記念すべき最初の“対バン”として選ばれたのはマセキ芸能社所属のコント師・かが屋。

ライブ開始と共にGAGのコントがはじまり、そこからかが屋と交互に途切れなく３本ずつコントを披露するストイックなライブ構成……と思いきや、トークコーナーでは絡みの少なかった２組が明確に仲良しになる場面を目撃できたり、終盤の即興ユニットコントではキングオブコントファイナリスト同士ならではの地肩を見せつけるなど、多くの名場面が生まれるライブとなった。終演後、少しだけお時間をいただいてそれぞれの個人的ハイライトを教えてもらった。

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かが屋とのユニットコントは「絶景」

———第一回公演お疲れ様でした。終演直後ということでまずは率直な感想を教えていただけますか？

ＳＪ：　ライブ中もずっと思ってたんですけど、終わってみて改めてかが屋が１回目で本当に良かったです。

加賀：　本当ですか？　もちろん僕たちもです。

ＳＪ：　このツーマン、マジで最高（Ｓ）じゃん（Ｊ）って感じですかね（両手でＳ、Ｊのアルファベットを作りながら）。

福井：　ＳＪでした。

賀屋：　これはどうやって文章になるんだろう？（笑）

加賀：　この後のインタビューも全部ＳＪでやらなくちゃいけなくなりますよ？

賀屋：　全部ＳＪでやってほしいけどなあ。（笑）

———かが屋さんはいかがでしたか？

加賀：　もちろん僕らもめちゃくちゃ楽しかったです。GAGさんからこのライブのお話をいただいたときに、何回か連続でやるライブだとは聞いていたんです。けどまさか1発目に呼んでもらえるとは！　初回ゲストってやっぱり興奮しますよね。しかも（他事務所である）マセキからっていうのにも勝手にワクワクしちゃいました。

賀屋：　うれしいですよね。

加賀：　みんなに自慢できます！

福井：　僕もかが屋のふたりと即興のユニットコントやってるときに「東京に来てよかったな」と思いました。

賀屋：　「東京に来てよかったな」！？　そこまでですか？（笑）

———「東京に来てよかった」……もう少しだけ教えていただけますか？

福井：　かが屋とコントを一緒にさせてもらうって、コントをやってる人間からするとやっぱり感慨深いというか、すごいことだと思うんですよ。僕らも東京に来たからこそ、その絶景が見れたというか。

賀屋：　GAGさん、東京に来て何年ですか？

福井：　まあ８年くらいなんですけど。

賀屋：　絶対にもっといろんなことありましたよね！（笑）

福井：　いろんな出来事ありましたけど、その中の１個に今日のライブをやらせてもらったことは確実に入ってきますね。

ひろゆき：　僕は去年、個人的にかが屋さんの単独ライブの配信チケットを買いまして。

加賀：　え！　そうなんですか！？

福井：　あ、それもライブ中に言えばよかったな。

ひろゆき：　だから僕からしたら今回のライブは“ファン交流イベント”みたいな感じで。

賀屋：　いやいや、こちらこそです。

加賀：　芸人の中でもGAGさんのファンめっちゃ多いですからね。

福井：　ひろゆきさんがかが屋の配信ライブを見て「頑張らなあかん、頑張らなあかん」って言ってたのを覚えてます。普段はそういうことあんまり言わないのに、結構強めの関西弁で（笑）。

ひろゆき：　いやー本当に刺激的で。タクシーのコントなんておふたりの間と表情がすごすぎて……正直勉強にならなかったです。

福井：　すごすぎたら勉強にならないこともあるんですね。

それぞれのハイライト

———終盤のユニットコントはお客さんの盛り上がりも最高潮だったと思いますが、みなさんのそれぞれのハイライトはありますか？

福井：　すいません、僕はユニットコントの話になっちゃうんですけど。最後に加賀くんと僕とひろゆきさんで回ってたじゃないですか。あそこで思ったことというか、反省したことがあって。

福井：　トリオあるあるなんですけど、コンビの方と一緒にユニットコントをやるとなると２・２・１の構図が基本形なんですよ。今回は賀屋くんとＳＪで２ができてて、それ以外で３になっちゃったんですけど、もうちょっと時間をもらえればひろゆきを切り離して加賀くんと２になれたのになって反省しています。

