移動中の過ごし方。【シシガシラ 浜中 英昌「せきららです」第14回】

シシガシラ・浜中英昌さんによる連載『せきららです』。毎月異なるテーマで、浜中さんの心中を“せきらら”に語ります。

★シシガシラ浜中さんによる連載「脇田 in WONDERLAND」(2024年3月~2025年2月)はコチラから

移動中の過ごし方

ありがたいことに、地方に行って漫才をすることが少しずつ増えてきている。

いつも本当に不思議な仕事だなと思う。
新幹線で2~3時間かけて目的地に向かい、5分ネタをしてすぐ新幹線に乗り、東京へまた2~3時間かけて帰ったりするときもある。

本当にありがたいし不思議。

ただここで1つだけ問題がある。
それは移動中になにをするかだ。できる人間はここで効率良く過ごすだろう。
俺にはそんな能力がない。

ではなにをやっているか?

その日の気分にもよるが、なにをしにいくかが大事である。

例えば漫才出番の場合、ある程度なんのネタをやるか想像する時間はある。あのネタをやろうかな、このネタにしようかななどなど……

申し訳ない、かっこつけた……。想像は本当にするが、大体5分ぐらいで終わる。

では残りの時間はなにをするのか。

アマプラやネトフリといったサブスクで、楽屋で話題になってるものを観たりしている。
つい最近は韓国の『白と黒のスプーン』という料理のドキュメンタリーを観ていた。

白と黒のスプーン〜料理階級戦争〜

他にもTVerでバラエティ番組を観たり、芸人のYouTubeを観たり、お笑いばかり観ている。一応勉強しながら観ている。
決して寝ることはない。なぜなら乗り過ごした時に地獄が待っているからだ。

正直いって行きはこんな感じだ。

本当に問題なのは帰りだ。

お笑いのことは一切考えない。

必ず缶ビールとつまみを買ってしまう。理由はすごくおいしいからだ……。

心地良い疲労感の中、新幹線で飲むお酒は格別にうまい!!今日も俺頑張ったね。と自分に声をかけたりする……。

申し訳ない、かっこつけた……。
全く疲れてないときも飲んでるし、そのときもお酒は格別にうまい!!そもそも自分に声かけたことなどない。

ちなみに缶ビールだけではない。
中瓶ぐらいのワインのボトルを買って、チーズも買って、飲みながら帰るときもある。
またコンビニで売ってる、カップに氷が入ってるやつを買い、そこにワンカップサイズの麦焼酎と炭酸水を買って、そのカップに麦焼酎と炭酸を割って入れて、コップの様に飲んでいる。

うん、終わってる。

だがしかし、なにも考えずそれを飲みながらアプリをしたりする時間は究極の幸せである!!

1度最高の帰りを経験している。
それは大阪の劇場に呼んでもらい6ステぐらいさせてもらった帰りである。

なんとその日は、トットさんと同じ帰りで、ものすごくお世話になっている多田さんと一緒に帰った

とりあえず新大阪駅で、新幹線の俺の席を多田さんの隣の席に変更するところからはじまる。

その後、駅の中には入らずデパ地下みたいなところに行き、新幹線でなにを食べるか歩きながら決める。その日は中華系にしようとなった。

春巻きを買い、肉団子を買い、海老チリを買い、唐揚げを買う。
そしてその後コンビニに行き、小さいビンに入ってるウイスキーを買い、炭酸水を買い、カップの氷を買う。

ワクワクしながら駅の中に入り、新幹線に乗る。

座席の前にある机を作り、全てを器用に机の上に並べる。まるでお花畑のようだった。
ハイボールを作り乾杯!!

ゴクゴクゴク、プハァ〜
至福!!!!たまらん!!!!うまいー!!!!

1時間半ぐらい多田さんとダラダラ喋りながら飲み、残り1時間ぐらいは2人とも眠りにつく。

これがマジで気持ち良過ぎる!!!!

このように行きは少し緊張感を持ちながら向かうが、帰りは廃人である。

ちなみに今このコラムは新大阪駅から東京に帰る新幹線の中で書いている。
今静岡を横断しているところだ。

さて、焼酎ソーダ割り3杯目を飲もう。

筆者プロフィール

シシガシラ・浜中英昌

吉本興業 所属

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