『たぶん、これも情緒』は、吉本興業所属の芸人・あさがお 三浦リョースケさんによる連載。

『たぶん、これも情緒』は、激動の日々を過ごす三浦さんによる日記コラム。今しか語れない心の動きを、6ヶ月間限定で、ほぼ毎日率直に綴ります(月初に1ヶ月分まとめて公開予定)。三浦さんがセレクトするプレイリストつき。
9月1日~9月30日の記録
9月1日(月)『2回目』
このコラムの2回目が公開されました。
おかげさまで毎日何かをやってる気になれるのでとてもありがたいです。
皆さんの感想も読むのが好きでたくさん読ませてもらってます。
日記を書きたいって人もいらっしゃったりしてぼくはとても嬉しい気持ちです。
このコラムが誰かの楽しみになってたり、何かの動機になると思うとあと数ヶ月なのか、いつまでなのかわかりませんが楽しめそうです。
今回はこの日はこの曲っぽいよなーというのでどんどんプレイリストを更新していこうと思います。
それでは長い長い、読み応えがあると評判のコラムをどうぞ。
9月2日(火)『日本代表とぼく』

今日は男子バレーボール日本代表の壮行試合を観に、有明まで行った。
今月開幕する世界バレーの壮行試合で、部活でいうところの練習試合みたいなもの。
練習試合なのにも関わらず、会場は大満席。
バレーボールを長年やってきて、こんなことになるなんて夢にも思っていなかった。
先月ファンミーティングのMCをやらせてもらった大塚達宣選手、たっちゃんも日本代表なので、その姿を観ることができた。
初めて日本代表を観に行ったのは小学生の時。
世間ではNEWSがデビューして、バレーボールの応援ソングを歌っていたから、会場にはフルメンバーがいて、「山Pやん!」となったのを覚えている。
気づけば、ぼくも33歳。
一人でバレーボールの試合を観戦しながらビールを飲んで、
「いけ!」とか「ナイス!」とか「たっちゃん!」とか言っている。
おじさん一丁あがり。
試合観れて良かったなあ、と思いながら帰っていると、SNSにDMが届いていた。
from 大塚達宣
「今日来てくださったんですね!ありがとうございました!」
――どんだけいい奴だよ。
世界バレーが楽しみだ。
9月3日(水)『40度』

朝、どう考えても体調が悪い。
本社の黒板アートを朝まで描いたあたりから体調が悪い。
自分は身体が強く健康というのがぼくのいいとこだと思ったけど、本当にやばい。
体温計を使ってみる。
ーー40℃
終わった。
午後は狛江でラジオ収録がある。
急いで病院に行って検査をしてもらう。
コロナかインフルエンザなら仕事を休まないといけない。
結果が出た。
「ただの熱」
ただの熱!?
40℃ってただの熱?
病院の先生に言われた「過度なストレスが原因かも」
ーーなるほど。と思った。
薬がかなり効いて午後のラジオには何とかいけた。
ラジオを手伝ってくれてる後輩のしんきが知らない後輩を連れてきていて、ぼくのラジオを乗っ取ろうとしているがそんなことは気にならないくらいふわふわしてた。
すごい顔をしている。
9月4日(木)『スペインへ』

今日から休みで旅行に行ってくる。
このコラムが始まるきっかけになった、前のコンビで一人になったあたりから決めていた海外旅行。
自分がぶち壊れる前にしっかり休もうと思ってスペインに行くことにした。
バリカタ友情飯の松下いわく、スペインの食事が美味いらしい。
結果的に熱がまだ尾を引いていて身体がだるい。
これ、コロナとかインフルエンザだったらまじやばかったぞ!
と心の中で安堵している。
今日は移動でほとんど終わるだろうから、飛行機の中でしっかり寝て明日はパエリア食べるぞ。
と思ってたけど機内で流れてるリロ&スティッチの実写を観て大泣きしてます。
9月5日(金)『海』

