2023.07.20
「ゆったり」をテーマに語り合う!ベロアみたいに上質なゆったりをどうぞ《人間横丁のまるでお昼休みかのような vol.1 ~ゲスト:まんじゅう大帝国~》
人間横丁が「話を聞きたい」と思うゲストを迎え、インタビューする連載がはじまりました!第1回のゲストは、先輩芸人のまんじゅう大帝国!
人間横丁は、二人ともまんじゅう大帝国が大好き!「ゆったり」をテーマに、いろんなお話を聞かせていただきました。読者の皆様は、「読むラジオ」のような気持ちで読んでくださいね。人間横丁&まんじゅう大帝国と一緒に、“お昼休み”みたいなゆるっとした時間をお過ごしください!
オープニング
人間横丁: (小声)人間横丁で~す、お願いしま~す。
田中永真(以下、田中): さすがに声ちっちゃいって(笑)。
内田紅多(以下、内田): 人間横丁がゲストにインタビューする連載『人間横丁のまるでお昼休みかのような』がはじまりました!いえ~い!記念すべき第1回のゲストは、まんじゅう大帝国さんです!わ~い!!
田中: どうも、まんじゅう大帝国の田中永真です。
竹内一希(以下、竹内): 竹内一希です。
山田蒼士朗(以下、山田): フルネームで聞いたの初めて。
田中: フルネームタイプなのよ、俺ら。
山田: そうなんですか!
内田: いつもそうだよ!「田中」までしか聞いてない?
竹内: なんでそこでシャットアウトしてんの。
内田: あんまり聞き馴染みない名前だもんね、永真って。
田中: まぁね。
山田: 珍しい。かっこいい。
田中: お前、名前なんていうの?
山田: 蒼士朗です。
田中: かっこいいな(笑)。
内田: 今回は、「ゆったり」をテーマにお話を聞きたいです!
田中: 「ゆったり」がテーマなの?
内田: まんじゅうさんの「ゆったり」は、すごく質が良いので!
竹内: 「ゆったり」にも質があるの?
内田: ベロアみたいに、上品!
田中: ベロア、高級だね。
内田: 高級!だから、それがなんでなのか気になる!ということで、いろいろ質問したいと思います。お菓子も好きなときに食べてください!
田中: あら。お菓子食べて良いの?
内田: ボリボリOK!
竹内: ミニボーロ食うわ。
内田: カルシウム強化だ!
竹内: こういうの好きなのよ~。
田中: こんな話で良いの?(笑)
山田: これも「ゆったり」だから。
内田: このマイペース感、素敵だ~。
田中: いろいろ聞きたいことあるんじゃないの?(笑)
内田: まんじゅうさんに来ていただいたのは、「大好き」っていう理由ももちろんあります!
竹内: ありがとう。ずっと言ってくれてるな。
山田: 僕も大好きです。
田中: ありがとな。
内田: 養成所のときに、おふたりのネタをカバーしたことあるぐらい好きです。
田中: え、なんのネタ?
内田: 謎かけの。「私の番です!」ってやりました。
竹内: 見たかったね~、それ。
内田: またいつか!でもちょっと、難しすぎました。
田中: もうちょっと、顔を縦長にしないと。
竹内: そうだね~。
内田: そうか、私はちょっと横長にしちゃってるから(笑)。
山田: あはは(笑)、丸いからね。
田中: 意味が全然変わってきちゃうから。
竹内: 縦でやんないと。
内田: あ、意味があるんですか?(笑)
田中: あの顔見せて。
内田: あ、全然この顔できてないや。
田中: 我々は、縦に使うから。
竹内: 顔の方向性が違ったね。
内田: 縦と横の方向性の違いが、解散の理由にならないことを……(笑)
田中: 俺、わりと横だからな。
山田: そろそろ……
内田: 本題に……?
田中: 時間限られてるからね、昼休みだから。
竹内: そうか、仕事はじまっちゃうな。
内田: 急がないと!
