「かっこよさ」をテーマに質問したら、海に行くことになりました《人間横丁のまるでお昼休みかのような vol.2 ~ゲスト:シンクロニシティ~》

人間横丁が「話を聞きたい」ゲストを迎えインタビューする連載『人間横丁のまるでお昼休みかのような』、第2回のゲストはシンクロニシティ!

人間横丁と同じく、男女コンビのシンクロニシティ!人間横丁は、おふたりを「かっこいい!」と思っています。ということで、「かっこよさ」をテーマに根掘り葉掘り話を聞きました。ぜひ、読みながら“お昼休み”みたいなゆるっとした時間をお過ごしください!

オープニング

内田紅多(以下、内田): 内田です!

山田蒼士朗(以下、山田): 山田です!

人間横丁: 人間横丁です。お願いしま~す!

西野諒太郎(以下、西野): そんなインタビュアーいます?動画まわってるわけじゃないのに、大丈夫?(笑)

内田: 動画がまわっているかのような立ち回りを、楽しいのでしているという!(笑)

西野: あっ、なるほど(笑)。

内田: 人間横丁がゲストにインタビューする『人間横丁のまるでお昼休みかのような』、第2回のゲストはシンクロニシティさんで~す。わーい!

西野: シンクロニシティ西野です、よろしくお願いします。

よしおか: シンクロニシティよしおかです。

内田: シンクロニシティさんはどんなイメージだろう?と思って考えたんですけど、おふたりはかっこいい!!!

シンクロニシティ「いやいや、そんなことは……(笑)」

内田: 今回は、その「かっこよさ」をテーマにお話を聞きたいと思います!男女コンビで「かっこいい」ってあんまりないので、やっぱり憧れます。よろしくお願いします!

『人間横丁のまるでお昼休みかのような』は、ゆるっとおやつを食べながらインタビューします

Q1.吉本に入って、どうですか?

内田: 最近の質問です!この春から吉本さんに入られて、どうですか?

西野: どうですかね?

よしおか: いや、まだ……あの、お客様感がすごいです。最近、神保町よしもと漫才劇場のメンバーになったんです。

内田: あ、そうですよね。

よしおか: でも、まだ月に3本くらいしか舞台に立ってないんです。

西野: 所属している劇場には月数本しか出ていなくて、無限大ホールとかほかのところにちょいちょい行ってますね。

よしおか: 大宮の劇場に出てるほうが多いんじゃないかって思います。

内田: いつか「大宮セブン」に入りそう!(笑)そっか、神保町ではまだちょこちょこなんですね。

西野: そうですね、ちょこちょこ。なので、ほんとに静かに、大楽屋にちょこんってしてます。わーっといっぱい人がいるでっかい楽屋で、最初は立ってたんですよ。自分たちが知らないうちに破ってる吉本のルールがあるんじゃないか?何年目以下は座っちゃいけないみたいなのがあるんじゃないか?って思って立ってたら、「なんなの君たち、座んなさいよ!」みたいになって。

西野「最近座れるようになりました」

よしおか: 吉本って明るい人が多くって。今まで出てたライブだと、みんな頭がおかしかったんですよ。

西野: どういうこと?(笑)

よしおか: ポツンとしてても、話しかけられることもなく、心配もされなかったんです。けど吉本の人ってみんな明るいから「え、なんであいつポツンとしてるの?」みたいな。

西野: そうですね、たしかにフリーのときに出てたライブだと、けっこう“奇人”みたいな人がポツポツ。それぞれがちょこんとしてるイメージでしたね。もちろん、みんなで盛り上がる人もいるけど、そうじゃない人もいっぱいいたじゃないですか。

西野「以前は『人は人』みたいな雰囲気だったんですけど、吉本は『え、どうしたの?体調悪いの?』と(笑)」

内田: 明るくないと心配される(笑)。

西野: そういう雰囲気ではありますね。

内田: でも、優しいですね!

西野: めっちゃ優しいっす。

内田: 「みんなで話そうよ!」ってかんじ?

よしおか「団体行動が一番苦手だったのに……」

内田: ははは(笑)。

西野: ボールで遊んでる人もいたり、明るい空気ですね。怖い人はひとりもいないです。

Q2.「吉本の型にハマっていく」感じはありますか?

