アルバイト遍歴とタコ助【シアターフニャオ 〜ダンビラムーチョ原田の日常〜 vol.8】

実は“映画通”の芸人、ダンビラムーチョ・原田フニャオさん。映画の面白さに気付いた中学時代から、たくさんの作品を観てきたそうです。『シアターフニャオ 〜ダンビラムーチョ原田の日常〜』は、フニャオさんの日常&おすすめ映画を紹介するコラム。(月1回更新)
今月のテーマは「仕事」。フニャオさんのアルバイト遍歴と、とある忘れがたいエピソードが語られています!

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このコラムを書かせてもらってる『WLUCK PARK』のウィークリーランキングに、このシアターフニャオが何位に入れるのかいつもドキドキしている。

2位になれることはあっても、他の記事に負けてしまいなかなか1位になれない。ただ、12月のコラムのランキングは楽しみだった。M-1の敗者復活戦に出てからフォロワーも2,000人ほど増え、前よりも気にかけてくれてる人が多くなってる感覚がある。

そして内容も、もう中学生さんやカナメストーンさんというみんなから愛されている芸人のエピソードをふんだんに出させて頂いた。

これは1位いけるかもしれない、いやいくに決まってる。ワクワクドキドキを胸にランキングを見た、、

4位じゃねぇか!!!

いつもより低いじゃん!!春とヒコーキくんや、他の事務所の芸人や、AUNくん、、強すぎるだろ!

2023、、待ってろ1位。

仕事

さて、今月のテーマは「仕事」。
わたくしダンビラムーチョ原田フニャオは、就職はしたことないが、数々のアルバイトをやってきた。

ホールからのとめどない注文で、機械から床まで溢れ出る長蛇の伝票を見て嫌になり、3週間で辞めたファミレスのキッチン。

インカムでの他の人への連絡を緊張してなかなか出来ずに、モジモジしてそのまま2週間で辞めたドン・キホーテ。

女性ふたりのお客さんに質問され、「すみません初めてなので分からないです」と答え、その後飲み物を持っていくときに思いっきりこぼしてしまい「めっちゃ初めてじゃん!」と大爆笑され、4日で辞めてしまったカラオケ。

他にも、よく角田信朗さんが来てたスパの受付、西武池袋線沿いの家をメインエリアとしてた引っ越しセンター、オズワルド畠中のことをダイナマイトのもなか君と呼んでるおばちゃんがいたコンビニなど、たくさんのアルバイトをしてきた。

その中でも、より深く働かせてもらったのはトーキョードームシティの遊園地だ。

水道橋にある遊園地で、大学のときに友達時代の大原と一緒にオープニングスタッフとして入り、5年くらいバイトをさせてもらった。どんな業務かというと乗り物を案内する係で、猫をモチーフにしたアトラクションでは猫耳を付け「ニャンダブルな旅へ行ってらっしゃい」「おかえりにゃさーい!」など猫になったり、ルパン3世のアトラクションでは「了解しました!銭形警部」など銭形警部の部下になったり、マジクエストという魔法を使い冒険をするアトラクションでは「マジ!」というこの国だけの挨拶をお客さんにしていた。

遊園地でバイトしていた頃

大原はよく寝坊をして社員さんに怒られ、マンツーマンで「了解しました!銭形警部!」というセリフを100回くらい練習させられるタコ助だった。スタッフは100人くらいいて、高校生から40歳のエキストラをやってるおじさんまでいろんな人がいた。

エキストラをやっている辺見さんという人はとても優しい人だったのだが、ある日『BOSS』というドラマを見ていたら公園のベンチに仕掛けられた爆弾で、爆破されていた。かわいそうに。

初めての彼女ができたのも、ここのバイトのスタッフだ。よく過呼吸になる子で、ついには「過呼吸を自分で作れるようになったの」と自ら過呼吸になり「助けて、、」と言いだすタコ助だった。

そんなこんなで、ずっとやっていた。

ある日、ひとりの少年が遊びに来た。その少年は、平日の空いている遊園地で同じアトラクションを何度も何度も寂しそうな顔で遊んでいた。一緒に来たお母さんが、東京ドームでやっていた韓国のグループのLIVEを見に行ってるらしく、ひとりで遊んでると教えてくれた。

ちょうどそろそろ上がりの時間だったので、同じ上がり時間のスタッフと一緒に、その子と遊んであげることにした。少年は、今までの灰色の顔色ではなくキラキラとした虹色の笑顔で無邪気にハシャいでいた。その少年を見て、バイトのみんなも虹色の笑顔で満足そうにしていた。

帰り際にあるバイトが、実はこの原田さんは芸人の卵で、ゆくゆくはTVに出るのを目指してるんだよと教えてあげた。

少年は言った。「え?、、いや芸人はセンス無さそうだし辞めた方がいいよ」

オレの顔だけが、どんより黄土色になった。そして年月は経ち、寝坊で遅刻をしまくり普通にクビになった。

タコ助ー!!!!

Funyao`s recommendation

今日紹介するのは「インターンシップ」という映画。

Googleのインターンシップで、周りの天才学生に混ざって中年男ふたりが奮闘する映画だ。本当のGoogleの本社でロケをしていて、オフィスがフリーダムでカッコ良い。この映画を見ると、仕事は堅苦しくて辛くて我慢しなきゃいけないといった嫌なイメージを壊してくれる。

仕事ができる人は、学力が高い人ではなく、自由で発想豊かで一生懸命な人なのだ。そして、そんな仕事ができる人はカッコ良いのだ。働くという事は、大変かもしれないけど、一生懸命働いてる人はキラキラと輝いている。

そして、このコラムもそうだ。〆切に平気で間に合わず提出しても、シャッとすぐまとめてくれる『WLUCK PARK』の担当の人も仕事ができるカッコ良い人だ。(媚びを売っておこう)

ぜひ、今働いててしんどい人や、これから働く予定で不安な人に見て欲しい。見たら虹色の笑顔になることでしょう。虹色の笑顔


『インターンシップ』
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文:原田フニャオ(ダンビラムーチョ)
編集:堀越 愛、サムネイルデザイン:つるみ32

PROFILE

原田フニャオ(ダンビラムーチョ)

・出身地:長野県諏訪市
・趣味:映画、代々木八幡猫探し、酔っ払う
・特技:けん玉

★Twitter:@danviraHARADA
★Instagram:yoshihiro0519

★公式プロフィール:https://profile.yoshimoto.co.jp/talent/detail?id=4459
★公式YouTube:ダンビラムーチョ