Q1.ゆったりしてる自覚ありますか?
内田: 核心に迫る質問です!
田中: 自覚ないよね。
竹内: うん。ピンと来てないよ。
内田: えぇ!嘘!!
田中: だって、冒頭で「声ちっちゃい」とか言っちゃってるし。
竹内: めちゃくちゃ指摘してる。
内田: 「厳しい」と「ゆったり」は別ですからね。
山田: そう、土台が「ゆったり」。
内田: 時の流れがゆったりだけど厳しい方っていますよね、たぶん。
田中: 時の流れがゆったり?僕らが?
内田: はい。
田中: ここまであっという間だったけどね。気付いたらすごい若手でもなくなっちゃったしな。気を付けてよ。俺らを見てるみたいだよ。あっという間よ。
内田: そうなんですか?でも絶対、そのおひげとか、わざと若手に見えないようにしてると思ってました。
田中: あ、だからひげ生やしてるの。もう「すごい若手」というくくりからは外れはじめたから、じゃあ次の次くらいにある「おじさん」に片足突っ込んでやろう、と。
竹内: あはは(笑)、過渡期?
内田: おじさん過渡期。
田中: そうそう。
内田: えー、入ったんだ。半分若手で。すごい参考になる時間です。
田中: なんかさ、芸人っておじさんになっていくんだよ。おじさんになっても見やすいタイプと、おじさんのくせに若者ぶってる人にけっこう分かれるのよ。
内田: 本当にそうだ!
田中: 本当にそうじゃん?だから、本当に35~36歳になったときに痛くならないように、もう35~36歳のフリをしてるの。
人間横丁: すごい!
内田: なるほど~。竹内さんはそういうことはされてないですか?
竹内: なんもしてない。見た目ね、高校生くらいからなんにも変わってないんだ。だからずっと若くもなかったし、老けてもなかったのよ。
山田: 一番良いですね!
内田: ずーっと竹内さん!
竹内: うん。だから、おじさんになってもあんまり変わんない予定。
田中: 「ゆったり」の自覚、人間横丁はあんの?
内田: うーん。「テキパキできないな」はあります。
田中: そういうことなの?じゃああんまり良い意味じゃないじゃん(笑)。
竹内: 素早く動けないってことに……。
山田: ほかの人より、急がなくても大丈夫。
内田: 大丈夫?
山田: 大丈夫に思われてそう、僕たちが。
田中: せかせかしなくても、ってこと?
山田: そう。
田中: あー、それはちょっとわかる。自分たちの間合いみたいな。
山田: はい。それを感じます。
田中: 俺らにも?いや、人間横丁ほどじゃないよ。すごいゆったりのんびりしてるよね。こうなりたいよね?本当は。
竹内: うん。そんなにはできないよ。
田中: 俺らってさ、タイタンって事務所でね。一番近いところにウエストランドさんとかがいるから、みんなちょっと早口になるんだよね。
山田: 早い、たしかに。
田中: たぶん、デビューしたてのころよりしゃべるのすげぇ早くなってる。キュウさんもいるから、そのちょうど間くらいのスピードでしゃべってる(笑)。
内田: あー、なるほど。事務所のバランスを保っているということですね。
田中: 俺らが真ん中にいて……。って、そんな偉そうな話ではない(笑)。
Q2.最近、焦ったことはありますか?
内田: ゆったりしてる感じがするから焦ることはあんまりないんじゃないかと思うんですけど、最近焦ったことはありますか?
田中: 焦るよ。
竹内: ちなみに、どういう意味の焦り?
内田: 焦りにはたくさんありますから……。
田中: それを聞かれてるんだよ。
竹内: 「車に轢かれそうになった」とかでも良いの?
