ラランド・ニシダの小説デビュー作『不器用で』カバーデザインが公開!ライムスター宇多丸&町屋良平の推薦コメントも

2023年7月24日に刊行予定の小説『不器用で』のカバーデザインが公開された。本小説は、ラランド・ニシダの小説デビュー作。

『不器用で』の舞台設定は、著者が中学・高校時代を過ごした湘南をイメージ。収録作5篇の共通点は「夏」と「海」で、カバーにはうだるような暑さが表れている。装丁を手掛けたのは、next door designの池田進吾。作中のモチーフを登場させた、どこか不思議で遊び心のあるイラストはnoa1008による描き下ろしである。

『不器用で』書誌情報

『不器用で』

・著者:ニシダ
・発売:2023年7月24日(月)予定 ※電子書籍同日配信予定
・定価:1,760円(本体1,600円+税)
・体裁:四六判上製 単行本
・頁数:208頁
・装丁:池田進吾(next door design)
・装画:noa1008
・発行:株式会社KADOKAWA
・詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322207000260/

推薦コメント

●ライムスター宇多丸(ラッパー/ラジオパーソナリティ)
世界の無惨さと己の無様さ、そこに埋もれた鈍い輝きを、痛いほどの精度で掬い取る――ニシダさんは、「文学の目」を持っているのだ。

●町屋良平(小説家)
「不器用で」というタイトルからはまったく想像もつかないことだが、とにかく小説の文章としてすばらしい。いい文章がもつ真の凄みと迫力、豊かさをこの小説は教えてくれる。小説の文章がいいということは、小説の語りを書き手と読み手がともに信じられるということだ。そして俄かには信じがたいことかもしれないが、小説の文章としてすばらしいのなら、それだけで語られる物語もまた、間違いなく目覚ましく面白いものとなる。

収録作品

「遺影」
じゃあユウシはアミの遺影を作る担当な――。中学1年の夏休み、ユウシはクラスでいじめられている女子の遺影を作らなくてはいけなくなった。貧しい親のもとに生まれてきたアミと僕とは同じタイプの人間なのに……。そう思いながらも、ユウシは遺影を手作りし始める。

「アクアリウム」
僕の所属する生物部の活動は、市販のしらす干しの中からしらす以外の干涸びた生物を探すだけ。退屈で無駄な作業だと思いつつ、他にやりたいこともない。同級生の波多野を見下すことで、僕はかろうじてプライドを保っている。だがその夏、海釣りに行った僕と波多野は衝撃的な経験をする。

「焼け石」
アルバイト先のスーパー銭湯で、男性用のサウナの清掃をすることになった。大学の課題や就職活動で忙しいわたしを社員が気遣って、休憩時間の多いサウナ室担当にしてくれたらしいのだが、新入りのアルバイト・滝くんは、女性にやらせるのはおかしいと直訴したらしい。裸の男性が嫌でも目に入る職場にはもう慣れた、ありがた迷惑だと思っていたわたしだったが――。

「テトロドトキシン」
生きる意義も目的も見出せないまま27歳になり、マッチングアプリで経験人数を増やすだけの日々をおくる僕は、虫歯に繁殖した細菌が脳や臓器を冒すと知って、虫歯を治さないという「消極的自死」を選んでいる。ふと気が向いて参加した高校の同窓会に、趣味で辞書をつくっているという咲子がやってきた。

「濡れ鼠」
12歳年下の恋人・実里に、余裕を持って接していたはずの史学科准教授のわたし。
同じ大学の事務員だった彼女がバーで働き始めてから、なにかがおかしくなってしまった。
ある朝、実里が帰宅していないことに気が付いたわたしは動転してしまう。

著者プロフィール

ニシダ

1994年7月24日生まれ、山口県宇部市出身。2014年、サーヤとともにお笑いコンビ「ラランド」を結成。本書が初の著書となる。

ラランド公式サイト:https://www.lalande.jp/


出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000012839.000007006.html

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