2023.09.01

GAGが長くコントを続ける土壌を耕すためのプロジェクト。「コントの幅を広げ、自分が面白いと思うことをやっていきたい」【福井俊太郎（GAG）プロジェクトインタビュー】

2023年8月17日（木）、GAG・福井俊太郎による新プロジェクト『福井俊太郎（GAG）プロジェクト』の始動が発表された。福井の誕生日である8月18日から、GAGでの活動は「GAG福井」、個人での活動は「福井俊太郎（GAG）」名義となる。

プロジェクト第1弾として発表されたのは、下記ふたつの活動だ。

①QJWebにてコラム連載『総武線×旨×決めつけ』（毎月18日19時公開）
②Artistspokenにて音声配信『お耳から良い夜を』（毎週金曜日21時配信）

執筆・音声配信は、いずれも福井がこれまでやってこなかったこと。福井の中にある独特の世界観が、今後は様々な媒体を通じて表現されることになる。

さて、福井の新プロジェクトにはどのような意図があるのだろうか。見方によっては「個人活動に力を入れるのでは？」と思われてしまいそうだが、福井に話を聞くとこれらは「GAGのため」の取り組みだという。本プロジェクトが立ち上がった経緯、そしてGAGの未来を見据えて込められた意味とは？

目的は「コントの幅を広げる」こと

———先日、「福井俊太郎（GAG）プロジェクト」が発表されました。プロジェクトが立ち上がった経緯を教えてください。

福井俊太郎（GAG）（以下、福井）：　前に担当していただいていたチーフマネージャー、通称「BOSS」が立ち上げてくださったプロジェクトです。以前「今後こういうことがやりたいです」という相談をしたんですけど、そのタイミングでちょうどBOSSが担当を外れることになって。本来であれば「外れるので次のマネージャーと一緒にやってください」となるんですけど、「プロジェクト化すれば私も力を貸せるので」ということでこういうかたちになりました。

———BOSSが立ち上げたプロジェクトだったんですね。

福井：　そうです。僕としては、BOSSが担当を外れると聞いたときすごく“落とされた”んですよ。もう僕らとは一緒に仕事をしてもらえないんだ、力を貸していただけないんだ……と思っていたら、BOSS自身がこういうプロジェクトを立ち上げてくださって。それによって、前以上にみっちりサポートしてもらえるようになりました。初めてこの言葉を使うんですけど、「ケガの功名」でした。

———当初BOSSに相談した「今後やりたいこと」とは、どのような内容だったのでしょうか？

福井：　今後、もっと「コントの幅を広げたい」という相談をしました。コンテストに向けた競技用のコントももちろん続けていきますけど、今後は尺を気にせず、自分が「面白い」と思うことをやっていきたいと思って。今後もコンテストには挑戦し続けますけど、尺の決められたコントをやるだけではなく、より「幅を広げていきたい」と。将来的には、ドラマや映画にも出られるような力も付けたいと思っています。

それから、「福井俊太郎として作品を作っていきたい」という相談もしました。それなら「執筆をやったほうが良い」ということで、QJ Webさんでコラム連載をやらせていただくことになりました。

———コラム執筆の仕事は初めてですか？

福井：　あんなに長い文章を書くのは初めてでしたね。今のところ文章を書くことに苦痛は感じていなくて、すでに公開されている「第0回」はストレス発散みたいな感じで書きました。今後は月1回のペースで連載させていただく予定です。

〈QJ Web〉福井俊太郎（GAG）の決めつけグルメ連載がスタート第0回「指が輝いてる人はピザ食べた人」【東中野×CIRO×アンチョビ先生】

———Artistspokenで音声配信『お耳から良い夜を』も始まりましたね。ここではどんなことをお話する予定ですか？

福井：　これまで、「笑いとして成立していないけど考えていること」は外に出してこなかったんです。Artistspokenさんでは、そういうことも話していこうと思ってます。何度か配信してみて「今まで話さなかったことを話せているな」という感覚があります。「しょうもないけど、なんか伝えたい」ことをどんどん発信できたらと思いますね。

★Artistspoken「お耳から良い夜を」はコチラから

第2弾は年末に……！？

———「福井俊太郎（GAG）プロジェクト」は、福井さんの個の力を伸ばすプロジェクトなのでしょうか？それとも、GAGの活動を意識したプロジェクトなのでしょうか。

福井：　間違いなく、GAGに還元していくためのプロジェクトです。

BOSS：　福井さんの考えって、全部がGAGにちゃんと繋がってるんです。だからこそ、私たちも後押しする意味があると思っていて。福井さんのためだけのプロジェクトではなく、福井さんがいろんなところに出ていくことで、GAGとして長くコントを続けられる環境が整う。なので、これは「GAGのため」のプロジェクトなんですよ。

———「福井俊太郎（GAG）プロジェクト」第2弾の予定は決まっているのでしょうか？

福井：　まだはっきりしたことは言えないんですが、「〇〇〇をお招きして〇〇〇をアレンジする」ような企画を年末に考えてます。この企画案が出たとき、ビビビときたというか“目からウロコ”でしたね。「こういうやり方があるのか！」と。これまでも〇〇〇の〇〇をしてくださる人をずっと探してたんですけど、なかなか見つからなくて。自分たちだけでは絶対にやれないことができそうなので、楽しみですね。