内田: 今まではフリーだったじゃないですか。事務所に入って、「吉本の型にハマっていく感じ」はありますか?

西野: そうですね……今はハマるハマらないとかじゃなく「ハメられてない」(笑)。型にハマっていったほうが良いかは、自分たちもわかってないです。

よしおか: 多方面から、「吉本っぽくない」って言われます。

山田: でも、それもシンクロニシティさんの良いところですよね。

西野: ライブでも、企画のときとか会話が速すぎてついていけない(笑)。

内田: たしかに、すごい早いですよね。元気でみんなが前に出て、すごいですもん!でも吉本の皆さんも、「このふたりはポツンとしているものなんだ!」「こういう人もいるんだ!」ってなっていくかもしれないですね。

内田「吉本の皆さんは、みんな前に出てくるからすごい!」

西野: たしかに、どっちになるかですね。

内田: 楽しみですね。

山田: 吉本だと、何年目扱いなんですか?

西野: よくわかってなかったんですけど、この4月から「7年目」っていうことになりました。

山田「7年目は、絶対に座って良いと思います(笑)」

西野: 神保町は10年目以下の劇場なんで、たしかに後輩のほうが多い(笑)。

Q3.社会人を辞めて、芸人ひとつになってどうですか?

内田: よしおかさんが、髪の毛染めましたよね!

よしおか: 以前の職場は、髪色の指定があって7番までだったんです。芸人1本になったんで、7番とか関係なしに「色抜いちゃおう!」と思って。そしたらめっちゃ明るくなりました(笑)。

内田: それがすごい「楽しそう!」と思って。

よしおか: たしかに、外から見たら今が人生一番楽しんでる感じですよね。

山田: ははは(笑)。

西野: ヤンキーとかと同じ染め方(笑)。

内田: こないだ「会社辞めてどうですか?」って聞いたら「髪の毛染めて、お洋服にも興味が出てきて、すっごい楽しいです」って言ってて。

内田「あと『毎日誰にも怒られない』って言ってたのが印象的です(笑)」

よしおか: 今までは着替えるのが面倒くさいので、舞台に出るときは舞台衣装で移動してたんですよ。でも、今はちゃんと私服を着るようになって。芸人さんってオシャレな人が多いですよね。でも相方がちょっとダサい。

西野: たしかにそうなんですよ。僕も、以前は仕事で着てるスーツのジャケットだけ着替えてライブに出てたんです。でも今は私服になって、中学とか高校のときに買ってた服を平気で着てるんで……。

山田: 中学生……!(笑)

西野: だから、楽屋でめちゃくちゃ言われるんですよ。

よしおか「カナメストーンさんに『ダサすぎない?』『学生?』って(笑)」

西野: 「ひどいよ?」と(笑)。あと、股引の上にズボンをはいてるんですよ。そしたら着替えるときにカナメストーンさんに見つかって、「なにそれ!?」って(笑)。股引の丈も膝よりちょい下で「なんなのそれ!?」って。服をめちゃくちゃいじられるようになりました。

内田: 面白いです(笑)。だって、みんなが中学とか高校でやるやつですもんね?普段は制服をずっと着てて。

山田: 土日とか、友達と遊ぶときに悩むやつ(笑)!

内田: で、大学生になって「やばい」ってみんながやり始めるやつを、今(笑)。

西野: そうなんですよ。ほんとに、今になって「やばい」ってなってきました。この間、半袖のパーカーを着てたんですよ。

内田: まだ売ってるんですか(笑)。

西野: めちゃくちゃ昔から持ってるやつなんで、身体が成長してて。フードをかぶってみたら、全然かぶれなくて(笑)。

内田: はははは!(笑)

西野「『ちっちゃい!』『なに着てんの』って、ヤーレンズさんに写真撮られました」

内田: でも、先輩が服をくれたりしてオシャレになるとかあるじゃないですか。吉本はそういう文化がありそう!

西野: そういうこともあると思うんですけど、服って1着じゃないじゃないですか。

内田: クローゼットがダサいってことですね(笑)。

西野: そう。上着、下着、靴下とかあるじゃないですか。1個オシャレな服をもらっても……(笑)

内田: たしかに、補えないほどの……(笑)。

西野: そうなんです(笑)。

内田: 誰か、オシャレな人と服を買いに行く予定とかないんですか?

