので「やりたい」となりましたね。
大西: 浜中さんはどっちでもみたいな感じでしたけど。
一同: (笑)。
シシガシラ・浜中 英昌(以下、浜中): ちょっと待ってよ。言ってないってそんなこと。
大西: まあでも、ダイヤモンドがおらんから、(最終章にしても)良いんかなという気持ちはありました。今年が僕らのラストイヤーということもあって「続けたい」と言ってくれたのが嬉しかったですね。
てらうち: せっかくやっていただけるなら、頑張りたいです。
———チェリー大作戦さんとしては、最終章に対しどのような思いを抱えていますか?
チェリー大作戦・宗安 聖(以下、宗安): 最後となったので、今年は3組でM-1決勝に行けたら最高やなと思います。いつもの『漫才至上主義』より気合が入るなと。
チェリー大作戦・ねんど(以下、ねんど): ライブも最後なんですけど、黒帯さんはM-1ラストイヤーなので、一緒に決勝行くには今年しかない。黒帯さんと一緒に……あっシシガシラさんも。
一同: (笑)。
ねんど: 特に、黒帯さんと一緒に行きたいなと思います。
てらうち: シシガシラさんはもうラストイヤー終わってるみたいな言い方して……
浜中: ほんとだよ。
ねんど: 一緒に行きましょう。

———ずっと切磋琢磨してきたユニットからダイヤモンドさんが抜けたということで、寂しさもありますよね。
浜中: 「4組で決勝へ行こう」と掲げていたので、そこは寂しいかなと思います。
脇田: 当初は全員お笑いで食えていなくて、「食えるところまで持っていきましょう」という目的でユニットがはじまりました。それで、最初の年にM-1決勝に行ったのがダイヤモンド。だから、ダイヤモンドが『漫才至上主義』の格を一個上げてくれたと思っていて。そのダイヤモンドが解散ということで、思うところはありますね。
てらうち: 単純に『漫才至上主義』の集客が心配です。東がダイヤモンド、西が黒帯で持っていると思っていて……
浜中: 言わなくていいよ。
てらうち: 片腕がなくなった感覚。“ハゲとヒゲ”で大丈夫かと思っていました。
脇田: 足が2本あるからいいだろ。
てらうち: スタイリッシュなダイヤモンドが抜けて心配ではありますね。
脇田: そこはゲストで補っているわけじゃん。
てらうち: まあまあ。友達の感覚やったから寂しいですね。
大西: 僕は、唯一ユニットのなかでライバルみたいな感じに思っていたので、やっぱり寂しかったですね。
てらうち: 良いコンビでしたね。

———宗安さんは、小野さんとプライベートでも仲が良かったそうですね。
宗安: 小野さんにはめっちゃ可愛がってもらっていたんですけど、解散したので会う機会も減りますしネタも見られないのは寂しいですね。小野さんは、一応“置きチケ”で招待しようと……
一同: (笑)。
脇田: 本当に来そう。
ねんど: 小野さんは、リーダーシップをとって表に立って色々やってくれていました。野澤さんに関しては、大西さんと三人でナンパに失敗したりとか、いろんな思い出があります。
大西: まあ、失敗ではないな。
てらうち: あと、ねんどは小野ちゃんにお金借りてるやろ。
脇田: あーそうだ。
ねんど: 残り10万です。早急に返せるように『漫才至上主義』頑張らないと。

それぞれの思い出
———ユニットが4組から3組になったということで、あらためて皆さんの関係性やユニット内の立ち位置について聞かせてください。
脇田: 僕らは芸歴で言うと一番上なんですけど、そんなに尊敬はされてない。
浜中: 偉そうな立場にはいないですね。
てらうち: ナメてますけど、尊敬はしてますよ(笑)。
脇田: ナメてんじゃん(笑)。締めるところは締める仕事だけ、やらせてもらえればと。
てらうち: 僕がいつも思うのは「いっちゃんウケたい」ということ。このユニットがどうこうじゃなくて、ただただ俺らがウケたい。
大西: 盛り上げられているという自覚はあるんですけど、シシガシラさんとダイヤモンドさんが先にM-1決勝に行ったんで、旨味はだいぶ吸われたなと……
シシガシラ: (笑)。
大西: まあでも、バイトを辞められたのは『漫才至上主義』のおかげなんでね。
てらうち: たしかに。
大西: 当初はまだバイトをしていました。脇田さんもお金なさすぎて、奢らなあかんときに、なぜか靴下に1万円を隠してはって……
シシガシラ: (笑)。
大西: 今はもうそんなこともなくなって、それだけでも幸せなんですけど、欲を言えばM-1決勝に行きたいです。
てらうち: もうひとつ上のステージに行きたいですね。