内田: そういうのでも良いし、人生でも良いし。
田中: この前、カズレーザーさんの家に飲みに行かせてもらったんだよ。でもマジで後半なにも覚えてないんだ。気付いたら自分の家で寝てて。
田中: 大丈夫だったかしら、ってゆっくり思い出したら、酔っぱらって、歩道で思いっきり転んでて。よく見たら膝とかに転んだ形跡があって「こんなに酔っぱらって失礼やってないかな」ってめっちゃ焦った。けど、「まぁ大丈夫か」と思って。そこはゆったりさせていただいた。
内田: わー、すごいゆったりしてる!
田中: 「もう遅えし」みたいな。
内田: そうですよねぇ。お茶とか飲みました?
田中: 飲んだ。二日酔いだったから。
山田: こういうゆったりさを持っている。
田中: たしかに。ここで慌てて連絡して「すみませんでした」みたいな、覚えてもないことを言っちゃったりはしないね。「もうやっちゃったし」っていう。
内田: やっちゃったことを知りたいとかは特にないですか?それより「しょうがない」と?
田中: もう、しょうがない。それも俺。
内田: わー、これだ!「それも俺」だ!
内田: これが「質」の答えかぁ。
田中: そんぐらいかな、最近焦ったの。
山田: 竹内さんは、ずっと「ない」顔してる(笑)。
竹内: うーん、一応、探してはみてるんだけど。
田中: もうちょっと、今焦ろうよ。ゼロはやべぇよ。後輩から聞かれてさぁ。
竹内: 後輩からインタビュー受けて、ゼロ。
田中: なにか出すんだよ。
竹内: そうだな……なんかね、ちょっと怖い話だけど、久々に会う人にほぼ100%で「痩せた?」って言われる。それがすごい、嫌だ(笑)。
田中: 焦った話だから(笑)。
内田: 嫌だった話(笑)。
田中: それで焦って、よく食べるようになったとかではなくて?
竹内: 「肉とかもっと食べなきゃなあ」って。
内田: それ焦り?
竹内: 焦りだね。まだそんな食ってはないけど、肉。
内田: 実際痩せたんですか?
竹内: 痩せてないはずなんだよ。体重は落ちてないのよ。でも5~6人に言われたの。ここ1~2ヶ月で「痩せた?」って。
竹内: そっちの方向でいく?
田中: そう飲み込む?
竹内: もう30歳近いし、余分な肉がなくなるんだと思う。子どものころからあった肉が、本当にゼロになったんだと思う。
内田: 子ども肉(笑)。
竹内: 子どもって、ぽっちゃりしてるじゃない。
田中: 子ども肉ってなに?
竹内: 顔についてる子ども肉が、30歳くらいで完全に消滅するんだ。
内田: まぶたとかも、シュッとなるって言いますもんね。子どもまぶたじゃなくなる!
竹内: たぶん30歳くらいで、子どもまぶたが消滅するんだよ。
田中: それで痩せたように見える?
竹内: そう思ってる。だから山田も、もう少ししたらもうちょっと痩せて見える。
山田: これより?(笑)
竹内: ちょっと残ってる子ども肉が、なくなる。
内田: これ以上細くなるの、心配ですよ。
竹内: で、40歳くらいで、なにもしてないのに太りだすと踏んでるんだよ。1回30歳でちょっとコケて、40歳で太りだす。だから生活を変えて食べるようにしても「危ないんじゃないか」と思ってる。
内田: 焦りだ、焦り!
竹内: 焦ったね~。
内田: 「食べないようにしよう」という焦り。
田中: なに安心してるんだよ(笑)。「1個出せたなー」じゃないんだよ。
山田: 聞けた!聞けました。
竹内: 聞けたねぇ。
山田: やっぱりゆったりしてますね。
内田: ゆったりしてる理由が分かった気がして、すごくうれしいです!
Q3.自分で好きな夢を見られるとしたら、どんな夢を見ますか?
