『たぶん、これも情緒』は、吉本興業所属の芸人・あさがお 三浦リョースケさんによる連載。

いろいろあって10年続けたコンビを解散し、新コンビを結成したばかりの三浦さん。芸人として“リスタート”した三浦さんは、今、芸人人生の過渡期にいます。
『たぶん、これも情緒』は、激動の日々を過ごす三浦さんによる日記コラム。今しか語れない心の動きを、6ヶ月間限定で、ほぼ毎日率直に綴ります(月初に1ヶ月分まとめて公開予定)。三浦さんがセレクトするプレイリストつき。
8月1日~8月31日の記録
8月1日(金) 『たぶん、これも情緒』
今日はついに、このコラムがワラパーに掲載された。
「これどうなるんやろ?」と思いながら過ごしてきた1ヶ月が、ついに形になる日。
朝からずっとソワソワしてる。気持ちだけ先に走って、体は椅子に座ってる。
反応が気になる反面、「もう始まったもんはしゃーない」と思う自分もいる。
芸人のコラムにしては長すぎると、ぼくは思っているのだが、読んだ方から早速、「読み応えがすごい」 といただいた。
ほらね、長いでしょ。
ただ、この毎日が皆さんのどこか、良くも悪くも何かになればええなと思っている。
そしてぼくは今日、とんでもない雨の中、飲み会へ。
台風が迫ってるらしい。
飲み会。お酒を飲むだけなのに「会」がつく。
なんか東京っぽくて好き。
一度もお酒を飲んだことがない方から「飲み会しよう」と誘いが来た。
この方からは何度かお酒の誘いをいただいていたが、なかなか行けず、ようやくご一緒できることに。
飲み会というのはお互いに知らない人たちが来る可能性が大いにある。
飲み会という名の合コンか?実際は蓋あけてみないとわからない。
「飲み会しよう!」って言葉、いくつかパターンがあると思っている。
①男女の出会いガチ目的パターン。
②誘った人に気になってる女性がいて、芸人がいた方が助かるパターン。
③ただ飲みたいだけの口実で「飲み会しよう!」と言ってるパターン。
①は、ぼくが一度も飲んだことがない相手だし今回はないと思う。
②はちょっとある。このお誘いも2週間前くらいに呼ばれたやつで、意中の女性の警戒心を解くために「何人かで飲もう!」って言い方したのかもしれない。
③はよくある。ほぼほぼこれと言ってもいい。
今回は多分②と③の中間くらいだと思っている。
雨の中、恵比寿に向かう電車でワラパーの最終稿を見返しながら、「これ、どうなるんやろな」とまた不安になる。
お店に着いたらやはり②と③くらいの感じだった。
誘ってくれた人はたぶんこの人が気になってるんだろうなーと思いながら、話題を変え、グラスを変え、スムーズに時間が過ぎていく。
誘ってくれた人も楽しそうだから嬉しい。上手く行ってくれ。
気づけば5時間。
終わって皆さんを送り出した後、ぼくは映画館へ。
『ファンタスティック・フォー』の2回目を観に行く。
文章にしてみて改めて思う。異常行動。
飲み会の終わりに、一度観た映画をもう一回観に行く。
そこまでして観たいファンタスティック・フォー。広告に使ってもらいたい。
「毎日コラム書くんやから、別の日でいいやん」って今は思うけど。
でも、ビールを飲みながら大きいスクリーンで観る映画は、やっぱり最高だった。
ほらね、長いでしょ?
8月2日(土)『好きなもの』
今日は、阿佐ヶ谷で好きなものを語るライブに参加させてもらいました。
YouTuberのがおーさんと柳生玄十郎さんとのイベント。
お二人はアメコミというジャンルが大好きで、大好きでどうしようもない人たち。
ぼくはMARVELというアメコミの作品が大好きなので今回呼んでいただいた。
このイベントがあったからぼくは熱量だけでもと思い飲み会の後に映画を観に行ったのだ。
柳生さんのYouTubeは何度も拝見させていただいてるのでお仕事をご一緒できるだけでも光栄だ。
がおーさんは仕事でもプライベートでもお会いしてるので面識がある。
というよりぼくは、がおーさんが大好きである。
こんなにピュアな人を他に知らない。
アメコミ作品の一挙手一投足に興奮してる大人を見てるとこっちも嬉しくなる。
ぼくが映画を観てる時にがおーさんここ好きそうだな。とか思いながら観てる。
実際にそのシーンで尻尾を振っていて更に嬉しくなる。
人の“好き”を見てると、こっちも“好き”になる。最高のループだ。
そのくらいピュアでありたいと思う。
その点ぼくはまだピュアになれてない。
だって、映画とか漫画、音楽が好きだけど、あんまりだった時は記憶から消すようにしてるからだ。
こうだったなあああだったなって人に言いたくなくて無かったことにしてる。
良かったものだけ良かったと言ってる。全肯定ができていない。
いつか記憶から消した作品だけ集めて葬られた作品だけ集めて、世界一静かな霊園として展示してみたい。誰も来ないか。

