毎年恒例、三峯神社参拝!人生は選択の連続、ランチも映画『百万円と苦虫女』もね【シアターフニャオ 〜ダンビラムーチョ原田の日常〜 vol.37】

実は映画通の芸人、ダンビラムーチョ・原田フニャオさん。『シアターフニャオ』(月1回更新)は、フニャオさんが日常で起きたエピソードとともに映画を紹介するコラムです。

『シアターフニャオ』は、今月で連載4年目に突入!ワラパー1番の古株です。4年目突入を記念し、サムネ&プロフィール写真をリニューアルしました。撮影担当は、フニャオさんの後輩・男気サトシさんです!

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今月のテーマは、“選択”。後輩たちを連れて行った三峯神社の思い出を振り返りながら、人生の選択を描いた映画を紹介します。

居酒屋での選択

ダイタクの大さんと居酒屋に行くと、「おい、何か食いたいもんあるか?」と聞いてくれる。

普通なら優しいな〜と思うが、僕はグッと緊張する。なぜなら「そうですね〜しゅうまい食べたいです〜」みたいな事を言うと「ダメだ」とハッキリ言われるからだ。大さんはその店でしか食べられないもの、旬なもの、ワクワクするもの、お酒に合うものなどの条件に当てはまらないとOKがでない。大さんから聞いてきたにも関わらず。

なので基本的に大さんが決めて注文する。そして、全部ちゃんと美味しい。ただ、たまに山菜系のおつまみや旬のお魚の刺身を言ってみると「良いねぇ」とボソッとGOサインが出る。これは、初めて野球チームで背番号をもらえた時のように嬉しいんだ。

めぞん原の選択

食べるものを決めるという事は、人生において大事な選択だ。

先日、後輩くんみんなについてきてもらい三峯神社に行ってきた。一年に一度の恒例行事。去年寝坊してるのにちゃんとシャワーを浴びて遅刻してきたまんじろうの大寺は、今年は30分前に集合時間に来ていた。

西武池袋線で秩父まで移動して、そこからレンタカーを借りて三峯神社に向かう。そして、そこでランチにするのだが、、

三峯神社に来てもう5年目になる、なのでどこの店が美味しくて何を頼んだら良いかちょっとずつ分かってきた。ランチは『わらじカツ丼』。これは間違いない。わらじのようなどデカいカツがのっている秩父の名物だ。今年もいつもの店に入り、みんなメニューも見ないで当たり前のようにわらじカツ丼を頼もうとする。ただ、1人だけ表情がギラついてる男がいる。めぞん原一刻だ。原の一刻。はらいっこく。

原一刻はこう言った「みなさんすみません、おれ、、、カレーいきます」

みんなの頭に、コナンが事件を謎といた時の稲妻が走った。ピシャーン!

確かに、カレーも美味いだろう、わらじカツ丼がこんだけ美味かったらカレーも凄そう、ただ原一刻よ、わらじカツ丼のあの美味さを切り捨ててまで未知のカレーにいくのか!?すごいぜ、、すごい勇気だぜ原一刻!!!

一応、店員のおばちゃんにカレーにもわらじカツをのせられるか聞いてみたところ、それは難しいと教えてくれた。カレー1本勝負。それを聞いて原一刻はワクワクした顔をしている、おいおいどんなカレーが来るんだい。

そして、入口で店員のおばちゃんに「わらじカツ丼5つとカレー1つ」と頼み、先にお会計をする。「はい、おつり100万円」と、これも毎年恒例いつものボケにニコニコしながら座敷に座る。ただこの時も原一刻は、うずうずした顔をしている。オレの頼んだカレーが5人のわらじカツ丼を超えるかもしれない、、ありきたりな選択しか出来ない皆さん、固定概念の破壊こそ進化ですよ。そんな顔をしている。

そして、まずは5人分のわらじカツ丼がきた。すごい!すごすぎる!どんぶりの蓋から溢れ出たわらじカツが2枚、ドカンとのっている。少し甘めのタレが染み込んだわらじカツは、さっくさく、そしてタレが少しかかった米をかきこむ。そうだ!もはやこれを食べに三峯神社にきてるんだ!そんな気持ちにもなる。

そんな中、店員さんがお盆を持って近づいてきた。来るぞ来るぞ!カレーが来る!!みんながわらじカツ丼から視線を移す、、

「お待たせしましたカレーライスです」
きた!!
きた、、
ん、、、、
これ、、、
世界一オーソドックスな見た目だぞ、、
にんじん、じゃがいも、玉ねぎ、豚肉という、全国民がカレーと聞いて思い浮かぶ見た目だ、、
ただ味はどうだ!?

原一刻は、そのカレーを見つめゆっくりとゆっくりとスプーンですくい口に運んだ。そして一点を見つめこう呟いた。

「わらじ、、、」

それは、やっぱりわらじカツ丼にすれば良かったの「わらじ、、」なのかはわからない。
一言「わらじ、、」とつぶやいたんだ。

そして店員さんが「なめこ汁です〜」と持ってきた。原一刻は、数えた。
1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、、、そしてつぶやいた。

「わらじ、、」

原一刻よ。お前の勇気は凄い。ただオレはこの先もずっとずっとわらじカツ丼を食べる事を決められたよ。こうやって世界は回っていくんだ。

ありがとう原一刻。

そして誰からも一口ちょうだいと言われずに、カレーライスを3分くらいで食べ切った。

Funyao`s recommendation

今日紹介するのは、『百万円と苦虫女』


食べ物を決める事は小さな選択かもしれないが、この映画は100万円貯まったら引っ越して町を変えるという大きな選択をする女性の話だ。人生がうまくいかず、自分を探すために町を変える蒼井優演じる鈴子に、最初はちょっと羨ましいなと思ったりもする。でも実際は困難の連続。なんのためにこんな事をやってるかわからなくなる鈴子だけど、ある出会いによりガラッと人生は華やかになっていく、がしかし、、

この映画は終わり方がすごく好きだ。何とも言えない気持ちになる。でもすごい好きだ。
人生は選択の連続。

この映画を見るも見ないもあなたの選択。
さぁどうしますか?


百万円と苦虫女

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文:原田フニャオ(ダンビラムーチョ)
サムネイル&プロフィール撮影:男気サトシ
編集:堀越 愛
サムネイルデザイン:つるみ32

PROFILE

原田フニャオ(ダンビラムーチョ)

・出身地:長野県諏訪市
・趣味:映画、代々木八幡猫探し、酔っ払う
・特技:けん玉

★Twitter:@danviraHARADA
★Instagram:yoshihiro0519

★公式プロフィール:https://profile.yoshimoto.co.jp/talent/detail?id=4459
★公式YouTube:ダンビラムーチョ