2020.12.27
序盤からフルスロットル!総合MC・カナメストーンが「WLUCKアンダー10ライブ」を盛り上げる!
笑いの仕事をつくるオンラインサロン「WLUCK(ワラック)」主催の「WLUCKアンダー10 LIVE」が11月23日、下北沢のOFF・OFFシアターで開催された。このライブは総合MCにカナメストーンを迎え、今後が期待される芸歴10年目以下の芸人が出演。12:00/14:15/16:30開演の3公演に、18:30開演のグランドフィナーレを加えた計4公演が行われた。出演者は、ネタ終了後にカナメストーンと二組でトークを実施。ネタ・トークともに充実のライブとなった。なお、チケット購入者には、ライブの一週間前から当日まで、出演する芸人同士で交流するLINEのオープンチャットが見られる特典付き。今回は「WLUCKアンダー10 LIVE①」をレポートする。
ネタ後に毎回トークと充実のライブ
1公演目は、お笑いライブとしては少し早めの12時開演。MCのカナメストーン(山口誠・東峰零士)、ゴヤ、金の国、フタリシズカ、竹内ズ、いかすぜジョナサン、サスペンダーズ、ママタルトの計8組が出演した。各芸人は、ネタ終了後にカナメストーンと二組でトークを実施。ネタ・トークともに充実のライブとなった。
カナメストーン・零士の、パワフルな「こんにちは~!!」の声でライブがスタート。オープニングでは、本ライブを主催する片山勝三氏(WLUCK運営)との打合せの様子を回想した。二人によると、打合せで片山氏が「僕はねぇ、このライブを成功させたいんですよ!」と語る様子に圧倒されたそう。この熱い想いを受け、山口は「気持ちを動かされた」とコメント。この日、下北沢では別の大規模お笑いライブが開催されており、カナメストーンはそのライブを「倒す気持ちで4公演を駆け抜けたい」と宣言。トップバッターのゴヤにバトンを繋いだ。
1組目に登場したのは、ゴヤ(やまじ・Bりょう)。2020年、NSC東京校を首席で卒業した注目株だ。「田舎への移住」がテーマの漫才で、客席を盛り上げた。
トークコーナーで、ゴヤは、大学時代にカナメストーンと遭遇したというエピソードを紹介。お笑いサークルの静岡遠征の際、新幹線で甲高い声で喋る零士を見つけたそう。ゴヤの発言1つ1つに100%の声量で零士が突っ込み、序盤から大盛り上がり。その様子に、山口は早くも「(同日開催のお笑いライブを)倒したんじゃない?」とコメントしていた。
2組目は、金の国(桃沢健輔・渡部恭平)。コントの舞台は「レンタルショップ」で、まもなく誕生日を迎える男子高校生が抱く“揺れ動く感情”を、繊細に演じた。
トークでは、ライブ前に行われたZoom顔合わせ配信でのエピソードを紹介。配信中にカナメストーンに失礼なことをしてしまったと思った桃沢は、終了後にカナメストーンに対しTwitterでDMを送ったそう。ただフォローが返ってきたのは零士のみで、山口からはフォロー返しが無かったと指摘。山口からは、フォロー相手を3名に絞っている理由が説明された。
3組目は唯一の男女コンビ、フタリシズカ(加賀谷秀明・横井かりこる)。横井に届いた「ラブレター」を巡る、不可思議なやり取りをコントで披露した。
女性好きという山口が、横井に対し「どんどん可愛くなる」とコメント。しかし、横井は相方である加賀谷一筋。「他の男には興味がない」と言い切った。この愛はネタにも反映されており、加賀谷によると「コントの流れに関係なく、キスで終わる」ネタが提案されたこともあるそう。
4組目に登場したのは、竹内ズ(竹内大規・がまの助)。警察官に扮し、舞台を広く使った躍動感あふれるコントで会場を沸かせた。
トークで明かされたのは、竹内ズが「虹の黄昏の弟子第1号」という事実。養成所時代に講師として現れた、虹の黄昏の二人による特殊な授業の様子を紹介した。この時点でだいぶ時間が押していたため、竹内ズは急遽一発ギャグを披露。半ば無理やりトークが切り上げられ、5組目のいかすぜジョナサンにバトンが渡った。
「サスペンダーズは来年決勝に行く!」カナメストーンが太鼓判
いかすぜジョナサン(川村優太・小俣勇二)が演じたのは、レストランが舞台のコント。お客さんとしてやってきた不思議な人物(?)と店員による攻防が繰り広げられた。
トークは、9月に開催された「WLUCK LIVE」の話題に。その日、いかすぜジョナサンは楽屋の8割を使ってネタを練習しており、カナメストーンは隅に追いやられてネタ合わせをしたそう。いかすぜジョナサンからは、「本当は練習せず話したかったんですけど、話せていない空気に耐えられず練習していました」との弁解が。(「今日こそは一緒に写真を撮ってTwitterにあげる」と約束していたが、この日も写真はUPされなかった)
6組目に登場したのは、サスペンダーズ(古川彰悟・依藤たかゆき)。痴漢冤罪を晴らすための弁護士とのやり取りを、コミカルに演じた。
サスペンダーズに対し、零士から「絶対、サスペンダーズは来年、キングオブコントの決勝に行きます」、山口からは「面白いもん」と力強い言葉が。しかし、「あんまり入ってこない」というサスペンダーズ。実はネタ中に飲み物をこぼしてしまうというハプニングがあり、「あとで怒られるのでは」と心配していた様子だった。
7組目に登場したのは、ママタルト(檜原洋平・大鶴肥満)。いつかテレビで、ドミノを並べる企画に呼ばれるかもしれない、というテーマで、安定感のある漫才を繰り広げた。
この日は客席後方に出演芸人が座り、出番前はそれぞれライブを鑑賞。肥満の笑い声が大きかったため、山口から「大鶴肥満の笑い声にみんな助かっている」というコメントが。またグループチャットでの檜原の振る舞いに対し、零士から「潤滑油だった」という感謝の言葉もあった。檜原からは、「僕らは(風穴グループチャットのため)8月から12月までずっとやってるから、お手の物」という頼もしい返答が。しかし、ママタルトが裏で行われていた大規模お笑いイベントにも出演していたことが発覚し、裏切り者疑惑が発生。肥満から「あっちに遅行性の毒を撒いてきた」と弁明があり、「最後まで我々(カナメストーン)を助けてくれる存在」として円満にトークが終了した。
トリを飾るのは、もちろん総合MC・カナメストーン。「売れてる先輩とのBBQ」をテーマに、フルパワーの漫才を披露した。
「俺らがいっぱい喋っちゃったせいで時間が押し迫っちゃって……」という零士のコメントからエンディングがスタート。終盤になってもカナメストーンの勢いが落ちることはなく、最後まで客席を盛り上げて1公演目が終了した。本来1時間の予定だったが、公演は約20分押しで終了。思わず「最初からこんなフルパワーで、2公演目以降は大丈夫なのか」と心配してしまうほどの盛り上がりを見せたライブとなった。