またの名を『バイク川崎バイク困らせ王決定戦』!『AUN』No.1功労者・BKBを追う

2021年8月31日(土)、北沢タウンホールにて第3回『AUN~コンビ大喜利王決定戦~』が開催された。「3回目はコケます 」と話したAマッソの予言は無事外れ、過去最高と言えるほどの盛り上がりを見せる大会となった。

荒くれ者たち(出演者)の暴れっぷりが注目されがちの『AUN』だが、“影のNo.1功労者”としてイベントを支えているのがMCのバイク川崎バイク(以下、BKB)。別名『バイク川崎バイク困らせ王決定戦』と呼ばれるほど、『AUN』における出演者の「暴れ」は凄まじい。このイベント、「BKB無しでは成り立たない」と言っても過言ではないのだ。

ここでは、「BKB困らせ」の視点からライブを振り返る。配信期間が延びた(~9月11日まで)ので、見返す際はBKBに感情移入しながら振り返るのも楽しいかもしれない。

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開演10分前!出陣直前・BKBコメント

――第3回『AUN』の出演メンバーが決まったとき、どう思いましたか?

「第3回らしいな」と思いましたね。前回・前々回優勝の真空ジェシカはもちろんのこと、常に盛り上げてるランジャタイ・カナメストーン・Aマッソを残し、新しい風をどんどん入れている感じがしました。野田ぶるまちゃんとかね。ピン同士のユニットは前回もありましたけど、男女は初めてですもんね。野田ちゃんさんがどんな動きするのか、見ものですね。ぶっちぎりで先輩なんで。

あと、やっぱりトリオは無くなったんだなと(笑)。交互に答えるので、トリオは向いてなかったんだな。GAGとかはもう出れないんだな、と思いました。テレビ明けなんで、お客さんの層も厚くなってるでしょうし、楽しそうです。

リハーサル中のBKB

――本番で、1番体力消耗するのがBKBさんだと思います。過去2回は、BKBさんを労うコメントがSNSにたくさんありました。

面白い答えこそ考えてないですけど、単純に肉体労働としては僕でしょうね。2時間45分~3時間ぶっ通し。第1回は水も無かったんです。ここまでしんどいと思ってなくて。第2回は、終わってから軽く鼻血出たんで……鼻血だけはちょっと怖いなと思うので、今回は出さんようにしたいですね。

――まもなく、第3回『AUN』が開演します。意気込みをいただけますか?

「バイク川崎バイク困らせ王決定戦」開演!

17時、ついに『AUN』開演。大喜利(?)が観たくてたまらない観客による、地鳴りのような拍手に迎えられBKBが登場。

鳴りやまない拍手に、BKB「神ライブになりそう」
第3回『AUN』が初めてという観客も意外と多い。BKB「なにがあっても驚かないでくださいね」
バリ・困るかもしれないけど・ベストだけは尽くさせてください

1回戦・第1対戦:真空ジェシカ VS カナメストーン

もはや『AUN』の定番となった、出演者の暴れ登場。舞台に現れて早々、真空ジェシカとカナメストーンは「BKB困らせ」に徹する。

BKB「これは大喜利ライブですよ……」
「おもろいから、うん、お前ら。面白いから。あんたたちは……」早くも息切れするBKB

川北は、インフィニッチェが止まらない(∞)。山口は舞台袖で痴漢をし、零士はこの一戦だけに賭けているかのような大声を張り上げ、ガクは始まっていない大喜利に答える。

大喜利が始まったとたん、お利口になる4人
みんな~!今日審査、甘いよぉ~~!!!

