2023.07.31
GAGによるストイックすぎるツーマンライブ 第5回目のゲストはトンツカタン!! ≪GAG×トンツカタン『ロック』終演直後インタビュー≫
ワラパーが密着しているGAGの6ヶ月連続ツーマンライブ。5回目のゲストは、プロダクション人力舎所属のトリオコント師トンツカタン。
ライブでは、それぞれ3本ずつネタを披露。トークコーナーの後、6人で即興コントに挑んだ。過去に共演経験があるということで、打ち解けた雰囲気でスタートしたツーマンライブ。だが、トンツカタン森本いわく「相性が良くない」。実際、6人の関係性とは?ライブ終演直後、2組に話を聞いた。
トークで全国まわりましょう
———ライブを終えた感想を教えてください。
SJ: じゃあ僕から行かしてもらいます!トンツカタンさんとは一緒になった回数は少ないですけど「はじめまして」からは長かったので、これまでのゲストより最初から“友達”みたいな感じでできたかなと思いました!全員と私語ができる状態ではじまっているので、気楽に臨めました。ありがとうございました!
森本晋太郎(以下、森本): 終わりがわかりやすくて良いですね~
福井俊太郎(以下、福井): エンディングで森本くんが「トンツカタンとGAGは相性悪いですね」って言ったんですけど、あ~また「押すな押すな」の「押せ」のヤツかと思いました。「あ~、押せか~」と。
森本: 「押せか~」じゃないですよ。そんな冷静に見ないでください(笑)。
ひろゆき: 僕はとりあえず森本くんを落とさずに済んだんで、良かったです。この大事な時期にケガだけはさせられないから。危なかったですね……肩車って、あんなに首しまって死にそうになるんやなと。
森本: 僕もずっと不安でした(笑)。
ひろゆき: 森本くんを下ろした瞬間、フラッと後ろに倒れそうになった(笑)。でも無事終わって良かったです。
お抹茶: 肩車で言うと、SJさんのバランス感覚すごかったです。ほぼ手の支えを使わず、SJさんのバランスのみで立ってたんですよ。
SJ: いやいや、それで言ったらお抹茶くんの体幹がすごかった。
お抹茶: いや、SJさんがすごくて。
森本: なんの褒め合いだよ!気持ち良くなってるんじゃないよ。
SJ: お抹茶くんの体幹、根が張ってるのかと思いました。
お抹茶: たしかに、1本の木みたいな感覚でしたね。一体感がありました。
SJ: そうだよね、丈夫な木みたいだった。もうちょっとあそこに立ってたら、お客さん、御神木と間違えて手を当てに来てたと思う。
森本: んなわけあるかぁ。なにがパワースポットだ。
お抹茶: きっと、紙を巻かれてましたね。
SJ: おみくじのね。
———たしかに、見ていても安定感がありましたね。SJさんがスッと持ち上がったので。
森本: あるんすね、そこの感想(笑)。
———櫻田さんはいかがでしたか?
櫻田佑(以下、櫻田): GAGさんというのは、コントを取ってもトークを取ってもどれも本当に面白くて、憧れの先輩でありますし、今日は気に入られたいと思って舞台上で泥を飲む覚悟で来ました。少しは一矢報えたかなと……。お客さんがどう受け止めてくれたかは分からないですけど、なにか形にはできたかなと思います。
SJ: 『よしログ』見てくれてるって伝えてくれたし、愛はすごく伝わりました。
———オープニングVTRでは「福井さんに似ている」とよく言われると仰ってましたね。
櫻田: そうです。よく「似てる」と言っていただけて、とても嬉しく思ってますし……とても嬉しい。
福井: そう言ってもらえたらありがたいです。
櫻田: 福井さんに似させていただいているということが、糧になっております。
SJ: 9年位前かな?東京に所属を変えてトンツカさんと一緒にやったときに、俺、福井に言ったんですよ。「櫻田くんと雰囲気似てるよ」って。最近メガネをかけだしたんで、どっちかっていうと今度は寄せにいってるんちゃう?