田中: 寝てるときの夢ってこと?うーん、なんだろうね。でも楽しければ楽しいほど、起きたときの寂しさがあるじゃん。
内田: たしかにそうですね。
田中: 俺、よく「楽しい!」って起きて「あー、やっぱそうか、夢だよね」ってなるやつがあって……。俺、事務所の先輩である爆笑問題・太田さんの前だと、マジで緊張してなにもしゃべれないの。本当に好きすぎて。「え、あ、はい、そうっすね」とかなっちゃうの。でも夢の中だと、けっこうフランクに太田さんと落語やお笑いの話をして「そうなんですね~!」みたいに楽しくしゃべってるの。で「やっとしゃべれるようになった」と思ったら、起きて「そうよね……」って。
田中: だから、夢ってあんまり楽しかったりするのも考えもんな気がするよ。
内田: 実際にお会いしたときに「よし、夢のように行こう!」とはなんないですか?
田中: いや、なんない。やっぱギャップを知ってるからさ。全部俺のせいなんだけど。太田さんはすごい優しいから、俺がビビってるだけなんだけど、無理だな。
内田: なるほど~。
竹内: 子どものときにさ、めっちゃ背が伸びる時期があって。
内田: え、一晩で?膝大丈夫(笑)?
竹内: そういう時期があったの。で、そのときはよく落っこちる夢を見てたのね。
田中: あぁ、それ言うよね。伸びてる浮遊感みたいなのを脳が勘違いして夢で見るっていう。
竹内: 伸びる時期に、本当によく見たの、落ちる夢。その時期、すげえ楽しかった。最初は普通に高いビルからとかで怖いんだけど、落ち方が巧妙になっていくの。少年野球やってたから夢で野球場にいて、金網にボールがカシャンって挟まんだよ。それで「竹内、取れ!」「はい!」つってよじ登ってパッと取ったら、いる場所がすごい高くなってるのね。
竹内: みんなボールを待ってるから、「はっ!」って飛び降りる。グーってなって、バッて起きるんだよ。
内田: えー、それでちょっと伸びる(笑)!
田中: ちゃんとリスクを経ての高身長なんだ。そこで飛び降りなかったら、伸びてないもんね。
竹内: 怖いよー!でも飛び降りなかったら、伸びてない。
内田: でも、もう背は伸びないからその夢は見ないですよね?
竹内: そうなんだよ。もうめっきりないよ、落ちる夢。山田もでかいじゃん。見たことある?
山田: 僕もあります。中学生くらいのとき、落ちる夢たくさん見てました。
竹内: ほら、ピークなんだよ。
山田: 今は見ない。でも背が伸びるって知って見たら、楽しいですね。
竹内: 「また伸びるの?」って怖さはあるけどね。
田中: 聞いちゃったから、「伸びたりして」ってちょっと楽しみに飛び降りちゃう可能性はあるな。
竹内: 空飛ぶとかも、良いよね。
田中: 空飛ぶ夢見たことある?
内田: あります。
田中: どうやって飛んだ?
内田: なんか、あれみたいな……トランポリン?なんだっけ。
田中: あー、バネのやつ?
内田: バネのやつを、自由に使える夢みたいな。
田中: なんか良いな。ちょっと魔法っぽい。
内田: 小学校のとき遅刻癖があって、「これを使えば遅刻しない!」みたいな夢を見ました。でも、起きたら家(笑)。その日も遅刻するから、切ない夢を見たことがあります。
田中: 明晰夢みたいな、夢の中で夢ってわかるときに「空飛んでみよう」と思ったことがあるのよ。でも、実際に飛んだことはないじゃん?だから飛び方はわからないけど、スーパーマンみたいなイメージはあって……でも夢の中とはいえ、恥ずかしくてできなかった。
内田: できなかったんだ。あんまり自我を持ちすぎても、よくない。思ったことできないですね。
田中: 恥ずかしいとか思っちゃって、動けなかった。
山田: 楽しい。
内田: 楽しいですね。
田中: 夢の話してる。
内田: 楽しいです(笑)。怒る人もいるから、夢の話。
Q4.田中さんへ。ネズミでお引越しになりましたが、ゴキブリとかクモだったら大丈夫でしたか?