……審査が甘かったのは最初の一答のみだったようで、王者・真空ジェシカが圧倒的な強さでカナメストーンを破り、準決勝に駒を進めた。

冷静なBKB「もう二組とも、そのまま捌けてください」
BKB「一番重いのが終わったんじゃないですか?多分。…………そうでも無いかもしれないですねぇ」

1回戦・第2対戦:ランジャタイ VS トム・ブラウン

第2対戦、ランジャタイとトム・ブラウンが入場。引き続き「BKB困らせ」が止まらない。

「国崎くん……もう、なんで……」崩れ落ちるBKB
めちゃくちゃに暴れるトム・ブラウン。初出場でも、ちゃんと「困らせ」を準備してくる

カラスとインフィニッチェに襲われる国崎、納言・安部の写真集を掲げる布川、舞台を破壊するみちお、実はなにもしていない伊藤。

……そして、会場をなにかが飛び回っている。よく見ると、それはみちお(ドローン)。観客の頭上を飛び回るみちお(ドローン)に、BKBだけが「もっと、手前で飛ばしていただきたい」とハラハラ。

みちおに着陸しようとする、みちお(ドローン)

大喜利が始まるとちゃんと座るのが、『AUN』出演者の良いところ。やっと大喜利が始まったが、BKBはすでに疲れ始めている様子。それもそのはず。この時点(第2対戦・1問目)で、開演から50分が経過しているのだから……。

「もち……もち……持ち味……」言葉が出ないBKB

登場のカオスから一転、大喜利がはじまると高レベルの回答が飛び交う。両者ともにコンビの持ち味を活かした回答でポイントを重ね、勝負はサドンデスへ。

激戦の勝者は、ランジャタイ。『AUN』初出場のトム・ブラウンを制し、準決勝に駒を進めた。

BKB「早くにいなくなっていただきたい」
やっと給水

1回戦・第3対戦:ママタルト VS サスペンダーズ

第3対戦は、前回準優勝・ママタルトと、弱気爆発・サスペンダーズによる戦い。ママタルトによる進化版「BKB困らせ」は、是非映像で観てほしい。

自信が無さ過ぎて、依藤は「ちっちゃい寺田寛明」を連れてきた
古川は転ぶのが上手い

相方の存在を消した檜原、息ができない巨象(肥満)、サイバーカンニングしようとする依藤、巨象が移動した古川。

大鶴肥満が現れたので、大喜利開始

弱気だったサスペンダーズが意外な追い上げを見せ、勝負は接戦に。古川は人見知りを発揮しているのか、BKBとうまくコミュニケーションが取れない。

「個人的にはサドンデスも見たいですけど、テンポ的には……」時間を気にするBKB

僅差で準決勝に勝ち上がったのは、ママタルト。残念ながらサスペンダーズは初戦敗退となった。この時点で、すでに開演から1時間35分。まだ1回戦すら終わっていないのだ……。「BKB困らせ」は、まだまだ続く。

BKBだけでなく、観客にも疲労が溜まってきた。8年連続『キングオブコント』予選のMCを務め「MC慣れ」しているBKBの指導で、体を伸ばす観客。

観客への気遣いも忘れないBKB

1回戦・第4対戦:野田ぶるまちゃんVS Aマッソ

本大会唯一のユニット参戦を果たしたのが、野田ちゃん&紺野ぶるまによる「野田ぶるまちゃん」。対するのは、『AUN』常連、そしてテレビ版にも出演したAマッソ。

第4対戦は、「BKB困らせ」だけでなく「野田ちゃん困らせ」とも言える戦いとなった。

「服パンパンすわ」のみちお、「逆さみちお」の野田ちゃん、支えが無いと立てないBKB
ついに膝から崩れ落ちる

野田ちゃん登場のタイミングで観客の疲れがピークに達したのか、なぜかまったく反応が起きない。「大丈夫ですか?1回ほぐしたほうがいいですよ、体」と、みちおに気遣われる野田ちゃん。