西野: 選んでもらいたいですね~。

山田: 選んでもらいたい!じゃあ、このインタビュー見たオシャレな人はぜひ(笑)。

よしおか: 前に、JOURNAL STANDARDっていう敷居の高いお店に連れて行ったことがあるんですよ。

よしおか「そしたら、EXILEのATSUSHIさんみたいな店員に言われるがまま全部買ってました」

西野: そうなんですよ。どう断れば……

内田: そのときは、良い感じになったんですか?

西野: 一応、良い感じだったんじゃないかなぁ。マネキンと同じような感じに全部揃えて、それはまだマシだったと思うんですけど……。でも、1着しかないじゃないですか。1日はそれを着れても、次の日はもとに戻る(笑)。

内田: 2日続けて会ったら、「どういうこと!?」ってなっちゃう(笑)。

内田「オシャレ度が力尽きちゃう!(笑)」

西野: 社会人のときは、私服って1着ありゃ良かったんですよ。休日に外に出るのも1日だけなんで。

内田: 芸人だと、30日分必要ですもんね(笑)。

西野: それが大変ですね。なので相方は楽しくなってきたけど、僕は模索中。

よしおか: ダサいのも「イジられるのが美味しい」みたいな、微妙なとこですよね。

西野: たしかに、それはあるかもしれないですね。でもイジられにいくのも違うし……。

内田: ダサいのが「面白い」ってなったら、誰も服くれないかもしれない(笑)。

山田: たしかに。

山田「今のうちにもらわなきゃ(笑)!」

内田: バレないうちに!(笑)かっこいいイメージがあるからこそかっこよくいてほしい気持ちもあり、ギャップが魅力的でもありますね。

西野: 最近YouTubeを撮ったりもしてるんですけど、とりあえず全部衣装ですね。今日、服の話をすると思わなかった……(笑)。

Q4.毎日同じ時間に起きない生活はどうですか?

よしおか: 今は、朝の4~5時に寝て、気付いたら夕方4時になっていて、みたいな生活です。

内田: うわぁ、すごい寝てる!(笑)夜更かしだし!

よしおか: スローライフですね。

内田: もう早起きしなくて良いから、起きてちゃおうって感じですか?

よしおか: そうそう。

内田: 働いてたときは、早く寝てました?

よしおか: 働いてたときは、大体深夜1~2時に寝て、朝は6時に起きて、8時半までに職場に行くっていう生活。会社を辞めて「早く起きなくて良いんだ」ってなってから、どんどん遅くなっていきましたね。

内田: えー、夜更かしして、なにしてるんですか?

よしおか: YouTube見たり、漫画読んだり、ゲームしたり……してたら、いつの間にか時間が経ってます。

よしおか「普通のおじちゃんみたいな感じです(笑)」

内田: おじちゃん(笑)。

西野: おばちゃんではなくて、おじちゃん。

よしおか: 休日のおじちゃんみたいな。

内田: おじちゃんの生活を(笑)。良いですね〜。ぐっすり寝て、最高!

西野: 僕も6時台には起きる生活だったんで、今までは深夜12時~1時頃ってめっちゃ眠かったんですよ。「絶対にそろそろ寝たい」みたいな時間帯。でも今は、深夜3時くらいでは眠いともなんとも思わなくなりました。

西野「でも、この生活は単純に『夜が遅い』ってのもありますね。終わるのが遅い」

内田: 終わり遅いし、ご飯行ったら終電とかですもんね。

西野: まぁ、どっちのほうが良いかって言ったら、絶対に規則正しいほうが良い(笑)。

山田: 健康には(笑)。

内田: 健康的でした?前のほうが体軽いとかありました?

西野: あー、どうだろう。

よしおか: 全然。前は、毎日肩に重りが乗ってる感じでした。

山田: 今は軽い?