8月3日(日)『バレーボールヒデ』
今日はInstagramのDMで一緒にバレーしませんか?と連絡をいただいたので春日部までバレーをしに行った。
初めての春日部。しんちゃんの街。
そこで初めての人たちと一緒にバレーをする。自己紹介も特になくバレーボールを一緒にする。
プレーの一つひとつでどんな人でどんだけバレーをやってるかなんとなくわかる。
バレーボールというスポーツは同じチームになったら一瞬で仲良くなれる不思議なところがある。
過去には嫌なやつもいたが、ストイック故だったりするから可愛いものだ。
同じコートに立ってるのは仲間しかいないからすぐに仲良くなれる。
助け合わないとスポーツとして成り立たないから。
バレーボールは両親が半強制的に始めさせてきたけど、今となっては大事なツールになってて有難いと思ってる。
上手いから褒めてもらえるし。ほんとに。
バレー人口も増えてるから色んなところで色んな人と一緒にバレーしたいなとも思ってる。
サッカーのヒデがそんなことをやっていたが、この感覚か。ぼくはバレーボールヒデだ。連絡お待ちしてます。

8月4日(月)『TOTALFAT』
このコラムはプレイリストを作るコラムでもあるので曲を紹介する。
Brother feat. TOKYO世界/TOTALFAT
TOTALFATというバンドのShunさんは上京して何日か経った時に最寄駅で見かけて、『TOTALFATおるやん!』ってなったぼくが声をかけて、そこからというもの可愛がってもらってる。
声をかけるぼくも大概だが、そこからぼくを可愛がるShunさんも大概だと思う。
山ほど服もくれたし、家に風呂が無いならウチに入りおいでよとか言ってくれるし、ご飯作ってくれてお酒も飲ませてくれる。
奥さんを紹介してくれて、お子さんが誕生して、色んな背中を見せてもらってる。
背中を叩いてくれる日もある。
こんな人柄のバンドマンが作る曲がぼくは大好き。
イヤホンからスピーカーから人柄が溢れてきて心に鳴ってる感覚。
なので、Brother feat. TOKYO世界/TOTALFAT
Shunさんの歌詞って優しくて良いんだよな!
8月5日(火)『ケンタッキーのある街』
この世の幸福はケンタッキーである。
これはぼくが23歳くらいに好きなだけケンタッキーを食べて辿り着いたこの世の真理なのです。
子どもの頃は好きなだけケンタッキーなんてどの家庭でも許されないことだと思います。
子どもが選んだ宝くじが高額当選でもしない限りこんな暴挙は許せない。
ただ、大人になったぼくは三ヶ月に一回くらい好きなだけケンタッキーを食べる日があります。
そのくらいケンタッキーをイベントにしています。
そんなケンタッキーがある街にいつか住みたい。
あの赤い看板がある幸福な街にいつか住みたい。
と思って過ごしていた今日この頃、
駅に向かう道の建物にケンタッキー○月○日オープン予定という真っ赤な看板がそこにありました。
幸福からぼくに寄ってきた。
夢を一個叶えた瞬間です。
8月6日(水)『EXITV』
今日はあさがおとして初めてのテレビ収録。嬉しい。
そこに登場するのはやはりEXITさん。どんだけお世話になんのよ。
テレビ収録なんてそうそう経験することないからありがたい。スタジオの異世界感。
『まだお前には早い』と今にも言ってきそうなフジテレビの球体。
兼近さんに「どうだ?楽しくできてるか?』と聞かれた。
この人はたまに鋭過ぎてなんか見えてんのか?と思う。
『調子どう?』とか『元気でやってるか?』なら受け答えは素直にはい!だが、
『楽しくできてるか?』それに対してぼくは思考が止まり、わかりません!ご飯連れてってください!と返していた。
いつかこの質問にはい!と応えられるのか。
兼近さんはいつでもあなたを見ています。
兼近さんに恥じないよう生きていこうと思います。
あの球体こそ兼近さんなのかも知れない。と一丁前にタクシーに乗せてもらいながらレインボーブリッジを渡らせてもらいました。