田中: グリとグラみたい。
竹内: ネズミのお引越し、よく知ってるね。
内田: シェアハウスしてたけど、ネズミが出てお引越しになったんですよね。
田中: 強制ではないよ。自分の意志で。
内田: ゴキブリとかヘビとか、足がすごい長いクモだったら大丈夫でした?
田中: あー、ゴキブリは大丈夫よ。いや、その瞬間は嫌よ。でも置くやつがいろいろあるじゃん。あれで出なくなった過去もあるから、大丈夫。
内田: ネズミもなんかありますよね?ホイホイっていうか。
田中: うん、あるけど、嫌じゃん。ホイホイに引っかかってるネズミを、次の日見ないといけないんだよ。
山田: たしかに……。
田中: 聞けば聞くほどえぐい話しかなくてさ、知らないほうが良いと思うよ。へビもやばいよ。家にヘビ出たらどうすれば良いんだろう。
内田: 首掴むと良いとか聞くけど。
山田: 首掴めない(笑)。
田中: そりゃあそうだろ。
内田: ははは(笑)首掴んだら大丈夫。
田中: なんだって首いっちゃえば良いけど、それができないでしょ。ヘビ、触れる?
山田: 触れます。
田中: お。
竹内: え。
田中: かっこつけてない?
山田: ヘビは大丈夫。ゴキブリとかネズミは怖いけど。
竹内: ヘビ系男子?
田中: ヘビいけんの?
田中: なんでケースに入ったヘビがうちに出るんだよ。ポコンッて、どうぶつの森みたいに。ニョロッと出てきたっていう話よ。
山田: ニョロッと出てきたのはちょっと怖いかもしんない。触れない。
田中: 触れないよな。ヘビは無理だね。
内田: ヘビでも、お引越しになっちゃいます?
田中: でも、ヘビは何匹もいないでしょう。ま、強い“1”がいるけど。……え、警察に言えば良いの?怒られるかな?「そんなことで電話してくんな」みたいな。ヘビがいますって、非常事態ではあるよね。東京でヘビ出たらね。捕まるまでは、なかなか家に帰れないな。
※ヘビが出た場合、居住地域により対応が異なります。詳細は各自お調べください。
例)品川区:ヘビを見かけた時の対応
内田: ネズミが出た後は、帰りました?
田中: 漫画喫茶行ったり友達の家行ったりとかして、「引っ越そう」ってなった。
内田: 田中さんが一番おうちを散らかしていて「ネズミが出たのは田中さんのせいなんじゃないか」っていうのをちょっと聞いたんですけど。
田中: マジで一番散らかしてもないし、俺のせいじゃないよ。
内田: え、そうなんだ。
田中: 自分のせいでネズミが出る環境をつくるって、なかなかムズいよ。
内田: 食べたご飯を置いとくとかね、しなければ。
田中: いや、でも出ないよ、普通。 もっとボロい家に前住んでたけど、ネズミ出なかった。
竹内: 家の外の環境とかもあるからね。
内田: たしかに。私んち、ネズミ出てたことあって。隣のおうちがリフォームかなんかしてるときでした
田中: あ、工事中?うちもそうだったよ。すごいボロかったから、家に穴が開いちゃったタイミングと工事のタイミングがかぶって、こっちに逃げてきたんじゃないかっていう話を工事のおじさんがしてた。だから多分もう出ないんだと思うけど、でもなんか嫌になっちゃったからさあ。
山田: トラウマみたいな。
竹内: ネズミでトラウマ(笑)。
内田: わーい、うれしい。動物だらけ(笑)。
Q5.竹内さんへ。あなたの優しさはどこから?
竹内: 喉から、みたいな感じかな。
田中: 風邪薬のね。
山田: ふははは(笑)。そう、優しいから、いつから優しいのか。優しさの根幹みたいな。
竹内: 根幹。優しくした覚えがないんだよね、山田に。
山田: あれ?あれ?