よしおか: 今、めっちゃ軽い。

山田「じゃあすごく幸せだ!怒られないし(笑)」

内田: 本当に良かったです(笑)。

西野: 基本、めっちゃ楽です。めっちゃ楽なんすけど、早起きを毎日していたときは「ちょい辛い」がずっと続いてる感じだったんですよ。でも、今はたまに朝早い仕事が入ったりするじゃないですか。そうすると「むちゃくちゃ辛い」です。どっちを取るかですね。「ちょっと辛い」か「むちゃくちゃ辛い」。

内田: たしかにそう!今はたまにですけど、それが「たまに」じゃなくなる日がいつか来るかもしれないですもんね。

西野: 急に朝の番組やりだす方とか、いるじゃないですか。どうしてんのかなって思いますね。

山田: 『ラヴィット!』って出たことあります?(小声)

よしおか: 出てないです。(小声)

西野: 『ラヴィット!』って何時に入るんだろう?

内田: たしか、6時入りとかだったよね。

よしおか: え、早っ。じゃあ、もう……どうしたらいいんですかね?

内田: 前の日の終電から……?(笑)

西野: 朝に移動して昼に他県で出番みたいなこともあるじゃないですか。万が一、「東京で15時に起きちゃいました」とかやったら、もう終わり。

寝坊による遅刻を恐れる西野

よしおか: ちょっと怖いですね。

西野: それにビビってますね。今はまだ、大丈夫なんですけど。

内田: 過去に朝早い生活をやっていた方だから、大丈夫だと思います。やってない人よりは(笑)。

山田: 経験者だから(笑)。

西野: 大学生のときは、遅く起きてたんですよ。そこから社会人になって急に毎朝早くなって、ほんときつくて。で、今まためっちゃ楽になったなと思って……また、きつい生活が来るかもしれない(笑)。

内田: またあるかもしれない(笑)。

内田「いろんな時間に起きる、良い人生!」

Q5.コンビ仲はいかがですか?

内田: 私たちがシンクロニシティさんとお話するようになったきっかけが、一緒に映画を観たことなんですよ。今年のお正月、人間横丁と大仰天・木場さんの三人で『すずめの戸締り』を観に行ったら、たまたま映画館にシンクロニシティさんがいて。

西野: 我々が、“三人目のシンクロニシティ”である後輩と一緒にいたときですね(笑)。

内田: そうそう。それで「一緒に観よう」ってなったんですよね。

西野: 謎の3対3でね(笑)。 

内田: で、映画が終わったあとご飯に行って、たくさんお話するようになったんですよね。そのとき「え、仲良いんだ!意外だ」って思ったんです。ネタを見ているとそういう感じが無かったから、「ネタ中はわざとそういう感じにしてるのかな?」って。

西野: フリーで6年一緒にやってるってことは、仲良いです。

内田: たしかに!そっか!誰も繋ぎ止めてないのに続けてるってことは!!(笑)

よしおか: “三人目のシンクロニシティ”が繋ぎ止めてくれた時期もあったりするんですけどね。

内田: すごい大事な存在!

よしおか「“三人目のシンクロニシティ”は、10億円の山内さんに似てます」

内田: あー!似てますね。

西野: お互い「お笑いをやりたいけど就職している」みたいな状態だったんで、「お笑いをやるために」会ってるふたりだったからっていうのもあるかもしれないですね。

よしおか: でも、ずっと敬語と敬語ですね。

西野「それは、あなたが頑なに敬語を辞めないから(笑)」

西野: 僕のほうが偉そうになっちゃうから、僕が折れたんですよ(笑)。もともと大学の落語研究会の先輩後輩で、仲良くて組んだんですよ。というか、漫才も仲悪い風にはやってないですよ。仲良いとも見られないですけど(笑)。

内田: たしかに、悪くは見えないです。

よしおか: 人間横丁さんを初めて見たとき、ニコニコ漫才やってて衝撃を受けましたよ。自分たちがそういう感じじゃないんで、びっくりした記憶がありますね。

西野: そうですね。僕らは仲良いんですけど、それは理由関係なく僕が折れるからっていうのもあります。とりあえず、お笑いを続けてもらうために。

西野「自分が折れてでも、よしおかさんにお笑いを続けてもらいたい」

よしおか: 男女コンビって、どうしても女性のほうが優位に立つイメージありますよね。

西野: まぁ、そこは良いんです。ネタとかキャラクター的には、よしおかさんのほうが主人公なので。

よしおか: そうですね。

西野: 「そうですね」って(笑)。まぁ主人公なので、それ以外の部分は全部請け負うというか。一応、補い合ってる感じでやってるとは思ってます。

内田: なるほど。

山田「見習いたい」、内田「見習いたいね」、山田「見習いたいです」

西野: 人間横丁さんは、どういう関係性なんですか?

