《『笑ってノト!2026 SUMMER』レポート》笑いで応援!能登を知り、いつか訪れるきっかけに【配信は9/27まで】

2026年9月12日(土)、本多の森 北電ホール(石川県金沢市)にて『笑ってノト!2026 SUMMER』(第1部・第2部)が開催された。

写真提供:ビビプロ

令和ロマン・髙比良くるまがMCを担当し、ヤーレンズ、さらば青春の光、ママタルト、ザ・マミィ、こたけ正義感、ぱーてぃーちゃんという豪華メンバーが金沢に集結した本ライブ。第1部は約1700席が満席。第2部もほぼ満席のなかライブが行われ、公演は大盛り上がり。現在アーカイブ配信中で、9月27日(日)まで購入・視聴できる。

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※第1部/第2部 各2,500円、通し券 4,500円

能登を知り、訪れるきっかけに

『笑ってノト!2026 SUMMER』は、お笑いライブ制作団体「ビビプロ」が主催した初めての地方公演である。株式会社Wickの協力を経て開催に至った。開催背景にあるのが、ビビプロ代表が幼いころ阪神淡路大震災で被災した経験である。元々復興支援への関心があり、石川県、そして能登半島を「笑顔で応援したい」という想いからこのライブが生まれた。

ビビプロ代表いわく、本ライブで大切にしたのは「石川県の人々を笑顔にする」・「県外の人々に関心を持ってもらう」という2点。その思惑通り、観客は地元民と県外からの来場者が約50%ずつ。お笑いライブを日常的に見ているわけではない層と県外まで足を運ぶコア層が客席で共存し、理想的な盛り上がりを見せた。

写真提供:ビビプロ

第1部終演直後、代表に話を聞くと「あたたかい声援があり、演者・観客ともに満足度の高い内容になったと思う」と感慨深げ。SNSには、能登半島から金沢市内まで足を延ばした観客の「涙を流しながら笑った」という投稿もあったという。

会場ロビーでは、石川県観光連盟の協力で物産展「能登マルシェ」も行われた。本物産展には、2024年1月1日の震災で起きた火災で多大な被害を受けた「輪島朝市」が出張出店。特産品や工芸品など全6店が出店し、来場者とコミュニケーションを取った。

石川県観光連盟の中村さんに話を聞くと、本イベントへの参画はビビプロから届いた「お笑いライブを開き、能登のためになにか支援ができないか」という問い合わせがきっかけだった。お笑いライブ現場へのブース出店は初めてだったが「発信力のある人々を巻き込み、あらゆる角度からコツコツ発信する機会」として参加を決めたという。

石川県観光連盟のブース。石川県に関する様々なパンフレットなどが置かれていた

出店者たちは、イベント参加による売上確保はもちろんだが、それ以上に「ひとりでも多くの人に能登を知ってもらい、訪れるきっかけにしてほしい」という想いが根底にあって参加しているという。震災だけでなく、能登は直近の大雨被害による旅行キャンセルが相次いでいる。この状況下で「来てください」と声をあげにくい事業者に代わり、公的団体として「ぜひ能登に来てほしい」と発信する意義は大きいとのこと。

能登マルシェに参加したのは、尾崎海産物店(乾物)、山元清巧堂(輪島塗)、URUSHIひとしずく(漆玉アクセサリー/漆雑貨)、高田醤油店(醤油)、さど海産物(乾物)、あさお樹庵(和菓子 ※第1部のみ)の6店。

たこやほたるいかなど、様々な乾物を販売していた「尾崎海産物店」
輪島塗の「山元清巧堂」
漆玉アクセサリーなど雑貨を販売した「URUSHIひとしずく」。出店に向け、アクセサリーをたくさんつくったそう。イベント後、震災後に生まれたというお子さんと旦那さんが迎えに来ていた
高田醤油店」。震災で工場が全壊したため、現在は限られた生産量で営業している。鞘腫は刺身の旨さを引き立てる甘口
第1部のコーナーで醤油が登場したこともあり、その後の売れ行きが加速。写真は手伝いに来ていた娘さんが描いたもの

石川県は南北に長く、金沢市から能登最北部までは車で3時間ほど。そのため石川県民でも能登に行ったことがない人はかなり多いという。中村さんいわく「能登の持続的な復興を支えるのは、県内や近隣地域からのマイクロツーリズム」。震災直後は全国から支援が集まるが、時間の経過とともにそれは減少していく。このとき重要になるのが、マイクロツーリズム(近隣地域を訪問する小規模な旅行形態)だという。来場者の約半数が県内客だったこともあり、今後“身近な旅行先”として能登が選ばれることもあるかもしれない。