———芸歴では、チェリー大作戦さんが一番下になりますよね。
宗安: だからプレッシャーもないんですけど、このなかでウケたら漫才師のなかでも上のほうに来れているのかな、と思いますね。
ねんど: 毎回がむしゃらに食らいついていくだけですね。ただ、ライブでは毎回お客さんにステッカーをプレゼントしているんですけど、SNSでは僕らとシシガシラさんが「譲」、黒帯さんとダイヤモンドさんが「求」になっていて……。「真の譲られ王」がどちらか、これから決まるのかなと思います。
てらうち: 今回もステッカーあるのかな。
マネージャー: あります。
脇田: 俺らだけキラキラにしてみようかな。
浜中: レアカードみたいにね。
てらうち: 遺影みたいにしたダイヤモンドのステッカーも作って……
一同: (笑)。
大西: 前のライブで、脇田さんのシークレットカードがあったよね。
浜中: あーあった。
脇田: あったあった。俺だけカラーだったんだけど、沼津の劇場でやったとき床に落ちてたらしいよ。
一同: (笑)
浜中: シークレットなのに……
大西: 僕もシークレットをもらったんですよ。スマホとケースの間に挟んでたんですけど……コロナになりました。
脇田: 俺のせいじゃねえよ(笑)。

———自然と思い出話が出てきますね。特に印象的だった出来事を教えて下さい。
脇田: GERAというラジオアプリで『漫才至上主義』として番組をやらせてもらったことがあって。ボケとツッコミの4人ずつに分かれて「みんな食えてなかったもんね」と話していたときに、チェリーだけ寄席の単価が高いとわかって、亀裂が生まれました。
宗安: 言わんでええやん。
てらうち: チェリー大作戦とオール阪神・巨人師匠の単価が一緒でした。
一同: (笑)。
宗安: じゃあ師匠の単価安すぎるやろ。
ねんど: 黒帯さんの月収さっき見ましたけど、僕らの3倍くらいでした。
浜中: 僕は宗安とよく飲んでいたので……宗安は彼女の家によく行っているなという思い出がありました。
宗安: もう別れとんねん。
一同: えー!
———黒帯さんが思い出に残っていることはありますか?
大西: シシガシラさんの帯番組がBSよしもとではじまって、そのタイミングで浜中さんがちょっと良いところに引っ越したんです。でもすぐレギュラーが終わって……
浜中: あったあった。バイトもやめてな。
大西: バイトもしてたんか。
浜中: そう。そこから借金生活。
てらうち: “お金ない話”で言うと……脇田さんがマジでお金ないときがあって、その1~2年後くらいに引っ越すとなって「洗濯機をドラム式にしようかな」という話をしていたときは感動しましたね。
一同: (笑)。
脇田: 買おうと思ったら、結局家に入らなくて買えなかったんですけど。
大西: やっぱりお互い仲が良いし、なにが面白いか把握しているので、ライブのエンディングコーナーがとんでもなく面白いときがあります。脇田さんをみんなでいじったりして。
脇田: みんなでというか、黒帯だけどね。袖に行かされて、影マイクで好きなパンだけ言わされるとか……
大西: めっちゃスベるときもある。

