2025.05.27
チームは運命共同体!映画『ひゃくはち』で勇気をもらい、修行期間を振り返って感謝いっぱい【シアターフニャオ 〜ダンビラムーチョ原田の日常〜 vol.36】
実は映画通の芸人、ダンビラムーチョ・原田フニャオさん。『シアターフニャオ』(月1回更新)は、フニャオさんが日常で起きたエピソードとともに映画を紹介するコラムです。
相方がお休み中のため、すでに3ヶ月間ピンで活動しているフニャオさん。この期間、芸人をはじめ、たくさんの人が助けてくれました。今月は“修行期間”を振り返りつつ、「チーム全員が必要」だと感じた映画を紹介します。

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修行期間の思い出
3ヶ月の修行期間。
数えてみると86ステもピンネタをやらせて頂いた。本当にありがたい。
ピンネタの内容は、最初に皿回しをやりその後にシガーボックス、けん玉、そして最後に半裸で床に寝そべりコマを乳首にのせるといった流れだ。ライブの香盤表の漫才かコントか書かれるところに『曲芸』と書かれていた。まさか3年前社員さんと大原のムチャぶりで企画された「原田フニャオ曲芸単独LIVE」がここにきて生きてくるとは、、金澤くんありがとう(実写版ポムポムプリンのような元吉本社員)
大原の「シャレになってないじゃん!」にもとても助けられた。ネタのツカミや何かフラれた時にすぐ使わせてもらった。ネタに協力してくれたお客さんに「シャレになってないじゃん」と書かれた大原の写真をプレゼントしていたが、ある日のネタでプレゼントしたお兄さんがあんまりピンときてない様子だったので、この人知ってますか?と聞くと「ニュースで見たー!」と言ってくれた時は、ついゲラゲラと笑ってしまった。
ただやり始めの時はすごく盛り上がったが、終盤はさすがにやりすぎて当初の勢いがなくなってきたので、これではいけないと思いネタのツカミで「グッドイブニ〜ン」という新ギャグをやってみたところ、お客さんがナメるなよといった顔をしていて、トホホとなった。
1人だと、とんでもない空気になった時に1人でそれを全部吸い込まなければいけない大変さがある。福岡の劇場に出させてもらった時、1日で5ステ出番を頂いていた。1日にそんな何回もピンネタをやらせてもらう事が初めてだったので、3ステ目に完全に集中力が切れてる事に気付かないで舞台に立ってしまっていた。コマを乳首にのせる最後の技、乳首にのるはずのコマは、乗る前に床に落ちてしまったり、回転がなくなってしまったりで3回ミスってしまった。ヤバい、、満席のお客さんが見てる、、500人が見てるぞ、、、ヤバいヤバい、、焦っていると福岡のお客さんはとても優しい。盛大な拍手で応援してくれた。「頑張れ!!」とこのネタだけじゃなくて1人で活動してる事自体も鼓舞してくれてるような拍手。あたたかい、、あたたかすぎる!!!よし!!!!
そしてまたミスってしまいました。
何してんだフニャ!!心の中の織田裕二が説教してくる。
その時からちゃんと、出来る事と出来ない事を冷静に考えて舞台に立とうと思った。
そして3ヶ月が経った。
ピンの活動が始まる時に、俺はどんな事を思ってやっていたのかなぁと思い返す。そういえば、ホントに一瞬だけ日記書いてた!せっかくだしそれものっけておこう。
『自粛期間日記』
2/27
大原の自粛が始まった。
シブゴゴ、ワラムゲ、ビビプロ寄席で曲芸をやる。
袖にいる芸人のみなさんがネタを見て盛り上げてくれた。
ヤーレンズ楢原さんが「大原の休みって体調不良でしょ?」と言ってきた。
そんなわけないだろと思ったなぁ。
2/28
今日はてててTV。
ずっと一緒にやっているスタッフの加藤さんから「大原さんはもう身内みたいなものなので、てててTV全員で一緒に待ちましょう」と声をかけてもらい、1人で出させて頂ける事になった。ありがとうございます!!
3/1
水道橋IMMシアターで曲芸をやる。
袖にはけると「西のバンバンビガロ、東のフニャオや」とロングコートダディの堂前さんが言ってくれた。
ななまがり初瀬さんに、「ずっと一緒に住んでた初瀬さんからはLINEくると思ってました」と伝えると「頼むから送ったって事にしてくれへんか!?」と言われた。
帰って1時間仮眠をしようとしたら6時間も寝ちゃったなぁ。
3/2
福岡の劇場で曲芸をやる。5ステージ。
合間に日本一好きなうどん屋さんに行った。
マユリカ中谷がずっと、肛門、アナルなどの言葉を発していた。
無期限自粛です、さようなら。
ザジーが、最近Xを消して有意義な時間を過ごそうと思ってやったけどウロウロするだけと言っていた。
3/3
山梨でロケをやらせてもらう。
新人の今田アナウンサーと一緒に。とにかくニコニコしてくれる優しいアナだ。前の日のご飯はトマトチリヌードルにキムチを入れて食べたと言っていた。料理とかあんまりしないんだろうなぁ。
3/4
幕張で曲芸をやる。
多田さんや、いなみき、やさしいズ2人がネタを見てくれてアドバイスをくれた。曲芸の流れでバリカンを持って坊主にしようとするがさすがに出来ないというくだりを見たいなみきが「何で坊主にせーへんの?せな」と言ってきた。前にモグライダーの芝さんも同じ事を言ってきた。チンピラはこわいなぁ。
と、ここで日記が終わっている。
この続きがめっちゃ気になる!何してんだフニャ!
ただこの日記でもわかるように本当に色んな芸人の皆さんに助けてもらってます。ここに書いてない方もたくさんいます。そして仕事をふっていただいている社員さん、スタッフさん、盛り上げて頂いているお客さん、、、
本当に本当にいつもありがとうございます!!!