櫻田: 参りましたねぇ……そうなってくると。
———森本さんはいかがですか?
森本: GAGさんにツーマンのゲストに呼んでいただけるって、若手からしたらこんな光栄なことは無いので嬉しかったですね。ネタを立て続けにやって盛り上がった状態でトークに挑んだんですけど、トークの相性はちょっと……良くなかったですね(笑)。
福井: 良かったよ~
森本: いや、まだまだですね。次はトークライブやりましょう。
SJ: トークだけ?
森本: そう。お互いの良さがもっと出ていいはずなんですよ。もっと絆を深めたいと思いました。もっと喋りたい。
お抹茶: トークで地方をまわっても良いかもしれない。
ひろゆき: 相性を良くするためのツアー(笑)?
福井: 地方をまわって、トーク50分して、最後にネタ1本ずつ?
森本: それでも良いですね。
ひろゆき: トークで、人を見せるの?
森本: そういう時代ですよ。コント師もニンを出していく時代ですから!
お抹茶: そのライブは、コント終わりで暗転?
SJ: いいね、エンディングは無し。
森本: エンディング無しにしましょう。即興コントもトーク中にやりましょう。
SJ: 即興コントで言うと、俺、お抹茶くんがまだ喋ってないなってめっちゃ思ってたの。でもケンタが現れて「肛門」って言って、「ありがとうございました」で終わっちゃって(笑)。「ケンタ、ケンタッキー行こうぜ」ぐらいの弱上手いことを言ったらお抹茶くんが「利休」って言ってくれるかなと思ってたのに、「肛門」で終わっちゃった(笑)。
お抹茶: でも……あのときの状況を思い返してみると真っ白だったんで、たぶん上手いことを言ってもらっても「利休」って言えてませんでした(笑)。
GAGとトンツカタンのシンパシー
———トンツカタンさんは、今日はどんな基準でネタを選んだんですか?
森本: ネタに1軍・2軍・3軍があるとしたら、このライブでは2軍以下は出せないと思って選びましたね。GAGさんと交互にやるって、めっちゃ怖いんですよ。生半可なネタやったら「つまんないトリオなんだ」って思われて終わりですから。だからお抹茶も異様に緊張しちゃって。
お抹茶: はい。異様に緊張して、「僕はつまらないですけど大丈夫ですか?」みたいなテンションで行っちゃいましたね。
福井: え?
森本: 見返してみてください。1本目のネタ、なに言ってるか分かんないですから(笑)。
SJ: 僕らも初めてこの企画でツーマンをやらせてもらってて、「緊張感あるよね」っていうのはみんな喋ってる。絶対、単独ライブのほうが気楽。
森本: 分かります。
櫻田: お抹茶、3本目の歌をうたうネタ、緊張でオクターブ行ったり来たりしてましたね。
お抹茶: 気付いてた!?
森本: GAGさんに良いところを見せたいと思ったんでしょうね。女性役のネタなんですけど、歌い出しを女性のキーで頑張っちゃったんですよ。
お抹茶: 原曲キーでね。
森本: カラオケあるあるを舞台上でやっちゃったんですよ。狂わすんですよ、GAGさんは。
お抹茶: 平常心でいられないというか……
福井: でも3本目のネタ、すごかったね。めちゃくちゃウケてたよね。
お抹茶: あれはお抹茶作のネタなんですよ。さっき森本が「このライブでは2軍以下のネタは出せない」って言ったとき、「1軍にお抹茶のネタが入ってたんだ」って知れてめちゃくちゃ嬉しかったです。
福井: あ~、あれ褒められてたんだ。どういう関係性なの?本当に。
SJ: 仲悪くないと勝手に思っちゃってたけど(笑)。
お抹茶: 正直、仲悪くはないですけど……。
福井: 仲良いと思ってたから、「仲悪いの?」ってボケで聞いたんですよ。そしたら「正直悪いです」って言ってさ、1分くらいめっちゃ不穏な空気になってて。どういうことなん?