———チェリー大作戦さんはいかがですか?
宗安: M-1でシシガシラさんが敗者復活から決勝行った次の年、『漫才至上主義』で初めてちょっとだけ席が余ったことですかね。
脇田: やめろ。
宗安: 決勝行くために頑張っていたのに、決勝行ったらちょっと減るっていう。
脇田: やめろって。平日の昼間だったんですよ。
浜中: そうだっけ?
脇田: 16時くらいだった!
てらうち: 嘘ついてんなー。あれは土曜の20時でしたよ。
浜中: 最高の時間じゃん!
マネージャー: 水曜日の18時開演でした。
脇田: 18時は普通の仕事だったら来れないよ。年の瀬でやることいっぱいあるし。
浜中: たしかに。
脇田: 早いは早いでしょ。
てらうち: 言い訳下手やったな。
宗安: 昼と18時、全然ちゃう。
脇田: すぐファクトチェックするのやめて!!!
———あらためて、『漫才至上主義』は皆さんにとってどのような場所だったのでしょうか?
てらうち: 「まずはここでウケないと」という感じでしたね。第一関門というか、ここでウケて寄席でもウケるのが最高やなと。ありがたいライブですよね。
大西: M-1準決勝が東京開催ということもあって、このライブの東京会場でウケたときに自信がつきましたね。まだ決勝には行けてないですけど、東京でもちゃんとウケるという自信ですね。
宗安: 僕にとっては「ええネタを作らな」という生活の一部というか、発表会みたいな感じ。
ねんど: 『漫才至上主義』に向けてネタを試すこともあったかもしれないです。
宗安: ここで調整していくみたいな。
ねんど: 毎回黒帯さんがめちゃくちゃウケる。イチウケなんです。悔しくて勝ちたいなと思います。
てらうち: それだと、シシガシラさんがウケてないみたいになる。
ねんど: いやいや、シシガシラさんももちろんウケているんですけど。
浜中: いや、遅いよ。
てらうち: シシガシラさんは「持ち時間3分」って決めてまう※から。
浜中: 決めてないよ。
※シシガシラは以前、M-1を見据え、早いタイミングから3分以内でネタを披露していた

ユニットがなかったら、まだバイトをしてた?
———『漫才至上主義』を通じて生まれた変化はありますか?
脇田: 『漫才至上主義』を見に来るお客さんはM-1と近いお客さんだと思うので、ウケなかったくだりは外すとかウケたら入れようとか、やっていましたね。
浜中: 『漫才至上主義』は大阪でもライブがあったので、大阪でも漫才ができるのは大きかったですね。東京だけじゃなくて大阪のお客さんにどれがウケるか考えることで、漫才の幅が広がったかなと思います。
てらうち: 僕らも、はじめたときよりは良くなっているんじゃないかと思いますね。はじめたてのころのネタを久々にやると、あんまやなと。そこで成長を感じています。
大西: 僕らにとってはウケるほうのライブで、ホーム感もあります。そのなかで、脇田さんとか野澤が「あそこいいな」とか見ていてくれたので、参考になりましたね。
———出演者同士のアドバイスなどもあったんですね。
大西: なんとなくそうですね。でもチェリーにはしなかったな。
てらうち: チェリーは難しいねんな。
大西: 文句ないというか。
てらうち: そうそう。
脇田: 目標としているものが明確にある感じがするよね。
———チェリー大作戦さんは、『漫才至上主義』を続けたなかでの変化は実感していますか?
宗安: 東京で舞台をやることがあまりなかったので、「ライブに向けて良いネタを作らな」という緊張感があった。そういう意味ではネタをつくる時点でのメンタルが変わってきたかなと思いますね。
ねんど: 僕はあんまり漫才のネタとかはわかんないです。どうなんでしょう、わかんないです。
一同: (笑)。
ねんど: 変わっているのかもわかんないですし……滑舌とかは良くなったかもしれないです。

———元々、チェリー大作戦さんはコントをやる機会が多かったですよね。
宗安: 『漫才至上主義』がはじまる1年前くらいから、本格的に漫才をやりはじめたと思います。漫才を舞台で多くやりたいと思っているときにこの機会をいただいたので、より成長できました。漫才についてより考えるようになったのは『漫才至上主義』のおかげですね。
ねんど: 漫才自体、あんまやっていなかったですもんね?
宗安: そもそも、僕らはコントしかやっていなかったんですよ。たまに漫才をつくって、「M-1も行けたら……」くらいでした。そうしたら2020年に初めて準々決勝行けて「じゃあ頑張ろう」と。そのときにこの機会をいただいたので、ほんま良いタイミングやったな。
———大阪で漫才師として人気を誇る黒帯さんと同じライブに出るということも、チェリー大作戦さんにとって大きかったのではないでしょうか。
宗安: 単純にありたがいですし、てらうちさんとはネタの話をちょいちょいさせていただいています。『漫才至上主義』がはじまる前はそこまで関わりがなかったので、この機会で仲良くさせていただいて感謝しかないです。
ねんど: 黒帯さんのおかげでなんとか活動させてもらっています。
———黒帯さんから見て、チェリー大作戦さんはいかがでしょうか?
てらうち: ユニットがはじまる前はそんなことなかったですけど、はじまってからは仲良くなりましたね。
大西: はじまる前の記憶はないですけど、このふたりはもう普通の後輩とは違う感情ですね。
てらうち: まあね。一緒にやっているからね。
大西: シシガシラさんも同じですけど、普通やったら会って挨拶する程度でも、この2組とは一言二言しゃべりたくなりますね。