飛行機から見える海がとても綺麗だった。スペインに着いた。
朝から市場に行き、生ハムを食べ、パエリアを食べ、タパスというものも食べた。
景色も、住んでいる人たちも、とても良い雰囲気。
とても感動している。
スペインで絶対にやりたかったことがある。
ランニングである。
ランニングはいい。
頭が空っぽになるから。
頭が空っぽの方が、夢をたくさん詰め込めるから。
ホテルから地図を見ると、飛行機から見えた海が5キロ先にあった。
行こう。
歴史のある建物たちを横目に、走り回った。
途中、サッカーをしている少年たちを見かける。さすがサッカーの国だ。
明らかに危なそうな通りも走った。
そうこうしているうちに、海に着けた。途中道にも迷ったけど、ちゃんと着けた。
飛行機で見たよりも綺麗な海。砂浜も柔らかく、時間のせいか波も強くなっていて、ぼくは足だけ浸かってみた。
海の滑らかさと波の強さが、ぼくを押し返す。
遠くにヨットが2隻見える。
夜になり、月も出てきた。
何だか、ずっとここにいたい気分になった。
そのせいか、何なのか、自分がおかしくなったのか、海を両手で掬って飲んでみた。
味は――しょっぱかった。
スペインの海なんて縁もゆかりもないけど、どこかで一緒なんだよな。遠いようで、近いんだよな。
自分はどこでも、何でもできるな。
そうだ。
アナザースカイに出演する時は、スペインにしよう。
「あの時、ぼくはこの海に救われました」
そうしよう。
海でゆっくりしていたら、ホテルを出て3時間経っていた。
帰り道、さっきの少年たちがまだサッカーをしている。
ピュアでいいな、と思った。
9月6日(土)『One』
今日も海へ向かった。
完全に地元民である。
あ、でも地元の人ほど海は行かないか。
海に向かう道中で、RIP SLYMEのFIRST TAKEが公開されていた。
かなりヒットした曲Oneであるが、リメイクで曲調を変えたりと様々な聴かせ方をしてくれる。
何度聞いたかわからないOne。
ぼくの中で未だにロングセールス。
スペインで聴くOneはこれまでで圧倒的に一位でした。
まだまだ頑張ろうと思えたし、自分が音楽が好きで本当に良かったと思えた瞬間。
昔、友達がTwitterの紹介文に「音楽が栄養」と書いていた。
今日のOneはかなり納豆でした。
9月7日(日)『サグラダ・ファミリアの建つ速度』

スペインといえばガウディ建築。
サグラダ・ファミリアに行ってきた。
1882年から建築が始まって、まだ完成していないサグラダ・ファミリア。
先月のコラムで「家の建つ速度が早くなった!」とか言ってたぼくからしたら、ありえないスピード。
はよ作れや。
でも、サグラダ・ファミリアに着いた瞬間、その壮大さと素人でも分かる芸術性にただただ圧倒される。
開いた口が塞がらない。
中に入ると、外観とはまた違う美しさが広がっていた。
どう計算して、どう造ったらこうなるのか、見当もつかない。
自分の知らないところで、こんなにも素晴らしいものを、人間が、時間をかけて造っている。
そう思ったら、さっきまで「はよ作れや」なんて言ってた愚かなジャパニーズコメディアンを、どうか許してもらいたい。
まだまだ自分の知らない世界がこんなにあるのかと、改めて自分のちっぽけさとくだらなさを痛感した。
世界ってすげーや。スペインに来て良かった。
この日は一日中、ガウディについて調べまくった。
歴史から学ぶことは多い。
――何かに活かせますように。
9月8日(月)『犬派』
旅行中に気づいたんですが、ヨーロッパの犬は吠えない。
基本的に見たことのない犬種ばかりですが、吠えない。
公園にいても、道路にいても、電車の中に乗ってても吠えない。
小さかろうが大きかろうが、どの犬も吠えない。
気になって現地の日本人の方に聞いてみた。
「よく気づきましたね」
日本とは犬の付き合い方が違うらしく、信頼関係が違うらしい。
たしかにリードも付けてない犬ばかりで、飼い主の人も人と歩いてるくらいの感じで散歩をしてる。
逆を言えば、犬も人みたいな顔して散歩してる。
ーーそう。この感じが犬のいいところ。
さらに犬派になりました。
ぼくは今、ヨーロッパ犬派です。
9月9日(火)『対話』
ガウディが凄すぎて、ガウディのことで頭がいっぱいになったので、ガウディ建築を巡ることにした。
受付をしてくれた方はスペイン人だったが、日本語がかなり上手だった。
「日本人デスカ?日本タクサンイキマシタ!東京、京都、青森デ食ベタリンゴガ人生デ美味シカッタデス!」
――嬉し〜〜〜い。
こんなに自分の国が好きな人がいて、嬉し〜〜〜い。
と同時に、ぼくはスペイン語が一つも喋れないことが悔しい。
「オゥラ」と「グラシアス」だけを引っ提げてスペインに来たことが恥ずかしい。
それでも、こんなフランクにぼくと接してくれて嬉しい。
日本に帰った時、スペインの人に会ったらスペイン語で、「スペインのパエリアって本当に最高だよね!あと、ガウディも!」と言えるくらいには学んできたい。
9月10日(水)『フランスの人』