山田: えっと、内田紅多が強大な力を持っているのに対し、山田が子どもだからヤイヤイ言って、えへへへへ(笑)。

西野: 強大な力に、ヤイヤイ言うんですか?(笑)強大な力があったら従うんじゃなくて、ヤイヤイ?

内田: ヤイヤイ言ってますね(笑)。私は、最初はボコボコ食らって「えーん」ってちいちゃくなってたんですよ。でも最近は、山田くんのおでこに手を当てて、山田くんは手をグルグルしてる感じ(笑)。なんて表現したら良いんだろう?でも山田くんは、ヤイヤイ言うのを「やめたい」って言ってるんですよ。

西野: ヤイヤイっていうのは、文句?

よしおか: 本当に「ヤイヤイ」って言ってるんですか?

山田「ヤイヤイ!」

内田: 本当に「ヤイヤイ」言ってるほうがまだ良いかも(笑)。 山田くんが我を出すんです。

山田: 我が強いみたいでねぇ。そこはね、そうだね、そうですねぇ……。ははは(笑)。

よしおか: 考えちゃいますね。我どこまで出すのか。

西野: よしおかさんは、正直めっちゃ気分屋ではあるんですよ。普段なんにもコミュニケーション取らなかったら、現場に来てくれない可能性もあるぐらいの感じ。なので、仕事終わりは車で送ったりしてたんですよ。僕がかなり覚えるの難しそうな台本を書いてもすぐに覚えてくれるし、僕的には車で送ってでも組んでいてほしい。そういう相手ではあるんです。

よしおか: 私は、もっとツッコミがうめえヤツと組みたい。

山田: あっはっはっ(笑)。

内田: え~~、危ない!(笑)

西野「『仲良い』って話に落ちつきそうだったのに(笑)」

内田: ちゃんとしないと、すぐどっかに行ってしまう(笑)。

西野: だからその……怒らせない。これは僕が思ってるだけですけど、こんなによしおかさんを怒らせないようにしてる人はなかなかいないと思うんですよ。そういう意味で、使ってくれている感じはある。悩みも一応相談してくれたりもするっちゃするので、ほかの仲良くないコンビに比べたら仲良いと思います。

内田: うーん、なるほど。補い合ってできている関係性。

西野: 僕視点でしか話してないですけど(笑)。

よしおか「私が本当にそう思っているかは、わかんない(笑)」

内田: 過ごしやすい感じはありますか?西野さんとやってて。

よしおか: ストレスが溜まることもありますけど、最近はアンガーマネジメントの本を買って実践してます。

内田: マネジメント、自分でしてますよ(笑)。

西野: 単独ライブの準備のために喫茶店に行ったら、目の前でアンガーマネジメントの本を読んでたりしましたね(笑)。

よしおか: 怒らない方法を勉強してます。

西野: もう怒ってんじゃん(笑)。この間、初めて単独ライブをやったんですよ。それまではライブで1本ネタをやるだけだから、正直当日に合わせてもなんとかなったんです。でも単独ライブはふたりで合わせる時間が全然違いますね。単独の前に揉めるって、よく言いません?

内田: はいはいはいはい。揉めますね~。

山田: うん。揉めます。

内田: それまでは1本だったのに、単独ライブだといっぱいやらなきゃいけない。目まぐるしいですよね。

よしおか「単独ライブは目まぐるしかったですね」

内田: それは本当に、その本を読まないと大変だ(笑)。

よしおか: だから、毎月新ネタ何本もやってる人たちは本当すごいって思いますね。

西野: 吉本、結構いるんですよ。すごいびっくりしちゃった。僕ら、前は年に2本だったので。

よしおか: たまげましたね。

Q6.どんな人を「かっこいい」と思いますか?

内田: 憧れてる方っていますか?

よしおか: 解散してしまいましたけど、コマンダンテさん。

内田: あ、コマンダンテさん!

西野: かっこいいっす。めちゃくちゃかっこいい。スーツのスラッとした漫才師かっこいいです。

山田: 囲碁将棋さんとか?