8月7日(木)『CDの中にラブレター』
急にこんなことを思い出した。
ぼくが中学生の頃、給食時間にCDを持ってきて音楽を流すことができたのでRIP SLYMEのアルバムをかけたことがあった。
音楽を知っているというのが当時ぼくの中ではカッコいい事になっていて、音楽といえば三浦っしょ。みたいな自負もあった。
そんな中、給食の時間にRIP SLYMEをかけてご満悦な中、ある女子に『三浦そのCD聴きたいから貸してよ』と言われた。
RIP SLYMEは少しエッチな表現の歌詞があって中学生のぼくは女子に渡すことに抵抗があったが、音楽といえば三浦っしょ。という自負もあったので『全然ええよ、聴きいや』と渡した。
三浦の聴く曲はセンスがあるなと思われたかった。
次の日にはCDが返ってきて、どの曲が好きだったのかなと、ぼくも家でCDを聴こうと思って開けたら中にラブレターが入っていた。
ぼくは、その時、自分の好きなものが色恋に使われた!ということにショックを受けた。
曲は?好きな曲は?聴いてどう思った!?そこが一切書かれていないラブレター。
でもその子と付き合った。
中学生って意味がわからない。
そして一ヶ月も経たないうちに別れた。
中学生ってほんと意味がわからない。
今の子はCDとか無いからこんなこともないだろう!羨ましいか?どうだ!?
8月8日(金)『阿佐ヶ谷祭り』
今日は阿佐ヶ谷にあるお祭りに行ってきた。
大好きな漫画『ひらやすみ』の舞台が阿佐ヶ谷で、その漫画にも何度か登場してるお祭りだったので聖地巡礼の気持ちで行ってきた。
地元で開かれる祭りが大好きでした。
田舎の祭りで、
川沿いの広場に出店が7〜8件あって、
友達のお母さんやお父さんが店番をやっていて、
同じ学校の友達がいたるところにいて、
壇上でお酒飲んで顔真っ赤にしたおじさんが司会でちょっとすべってて、
ラムネの早飲み大会で襟足の長い子どもが優勝してて、
あんまり知らない町長が暑い中スーツで挨拶してる。
そして最後に田舎とは思えないクオリティの花火を上げて、その花火の大きさと美しさを今でも覚えてる。
もう一回あの頃のあの祭りを味わってみたい。
と思いながら、1200円もするイカの姿焼きを頬張りながらビールを飲む。美味い美味い。

