夢が無いなら東大へ行け!《春とヒコーキ「VIP ROOM HARUHIKO ~秘め問い~」第十二回》

『VIP ROOM HARUHIKO』は、春とヒコーキが読者から寄せられたお悩みに回答する場所。恋愛や仕事など、あらゆるお悩みに対し二人の視点でアドバイスします。

お悩みは、随時募集中。ジャンルは問いません。恋愛、夢、仕事、家電選び、おすすめのラーメン屋……。重すぎて誰にも言えないお悩みでも、「こんなこと聞いて良いの?」と思うようなくだらないお悩みでも、春とヒコーキが真剣に回答します。

バーのVIP ROOMで、誰にも言えなかった悩みをこっそり打ち明けるような……そんな想いでご投稿ください。(お悩み投稿はコチラから)

バキバキ童貞としてネット世界に君臨するぐんぴぃさんと、喋るとサイコパスが滲み出る土岡さん。“人間” をしゃぶりつくすような、多角的な魅力にあふれるお二人。どんなアドバイスをしてくれるのか、楽しみです。

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お悩み①

春とヒコーキのお二人へ
秘め問いを毎回興味深く拝見しています。
私は30代前半の男性で営業職をしています。先日初めて部下を持つことになったのですが、50代後半の女性で、年上かつ異性の部下でした。部下は営業歴では私より先輩で日々頑張っていますが、会社が求める成果をこれまで上げられていません。
ただ、部下なりの仕事のスタイルがあること、定年間近なこともあり、これまでのやり方を大きく変えたり、新しいことを覚えたりすることが難しいです。私1人で部下の分まで成果を上げる余裕もありません。
また、私は論理主体のタイプの一方、部下は感情主体のタイプのためか、物事に対する考え方や仕事の進め方が全く違います。
そのため、バッテリー女のコピペのような状況がしばしば発生し、苦慮しています。この八方塞がりの状況をどう打破すべきか、どうしたら部下と上手く噛み合っていけるのか、コンビで活躍されているお二人にアドバイスを頂けたら幸いです。
(HN. アルコギ/33歳・男)

ぐんぴぃの回答

年上の部下って難しいですよね。会社員時代に似た経験をしました。部下の方の年代も近かったです。

僕の場合は、自分のやり方に変えてもらいました。ゆっくりと、でも確実に。徐々に変えるのがコツで。緩やかな、アハ体験ぐらいのスピードで変えてもらいました。

意見が衝突した時は、どうせすぐ定年だし最悪仲悪くなってもいいやと振り切ってぶつかってました。でも年上の余裕もあってか、最終的には相手が折れてくれていました。いやはや未熟だったと思います。でも懐に飛び込む勇気は必要だった気がします。

そういえば、アハ体験ってもうだいぶ死語ですね。流行ってる当時からそんなに楽しくなかったもんな、アハ体験。

土岡の回答

SF映画や能力バトル漫画で、難しくてよく分からないことってないですか?設定をまだ理解できてないのに、さらに複雑になってついていけないこと。部下の方は、アルコギさんの話がそう聞こえているのかも知れません。

ならば、映画や漫画、ニュースなどの難しいものを分かりやすく解説しているテレビやYouTubeを見るのはどうでしょうか?ヒントが多そうです。

たとえば、池上彰さんは国や団体を擬人化しますよね。「アメリカは『もっと貿易しよう!』って言ってきますよね」みたいに。相手が感情で処理するタイプなら、ストーリーを伝えるつもりで指示してはいかがでしょう。

「おれに行かせてください。絶対、美味しくしますから!」って意気のヤツをスカウトしてきて!
これは、ふりかけを持ってきてもらうときの指示です。

お悩み②

こんにちは。私は中学三年の男子です。あと三年後には大学受験を控えており、それまでに「自分が将来なにをしたいか」を知る必要があります。
私は自分がなにをしたいかわからず、焦るとともに走馬灯のように人生を振り返り、悲しくなります。小さい頃から好きなものはあっても沼にハマることはありませんでした。
夢中になれない、つまらない人間と自分では考えています。
小説は好きでした。分からないことを考えるのも好きです。サッカーも好きでした。
物事の摂理を知るのなら工学、好きなサッカーチームのチームドクターになりたいから医学。
そんなふうにぼんやり考えていた自分。
いざ考えてみると本当は好きなのではないのではないか、自分には合わないだろうか。
いくら悩んでも分からないですし、自分の人生は自分で決めるべきなのは分かります。
しかし、人生で初めて泥のようにハマった春とヒコーキの想いを聞きたいです。おふたりはどのようにして人生の選択をしてきましたか?
お願いします。

(HN.果てのなれの狸/15歳・男)

ぐんぴぃの回答

僕は流されて生きてきました。これからもそうでしょう。好きなことにこだわるより「夢中になれないかもだけど、たぶん向いてること」を選択してきたつもりです。童貞のYouTubeが好きなわけないですからね。

『THE有頂天ホテル』の西田敏行さんも「好きなことを仕事にするのはやめたほうがいいよ〜。趣味は趣味のままがいい」的なことを気だるそうに言ってました。『THE有頂天ホテル』はそこしか見たことがないのですが。確か西田さんは死にたがりの演歌歌手の役で、大好きな歌を仕事に選んだことを後悔していました。

好きなことや夢中になってのめり込めることを選択していくと、成就しなかったときに絶望します。そのケースは多い。好き=得意ではないですからね

逆に、なにもかも好きじゃないなら、なにを選んだってある程度は冷静にやれるんじゃないですかね。可能性無限大。

ちょっと、お悩み冒頭の大学受験の件に触れます。

バキ童チャンネルのスタッフに、FANさんという東大出身の芸人がいます。彼が東京大学を志望したエピソードが印象的でした。

FANさんも学生時代に夢中になれることや、将来の夢が見つからなかったそうです。それを先生に進路相談したところ「夢がない奴は東大へ行け!」と言われたそうです。なんて嫌なドラゴン桜。ただ、一理あるのです。

東京大学は進学振り分けと言って、入学した後に学部を専攻できます。なにがやりたいか高校生の間に決まっていないのであれば。受験の時に専攻学部を決めてしまうのではなく、いろいろ学んだ上で進路が選べて、なおかつ選択肢が多い東京大学がいい、という理屈です。納得してしまいました。

夢中になれるものがないなら、とりあえず東大に行けば安心です。

土岡の回答

ぼくは大学を卒業してから、芸人になりたかったことに気付きました。それまでは、本気で進路を決めるつもりがなかったです。

とりあえず今やりたいことをやりながら、次にやりたいことを探す。一発で人生かけてやりたいことまで決めなくていいと思います

ぼくの母親が子どもの頃、地元にマンホールおばさんという人がいました。マンホールを見つけると必ず、両足で「1、2」のリズムでマンホールを踏む。そして次のマンホールまで歩いて行く。そんなご近所名物のおばさんです。

目的地をめざす途中でマンホールを踏んでいるのか、マンホールを踏みつないだ先を目的地にしているのか。どちらでもいいです。出会ったマンホールをとりあえず踏む、軽い気持ちで歩きましょう。


次回の『VIP ROOM HARUHIKO』も、お楽しみに。

★お悩みは随時募集中!:https://forms.gle/p1piRFNrP2yuPwXY7

アドバイス:春とヒコーキ
編集:堀越 愛、サムネイル:つるみ32、写真:フクダ

PROFILE

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タイタン 所属

左:ぐんぴぃ
右:土岡 哲朗

★公式プロフィール:https://www.titan-net.co.jp/talent/haruhiko/
★公式YouTube:春とヒコーキバキバキDT【バキ童】