ひろゆき：　どういう感想やねん！

ＳＪ：　唯一の反省だよな。

福井：　そう、このライブ唯一の反省ですね。２・２・１がやっぱり基本なので。

ひろゆき：　せめて２になりたかったでええやん。外したかったってなんやねん。

福井：　もうちょっと時間あれば２になれたのにな。

加賀：　僕のハイライトは、トークコーナーでＳＪさんが僕に話しかけるときに、膝をこれでもかと曲げていただいた瞬間ですね（笑）。「え、僕こんなに可愛がられてるの？」って思いました。

ＳＪ：　やっぱね、小さなところから嫌われないように。

加賀：　同じ目線でしゃべってくれたときに、ＳＪさんの目から「怖くないよ」って声が聞こえました（笑）。あんな可愛がってもらうことってないので、 いとおしさが爆発しましたね。

ＳＪ：　それでいうと僕は今まで貯めていたかが屋への一方的な思い出をトークコーナーで伝えれたのがハイライトですね。ほかの仕事現場だと挨拶ぐらいでなかなかプライベートの話ってできないんですよ。ネタ番組だったらお互いネタ合わせとかありますし。

加賀：　そうなんですよね、難しいですよね。

ＳＪ：　でも今回ようやくかが屋に思いを伝えられました。

賀屋：　僕も一緒にお話できたのがハイライトかもしれません。舞台で２組でしゃべれてるっていうのが本当に嬉しかったです。途中ＳＪさんが福井さんに「ほらほら、あのダウンの話も」って言ってるときはめちゃくちゃ興奮しました。

加賀：　舞台以外の場所で僕らのこと話してくれてるんだ！って。

福井：　こんな機会ないですからね。しゃべらせていただきました。

賀屋：　あれがめちゃくちゃ嬉しかったですよ。あれこそハイライトですね。

———ひろゆきさんはいかがですか？

ひろゆき：　僕らがネタやってるときに、ふたりが袖で笑ってくれてる声が聞こえたんですよ。あれがハイライトかなあ。ちょっとGAGにとってのハイライト過ぎますかね。

加賀：　聞こえてたんですか？

ひろゆき：　聞こえてたよ。あ、でも配信にも入ってるんじゃないですか？　買った人はぜひ聞いてみてほしいです。ステレオだったら右側のスピーカーから聞こえると思います。

加賀：　僕、普通にGAGさんのネタ中に「ハハ！　おもろ！」って言っちゃって。あー、あれ配信に入ってるんですね。恥ずかしいな。

クラシック、カントリー、歌謡曲

———今回のサブタイトルがクラシック、次がカントリーということですが、こちらにはどのような意味が込められているんでしょうか？

福井：　ライブを重ねるにつれてサブタイも現代の音楽ジャンルに近づいていく、みたいなことはボスから聞いたんですけど……今回のライブは全部お任せでやっていただいてるので、わかってない部分もあります。意味は絶対あると思うんですけど。

賀屋：　GAGさんご本人たちもあんまりわかってないところなんですね。これを決めたのも噂のボスですか？

福井：　これは、ボスとボスの“盟友”が決めたらしいです。

賀屋：　盟友！？（笑）

福井：　ボスには盟友がいるらしくて。ボスの盟友の方が全部決めてくださったらしいです。

加賀：　素敵ですよね。（GAGの前のトリオ名）少年楽団から来てるんですかね。

ＳＪ：　あ、それもあるのかな？

ひろゆき：　でも出囃子があんな荘厳だとは思ってなかったですけどね（笑）。

賀屋：　たしかにだいぶクラシックでしたよね（笑）。

ＳＪ：　今の質問に正式にお答えさせてもらうとすると、知らねえ（S）じゃん（J）。

賀屋：　すごい態度悪い（笑）。こんなバージョンもあるんだ。

———ツーマンを一緒にやられたら、コンビ・トリオの距離も縮まるのかなと思いますが、このライブをきっかけに今後の接し方も変わりそうですか？

加賀：　もともとお話したいという気持ちはすごいあったので、今後ほかの現場で会ったときにはいっぱいしゃべらせていただきたいと思います！

賀屋：　がっつり目が合う回数はめっちゃ増えましたね。

福井：　たしかに、僕仲良くなるまであんまり目を合わせられないんですけど、 かが屋とはもう自然と目が合うようになったんで、これは続けて行きたいですね。０になっちゃうパターンもあるんで。

加賀：　それ、すごいわかります！

———０になる、というのは？

ひろゆき：　せっかく仲良くなったのに、関係がリセットされる場合もあって。

福井：　それだけは今回はしないように！　リセットは厳禁で！

賀屋：　よろしくお願いします！

加賀：　本当に最高でした！

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— かが屋 加賀翔 (@kaga_kagaya) March 18, 2023

取材・編集：フクダ　撮影：堀越 愛