8月9日(土)『ゴーヤチャンプルー』
今日は、数年ぶりにゴーヤチャンプルーを食べた。
意識して避けてたわけではなくて、タイミングの問題。
ゴーヤってなんなん。
苦いし、一番好きな人いないよね。たぶん。
だけどいる。
しかも美味い。
いつから?いつからゴーヤチャンプルーは美味いの?
子どもの時は好きじゃなかったけど、いつから美味しく感じるんだ?
人間誰しも通るゴーヤチャンプルーが美味しくなる瞬間。
これは大人がもっと言っておくべきだ。
ぼくは子どもを見つけたら『ゴーヤチャンプルーってやつが世の中にいてそいつを美味しく感じ出した時、それが大人ってやつだ』と伝えていこうと思う。
そしたら『これあのおじさんが言ってたやつだ』の対象に簡単になれる。
その子の人生にゴーヤチャンプルーが現れるたびにぼくのことを思い出してもらえる。よし。
8月10日(日)『塾』
今日カフェで小学生くらいの男の子が『塾に行かなくても勉強できるよ』と言っていた。
そう、東京のカフェには普通に小学生がいる。
田舎出身のぼくからしたらカフェで遊ぶなんて夢のような状態だ。
少年の『塾に行かなくても勉強できるよ』という言葉には大いに共感した。
ぼくもそう思っている。
というよりか、塾に行かせてもらえなかったからだと思う。
ぼくは勉強をちゃんとやったことがなくて損をしてる気分になる。
バレーボールばかりやってたから、みんなが勉強してる間、ボールを拾ったりトス上げたり、アタックしたりしていた。
勉強はいつかちゃんとしてみたい。
でもこうして人様に見せられる程度の文章が書けるのは、高校時代の担任の先生が『本だけは読めよぉ』とずっとおっしゃっていたから、学生の頃から本を読んでいる。
勉強するかどうかなんて本人次第だから塾に行っても何もしない人もいれば、進研ゼミで一橋大学に合格する人もいる。
毎日何か学んでいきたいと思った。と思った矢先、電気代を払うのを忘れて電気が止まった。何回目だよ。何も学んでない。
8月11日(月)『〜銀河ゆめゆめ〜』
今日は銀河ゆめゆめさんのライブに出させていただいた。
銀河ゆめゆめさんもとい、サンシャインさん。
銀河ゆめゆめのお二人にはデビュー当時からお世話になっている。
坂田さんはたまに一緒にお酒を飲んでくれて、こうなったらいいな!とかこうしたら?とか夢のあるアドバイスをたくさんくれるからワクワクさせてくれる。
のぶきよさんはぼくがNSC生の時にお台場のイベントでご一緒する機会があって、その時に『売れような』って言ってくれた。
needsという東京の若手が50人くらい出るライブで一年目のぼくがほぼお手伝いで入ってるなか、
休憩時間にモノボケをのぶきよさんと、
そいつどいつの刺身さんが二人でずっとしてて、
そこに入れてくれて、とりあえず何かやったら『いいやん』と言ってくれた。
超かっこよくないですか?
そこから勝手に師匠にしてる。
芸歴を積めば積むほどみんなからやめとけと言われますが師匠です。のぶきよさん!ついていきます!
8月12日(火)『食わず嫌い』
今日はねたログというイベントの深夜ネタ見せの日。
ねたログは前のコンビの時からお誘いをいただいたことがあったけど、
芸人同士のネタ見せで『お互いのネタの改善点や思うことを言う』と聞いてぼくなんかが先輩のネタにあれこれと言うことに抵抗があったため生意気にもお断りをさせていただいてた。
いわゆる食わず嫌い状態。
今回参加した理由はまだ自分たちのネタが卵の状態すぎるので孵化のお手伝いを先輩方にしていただきたく参加させてもらいました。
あとM-1用のネタも見て頂こうと思って参加しました。
ネタ見せをどんどんしていって、皆でこうしたら、あぁしたら、でもあれか、これはどう?みたいなのをどんどんやっていく。
これ途中で気づいたんですけど、後輩が先輩にあれこれ言うより、先輩が後輩にあれこれ言われる前提でいることの方がすごいんだなと思いました。
後輩が先輩のネタにあれこれ物申すのは御法度なのに、御法度大歓迎のスタンスでやってるのはだいぶ気合いがいります。
それをやっていこうという人たちです。芯の強さを感じました。
食わず嫌いって『嫌い』という言葉のせいで損してると思う。やってみたいけどわからない。今日はその一口を飲み込めて良かった。

