GAGによるストイックすぎるツーマンライブ 第2回目のゲストは男性ブランコ!!≪GAG×男性ブランコ『カントリー』終演直後インタビュー≫

今春からGAGの新たな試みとしてはじまった6カ月連続ツーマンライブ。2回目となる今回のゲストには吉本興業のコント師・男性ブランコが選ばれた。コントをそれぞれ3本ずつ、トークコーナーあり即興コントありの贅沢なツーマンライブは予定していた公演時間を超えて大盛り上がりのうちに終演。

GAGと男性ブランコ。どちらも大阪よしもとから東京へ上京したという点では共通しているが、芸歴が離れていたこともあり、とりわけ接点の多いコンビというわけではなかったらしい。初めてのがっつりとしたライブ共演が今回のツーマンとなったのだ。ライブ終演直後にインタビューをさせてもらうと、話題の中心はライブの延長戦のようにGAGのあるメンバーに集まった。

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GAGは今でも緊張する先輩

―――男性ブランコさんとGAGさん2組のツーマンライブはこの公演が初めてですか?

浦井: ツーマンもそうですが、ライブでがっつりご一緒させていただくのも今回が初めてでした。

平井: 僕らからしたら、まさか呼んでいただけるとは!という感じで。

―――先輩芸人とのがっつりツーマンライブということで意気込む部分もありましたか?

浦井: いつも以上に緊張しましたね。当然ですけど3本とも良いネタをしないとな、と。

平井: ネタの後にトークコーナーもあるって聞いてたんですけど、GAGさんとのトークとなるとやっぱり緊張してしまうので、無理やりネタ尺を伸ばしてしまったかもしれません(笑)。 

浦井: 緊張のあまりコンビで遅延行為をしてしまいました(笑)。

福井: 僕らも男ブラも大阪よしもとで東京に出てきたタイミングも近いんですけど、絡んだことはほとんどないんですよ。

浦井: そうなんです。

平井: 大阪時代はGAG少年楽団さん(改名前のGAGのトリオ名)が baseの1軍で、僕らはNSCを卒業してすぐでしたし。

浦井: 僕たちが出るオーディションライブにMCとしてGAGさんが出られることはよくありましたけど。

平井: GAGさんが出てらっしゃるライブの見学をさせていただいたり……なので直接絡ませていただく機会はほとんどなく。

―――GAGさんは大阪時代の男性ブランコさんの印象は覚えていますか?

福井: 当時はコントをやるコンビ自体珍しかったので出てきたときはすごく印象的でした。なんでしたっけ、虹のネタみたいなのが……

平井: 「涙の虹」……ですか?

福井: そうそう、ネタのテイストもどちらかというと東京っぽくて。

SJ: ポラ(ポラロイドマガジン・現ニュークレープ)とかの雰囲気に似てたよな。ちょっと大人しめの優しい感じのコント師。でもあの当時のbaseとか5upって結構武闘派な芸人だらけやったんで(笑)、「生きづらいやろな〜」って心配してました。

男性ブランコ: (笑)

SJ: 数が少ないコント師同士やったし、いずれ絡み出したら一緒にやろうぜ!みたいになるのかなと思ってたんですけど、結局あんまり絡まんまま僕らも東京に来ちゃって。でも、ちょっと後に男ブラも東京に来るって聞いて「あーよかった、こっちは楽しいぞ〜」って安心しましたね。絶対に東京に合うコンビやと思ってたんで。

浦井: 初めて聞くお話ばかりで。

福井: 話したいなとは思ってましたけど、伝える機会もなかったので僕らは陰でコソコソオモロいと思うだけでした。

平井: 直接聞かせていただけて光栄です(笑)。

ひろゆきが一番怖いのかもしれない

―――トークコーナーでも話題になりましたが、男性ブランコさんはひろゆきさんに対して、怖い兄さんという印象があったと。

ひろゆき: 当時、僕にとって男性ブランコがやるコントは崇高すぎて正直理解できてないところもありまして……。

浦井: そんなそんな(笑)。

ひろゆき: なので、とりあえず先輩として礼儀だけは教えようと。

福井: 当時のひろゆきさんは結構厳しい先輩でした。

平井: 誤解のないようにここで言わせてもらうと、決して「オラー!」とかそういうことではないんですよ!

