結成6年、ハゲに向き合い成熟したシシガシラ「セカンドもM-1もハゲが獲る2023年に」【シシガシラ単独ライブ「一張羅」直前インタビュー】

2023年7月30日(日)、シシガシラの単独ライブ『一張羅』が開催される。『一張羅』には、「たった一枚の上等の着物」「脱ぎ代えられない着物」といった意味がある。つまり、シシガシラにとっての一張羅は「ハゲ」。自らに課せた「ハゲネタ」という重りはいつしか強い鎧となり、彼らにとって最上級の武器となった。

単独ライブを目前に控えたシシガシラに話を聞くと、「成熟」というキーワードが浮かび上がってきた。結成6年が経ち、ハゲネタでは向かうところ敵なしのシシガシラ。脂が乗った二人の、2023年の方向性とは?

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このくらいウケないと突破できないんだろうな

———『M-1』のルールが改訂され、昨年の準々決勝進出者は1回戦が免除になりましたね。

脇田浩幸(以下、脇田): そうなんですよ。知らないうちに1回戦突破してました!

———1回戦が無くなって、率直にどう思いましたか?

浜中英昌(以下、浜中): 1回戦、やっとくのもありっちゃありだったよね。

脇田: シードを経験した人によると『M-1』開始が10月になっちゃうんで「気持ちの整理が追いつかない」って説もあるみたいです(笑)。1回戦があると、8月くらいから「はじまったな、夏だな」と徐々にM-1モードになっていけるんですけど、2回戦からだと急に来るんですよ。2回戦から3回戦も早いし、気持ちの整理ができないっていう……(笑)。

———シシガシラさんは、すでに1回戦用の2分ネタが仕上がっていたという噂を聞いていましたが……。

脇田: 使えなくなりましたねぇ……

浜中: いや、仕上がってないですよ(笑)。

脇田: 2分ネタを伸ばしてもさ、間延びしたネタになっちゃうのよ。クソ……悔しいな。良いネタあったのにな~

浜中: ……仕上がってたみたいです(笑)。

———2022年の『M-1』、過去に比べてどんな大会でしたか?

浜中: 僕らの中では、手ごたえはちゃんとありましたね。

脇田: 一昨年に比べると、去年は「行けるんじゃないか」とドキドキできました。

———昨年は、ヤーレンズさんやストレッチーズさんなど、ネタ見せ会のメンバーが準決勝に進出しましたね。普段から切磋琢磨している仲間が結果を出したことで、シシガシラさんも上に行くイメージがより鮮明に見えてきたのではないでしょうか?

脇田: そうですね。でも、ヤーレンズを見ていて「このくらいウケないと突破できないんだろうな」って強く感じました。準々決勝が同じ日だったんですけど、ヤーレンズが死ぬほどウケてたんですよ。「こんぐらいウケたら行くんだ」もあるし、「こんぐらいウケなきゃダメなんだ」もある。その日で1,2位くらいのレベルでウケないといけないんだなと実感しましたね。

あらためてハゲに向き合う2023年

———昨年の『M-1』が終わった後、2023年に向けてどんな戦略を立てましたか?

浜中: なにかやり方を変えるのではなく、あらためて「ハゲをやろう」ですね。まわりがどう変わろうが、シシガシラはハゲで上に行く。「ハゲを極めていこう」という考えです。

———昨年はハゲ以外のネタもしていましたよね。今年はやらない予定ですか?

脇田: 今のところそうですね。

浜中: 昨年ハゲ以外をやってみた結果、「ハゲに戻ったほうが良いのかな」って。

脇田: でも、今年もハゲない可能性ありますよ?

浜中: そう?