8月13日(水)『旅路』
今日はお昼に定食屋でご飯を食べてたらそのお店の有線なのか、そこでかけてるだけなのか分からないけどめっちゃ良い曲がかかっていた。
藤井風さんの『旅路』。
ぼくは藤井風さんのことはあまり知らない。
才能豊かな人というのは知っている。
この曲すごく良い。
子供の時とか思春期の時のポップさを歌った曲は世の中に溢れててそれも良いけど、
旅路はその時の苦さを洗い流してくれるような曲。
『あの日のことは忘れてね 幼すぎて知らなかった』
ここから始まる歌って何?道徳の教科書?
そんで、
『あの日のことは忘れるね』
あの時は自分の中で重要だったものって振り返ったら大したことなくて、
それをお互い様ってことにしてる。
人間の成長を歌にしてる。
『誰かを愛したり 忘れたり』
ここでぼくは食べてたぶり大根の箸を止めて、幼馴染で別の中学校に行った藤本くんのことを思い出した。
思い出してなんになるわけでもないけど、友達だったし、ケンカしたし、何してんのかなーとか思った。
聴いて、忘れてる人のこと思い出してみてください。寒い日に肉まんを食べてるくらいほっこりします。
これ書いてて、藤澤くんのことも思い出した。藤井風さんキリがないですよ。
8月14日(木)『男性専用レーン』
今日は流行りの麻婆豆腐屋さんにお昼ご飯を食べに行ってみた。
かなり並んでたけど、並びの正体がわかりました。
その正体は、女子です。
流行ってる理由は見た目がオシャレで可愛いっていうのもあるし、味が美味しくて流行ってます。
女子が仲良さそうな友達と店内にいて、その後男性が2名入ったのですが、男性が先に出てきました。
女子は内装とかおしゃべりも楽しんでて、男性はご飯だけを楽しんでるのかな?
どっちかというとぼくもお昼は並びたくないので、端っこの淡白な席でいいから麻婆を食べさせてください。
味はとても美味しかったです。
明日はM-1です。
8月15日(金)『M-1グランプリ』
ついにこの日がきました。
M-1グランプリ2025です。
また、このM-1に一から挑戦できると思うと、、、、ねぇ?
とにかく一回戦です。
ネタはまだ時間をかけられてないですが、かざ杜とこれならいける!と練ったものを披露できました。
明後日主催ライブがあるため、M-1後もカフェでネタ合わせをしてました。
結果発表の時間、今日がM-1だったことを忘れられるように二人でネタ合わせをし、結果を待つ。
結果、一回戦突破。
本当よかった!
安心しすぎてカフェで声を出して喜んで、かざ杜が勢いでぼくのお腹を握ってきた。あれは何?
二回戦までまだ時間がある。楽しみが増える。頑張ろう。

8月16日(土)『聲』
曲紹介の日にします。
NOISEMAKERとぼくの大好きなDragonAshのKjさんの楽曲です。
壮大な曲で、Kjさんの良さが出まくってる曲です。
NOISEMAKERのライブに行ったことがないので、行ってみたいです。
というか!ライブ全然行ってねーな!行きましょう!
8月17日(日)『あさがお観察日記』
今日はあさがお初の主催ライブ。あさがお観察日記。
早めにできることに感謝しかない。
池袋GEKIBAに30名を超える方たちが集まってくれた。ありがとうございます。
ネタを3本とかざ杜はまだU-5という賞レースに参加できるため、ピンネタを披露した。
ぼくはお客さんにお土産を用意した。
ネタが終わってからトークもした。
かざ杜は元気とエネルギーがあって面白い!
何もかもが初々しく、楽しくできたからしばらく池袋にいた。
公園でビールも飲んだりした。
こっから、こっから。

8月18日(月)『たっちゃん』
今日は大阪でバレーボール日本代表の大塚達宣選手のイベントMCをさせていただいた。
大塚選手は吉本興業とマネジメント契約をしていて、ぼくがバレーボール経験者ということで白羽の矢が立った。
そのためにTikTokも頑張り出して、バレーボール認知を広めていこうと思っている。
大塚選手はびっくりするくらい気さくで、人懐っこくて、なんか一緒に唐揚げ弁当を食べてくれたりした。
楽屋でボケてくれるし、イベントが始まってからもずっとファンの皆さんのことを考えてて素敵な人だなと思った。
イベントが終わってもずっと楽しそうにしてるし、ぼくだけ少し配信用のナレーション録りがあったのでそれを終えて楽屋でみんなとまた話そうと思ったらみんな帰ってた。
イベントが盛り上がって楽屋に残ってるのは芸人だけだ、トップアスリートということを忘れてた。
実際はどうだったのかなと今日のイベントの感想をSNSで拝見したところ、楽しかったという感想で溢れてて幸せな気持ちになった。
これも大塚選手の人柄。
試合を観るのが楽しみです。