「すぐに能登に来てもらえることが理想だが、半年後や1年後に旅行を検討したとき“そういえば能登を応援するお笑いライブがあったな”と思い出してくれるだけでも大成功」と中村さんは言う。

ロビーに飾られた、出演者サイン入りのポスター

ネタ・トーク・コーナーで楽しむ2時間ライブ

『笑ってノト!2026 SUMMER』第1部は14時開演。MCの令和ロマン・髙比良くるまが登場し、ライブがスタートした。

「初めてお笑いライブ来たよって人~」と呼びかけると、多くの手が挙がった
前列にいたお客さんにお目当ての芸人を聞くと「ぱーてぃーちゃん」との回答が。この日は車で会場に来たそう
くるまを観に来たというお客さんがおり、「うっす」とイキるくるま

『笑ってノト!』は、ネタとコーナーをたっぷり楽しめる2時間ライブ。ネタに入る前、くるまは登場順に芸人名を呼び上げ「強いて言えばこの方が良いなって思った方のときに拍手をしてください」と指示。1組ずつ拍手量を確かめてから、ネタコーナーに突入した。

ママタルト
ママタルト
こたけ正義感
こたけ正義感
ぱーてぃーちゃん
ぱーてぃーちゃん
ザ・マミィ
ザ・マミィ
さらば青春の光
さらば青春の光
ヤーレンズ
ヤーレンズ

6組のネタが終了し、出演者が舞台上に集合。

くるま「ありったけの芸能人!」。ザ・マミィの林田はフットマイクに「こんにちは~」
遠近法をつかい、大きさを揃えようとしていたママタルト・大鶴肥満
自由奔放な出演者たちの言動・振る舞いに、MCくるまもタジタジ?

ひと段落ついたところで、コーナー「グラデーションアンケート」へ。観客がアンケートに答えて行う、来場者参加型の企画だ。

「はい」か「いいえ」で答えられる質問を出し、「はい」のパーセンテージをどんどん減らしていく企画
質問はBOXから引いたテーマをもとにつくる。まるで裁判中のような存在感を出すこたけ正義感

テーマ「Amazon」で質問をつくることに。「欲しいものリストになんか1個入ってる」(ヤーレンズ・楢原)、「Amazonのアプリが(スマホに)入ってる」(さらば青春の光・森田)など、楽しそうに質問案を出し合う出演者たち。討論の末、最初の質問は「Amazonをつかったことがあるよという方」に。

観客たちはQRコードを読み込んでアンケートに回答する。電波状態が悪くQRコードをつかえない人のために、自分のwi-fiを持ってきた大鶴肥満

その後も、「はい」のパーセンテージを減らすために激論を交わす芸人たち。芸人たちが本気で話し合っている様子は見ているだけで楽しいので、ぜひ配信で確認を!

わちゃわちゃしている芸人たちの横で、ひとり踊っていた楢原
いつしか動きが伝染し、会場を巻き込んだウェーブに。くるま「(お客さんの)知らない特技が引き出されました」
コーナーで良い動きをした楢原に、能登マルシェから差し入れが

「グラデーションアンケート」のコーナーが終了し、エンディングへ。最後に写真撮影が行われた。

くるま「静止画のチューチュートレイン」
千手観音のような記念撮影

大盛り上がりのなか、ライブは終演。「#笑ってノト」で検索すると、訪れた観客たちの感想を見ることができる。

最後までサービス精神旺盛の出演者たち。ギルティー!

18時から開催された第2部は、出演者や構成は同じだが、ネタやコーナーが異なるためまったく違うライブのように楽しめる。第2部のコーナーは「ママタルト檜原ツッコミクイズ」。“ツッコミの雄”である檜原のツッコミを利用したクイズに答え、ポイントを獲得した人が優勝という内容だ。配信は第1部・第2部それぞれでも購入できるが、通し券だとお得になるためお見逃しなく。

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※第1部/第2部 各2,500円、通し券 4,500円

お笑いライブの枠組みを越え、「能登を応援したい」という想いを反映した『笑ってノト! 2026 SUMMER』。地元からの観客・遠征客が一体となり楽しんだ本イベントをきっかけに、ビビプロは今後も地方でのライブ開催をしたいと宣言している。お笑いライブが持つ可能性を拡大していく第1歩となるライブを、ぜひ配信で確認してほしい。

文, 編集, 撮影:堀越愛