脇田: 「どうせハゲるんだろ」と思って見るより、「今日はハゲないかも」って思って見たほうが楽しいよ。

浜中: そうか(笑)。

脇田: ギャロップさんが『THE SECOND』で優勝したことは、シシガシラにとってだいぶ大きなニュースでした。コンプライアンス的に「いつかハゲネタができなくなる可能性がある」という危機感を抱いている中で、ギャロップさんが優勝してくださって。ハゲネタが延命されたというか、世の中的にハゲネタも「ネタとして面白い」になったのは大きかったなと思います。

———『THE SECOND』では、平場でもハゲいじりをする場面がありました。確かに、ネタも平場も特に炎上などはありませんでしたね。

脇田: ウエストランドが『M-1』優勝したとき、松本さんが「キャラクターとテクニックさえあれば、毒舌漫才もまだまだ受け入れられる」って仰っていて。ハゲネタも、それと同じ感じがします。最近ギャロップさんとご一緒する機会があって、感無量でしたね。僕らのネタもけっこう見てくださっているみたいで「毎年面白い」って言っていただいて。ギャロップさんがおっしゃるんだから間違いないだろうと(笑)。

浜中: ライブでお会いしたときに「優勝おめでとうございます」って言ったら、林さんに「ハゲの使い方合ってた?」って聞かれました。これ、めちゃくちゃ嬉しかったですね。この言葉にすべてが詰まっているような気がして。

脇田: そうそう。ギャロップさん、めっちゃ浜中のこと褒めてくれてたね。「ちゃんと普段からハゲを下に見ていないと、あんな表情できないよ」とか(笑)。

浜中: 「すごいよ」って言ってくれました(笑)。

———同じくハゲネタをする同士だからこそ、分かり合えることがあるんですね。

浜中: そうなんです。狭くて暗い世界で、分かり合ってます(笑)。

———やっぱり、ハゲネタをする芸人さんのことは意識しますか?

浜中: もしそういう芸人が出てきたらライバル視するし、笑わないでしょうね(笑)。

脇田: 鶴亀ってコンビがいるんですけど、彼らがハゲネタやってるって聞いて「ハゲ一本ではいくなよ」と注意しに行きました。

———それは、コンプライアンス的に心配しているのか、牽制なのか……

浜中: 牽制です(笑)。

脇田: あっちが先に結果を残したら、鶴亀が「ハゲネタ代表」になっちゃう。それは参るよ、って(笑)。

シシガシラのベストネタを浴びる単独ライブ

———毎年夏時期に単独ライブを開催していますね。単独ライブを夏にやるのはなぜですか?

浜中: 『M-1』のためですね。

脇田: 夏に単独をやって、「今年のM-1はこれでいこう」というネタを選抜して磨くんです。あんまり早く仕上がってもやることがなくなっちゃうんで、7月くらいから磨き出すのがちょうど良いのかなと。磨き過ぎて、変な感じになっちゃうのも嫌なんで。

———単独ライブのタイトル『一張羅』にはどんな意味があるんでしょうか?

脇田: 一張羅には、「1枚しか無い衣服」とか「脱ぎ着できない衣服」みたいな意味があります。つまり、シシガシラにとっては「ハゲが一張羅」という意味です。

———単独ライブの見どころはなんですか?

浜中: 『M-1』用のネタも、隠さずお見せします。新ネタを披露する場というより、これまでのネタも含め良いネタをお見せしたいなと。

———では、シシガシラさんの現時点でのベストコレクションを見られるんですね!

浜中: そうですね。全然隠しません。隠すような人間じゃないんで。

脇田: 潔いみたいに言ってるけど、別にかっこよくはないよ(笑)。単独ライブは、なによりもお客さんに楽しんで帰っていただくことを第一優先にやります!

———最後に、2023年の「シシガシラの見どころ」を教えてください!

脇田: コンビ組んで6年目なんで、脂が乗ってきて二人の息も合っているし、バランスも良いし……「成熟」ですね。成熟したハゲネタを見てください。セカンドもM-1も、ハゲが獲る年を目指します!

浜中: そうですね。皆さんには「そんなハゲ角度があるんだ、成熟してるなぁ」と思っていただきたい。

脇田: 俺!俺の!俺の「成熟」だから(笑)!

浜中: 今年のキーワードは「成熟」です。「ハゲの角度って、まだこんなにあるんだ!」を毎年更新し続けていきたいですね。

文・編集:堀越 愛
撮影・サムネイルデザイン:ヘンミモリ

PROFILE

シシガシラ

左:浜中 英昌
右:脇田 浩幸

★公式プロフィール:https://profile.yoshimoto.co.jp/talent/detail?id=8846
★ラジオ:シシガシラのピピパピパ放送局

PERFORMERS

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