日本に帰る前にフランスに行った。
フランスは前にも来たことがあるけど、今回は「フランスで普通に過ごしてみたい!」という理由だけで行った。
普通に過ごすってどういうことか?
現地の人みたいに過ごすことだ。
朝、ランニングをして、パン屋でクロワッサンとコーヒーを買って、美術館に行く。
ぼくは、そんな普通のフランス人みたいなことをやってみたかった。
日本人の人がやってるパン屋さんだったので、「今日はフランスの人みたいに過ごす予定なんですよー」なんて話していたら、
「フランスの人はそんなことしないですよ」と笑われた。
え?そうなの?
おれ、これどこで仕入れた情報なの?
誰?おれにフランス教えたの。
前来た時にみんなこれしてなかった?もしかしてあれ、みんな観光客?
諦めて、凱旋門に登ってめちゃくちゃ写真を撮った。
ぼくは日本から来た観光客です。
9月11日(木)『モネ』

今日はモネのお家に行ってきました。
友達ん家みたいに言ってますが、画家のモネの過ごしていたお家に行ってきました。
有名な睡蓮の元になった池があり、モネの過ごした家の中には絵がたくさんありました。
モネが描いた絵はもちろん、モネの集めていた絵もたくさんありました。
その中に葛飾北斎がたくさんあったので、調べてみるとどうやらモネは日本の浮世絵に影響をたくさん受けてたらしく、嬉し〜いとなりました。
逆輸入ってこれ?と思いました。
葛飾北斎がモネに影響を与えて、モネがぼくに影響を与えて、これって逆輸入ですか?
日本→フランス→日本
葛飾北斎を勉強する必要が出てきました。
いや、モネに影響受けても活かせねーだろ。だけど何かには活かす。
モネ芸人の誕生です。
9月12日(金)『帰国』
今日、帰国したのですがーー時差の仕組みがよくわかっておらずまだ飛行機の中です。
一日ワープしてるっぽい。いや、ほんとよくわからない。
このまま地球の自転と逆に進んでいった場合、ぼくはぼくはどこに行くのだろう。
くるくる回って無限に時間を過ごせんじゃない?
…そんなわけないか。
9月13日(土)『世界バレー』
世界バレーが開幕して、日本の初戦!相手はトルコ!
結果は負けてしまったけど、ぼくは熱中できるスポーツが他にないし、たっちゃんいるしこれからも応援していこうと思う。
次だ!次勝てばいい!
ファイト!
9月14日(日)『反動』
ただいま絶賛、時差ボケを体感してます。
憧れの時差ボケ。
高校とかで同級生に言いたいランキング圧倒的上位の言葉ーー「時差ボケ」。
ただ、色々としんどいが重なって機能停止状態。
びっくりするくらいの無気力。
かなりの役立たず。
なんのためにスペインで自分を癒したのかわからないくらいの無気力。
冬の扇風機くらい必要ない。押入れの奥に袋をかぶせて夏頃になったら、また出して欲しい。
9月15日(月)『世界バレー②』
今日は世界バレー日本の2戦目!ここ落としたら決勝トーナメントはない!!!
そう思って見てたら、結果は敗退。
敗因?そんなのわかんない。
プロのレベルでやってる方たちが全力でやった結果敗退してるんだから、何も言えない。
今の男子バレーは、正直強いよ。歴代最高。
たがら何も言えない。
日本が対策されてるとしか思えないから、これからも楽しみにしている。
…時差ボケは治らない。
9月16日(火)『体育会系解決』
もう何もでないから、外に出る。
走る。走る。
空気吸う。
それだけでだいぶ気が楽。
足りないのは快活さなのかもしれない。
走ってジャンプして疲れて寝る!
…待て、おれ今めっちゃ暇なやつじゃん。やべぇな。
9月17日(水)『世界バレー③』
今日は世界バレーの三戦目。
リビアという国と対戦だけどお互いに敗退は決まってる。
言葉にしたくないけど消化試合。
試合中の選手たちは楽しそうだった。
重圧とかから解放された表情で好きなバレーを楽しんでる。
そうよな。楽しまないとな。
明るく前向きな言葉で全てが片付けれたらどんだけ楽か。
9月18日(木)『代々木八幡宮の2つ目』
ここ最近はずっとランニングで、代々木八幡宮まで向かっている。
代々木八幡宮には3つお賽銭する場所がある。
1つ目はメインとされるところ(たぶん)。
2つ目は「なんとなくみんなお賽銭してるから」しているところ。
3つ目は狐がたくさんいて、いわゆる出世を願うところ。
ぼくはいつもこの順番でお賽銭をしている。
つまり、ランニングに行く時は硬貨を3枚持って外に出る。
それで気がついたんだけど、ここ最近、2つ目のお賽銭をした記憶がない。
でも、硬貨は3枚ともなくなっている。
なんだ?ワープしてんのか?
それとも、少し軽視してるから逆に印象付けてるのか?
何とも不思議な感覚。
9月19日(金)『調査員』