西野: そうですね。スラッとしてる。

よしおか「あと、私はキングオブコメディさんがすごい好き」

西野: よしおかさんは、ずっとそうっすよね。多分、ボケてる感じじゃない人が好きかもしれないです。 素でしゃべってる感じの人。

よしおか「『この人はなにを言っても面白い』っていう空気がある人が、かっこいいなと思いますね」

西野: スリムクラブさんとか。あと、裏方もかっこいい人はいっぱいいますね。やっぱ社員さんとか、めちゃくちゃかっこいいと思います。以前は、芸人活動をやる上で「社員さん」って存在がいなかったので。対応力とか、すごいんですよ。夜中でもバシバシ働いてたり、「単独ライブやります」って決まったら知らないうちに映像を発注してくれてたり。あと「このスケジュールでここに入れるのか!」みたいな、パズルのように予定を組み込んでくれたり。むちゃくちゃかっこいいですよ。

山田: 周りに、かっこいい人が多い。

西野: そうですね、身の回りにいます。

よしおか: かっこ悪い人はいないんですか?

西野「かっこ悪い人……自分以外で?」

山田: 真っ先に自分(笑)。

西野: かっこ悪いは、特にない(笑)。よしおかさん、ほかにいます?

よしおか: いないです。

西野: 誰もかっこいいと思ってない?

よしおか: あ、みんなかっこいいです。

西野: よしおかさんは、たしかにあんまりまわりに憧れてはないかもしれないですね(笑)。「自分が自分が」みたいな感じではないですけど。

よしおか「…………」

西野: 今、あなたの話をしてるんですよ(笑)。

山田: 時が止まった(笑)。

よしおか: でもやっぱ、漫才師ってかっこいいなって思いますね。

内田: ほんとにかっこいいですね。

西野: 僕は、POISON GIRL BANDさんに憧れてましたね。スラッとしてる。

内田: たしかに、スラッとしてる。

西野: 僕は、ただ細いんですよ。

内田: スラッとじゃなくて?(笑)

西野: 「ひ弱だ」とか言われますね。なにが違うんだろう、スラッとしてる人と。もやしっ子みたいな人とスラッとした人って、どこで差が生まれるのかな。スラッとなりたいんですけど。

内田「垢抜けてない感じ?」

西野: そうそうそう、それはある。垢抜けるってなんですか?

山田: 服とか?

西野: 服と、あと髪?

内田: 肌とかも要素に入るかもしれないです。

西野: はー、たしかに。全部。

山田: 多分、心のスラッとさはあると思うんです。

西野: 心の?一番やばくないですか?見た目がスラッとしてないのに、心だけスラッとしてるって(笑)。

内田: シュッとしてるじゃなくて、スラッとになりたい?

西野: スラッとに憧れますね。

内田「新しい用語が生まれた(笑)!」、山田「『スラッとに憧れ』てる!」

西野: そうですね……さりげなくウケて帰ってくるような。

よしおか: 私たちの芸風って西野さんが「アワアワ」ツッコむ感じだから、そうなれるまでにあと20年くらいはかかりそうですけど。

西野: 50歳くらい……。

内田: イケおじになれる!(笑)

山田: それも良いですね。

内田: それもむちゃくちゃ良いです!

西野: スベったりすると、後から「別にウケなくて良いんですよ?」みたいな顔をしようとするときがあるかもしれない。

内田: 後からかっこよさを付け足してる(笑)?

西野: めちゃくちゃウケたくて、やってるのに(笑)。

よしおか: 「このネタ難しかったのかな」とか言ったり。

内田: そういう、かっこよさの付け方もある。

山田: 後付けの(笑)。

内田: ハードディスクみたいな(笑)。

みんな「(笑)」

Q7.(西野さんへ)なにをしてるときが一番楽しいですか?