そして、満を持してAマッソが登場。……しかし、一向に暴れないAマッソに、不穏な空気が漂う。BKBも不安そう。

Aマッソの差し入れで、2度目の給水

暴れない代わりにメンタルクラッシャーと化したAマッソ、「うるさい」とぶるまに注意される野田ちゃん、結婚を機に営業のちんこ謎かけを控えるようになった紺野ぶるま。

BKBいわく「コロナ前はめっちゃ遊んでいた」

大喜利が始まると、前半はAマッソがリード。しかし後半、野田ぶるまちゃんが怒涛の追い上げを見せる。

ルールをいまいち理解していない野田ちゃんにも、優しく説明するBKB

野田ぶるまちゃんがじわじわ点差を詰めるが、1点差でAマッソが勝利。純粋に(?)「決勝に行ける」と信じたAマッソが、準決勝に駒を進めることとなった。

ここで、1回戦(全4対戦)がやっと終了。この時点ですでに2時間が経過。BKBは「2時間45分くらいで終わらせてほしい」と言われていたそうだが、戦いはあと3つ(準決勝×2、決勝)残っている……。

BKB「15分・15分・15分で終わるとは思えないですけどねぇ」

本当に終わるのか?一抹の不安を感じながら、準決勝がスタート!

準決勝・第1対戦:真空ジェシカVSランジャタイ

準決勝の初戦は、前回王者・真空ジェシカ VS 初準決勝進出・ランジャタイ。大喜利だけでなく、「BKB困らせ」もどんどんヒートアップ。

15分しか時間が無いのに、サワムラーが出てきた。BKBは座り込んでしまった
「4人でひとつ」になった

2時間舞台上に出ずっぱりのBKB。このタイミングで「真空ジェシカ・ランジャタイ・カナメストーン」の相手をするのは大変過ぎる。

1(BKB)対6(他)の戦い

大喜利が始まると、それまでとは打って変わって真剣勝負の二組。連続王者・真空ジェシカが名回答を出せば、ランジャタイが負けじと食いつく。

カナメストーンに甘い観客をBKBが軽くたしなめたり、国崎がお笑いの真理を見つける瞬間があったり……いろいろあったが、王者の貫禄を見せつけた真空ジェシカが1番乗りで決勝進出を決めた。

BKB、3度目の給水タイム。消毒スタッフへの労いも忘れない

準決勝・第2対戦:ママタルトVS Aマッソ

準決勝2戦目は、ママタルトVS Aマッソ。

「時間が押している」という空気を読み、ママタルトはシンプルに登場……と思いきや、とある疑惑で喧嘩(!?)寸前に。

BKB「コンビ仲がよろしいようで」

Aマッソは、占い師に扮した紺野ぶるまに先導されて登場。ぶるまはAマッソに対し、核心を突くような診断を次々にくだす。

BKB「昔のジャルジャルみたいな恰好しやがって」

BKBはあらためて「これ、大喜利ライブですから」と説明。大喜利がスタートした。

最初のお題は、『何かの手違いとしか思えない「米津玄師のショッピングモール営業」の前説』。

見守るBKB

ママタルトによるマンキンの前説、舞台を飛び回るAマッソの前説。かなり躍動感があるので、いずれも映像で確認してほしい。準決勝に相応しい情熱の戦いを制したのは、Aマッソ。勝敗がつかずサドンデスに突入したが、「運も実力のうち」。Aマッソが逃げ切った。

決勝は、真空ジェシカとAマッソの戦いになることが確定。このとき、時刻は19時43分(開演から2時間43分)。

BKB「本来ならば、あと2分でこのライブは終わる……」

「激長(げきなが)」となった第3回『AUN』。BKBは、3時間以内に閉幕まで持っていけるのか。

決勝

決勝は、真空ジェシカVS Aマッソ。実力派同士の戦いである。テレビ版『AUN』1回戦でも戦った、因縁の二組でもある。

ガクだけが「あと2分で終わらせましょう!」とBKBの味方をするが、川北の「困らせ」は通常運転。Aマッソにいたっては、温存していた「困らせ」をここぞとばかりに開放。

なぜBKBはこんな目で川北を見ているのか。配信で確認を
「なんか……なんかのかぶせやなぁ。もう忘れました」ライブ冒頭の記憶を失うBKB
片付けしてくれる

TEAM近藤(吉本所属のピン芸人)の「努力不足」により、加納・BKBが一触即発モードに陥るが、なんとか大喜利最終決戦に突入。

BKB「お題提供者は、みんな大好き俺スナさん」

さすが、決勝。名回答が続き、拍手笑いが何度も起きる。(悲鳴も起きた)