ぼくはお笑い芸人を普段やっているが、もう一つの顔がある。
――ラーメン調査員である。
ラーメン調査員の仕事とは、
「え?ここにラーメン屋あったっけ?」
というお店のラーメンを確かめることである。
ラーメン調査員にとって誉れなことは、美味しいラーメンを見つけることではない。
知らないお店を見つけて、誰よりも早くラーメンを食べることだ。
今日も今日とて、まだ誰もSNSに上げていないであろうラーメン屋さんを見つけた。
ぼくは「調査させてもらいまーす」と心の中で唱えてから店内に入るようにしている。
メニューが手書きで2品しかないラーメン屋さんだった。
味も少し尖っていて、調査員としてはかなり満足のいく調査だった。
……だが、調査員の仕事はここからである。
これからぼくは色んな人に「ねえ、あそこのラーメン屋行った?」と言いまくる。
「知らない!今度行ってみるわ!」と言われたら――勝ち!
「あそこね!美味しいよね!」と言われたら――負け!
「行ってみた!味が微妙だった!」と言われたら――判定負け!
さて、試合開始。
9月20日(土)『スタンダップコメディ』
今日はスタンダップコメディを観に行った。
人生初のスタンダップコメディ。
なぜか一度も観たことがなかったけど、知り合いの方が「観てみたい」と言うので、ぼくも同行させてもらった。
アメリカが本場のコメディということもあってか、下ネタがかなり多い。
登場してくる皆さん、もれなく全員下ネタ。
そして――大爆笑が起きる。
小さい下ネタで小さく笑って、大きい下ネタで大きく笑う。
アメリカってどんな国なんだろう、とすごく気になった。
出演している皆さんは、さらっと下ネタを差し込んでくる。
その流れが自然で、会場は一気に笑いに包まれる。
お酒をガンガンに飲んだ状態で、ぼくもスタンダップコメディをやってみたくなった。
9月21日(日)『漫画紹介』
ぼくは漫画も大好きなので、せっかくだからここで一つ紹介しておきたい。
……だけど、本当は教えたくない。
どう思われるか不安だし、「つまんない!」とか言われた時には、そいつの頭に熱々のあんかけをぶちかけてやりたくなるからです。
なので、静かに心で受け取ってくれる方だけ、楽しんでください。
紹介するのは――『路傍のフジイ』。
これ、読んでほしい。
情緒やばいです。
主人公は何でもない中年なのですが、読んでいるとまるで自分のことのように共感して、涙がたくさん出ます。
たぶん、「これも情緒」にぴったりの漫画だと思うので、どうか読んでみてください。
読んだらこそっと感想を教えてください。
9月22日(月)『チェンソーマン』