———ほかのコンビを見て、変化や成長を感じることはありますか?
脇田: 黒帯はどんどん変わっていってる気がしますね。毎年テーマを設けているんじゃないかなと。同じような系統でどんどん強くするというより「今年はこれを試してみようか」という感じに僕からは見えていますね。
浜中: 逆に、チェリーは自分たちの空気感を保てているのはすごい。
大西: ここの2組(シシガシラ、チェリー大作戦)は、根本は変わってないかな。
てらうち: たしかに。
大西: 元々おもろくて、仕上がっていたので。僕らのほうが合わせに行っているというか、筋はあんねんけど、形は毎年ちゃうのやってるなと思いますね。
てらうち: たしかにね。はじめた頃よりも、コメディアンとしての軸がちょっとずつ固まってきたのかなと。僕らはキャラがあまりないので、向き合う良い機会になりましたね。
宗安: 僕から見ると、シシガシラさんはそもそも強いネタを持っていて、この何年かでもっと良くした感じ。黒帯さんはたしかに色々変えたと思うんですけど、黒帯さんの香りみたいなものは残したままどんどん良くなっていると思います。
ねんど: 僕は……なんかあんまわからんけど。
浜中: お前、もう帰れよ(笑)。
てらうち: ごめんなさい、もうねんどには聞かなくても大丈夫です。
一同: (笑)。
ねんど: 変化でいうと、寺内さんの体が仕上がってきたと思います。
てらうち: (ポーズを決めて)ここ最近やな。
———話をうかがっていると、黒帯さんが特に「変えよう」と動いているのかなと思います。やはりM-1への思いからでしょうか?
大西: ダイヤモンドと似てるというか、流れを読んじゃうんですよね。「今年のM-1はこういうのが来るから、じゃあこうするか」みたいに。合わせに行っている感じはありましたね。
てらうち: うまく言えないですけど、僕らはただがむしゃらにネタをつくってやってきた。ネタができたら「今年はこれで行く、これを見てほしい」で行っている感じですかね。
———そんな黒帯さんも、今年がM-1ラストイヤーとなります。
てらうち: 特になにも思っていなかったんですけど、そう言われたら「たしかにな」と思いますね。ただ、勝ちたいのは毎年ですから。
大西: 毎年悔いなくはやっていますね。
てらうち: 自分としては「もうちょいやねん」って感じなんです。「あともうちょっと。ここさえわかれば」という感覚。今年はその答えが出ればいいなと思います。
———もし『漫才至上主義』がなかったら、今頃どうしていたと思いますか?
脇田: マジでまだバイトしていたかもしれないです。
浜中: そうね。可能性あったよ。
脇田: ユニットって大事なんだなと思いました。誰かがひとり食えたら「その道あるんだ」となれる関係ではあるので、でかいと思います。
浜中: 結果を先に出されたら悔しいとかもありますしね。
大西: 僕らは主戦場が大阪なので、これがなかったら東京には行ってないと思いますね。ライブで2ヶ月に一回東京に行って、寄席にも出させてもらって。これがなかったら、大阪のローカル感が強いもっと閉鎖的な芸人生活を送ってそうですね。
てらうち: たしかに。あと『漫才至上主義』のおかげで、他の東西芸人のユニットが増えたんですよ。
大西: 『漫才大家族』※とかね。
※マユリカ、ケビンス、ビスケットブラザーズによるユニット
てらうち: 後輩に「やりやすくなりました」と言われるので、良かったのかなと思います。