浦井: 誰かが風紀委員をやらないといけないんで、担ってくださっていたのがひろゆきさんだったということで。

SJ: 男ブラはこうやって優しく言ってくれてますけど、後輩からしたらやっぱり怖かったんじゃないかなあ。それまでのbaseの風紀委員って、モンスターエンジンの大林さんとかスーマラの武智さんとかわかりやすい風紀委員っぽい人たちがやってたんです。

福井: それこそ武闘派の方達がね(笑)。

SJ: その流れで急におかっぱのメガネが出てきて楽屋のルールとか言ってくるんですよ? もう一個別の怖さが乗っかってたんじゃないかな。

福井: 本当はこいつが一番怒らせちゃいけないやつなんちゃうか、という。

SJ: そうそう、そういう怖さはあったと思います。

ひろゆき: 男性ブランコだけじゃなくて、僕のことをそう思ってた方多かったんやろうなっていうのは、今日改めて思いましたね。

平井: でも実際にトークをさせてもらったら皆さんちゃんと僕らのこと覚えてくださってたんでうれしかったです。言いたかったことも言えましたし。

ーーートークコーナーでは福井さんが“涎が出るくらい大好き”という、平井さんの恨み節全開のエピソードトークを披露されていました。

福井: 今日の舞台ではきちんとエンタメに仕上げてしゃべってましたけど、当時の平井くんは今と目つきも全然違って……イメージとしては日本刀をブンブン振り回してるみたいに恨みを撒き散らしていたんですよね。

平井: ただ他人を傷つけるだけのしゃべりをしていました(笑)

福井: 今日もそういうトークを期待してた部分もちょっとはあったんですけど、ちゃんと笑いでラッピングして。だからちょっと寂しかったですよ。日本刀を求めていたらお菓子が出てきたみたいで。

平井: あの時から7年ぐらいたってますから(笑)。

後半3公演のツーマンゲストは?

ーーーつい先日には6カ月ツーマンの後半3公演の情報解禁がありました。

SJ: まだSNSでしか見れてないですけどめちゃくちゃ反応をいただいています!

福井: とにかくゲストのセンスが最高だと。ゲストは全部ボスに選んでいただいているんですけどね(笑)。しかも近いファンの人はボスの存在も認知してくださっているので、「ボス最高、ボス最高」という声がとにかく多かったです(笑)。

SJ: お客さんには「あ、このメンツはGAGの誰の脳みそでもないぞ」ってバレてます(笑)。

後半公演のフライヤーのひとつ。ボスとはGAGのマネージャーのこと

ーーーこのツーマンライブがGAGさんの毎月のルーティンとなると思うのですが、改めてこのライブにはどのように臨まれていますか?

福井: すごく緊張するライブになってきました。結構舞台に出させていただいてるはずなんですけど、このライブだけはちょっと心持ちが違うと言いますか……。わかりやすく言うと、前日からそわそわする系ですね。今日もアラームの前に起きちゃって。

ひろゆき: 僕もライブ直前まで異様にそわそわしてました。ネタ合わせが夕方ぐらいからはじまるんですけど、それまで家の中をずっとうろうろしたり、お風呂入ってみたり。単独ともまた違う緊張感がありますね。終わった今でもまだちょっとふわふわしてます。

福井: ツーマンライブってちゃんと銘打ってやらせてもらうのが初めてっていうのもあるんですかねえ。ホスト側ということもあって下手打てないですし。

ひろゆき: お客さんも、いつも僕らを観にきてくれてる人だけじゃない感じがしました。

SJ: たしかにね、今日のお客さんでいうとほとんどそうじゃなかった? 1本目のネタで宮ちゃん(ひろゆき)が最初に出てくるところ、普段のライブやったら無音なんですよ。でも今日は最初から笑い声があって、その瞬間「あ、違うかも」って思いました。

ひろゆき: いつも無音のなか出るのめっちゃ怖いので、今日は楽しくできました(笑)。

福井: ウケ方としても大会の予選に近い気がします。ちゃんと笑ってくれるけど、ぬるいこと言ったらウケなさそうな感じ。これがあと4回あるっていうのはありがたいですね。

ーーー今後もこのツーマンはキングオブコントに照準を定めて。

福井: そうですね。キングオブコントを意識して、なるべく遊びの部分の少ないネタ選びをしていけたらと。

ーーーー次回の公演も楽しみにしています!

次回公演『歌謡曲』のフライヤー

取材・編集:フクダ 撮影:堀越 愛