今日はチェンソーマンの映画が公開されたので観てきました。
作者の藤本タツキ先生が同年代なのでデビュー作からずっと好きで、こんな同世代がいるのかと興奮したのを今でも覚えてます。
そんなチェンソーマンの新作映画。
ーー超かっこよかった。
あの映像ってどうやって作ったんだろ。作った時、早く人に見せたかっただろうな。
クリエイターの本気を見せつけられました。
映画見てて普通に「おぉ!」と声が出ました。
観てよかった。
たまたま一緒の回を観てた、いぬの太田さん。
子どもみたいに二人であそこやばかったっすねぇ!と大盛り上がり。
楽しい日。
9月23日(火)『エグチくん』
今日はバレーボールインフルエンサーのエグチくんとご飯に行ってくる。
エグチくんが現役の時は春高バレーに出てるくらいの実力者。
バレーボールを応援するという点ではかなりピュアに向き合ってるからぼくは大好き。
エグチくんと一緒にバレーオタクのかずぴよちゃんにも会えた。
色々あってからというもの、たくさんの人に出会えている。
エグチくんはお酒を飲み、ぼくとかずぴよちゃんのことを仲間だと言ってくれた。ありがとう。
9月24日(水)『日本の犬と会話』
朝、ランニングに行くと公園ででかい犬を見かけました。
その犬がめちゃくちゃ吠えてて、不意にヨーロッパの犬を思い出しました。
そこのわんこ!ヨーロッパの犬は吠えないんだぞ!
近くまで行くとぼくにまで吠えてきて、仏の笑顔で微笑ませてもらいました。
「世界を知ってきなさい」
そう伝えました。
夜は、近所の椅子が好きすぎて椅子を集めてる椅子コレクターの紳士に飲み誘われたので行ってきました。
向かってる道中で酔っ払った人にしっかり絡まれました。
見た目はBLEACHという漫画の斑目一角というキャラクターにそっくりでその人が「こら!おまえおれ知らねーのか?〇〇だぞ?ここの中学だわ」
みたいな絡まれ方をしました。
東京なんて地方から集まってる人ばっかりなんだから中学言われてもわかんねーよと思いながら、まぁまぁといなしました。
自分の街に知らん人がたくさん来たらそりゃ嫌だろうけど。
日本の犬に吠えられ、日本人に絡まれ、ヨーロッパの犬とスペイン人はおれに優しかったぞぉ!?
奇妙な気分になりました。
9月25日(木)『ガソリン』
今日は新ネタライブで新宿へ。
ライブ終わりにお客さんとすれ違ったのだが、「面白かったです」と言ってくれた。
ネタなのか、平場なのか、顔なのか、もしくは全体に対してなのか分からないけど、「面白かったです」と言ってくれた。
出来ることなら全体ではなく、ぼく個人に言ってくれていると嬉しい。独り占めしたい。
お世辞なのでは?
そんなことはない。人はあんな表情でお世辞を言えない。
心で思って言ってくれていた。
中学生の頃に「三浦面白い!」と言われてから20年。その一言でここまでやってきている。
そのくらい、「面白い」という言葉にはパワーがある。
これを読んでいる人たちは、芸人を見つけたら「面白い」と言ってあげてほしい。
その言葉はガソリンになり、ぼくらはどれだけボロボロになろうと、走っていける。
9月26日(金)『解散に敏感』
今日は後輩芸人から解散報告が入った。
前までは「まぁそういうことあるよな」、となっていたが今は当事者である。
ぐさっと何かが心に刺さる感覚。
好きでやってる仕事であるが故にきつい。
アルバイト辞めました。とわけが違う。
どうか自分を責めないでほしい。ぼくに出来ることがあれば何でもしたい。
痛みが分かるようになったとも思えるけど、この痛みは分からなくてもいいのかも知れない。
9月27日(土)『料理長』