森本: 毎回あれやるんすよ(笑)。「仲良いですよ」っていうのも、気持ち悪いじゃないですか。やりづらくするのが好きなんですかね。
お抹茶: 好きというか、どうなんだろう?って興味本位で言ってしまいました。
SJ: 俺らと近いんちゃう?俺らも「仲悪い」みたいに言ってるけど、それよりは「仲良くない」って感覚やからね。悪くも無い。
森本: 別に、嫌い合ってるわけじゃない。
SJ: そうそう。ひろゆきと櫻田くんが二人でゲームをしてるとか、俺VTR観るまで知らなかったし。
櫻田: え、なんで言わないんですか?ふたりにもっと言ってくださいよ!「櫻田くんとゲームの話してるよ」って言ってくださいよ!
ひろゆき: おじさん同士で「僕、最近櫻田くんと……」って、それはもう仲良いとかいうレベルじゃないよ(笑)。
SJ: そういう共有はしてない感じ。
森本: 確かに、してないですね。トリオってそういうもんっすよね。
お抹茶: 森本が毎回「そういうもんだよ」って言うんですけど、僕はトリオがどんなのか知らないんで、毎回「ほんとかよ」って思います。
福井: 噛みついたりもできるんだ。媚びたり噛みついたり(笑)。
ひろゆきとお抹茶の共鳴
———ライブを振り返って、特に印象深いハイライトを教えてください。
SJ: 僕は、くるくるくるくる森本くんが指をやってるところに福井が近付いて「先祖がトンボなんで」って言った後の森本くんのツッコミ。「それ、そんなにやりたかったのか!」って、森本フレーズ出たな~!と思いましたね。
森本: いや、あれは反省してます(笑)。もっと食ったこと言わないとダメだなと。
福井: その後、森本くんがけっこう小声で「トンボが先祖なんだったらだいぶ上ですよ!」とも言っていて……
森本: 「だいぶ代を遡りますよ!」ってことですね。
福井: 痺れました。
森本: どっちもそんなにウケてねぇんすよ(笑)。意地悪なところハイライトに選ぶな~
福井: いや、あれはさすがでしたね。
SJ: あと、櫻田くんの“お調子者”やな。俺、これを伝えたかったんですよ。絶対明るいネアカだということを。
櫻田: 僕は、この三人の中では1番ネアカだと思います。
SJ: こぼれ出る「明るい子」を、俺はめちゃくちゃ感じてた。
櫻田: ひとことひとことが、嬉しいですね。
森本: ネアカっぽくないリアクションだな。
SJ: たとえば、「よしログ観てる」と伝えてくれる行動が”明るい子”じゃないですか。普通わざわざ言わないことを言ってくれて、人が喜ぶことが好きなんだろうなって。
———櫻田さんは、ハイライトいかがですか?
櫻田: 僕は、お客さんの話になってしまうんですけど。
森本: お客さん……?
櫻田: お客さんに、森本が喋ってるときだけ笑わない人がいて。
森本: 嘘!見てなかった。めーず!珍し!今、いないよあんま。
櫻田: 女子で。
森本: より珍し!
櫻田: だから、ココロオドルでしたね。
森本: nobodyknows+かお前。
お抹茶: なんだろ。世代かな?
森本: 上なのか下なのか、どっちなんだよ(笑)。
櫻田: まだまだ頑張らなきゃいけないなと思いましたね。
森本: それは俺のセリフだろ。
お抹茶: 客席のハイライトで言ったら……
森本: もう良いって~、客席は。
お抹茶: 「立ち見がいる」っていうのがハイライトでしたね。普段は無いので、「うわぁ、立ち見で見てくださってる人がいる!」っていうのが感動したというか。あんな光景、野球場でしか見られない。
一同: (ざわめき)
SJ: 野球って、席があった上で立ってんちゃう?