Funyao`s recommendation
さぁ今回紹介する映画は『ひゃくはち』。
強豪校の野球部で、メンバー入りを目指す高校球児2人の青春スポ根映画だ。
高校野球系のドラマや映画でこの映画が1番好き。なぜなら、とにかく野球部の雰囲気がリアルだからだ。実際僕も野球をやっていたので、その人がガチなのかどうかが何となくわかってしまう。めちゃくちゃ上手くてヒーローみたいな役の人が、実際フォームが変だったりして凄く萎えてしまったりするが、この映画はみんな野球がめっちゃ上手い。強豪校の雰囲気がリアル過ぎて、高校の時ボコボコにされたのを思い出してちょっと嫌な気持ちになるくらいリアル。
そしてストーリーは、補欠2人がベンチ入りを目指すのだが、このベンチ入りというのもまた良い。強豪校でベンチ入りというのがどんだけ難しい事か。
めちゃくちゃ仲良かった2人が、争いあう。この美しくて儚い戦い。この補欠の戦いがあるからチーム全体が強くなる。全員が必要な存在。そして戦っていく。
チームというものは運命共同体なのだ。
今自分がやっている仕事やプライベートの事で、意味があるか自信がなくなっている方は『ひゃくはち』を見て勇気をもらおう。
ひゃくはち
文:原田フニャオ(ダンビラムーチョ)
編集:堀越 愛、サムネイルデザイン:つるみ32
PROFILE

原田フニャオ(ダンビラムーチョ)
・出身地:長野県諏訪市
・趣味:映画、代々木八幡猫探し、酔っ払う
・特技:けん玉
★Twitter:@danviraHARADA
★Instagram:yoshihiro0519
★公式プロフィール:https://profile.yoshimoto.co.jp/talent/detail?id=4459
★公式YouTube:ダンビラムーチョ
INFORMATION

●公式YouTube『ダンビラムーチョ』にて、野球部あるある動画を投稿!
●『やまなし調ベラーズ ててて!TV』(毎週金曜19時/YBS山梨放送)レギュラー出演中!