8月19日(火)『家の建つ速度』
今日、近所にあれ?こんなとこにお家建ってたんだと気づくことがあった。
最近は家を建てる時、違うところで作ってから持っていくらしい。
だから急にお家が建つらしいです。
情緒わい!
骨組みから作って、大工さんがいて、差し入れを持ってくるご夫婦がいて、みたいな情緒わい!
これが当たり前と言われればそれまで。
時代は変わってく。いい方向に向かっていくのであれば良いな。
8月20日(水)『ベンツに乗りたい』
ぼくはベンツに乗りたい。
アウディもいいが、ベンツのあのでっかいゲレンデというやつに乗りたい。
あれに乗ってる人たちはみんな『おれ自分の人生は自分で決めたから』みたいな顔して乗ってる。
それが最高。ぼくもあの顔しながらサングラスかけて運転したい。
まず、免許がない。
8月21日(木)『かたより』
このコラムはたびたび曲を紹介してプレイリストを作っているのですが、
かたよってるかも、と思っています。
でも、心から良いなと思ったものしか紹介してません。
本当に良いと思ってる曲を一回お渡ししておきます。
一生聴いてる曲です。
Pay money To my Pain / Pictures
おれの痛みに金を払えという日本のバンドです。声がとても綺麗で心に来ます。
8月22日(金)『おじさん』
ある街に東京のお笑い芸人なら誰でも知ってるおじさんがいる。
そのおじさんは駅から劇場までの間に話しかけてくる。
とくに劇場に来るとかでなく、話しかけてくる。
話しかけられる芸人は大体決まっていて、たぶん優しい雰囲気のある芸人にだけ話しかける。
怒られたくはないみたいだ。
ぼくは率先して話しかけられる。
話しかける時は、いつも一言添えて言ってくる。
前までは、『ぼくは全部わかってるから』とか『ぼくは偉いから』とかで急に言われるから笑っちゃってたですが、今回は『あさがおは大丈夫だよ!』と言ってくれた。
そんなん言ってくれるんや!と思って嬉しかったと同時に、SNSチェックしてるんかい。とも思った。
おじさんありがとう。
8月23日(土)『ブラックホール』
今日はゆにばーす川瀬さん主催のライブに呼んでいただいた。
性癖ネタライブ。
とんでもない内容のライブだった。
配信も無いし、川瀬さんももうやらないとおっしゃってたので伝説のライブになったんだと思う。
打ち上げでみんなでお話をしていたのだが、ぼくの話になった。
あれからどう?とか最近の心境は?とかそういう話。
蓋して蓋してもあの時の話はこれから何度もあるんだと思う。
みんなにそんな気がなくてもぼくはダメージを受けていく。
笑いにしなきゃという荒技。
どんな芸人だよ。いつからそうなったんだ。
グッと引っ張られる感覚。とんでもない重力のブラックホールが胸の奥にある。

8月24日(日)『思い通りの人生』
この前バレーボール選手と仕事をしてからというもの、おれもバレーやってたら違う人生だったのかな。
とか思ったりしてる。
でも、大塚選手も怪我を経験したり、大変な思いをしてる。
思い通りの人生を歩んでいる人間なんてこの世に一人もいないのかも知れない。
ぼくももちろんその一人。
思った通りに行かなくてちゃんとしんどいけど、みんなそうだと思ったら少しは気が楽になる気がする。ような気がする。
8月25日(月)『コンビニメニュー』
遅めに帰る時、自分は何を食べていいかわからなくなる。
コンビニには行ってみるものの、何を買ったらいいかわからず迷宮入りする。
どれがいいだろう、と悩んだ結果、朝ごはんみたいなメニューになってしまった。
一日が締まらなかった。そんな日。

8月26日(火)『白髪』
今日は髪を切りに行った。
月に一回行ってるのでこのコラムのレギュラー回ということになる。
もう4~5年同じ人に切ってもらってるので、ぼくの大体のことは知ってくれてる。
白髪が減ったと教えてくれた。
そう。
この数ヶ月で白髪がかなり増えてたんですが、減ってきた。
自分でも髪をセットしてる時に『ヒー!』こんなとこにも!?こんなとこにも!?と白髪を感じていたのだが、少なくなっていた。
時が解決することもある。
人間は強いなと感じた日だった。

