2021.07.30

スーパーニュウニュウ超小道具コラム！！！～段ボールとガムテープとコラムとガムテープと～【大将編】Vol.5

コントの世界観を彩る「小道具」。劇場の備品を使用する芸人もいれば、オリジナルを創作する芸人もいます。小道具単体が注目されることはあまりありませんが、そこには知られざる想いが込められているのでは……そんな想いで“小道具完全自作派”のスーパーニュウニュウ（ふるやいなや、大将）に依頼した「小道具コラム」。今回が最終回となりました。

今回リクエストしたのは、それぞれが「最も印象に残っている小道具」に関するコラム。ふるやいなやさん、大将さん各々の視点でネタを振り返っていただきました。先にネタを観てからコラムを読むのがおすすめです！

それでは、【大将編】をお送りします！

★【ふるやいなや編】はコチラから
★過去のコラムはコチラから

おはようございます！
棒状の⼩道具を作る際には、⼿芸⽤品店にある布を巻いていた芯の紙筒を使⽤することが多いスーパーニュウニュウの⼤将です。

近所の⼿芸⽤品店の前に「ご⾃由にお持ち帰りください」の張り紙とともに紙筒だけがよく置いてあるのですが、そちらはほとんど頂戴しています。この紙筒は固くもなく柔らかくもない丁度良い材質で分解しやすく、そして使い勝⼿が本当に良いんです。

武器を作るときや、巨⼤な⼈形に⽤いる背⾻を作るとき、ピノキオの⿐を作るときにとても重宝します。

皆さんも是⾮ピノキオの⿐を作る際は参考にしてはどうでしょうか。

さて話は逸れましたが今回紹介する⼩道具は、持ち運びがメチャクチャ不便で⾯倒臭く、オーディション以外では遠い会場ではやらなかった記憶があります。

その⼩道具がコチラ。

【美術館に飾られてる王冠】です。

盗まれないようにガラスケースに入っている王冠だけなら全然持ち運びには困らないのですが、問題はその下にある⽀柱です！！！

この⽀柱、持ち運びは僕が担当だったのですが（ガラスケースに⼊ってる王冠と⽀柱は取り外し可能で、⽀柱以外はふるや担当）、折り畳みが全く出来ず、毎回このネタをやるときは⼦供の背丈ほどの⽀柱だけを持って電⾞で運んでました。

何故折り畳むことが出来ないのかというと、ただ置いておくだけなら良いのですが、ネタの合間でふるやが⽀柱に本気で蹴りを⼊れたり、振り回したりするボケがあるのである程度の強度が必要だったからです。

折り畳む構造にしてしまうとどうしても耐久性が弱くなり、ネタ中に壊れてしまう恐れがある。それを懸念して作ったら重いし、運ぶのしんどいし、このザマです。

またこの⽀柱を持ちながら移動してると嫌でも悪⽬⽴ちして、よく絡まれたりもしました。
何年か前にこのネタをライブでやった後、歌舞伎町で打ち上げをする機会があり、終電を逃してしまいました。この⽀柱を持って⾃宅まで歩いて帰りたくなかったので、タクシー乗り場まで向かってたのですが、その途中この⽀柱に興味を持ったキャッチのお兄さんに「何持ってんすか！？w これ何すか！？⼤砲すか！？w 教えてくださいよ！ww」としつこく声をかけられ、余りにもダル絡みされたので「⽀柱ですよ！」と⾔い返すとそのお兄さんは仲間のキャッチに「ちょっと！wwwwwここに⼿作りの⽀柱持ってる⼈いるんですけど！wwwwwwwwww」と「w」連発で伝達されたので群がられる前に⾛って逃げました。

あのときは内⼼、強度があるから持ってる⽀柱でぶん殴ってやろうかと思いました。
今はこのネタをやる機会もなく、最近引っ越した関係で⽀柱は処分したのですが、もしまたやる機会があれば強度を維持して折り畳める作り⽅を追求して作り直したいもんです。

さあ、今回第5弾⽬となる『スーパーニュウニュウ超⼩道具コラム』ですが⼀旦これで最終回となりました。

今まで熟読して頂き有り難う御座います。
コラムを書き始めてみて過去の⼩道具を思い出せるだけ思い出してみて、今まで作った⼩道具の量を考えてみたら家⼀軒分には相当するだろうなと思い、改めてゾッとしてしまいました。

漫才をやりたいと思って上京して芸⼈になったんですが、まさか⼩道具を多⽤してコントをしてるとは13 年前からは全く想像してなかったです。

ここまで来たら、いつか会場を⼀から段ボールで作ってオール⼩道具単独ライブやりたいです。そして最後全部ブッ壊して燃やして終わり、っていうのを近いうち出来たら良いなと思ってます。

改めて⻑々とした⽂を読んでくれた⽅ありがとうございました！
またなにかしらありましたら御贔屓に！！！