お抹茶: 思い浮かべてたのと違いました(笑)。でもまぁ、立ち見のお客さんがいらっしゃったという感動がありましたね。
———森本さんのハイライトはいかがですか?
森本: 即興コントをやるとき、お題のくじを引いたじゃないですか。大体、ああいうときってボケの二人どちらかがやるんですよ。でも僕が引くことになって、「こういうときってボケなきゃいけないのかな?」と思いつつ、恥ずかしい。でももう時間が無い。だからパッと引いて終わらせようと思ったら、お題が「でかすぎる森本」。よかった、変にボケなくてと(笑)。これが僕のハイライトでした。
SJ: 次一緒になったときは、絶対にボケてね。
森本: いやいや、やですよ。もうボケられないですよ。僕にはボケは無理です(笑)。
———ひろゆきさんのハイライトはいかがですか?
ひろゆき: 僕がお抹茶先輩に「改名の理由聞かれたときどうされてるんですか?」って聞いたときですね。お抹茶先輩が、僕が同じ質問をされたときとまったく同じピンチ顔をしてて(笑)。僕もああいう顔をしてるんだなと気付いて、申し訳ない質問をしたなと(笑)。
お抹茶: 序盤からピンチ顔出てましたか?
ひろゆき: 序盤からというか、ずっと不安な時間を過ごしてた(笑)。僕も自分が理由を喋ってるところを見返すと、「やばい、でも答えないと」って、けっこうちゃんとした説明をしながらずっと不安な時間を過ごしてるんですよ。
森本: どこで共鳴してんすか。
お抹茶: 嬉しいです。まわりに改名してる人がいないので。
SJ: いや、お世辞抜きで、お抹茶くんとひろゆきの改名の悩みは質が違ったよ?横で聞いてたけど、お抹茶くんのほうが上質だった。
森本: え、そうですか?同じようなもんでは?
SJ: 「茶柱が立ってる」とか「利休」とか、お抹茶くんは「お抹茶」に対して向き合ってるやん。でも、ひろゆきの話聞いた?「ひろゆきさんと同じ名前にすることは変なことではないと思ってたんですけど、まわりからは疑問が多くて」って……それに気付いてないだけで、もうバグってもうてるやん。
森本: 言いすぎだわ!(笑)
櫻田: バグってもうてる(笑)。
森本: そんなこと言ってやんな(笑)。
SJ: 質が違うのに、同じように言って。全然違うから!
森本: まぁ、歴が違うからひとつ先の悩みになるかもしれないですね。
お抹茶: 僕は三年生なんで。
ひろゆき: うん、僕は予測できてなかったから。
森本: 予測できてねぇの面白いな。
トリオ2組で決勝へ
———最後の質問です。8月頭に『キングオブコント』2回戦、中旬には準々決勝ということで、そろそろ緊張感も高まってくる時期ですが……
SJ: なんとなく、僕の感覚なんですけど、トリオって……
森本: え、質問ありました?(笑)
SJ: トリオって、決勝に残れるのが多くても2組なんですよ。今日の縁で、絶対にトンツカタンとGAGで決勝に行きたいと思います。
森本: 嬉しいですね、そう言っていただけるの。
SJ: そこからが、同じトリオコントとしてライバル。決勝一緒になったら、順番引きもあるしさ。
森本: 僕やんないっすよ、順番のくじびき。
福井: 決勝の順番引きのとき、それまで一言もしゃべってなかったとしても、言います。「森本行けー」。
森本: ボケたとしても、その後絶対ノータッチでしょ?そこで身を挺して救ってくれるのが先輩でしょうが。
福井: 行かすだけ。
森本: 一番たち悪いわ!
ひろゆき: みんなに「行くんだ!」と思われる(笑)。
森本: 「なんかありそうだな」って思わすだけ思わせて。失礼な話だよ、ほんとに。
文, 編集, 撮影:堀越 愛