竹内: とっても悪いんだけど……
田中: 優しかったでしょ。
山田: 優しかった。話してくれたり。
田中: 話してあげたでしょ?
竹内: うーん、話したね。
田中: 優しさで、話してあげたでしょ。
竹内: いや、優しさじゃないよ。
田中: じゃあ、なんで話したの?
竹内: 話すことあったから話したっていう……「シャツ汚ねえな」とかでしょ?
山田: 違う(笑)。
竹内: 「早く帰ろうよ」みたいな。日常の会話?
田中: 優しくない、それじゃない。
竹内: 「ヒゲ濃いな」とかでしょ?
田中: もっと優しいこと言ってくれたんでしょ。
山田: そう、とっても素敵なエピソードがあって。人間横丁が落ち込んでたんですよ、ライブ終わった後に。
内田: あ、そう。本当に史上最悪のエンディングみたいのが行われたときに……。
竹内: 人間横丁の史上最悪。あの夜ね。
内田: エンディングのノリを誰も止められなくて、絶対止められたのは私たちだけだった、ていう謎の場面があったんです。
竹内: 明確なチャンスがあったけど、逃した。
山田: 入るなら僕たちだったろうなあって、後から考えたら。
内田: そのときはほんとに分かんなかったんです。それでめっちゃ落ち込んじゃって。「えーん、こんなことはもう2度と起こさないようにしよう」って言ってたら……
田中: 大丈夫そうだけど(笑)。
内田: 西新宿ナルゲキから新宿駅の、何回も通ったあの帰り道を三人で歩いてたら、竹内さんが居酒屋さんの看板を見て「お、なんか安いじゃん。行く?」みたいな。
山田: 「ここ安いな」みたいな。
内田: 竹内さんが、絶対何回もその看板を見たことあるのに、私たちがすっごい落ち込んでるから「なんか飲む?」みたいに言ってくれたんです。
田中: 「今気付いた」みたいに?
内田: 「今気付いた」みたいにしてくれたんですよ!
竹内: 199円でしょ?
田中: やっす。大丈夫なやつ?
山田: 大丈夫なやつ(笑)。
竹内: 三人で飲んだね。
田中: そうなんだ。
内田: すごい元気になりました。
田中: それが嬉しかった?優しさ?
内田: 「優しい〜」と思って。そのとき、初めてご飯行ったんですよね。いろんなライブに出はじめたばっかぐらいだったから、あんまり先輩と行ったこともなくて。
田中: よかったな。覚えてる?
竹内: うん、覚えてる。道中で落ち込んで「えーん」みたいになってたから「なにがどうしたのよ」つって聞いてみたら、「エンディングで一言もしゃべれなくて、これではよくない」みたいな。「おぉ」って聞いてんだけど、俺もそのエンディング一言もしゃべってない。
全員: はははは!(笑)
田中: お前もちゃんと反省しろよ。
竹内: このまま反省して帰してしまったら、後輩が成長してしまうからね。成長を止めてやろうと思って。
人間横丁: えー!
竹内: 「飲んで忘れてしまえ」と思って(笑)。「別に良いんじゃない?しゃべらなくても」とか言ってね。
山田: 「別に良いんじゃない?」の精神で、今生きてます。
田中: 狙い通りだ。人間横丁の成長を阻んだんだ。よくやったな!