西野: 僕、趣味がないんですよ。

よしおか: お笑いが趣味。

西野: そうそう。仕事してるときはお笑いが趣味の社会人だったんですけど、それが仕事になってしまって。正直言うと、社会人のときは寝るのが最高に楽しかったんですよ。でも今はちょっと不規則な生活になって、休みの日に「もう寝終わったわ」と、そんなに寝るのも楽しくなくなっちゃったんですよ。結局、寝ている以外の時間に疲れるから寝るのが楽しいんだなって気付いて。……この年にならなきゃ気付けないのかって思いますけど(笑)。

西野「働いていて嫌なことがあると寝付けなくなったり悪い夢を見たりするので、楽しく疲れることができたら寝る時間がめっちゃ最高になるって、最近気付きました」

内田: しかも働いてるときは、たくさん寝れないからこそ楽しいですもんね。今は、寝放題すぎて(笑)。

西野: 寝るのが大好きだと思ってたんですけど、寝放題だったら別にそんなでもなかった(笑)。

内田: じゃあ本当に、なんにも趣味がなくなっちゃう(笑)。

西野: ライブが立て込んだりするときは楽しみが復活して、寝るのが最高に楽しい時間にはなってます。

内田: なるほど。じゃあ、新しい趣味を見つけたいとかはありますか?

よしおか: 昔、パチンコ好きでしたよね。

西野: ほんと昔。コロナ前はパチンコしてたんですけど、 お金がどんどん無くなって。

内田「パチンコってそうなのか~」

西野: そういうタイプには見えないかもしれないですけど、ギャンブルは熱くなるっちゃなるんですよ。ギャンブルで勝つ人って、たぶんちゃんと研究とかしてるんです。でも休みの日にそんな頭を使いたくない、って思った瞬間、ギャンブルでどんどんお金が無くなっていくんです。それに気付いたので、一切やんなくなりました。今からまたギャンブル始めようとも思わないし。

山田: うんうん。

西野: あと、なんだろうな……趣味って言ったら、車の運転ですかね。

よしおか: トミカみたいな車持ってらっしゃる。

西野: 人の軽自動車を、トミカって(笑)。安いちっちゃい車を持ってます。

内田「後ろに引いて走らす車?」

西野: めっちゃ怖い(笑)。全方面にやばいですよ、「引いてるヤツは誰なんだ」ってなります。

山田: あははは(笑)。

西野: 元々、免許は持ってたけど運転してなかったんですよ。でも前の仕事で週に2~3回運転しなきゃいけなくなって、「車庫入れも怖い」ような状態からちょっとずつ運転できるようになって。その過程はめっちゃ楽しかったですね。

内田: でも、今はできるようになっちゃったから、コンプリート(笑)。

西野: 郊外に住んでるので運転しやすいところだったんですけど、吉岡さんを送ったりするようになって、劇場の関係で歌舞伎町とかを運転するようになって。それも最初は慣れなかったけど、最近は大丈夫になってきましたね。

内田: すごいですね。歌舞伎町。

山田: ね、車で。

よしおか: 3月末までは送ってもらったりしてたんですけど、今は「車で送るのやめます」って。

西野「あの……芸人になると、採算が合わない」

内田: 送るのやめます宣言?

西野:  駐車場代が高すぎる。もっとお金を稼げるようになったらまた送ります。

よしおか: いや、お金稼げるようになったらもっと都心に住むんで、良いです。必要ないです。大丈夫です。

よしおか「必要ないです」

西野: そんな(笑)。お金を稼げるようになったら、良い車を買ったり、そういう楽しみをしたいですね。

内田: 「行こう」って言ったら、海とか連れて行ってくれそう!

よしおか: 軽トラックで、海行きたいですね。みんなで。

内田: わー!行きたい。

西野「軽トラ!?」

よしおか: うちら荷台乗るんで。

西野: 意味がわからない。嫌でしょ(笑)。

内田: 軽トラ借りて、後ろに!ぜひ(笑)!

よしおか: みんなで海行きたい。

内田: 楽しそう!行きましょうよ。

内田「やった~~!!!」

Q8.(よしおかさんへ)好きな大喜利のお題はなんですか?

内田: 一晩中大喜利をやっていたりするとお聞きしたことがあります!好きなお題ってありますか?

よしおか: 一番好きなお題は……

西野: そんなのあるんですか。

よしおか: 「深夜のサザエさんにありがちなこと」。

西野: サザエさんは、普通夕方だけど?なんでそのお題が好きなんですか?

よしおか: 大人向けのサザエさんとか想像してたら、楽しくなっちゃって。

西野: 1個くらい、答えたりできますか?

よしおか: ワカメちゃんのスカートがめくれたら、フワフワじゃなくてちゃんとしたパンツをはいていた。

山田: はははは(笑)。

よしおか: こんなこと言って良いのかな(笑)。

内田: ありがとうございます(笑)。

内田「『一晩大喜利をやってたりする』というのも、気になります」

よしおか: 最後にやったのは、5~6年前。

山田: あ〜、そうなんだ!