8月27日(水)『カフェを見つけた』
ぼくはTHE東京みたいなところがとても好き。
理由は浮かれるから。
ビルの高い位置にあって東京の景色を見れるカフェを見つけてそこに入り浸ることに決めました。
とても気分が良くなる。
周りも何か知らないけどストイックな顔してパソコンを叩いてる人たちばかり。
ポチポチという音ではなく、ダダダダ!という勢いでパソコンを叩いてる。
うんうん。と頷きながらここにいる。
みんなベンツとか乗ってんのかな。大型犬とか飼ってんのかな。幸せなのかな。
8月28日(木)『needs』
東京よしもとの若手が60人くらい出てるライブで、あさがおは、かざ杜が4年目なのでぼくも5年ぶりくらいにneedsに出させてもらった。
みんな元気で熱量が高く、眩しかったです。
これからどんどん楽しみになっていくと思います。
なんか片付けとかもめっちゃやっててみんな素敵!いいぞ!

8月29日(金)『晩御飯』
今日は疲れたので美味しい晩御飯を食べたい。
サクッと食べるのもいいけど、どうしてもあの店のラーメンが食べたくなったのでわくわくしながら行ったのだが、ミスった。
食券を買う系のラーメン屋さんで、追加のメニューは現金100円と書いてあったから、「すいません、これ追加で」と100円を出したところ、
大将らしき大人が「カウンターに置いてっ!」と怒ってるのか知らないが言ってきた。
さも当然のように「カウンターに置いてっ!」
ぼくはそういう人には目を真っ黒にして「へっ?」と何も理解できていない大型犬のように対応するようにしている。
真正面から「なんだよ!その言い方!」とやると揉めちゃうので、なるべくあちらに「ちょっと今のきつかったか?」と気づいてもらいたいのでこのやり方をしている。
または、「やべぇやつだ!こいつ!」となって、改めてもらえたら嬉しい。
周り見ても食券をカウンターに置くように指示が書いてるわけではない。
自分の店のTシャツの告知をしているフライヤーは至る所に見つかるが、肝心な食券をカウンターに置くようにという指示が一つもない。
なんにも理解してない大型犬のフリをして食券をカウンターに置いた。
ラーメンが届くのを待っていると、その大将は大声でアルバイトの子をイジってるしなんだこりゃと思いながらラーメンをいただく。
せっかくの晩御飯が少し勿体なくなった。
もう一回言います。
せっっっっかくの晩御飯が勿体なかったです!楽しみだったのに!
人の振り見て我が振り直せですね。お客さんには楽しんでもらいたいね。
8月30日(土)『虚無感』
今日はSNSが騒がしかった。
あの一人だった数ヶ月を思い出すと、胸の奥の重力がグッとまた一段階上がってくる。
なんかおれだけまだ続いてんなーという感覚。
虚無感。
おれなんかしたっけ?なんかしてないとこんな事にはなってない。
何かを察して下さったのか、原田さんが飲みに誘ってくれた。
察して下さったと思いたい。
あの数ヶ月、本当の一人にならなかったのは原田さんがいてくれたから。
二人でいつも通りに飲んだ。
とくにキツイ話もしない。最近みたドラマ、映画の話。服の話。
原田さんの心遣いは世界クラス。
今はこれで良いやと思えた。

8月31日(日)『ZOMBIES』
今日は本社の黒板アートを描かせていただきました。
こんなに大きな場所で絵を描くのは初めてです。
「漫画っぽく描けたらいいな」と思っていて、最初から内容も決めていました。
漫才師を描こうと思っていたのですが、チョークの性質や色合いに影響されて、気づいたらゾンビになっていました。
だから、タイトルは『ZOMBIES』です。
黒板なので、このゾンビたちはいずれ消されます。
でも、それがまた良い。とても情緒的だなと思います。
とても楽しい時間でした。

今月のPLAYLIST
1.Brother feat. TOKYO世界/TOTALFAT
2.旅路/藤井風
3.聲 (feat. Kj) /NOISEMAKER
4.Pictures/Pay money To my Pain
PROFILE

あさがお・三浦リョースケ
★X:@DONBAL_MIURA
★Instagram:ryosukemiuraaaaa
★YouTube:ミウライフ
★TikTok:@volley_miura
★note:https://note.com/miura_0716
★公式プロフィール:https://profile.yoshimoto.co.jp/talent/detail?id=7020
文:あさがお 三浦リョースケ
編集:堀越 愛
サムネイルデザイン:ユウコチカ