———チェリー大作戦さんはいかがでしょう?
ねんど: 大げさかもしれないですけど、芸人を続けられていたかもわかんないです。
てらうち: 大げさや。
大西: だいぶ大げさでした。すんません。
最終章に向けて
———もうすぐ最終章となるツアーがスタートします。今はどのような思いを抱えているでしょうか?
脇田: 全国ツアーなので、普段見ていないお客さんの前でやることにもなると思う。ちゃんとしないと笑われちゃうようなゲストも来てくれるので、恥じないネタをやろうと思っています。
浜中: 理想としては、最終章に向けて今年のネタが2本できればいいなと。それでM-1も勝負できるネタに仕上がればなと思います。
大西: 今の段階で「今年はこれで行きたい」というネタがあるんですよ。それが『漫才至上主義』で通用するかどうかですね。
てらうち: 嫌な言い方すると、利用させてもらうというか。
大西: まあ『漫才至上主義』でそんなにウケなくてもやるとは思います。
ねんど: 個人的には、ダイヤモンドの小野さんとお決まりのノリがあったんですけど、それができなくなっちゃったので、五人のうちの誰かとノリを仕上げていきたい。
浜中: 俺、そのくだり笑ってないです。
———ツアーが終わったあとの展望は描いていますか?
脇田: 終わるのがわかった状態でツアーがはじまるので、次の動きを考えるとは思います。
浜中: みんながそれぞれ結果を出して、特別版でまたできたらとかは考えていますね。
てらうち: 僕らはこのライブが終わるときにM-1も終わっているので、だいぶ人生変わっている。
大西: 黒帯として第2章に行く感じやな。
てらうち: たしかに。15年目からどうするのか、正直あまり想像ついていないです。
大西: M-1戦士ではなくなるので、こんなにガチで漫才作ることはなくなるのかな。でもこの間の『THE SECOND』がだいぶ熱い戦いだったので、優勝する以外は結局やり続けなあかんのかなって。M-1で優勝はしたいですけど、優勝せんほうがずっとおもろくはおれるんかなと思いましたね。チャンピオンになっちゃったら、そんな熱量で漫才できなさそう。
てらうち: むずいね。今はとにかく、一生懸命M-1頑張ります。
———チェリー大作戦さんはいかがでしょう?
ねんど: 『NHK新人お笑い大賞』や『ダブルインパクト』に向けて、漫才もコントも頑張ります。
大西: じゃあ『漫才至上主義』はそのなかのちっちゃな一個って感じやな?
ねんど: いやいや、大事なライブです!悪く書かんでください。
———最後に、ツアーに向けて意気込みをお願いします。
脇田: 最後だからって思い出づくりにはしません。戦い続けるのでワクワクしてください。
浜中: 今までは東京と大阪でやって、地方からも来てくれる人がいた。今度はこっちが地方に行くので、見ていただけたら嬉しいです。
てらうち: ハッピーエンドで終われるように楽しんでもらえたら。
大西: 来てくれる人も最後なので、ぜひ来てもらいたいですね。
宗安: 『漫才至上主義』にしかない空気があって、そこはほかで味わえないと思う。最後、見納めに来ていただきたいです!
ねんど: 応援してもらっている人や社員さんに恩返しするために、このライブが盛り上がらないといけない。引き続き応援してもらって結果を出してハッピーエンドとなるように頑張りたいと思います。
『漫才至上主義 最終章 全国ツアー』概要

【静岡公演】
日時:6月29日(日)16:45 開場/17:00 開演
会場:沼津よしもとラクーン劇場
ゲスト:ケビンス、デルマパンゲ
【大阪公演】
日時:7月13日(日)19:00 開場/19:15 開演
会場:よしもと漫才劇場
ゲスト:笑い飯、ヘンダーソン
【広島公演】
日時:8月17日(日)17:30 開場/17:45 開演
会場:広島紙屋町劇場
ゲスト:ギャロップ、カベポスター
【福岡公演】
日時:9月20日(土)20:00 開場/20:15 開演
会場:よしもと福岡 大和証券劇場
ゲスト:金属バット、オズワルド
【愛知公演】
日時:10月25日(土)16:45 開場/17:00 開演
会場:大須演芸場
ゲスト:マユリカ、エバース
【東京公演】
日時:11月8日(土)18:30 開場/19:00 開演
会場:ルミネtheよしもと
ゲスト:coming soon
<チケット情報>
■会場チケット
料金:前売 2,800円/当日 3,300円
静岡・大阪・広島公演のみ
※福岡、愛知、東京公演は後日発表予定
●FANY先行
受付期間:5月10日(土)11:00~5月12日(月)11:00
当落発表:5月13日(火)18:00
チケット販売:FANYチケット
●一般発売
発売日時:5月17日(土)10:00
チケット販売:FANYチケット
FANYチケット(会場)はこちら
■配信チケット料金: 1,500円
※配信は、静岡・大阪・福岡・東京公演のみ
チケット販売:FANY Online Ticket
FANY Online Ticket(配信)はこちら
PROFILE

シシガシラ
左:浜中英昌
右:脇田

左:黒帯・大西進
中左:黒帯・てらうち
中右:チェリー大作戦・宗安聖
右:チェリー大作戦・ねんど
文, 撮影:まっつ
編集:堀越愛