西野「大学で『24時間大喜利』っていうのを夏休みにやってたんですよ」

よしおか: 媒体が、Ustream。誰が観るんだ?っていう。

西野: 今で言うYouTubeの生配信みたいなことで、朝9時くらいからやってましたっけ。

よしおか: そうですね。

西野: 翌日の朝9時まで大喜利をやり続けるっていう、訳のわかんないことをやってたことがありましたね。

よしおか: またやりたいんですけど、なかなか体力が。

西野: 夏休み、落語研究会の宿題みたいな感じで、それぞれなにかやろうみたいなことがあったんですよ。「あなたたちは24時間大喜利やってください」とか先輩に言われて。今考えたら、わけわかんないですよ。

山田「自分たちからやったんじゃないんですね(笑)」

内田: 宿題か(笑)。

西野: みんなやりたくなかったんですけど、正直、この人だけちょっとやりたがってた。

よしおか「もう一回やりたいんですよ」

内田: 唯一、またやりたいって言ってる(笑)。

西野: めちゃくちゃ眠いですよ。

内田: お題は変わるんですか?定期的に。

よしおか: 変わります。

西野: 部員からお題を集めて。100個どころじゃないですよ。

よしおか: やばい、変なお題もありましたね。

よしおか「『こんなおじいちゃんは臭い』とか」

西野: 大喜利でもなんでもない(笑)。

内田: それこそ、本当に夜中に考えるやつですね(笑)。でも、夜中にそれやったらめちゃめちゃ面白そうです!

よしおか: なに言っても笑う。

西野: 誰かの家で大喜利したりするんですけど、道中もスマホで撮影しながら大喜利に答えたり。

内田: スパルタだ。

西野「なんにも活かされてないけど(笑)」

山田: あははは(笑)。

よしおか: 24時間もやってると、「全部ボケなくちゃいけないんだ」っていう頭になっちゃうんですよね。

内田: ずっとみんなボケてるんだ。すごい。

西野: そうですね。浅井企画のマリオネットブラザーズも同じサークルで、一緒にやってました。

よしおか「井上さんは、ちょっと大喜利苦手でしたね」

西野: そんなこと言わなくて良い(笑)。

よしおか: 下ネタしか答えないから(笑)。

エンディング

内田: ではでは、ありがとうございました!

西野: 終わった!

よしおか: 急に(笑)。

人間横丁: ありがとうございました!

山田: どうでしたか?

よしおか: ごめんなさい、ちゃんとしゃべれず。

山田: いやいや、全然そんなことないですよ。

西野「昼休み感があったかっていうのもちょっと」

山田: ありました!

よしおか: 昼休みというより、午後の仕事みたいな(笑)。

西野: 面談(笑)?

よしおか: 「ちょっと面談行ってきます」みたいな(笑)。

山田: でも、「これから授業がある」と考えたらすごい憂鬱だから、お昼休みでした。

内田: どういうこと?(笑)

西野: どういうこと?え、これから憂鬱ってこと?(笑)

山田「えへへへへ(笑)」

内田: いろんなこと聞けたので、とっても楽しかった!

よしおか: 楽しくできて嬉しかった。

内田: やったー!海行きましょうね。

よしおか: 行きましょ。

内田: 運転してくれます?

西野: 運転は、いくらでも。

内田: うれしい!車持ってるんですもんね!

西野: 持ってます。社会人のときに安い車を頑張って買ったんですけど、それを「トミカ」って言うんですよ。ちっちゃい車でも、けっこう頑張んないと買えないんですよ。

内田「トミカで行きましょう!」

西野: ちょっと狭いんですけど……あんまり荷物も持ち込めないし(笑)。

内田: 海に行く約束ができた!ということで!

シンクロニシティ: ありがとうございました!

構成:堀越 愛
写真・サムネイルデザイン:ヘンミモリ
協力:藤田うな

PROFILE

左:よしおか(シンクロニシティ)
中央左:西野諒太郎(シンクロニシティ)
中央右:山田蒼士朗(人間横丁)
右:内田紅多(人間横丁)

WLUCK CREATORS