今日はBSよしもとの収録で静岡に行かせてもらった。
いけや賢二さんと一緒の収録だ。
いけやさんはぼくより20年ほど先輩で、東京で初めてバイトした時の居酒屋の料理長でもある。
当時、いけやさんはぼくにお店で提供する料理の方法を教えてくれた。
近所だったのでよく会っていたが、その後静岡に住むことになった。
静岡では農業もしていて、ぼくに「きつかったら一緒に静岡でネギ作ればいいよ」と言ってくれる。
いけやさんは、ぼくに居場所をくれる。
料理長、ありがとうございます。
9月28日(日)『1位か!?』
このコラムの2回目が月のランキングで一位になっていた。
かなりびっくりで嬉しい。
みんなめちゃ読んでくれてたんですね。
感想ほんとに嬉しかったもんなー。
引き続きどうか、このコラムを楽しんでいただきたい。
9月29日(月)『遊びいこ』

今日はぼくのことを気にかけてくれてる元バイト先の社長がいるんですが、『遊び行こ』と連絡が入っていた。
ぼくより年齢はかなり上だが友達のように誘ってくれる。
かれこれ8年くらいの仲でお父さんのような兄貴のような存在。
何をするか一切聞いてないが、迎えに来てくれて連れて行ってくれた先は、ラフティング。
着替えもない。先に言ってもらいたかったが何とかなる。
人生初のラフティング。
景色も良くて、川が冷たくて、澄んでて綺麗だった。
何を思ったか川の味見をしてみた。
ーーおいしくはない。
ガイドさんに誘導されて10mの崖から飛ばされたり、ボートから落ちたりかなり楽しくてリフレッシュになった。
ただ、そのラフティングを実施してる会社が「DEEP NATURE」さんだったことだけ、おや?となった。
9月30日(火)『クリスタルジムバレーボール部』
ぼくは現在、野田クリスタルさんのクリスタルジムで、トレーナーとしてバレーボールエクササイズの指導をしている。
当たり前のように「バレーボールエクササイズ」と言っているけど、この世にそんなものは存在しない。
バレーボールをやりながら、体を動かして汗をかいてもらうだけのものだ。
ぼくが始めてから、大体10回くらいはやっている。
ぼくは教員免許を持っていたり、バレーボール指導もしていたのでできることで、まさか芸人になって活かせる場所があるとは思っていなかった。
初めての方もいれば、何度も来てくれる方もいる。
今日はたまたま、何度か来てくださっている方だけの回になった。
みなさん、上手くなりすぎててびっくりした。
基礎を飛ばして応用までやって、あとはコートでやるだけだ。
クリスタルジムバレー部、発足。
自分でも思うが、教えるのが上手い。こういうの向いている。
そういえば、ぼくの父親も母親もバレーボールを教えていた。血か。
クリスタルジムで、家族を感じることになるとは。
また来月ね。
今月のPLAYLIST
1.イマジネーション/SPYAIR
2.ブラザービート/Snow Man
3.One-GREATEST FIVE ver.-/RIP SLYME
4.子犬のカーニバル~子犬のワルツより~/EHAMIC
5.明日があるさ-ジョージアで行きましょう編-/ウルフルズ
6.何でもない日の祝い方/RIZE
7.BABY BABY/銀杏BOYZ
8.シガードッグ/10-FEET
9.IRIS OUT/米津玄師
10.ROCK BAND/Dragon Ash FEAT.SATOSHI,KO-JI ZERO THREE
11.Poker/トクマルシューゴ
PROFILE

あさがお・三浦リョースケ
★X:@DONBAL_MIURA
★Instagram:ryosukemiuraaaaa
★YouTube:ミウライフ
★TikTok:@volley_miura
★note:https://note.com/miura_0716
★公式プロフィール:https://profile.yoshimoto.co.jp/talent/detail?id=7020
文:あさがお 三浦リョースケ
編集:堀越 愛
サムネイルデザイン:ユウコチカ