内田: えー、優しい小芝居じゃなかったんだ、安いのは。悪い小芝居だった。
竹内: いじわるへの入り口だよ。
内田: そうだったの?全然優しくないじゃん……
山田: 優しかったのに。
竹内: 優しくしてないよ。
山田: そうなんだ、知らないほうがよかった(笑)。でも優しいと思うけどね。今でも。
内田: ねー優しい。しかも、山田くんがすっごいおふたりに心を開いてる感じがあって、なんにも考えてない発言とかめちゃめちゃしたりするんですよ。
田中: よくないね(笑)。
山田: 先輩に対して……(笑)。
竹内: 俺の帽子、この間盗もうとしたよ。「良い帽子だぁ」って。
内田: そしたら竹内さんと「その帽子、良い帽子だなぁ」「そうなんですよぉ。良いでしょ~、貰ったんです」とか言ってて、すごい心開いてるねって。でも、全然分かってないんですよ。山田くんが心開いてることは、全然響いてないというか、自覚がない。
田中: 竹内が開いてないんじゃない?いまだに。
竹内: そうだね。
竹内: みんなにそうだと思ってた。
山田: 全然、違います。
田中: 伝わってないぞ。もっといろんなもの盗まないと。
山田: そっかあ。
内田: そうだよ。衣装とか全然良いんだよ!
竹内: 俺の所持品がなくなったら、「あー、心開いてんだな」?
田中: カバン開けて、「こんなに心開いてくれてる」?パンパンのリュックで、山田くんは「お疲れ様でした☺」って帰る。
竹内: 帽子ぐらいではね、「そんなやつもいるか」って感じだね。
内田: もっと盗まないと。
山田: もっと盗む……盗むで良いのか?(笑)コミュニケーションの取り方、盗むで良いの?(笑)
内田: 盗むで良いのかな(笑)。
Q6.子どもが生まれたとして「この学校に通わせたくないな~」って思うのは、どんな学校?
竹内: どういうことだ。なにを聞きたいんだ。
山田: 頭を、ちょっと動かしてもらうかもしれません(笑)。
竹内: 通わせたくない、か。
山田: この学校通わせたくないな。どんな学校?
竹内: なんだろうね。めっちゃ都会の小学校とかじゃない。
竹内: かわいそうじゃない?
田中: たまに「あ、こんなとこに小学校あるんだ」って思うときある。
竹内: ビルとか会社だらけの中に、ポンッと小学校あるじゃん。
田中: あるある、たまにあるな。
竹内: 通学中とか「楽しい?」って思わない?
田中: 楽しいんじゃない?それはそれで。
竹内: なーんか、冷たい子になりそうで嫌じゃない?
竹内: 俺も東京。
田中: でもこんなに優しいんだよ?
内田: そうですよ。こんなに優しいんだから。
竹内: おっかなくない?すごい大人が行き交うコンクリートの中。小学生が絵を描いたとして、背景さ、ビル群にしないでしょ。
内田: うわ、でも描いてたら感動〜。
竹内: たしかに、すごく良い作品かもしんない(笑)。どういう意味?みたいになるけど。
内田: じゃあ「すごい都会の学校」ってのが、これの答え?
竹内: ほんと、「すごい都会の学校」やだね。
内田: ありがとうございます。
竹内: お、なんか怖いね。なんだこれ。
山田: 何回か答えても良いですよ(笑)。
竹内: なにを試されてんだろう。
田中: ヤンキーが多いとか、まぁ嫌だよね。
内田: 施設、システム、校則、制服とか、なんでも。クラスメイトとかでも良いし。
田中: 時代もあるし。
内田: 文房具とかでも良いし。
竹内: 時代もある?文房具?
山田: 天気とか。
田中: 天気もある。毎日雨の学校とか。
竹内: あぁ、雨の多い学校ね。そりゃあかわいそうだよな。
内田: 嫌ですね。
竹内: 校庭がさ、土じゃないとこあるじゃん?
田中: 陸上競技場みたいな?
竹内: あれかわいそうだよな。土を踏んでほしいよな。土を。
内田: 「校庭が土じゃない」。
竹内: そう。だから結局都会の……になってくんだよ。繋がっちゃう。
田中: 雑居ビルの中の小学校。
竹内: やだね。
田中: 山田は?
山田: えーと……、屋上が2階。
田中: 平屋ってこと?
内田: 1階に教室とかがあって、2階に屋上があって、3階にクラスがあって。
田中: あ、3階はあるの?
