実力派のマセキ芸人が大集合!!2020年最後の事務所定例ライブ「バーガンディレッド」

マセキ芸能社定例ライブ「パンキッシュガーデン バーガンディレッド」が2020年12月10日(木)に東京・ミニホール新宿Fu-で開催された。

バーガンディレッドとは、マセキ芸能社が主催する事務所定例ライブ。所属する芸人がレギュラーメンバーとなり、毎月2本ずつネタを披露している。(現在は新型コロナウイルスの関係で客席を減らしての2回公演。)

会場である新宿Fu-は西武新宿駅から徒歩1分とアクセスがよく、仕事帰りにひと笑いしたい人にもぴったりだ。

劇場の客席は新型コロナウイルス感染防止のため、席と席の感覚は40cmほど空けられていた。来場者の検温・アルコール消毒も行われ、本番中でもオープニング後、中MC間は会場内のドアを開放し換気タイムを設けるなど、徹底したコロナ対策のもと行われていた。

新型コロナウイルスの罹患者が出た場合に濃厚接触者の確認を行うため、連絡先を記入する来場者カードも配られた

いよいよライブがスタート。オープニングでは出演者全員がマスクを着用して登壇し、自由なトークを繰り広げた。

先にMCのモグライダーが登場し今回の出演者の呼び込みを行ったが、なぜかカナメストーン・零士しか出てこない展開で観客を和ませる。トークでは、しゃもじ・たーにーが零士に責められるシーンで「なんで俺に怒られてるときにメイドインどこか確認してんすか!」と零士のツッコミが放たれる一幕も。

コンビ間の仲の良さやメンバーの連帯感が垣間見え、ネタ前から満足感で満たされてしまった。

オープニング後5分ほどの換気タイムを挟んだが、その間もモグライダーが話をして、客席を盛り上げた。

待ちに待った1巡目のネタ見せ

1発目は芸人間でもその面白さはお墨付き、カナメストーン(山口誠、東峰零士)。昔好きだった子に再会するシチュエーションで、ボケ山口の常人ならざる言動に零士が高音ボイスでツッコむ。

続くカントリーズ(えざお、福田純一)は、福田のえざおに対する謝罪からなぜか二人の罵り合いに発展。テンポの良い二人の掛け合いからその勢い冷めやらぬまま、福田が披露する豆知識でキレの良いフィニッシュ。

モグライダー(芝大輔、ともしげ)はともしげが、とある有名タレントの賢さについて力説するが、話が進むにつれて予想だにしない展開に!? 安定感のある芝とアホっぽさが愛らしいともしげのギャップに目が離せない。

しゃもじ(たーにー、しゅうごパークは特殊な教育方針の親子を熱演。予想できない母親(しゅうごパーク)の返答は観客を爆笑の渦に巻き込んだ。

トリのエル・カブキ(デロリアン林、エル上田)は得意の時事ネタで会場を沸かせた。ボケのデロリアン林が発するディープなゴシップに、ツッコミのエル上田がさらに深い豆知識で畳みかける。時々覗かせる二人の腹黒さがたまらなくクセになってしまうコンビだ。

換気中も飽きさせないさすがの中MC

前半が終了し、今回の中MCを務めたのは爆笑コントを披露したしゃもじ。自身が前説を行った番組で出演していた、とある大御所芸人の裏話を語った。

後半一発目のカナメストーンは、前半のクセになる変人(変態?)さとは反対に、山口の奇怪な言動がなぜか好印象に転じるという展開に。1本目とのギャップが感じられ、観ていて新鮮な気持ちで楽しめた。

カントリーズは最近の趣味について、えざおの一言から漫才が進んでいくが、どんどん本筋からずれていくスピード感のある展開から目が離せない。

モグライダーはこれぞ“ともしげワールド”! どこまでが台本でどこまでがともしげの暴走なのかわからない、でも終始笑ってしまうという漫才であった。

続いてはしゃもじ。運動部の部活での1コマだが、実際にありそうな絶妙なリアリティが観客に大ハマり。最後まで笑いが収まらなかった。

トリはエル・カブキ。デートの練習という、よくある設定からエル・カブキならではのマニアックなボケにエル上田の解説ツッコミの鋭さが光った。

大満足で幕を閉じた今年最後の「バーガンディレッド」

全ネタ見せ終了後MCのモグライダーが再び登場し、出演芸人から観客に対して告知があり、2020年最後のバーガンディレッドは約1時間半で幕を閉じた。

終焉後、観客はスタッフに先程記入した来場者カードを渡し、スムーズに退場。

出演芸人はみなそれぞれの“クセ”を持ち合わせたマセキきっての実力派ばかり。この豪華メンバーのネタを各2本も観せてもらって1000円(当日券は1200円)でいいのか……?と驚愕したのが終了後の率直な感想だ。

ますますの活躍が期待されるバーガンディレッドのメンバーたち。そんな彼らの自由でアットホームな空間に、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。

ライター、撮影:渡辺 陽

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