大喜利には、「諦めない心」が大切だという学びがあった。BKBがまさかの本音を明かす一幕があった。東京でのツートライブの知名度が分かった。

4人の回答は、止まらない。(勝敗が決まっても、なぜか回答は止まらない)それぞれの回答を、テンポ良く采配するBKB。その手際の良さは、もはや『AUN』プロフェッショナル。

白熱の決勝戦を制したのは真空ジェシカ。なんと『AUN』3連覇である。

BKB「4(連覇)はほんまにむずいと思うよ」

第3回『AUN』は、過去最長の3時間公演に。BKBは「あとで見直して悪かったところを反省する」と言う。今回の『AUN』……いや、『バイク川崎バイク困らせ王決定戦』もすごかった。本当にお疲れ様でした。

終演後

終演直後、BKBに話を聞いた。

楽屋の隅に置かれた、『AUN』の残骸

――過去最長、3時間の公演となりました。本当にお疲れ様でした。

体感は、前回のほうが長いんすよね。不思議なことに。「楽しい時間はあっという間」と言いますから、前回より盛り上がってたということなのかもしれないですけど……。前回は2時間45分の公演で鼻血出したんすけど、今回は3時間くらいで普通に終われたんで、段々慣れてきてる……いや慣れてないです。疲れました。

――『AUN』用の体力がついた、みたいな……。

いらない体力な気がしますけど(笑)。これ他で披露することないと思いますけど、まぁ、『AUN』の暴れん坊を楽しく見れる感じになったのかもしれないですね。

――今回の『AUN』、BKBさん的にどこが見どころだと思いますか?

今回は、「一番ダイジェストにしにくい大会」ですね。全員が大盛り上がりを見せてたと思うので、めっちゃむずいっすね。決勝の個人戦の殴り合いもすごかったですし、出てくる前の余興枠……そこが今回長かったですね、いつもより。

野田ちゃんさんの、最初の不安そうな感じは印象に残ってますね。「うわ、不安っぽいなぁ」っていう(笑)。けど後半はお客さん引き込んでたんで、さすがやなと思いました。

――真空ジェシカさんが3連覇となりました。一番近くで見ているBKBさん的に、なにが彼らの強さだと思いますか?

やっぱ「切り替え力」じゃないですか。ふざけるときはふざけるし、大喜利も「ふざけ」ではあるんでしょうけど、脳みそを切り替えてお客さんを一発目から引き込む。カナメストーンとかは、それが多分へたくそで(笑)。ふざけたまま大喜利もふざけてるんで。

真空ジェシカは、大喜利用の笑かし方を完璧に極めてる感じですよね。あと、お客さんも真空ジェシカの答えに前のめりですよね。「面白いんだろな、この人達」っていう見方をしてる気がします。そこまでお客さんを持ってったのも、真空ジェシカの実績ですよね。

けどえらいもんで、3連覇まで来ると「誰かに負けてほしいな」が強いですね。今までは「行け行け!」でしたけど、誰かに連覇を抑えてほしいですね。第4回があったら、……マヂカルラブリーを呼んだら良いんじゃないですか?テレビで優勝したマヂカルラブリーが、こっちではどうなるのか見たいですね。

――最後に、配信を買おうか迷っている方にメッセージをお願いします。

おわりに

『AUN~コンビ大喜利王決定戦~』の配信チケットはこちら から。

3時間に及ぶロング公演。時間があるときに一気に観るも良し、数回に分けて観るも良し。配信チケット購入は9月11日(土)20時まで(視聴は11日中まで)。

また、本公演終了後『AUN』ファン必見の新イベントが告知された。その名も『百喜利』。詳細はこちら から確認を。

BKBさん、本当に、ありがとうございました!!!!!

文・写真:堀越 愛
映像撮影:作道 翔

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