山田: 3階もある。5階とかあるのに、屋上が2階。
田中: バルコニーみたいになってるってこと?それはそれで素敵な気がする。
内田: 屋根がある屋上、悲しい!
竹内: なんかこの質問だけ、違うね。
山田: そう、大喜利チックにしました。
田中: 全力で逃げた。
山田: 逃げられた。
内田: なんにも言ってくれなかった(笑)。
田中: ゴニョゴニョたくさん言ったから。
山田: 逃げられたし、「山田は?」って聞かれたし。
田中: 山田の仕業だなと思って。
内田: バレてる全部。
山田: くそぉ。
Q7.好きな調味料は?
山田: 内田の予想があります。
内田: 私は、ふたりとも「ケチャップが好きそう」って思います。
田中: あー、ナメられたもんだね。
竹内: 意外だな。浮かんでもなかったよ。
田中: うん。浮かんでない。
竹内: 醤油でしょ。
山田: 近いですけどね。
田中: 醤油なんだ。俺、わさび。
内田: わさび!?うわ~、大人〜。
山田: わさびはかっこいい。
竹内: 寿司出しときゃ俺らは黙るよ。
田中: 山田は?
山田: え、僕ですか?……タルタルソースは調味料……?
田中: 良いよ、全然それで。
田中: タルタル、使えない場面のほうが多いんじゃない?
山田: だから、使えるときにうれしい。
田中: なるほどね、特別感みたいなものか。俺のイメージと違った。俺は「もうその調味料しか持って生きていけない」っていう設定だった。だからケチャップも、けっこう良い答えなのよ。汎用性高い。
内田: トマトソースとかも作れちゃう。
山田: わさびは?
内田: わさびもけっこう使える。お肉とかに付けても美味しい。
田中: お醤油はズルいよなぁ。
竹内: でかすぎた?
内田: でかい(笑)。
田中: ポン酢ぐらいまで絞ってくれないと、話になんないのよ。
竹内: そっか。調味料の範囲がみんなと一緒じゃなかったね。
田中: なんとか醤油みたいな、濃いやつとか、薄いやつとか、だし醤油とかまで絞ってくれれば良いけど。
竹内: あー、甘いのは嫌いなんだよね。薄くも濃くもあってほしくないんだよね。
内田: えっ?わがままですね(笑)。
山田: 東京のお醤油?
竹内: 東京の醤油、普通の。
内田: じゃあ、東京の醤油ということで。
全員: わははは(笑)。
インタビューを終えて
内田: 知りたいことが全部知れました!
山田: 全部知れた~
田中: ここが足りてなかったんだ。たしかに教えてなかったもんな。
内田: すごい知りたかったです。楽しかった!インタビューいかがでしたか?
山田: 嘘!
内田: そんな!
田中: いやいや、楽しかったけどね。
竹内: そうね。のんびりして良いんだもんね?
山田: はい。のんびりして良い。
竹内: すごい、のんびりはさせてもらったよ。
田中: のんびりはした。うん。
内田: たしかにすごい、のんびり。手応えは、お豆腐って感じだったかも。
竹内: 手応えは、お豆腐?醤油に合うわ。やっこでいきます。冷や奴で。山田の総括もらおうよ。
山田: 今日はね、これから良い日になりそうですね。
田中: 今、お昼休みだからね。
山田: 本当に、良い時間でしたね。こんなに人と話さない。
内田: 質問をしないよね。たしかに。
山田: 良い時間です。
内田: ありがとうございました。
竹内: アッハッハッハ(笑)。
田中: 良いなら良いけどさぁ(笑)。
内田: ではでは、第2弾もお楽しみに〜。
全員: あはははは(笑)。
内田: ばいば〜い。ありがとうございました〜!
構成・写真:堀越 愛
サムネイルデザイン:ヘンミモリ
協力:藤田うな
PROFILE
左:竹内一希(まんじゅう大帝国)
中央左:田中永真(まんじゅう大帝国)
中央右:山田蒼士朗(人間横丁)
右:内田紅多(人間横丁)