2025.05.02
【流れ星☆「単独ライブツアーFINAL ~大炎回~」インタビュー】「職業・流れ星☆」として挑む最後のツアーは“普通のお笑いライブ”と一線を画すエンタメショー
2025年7月26日(土)より、流れ星☆の『単独ライブツアーFINAL ~大炎回~ supported by ナガセスッポン養殖場』がスタートする。結成25周年を迎えた今年は、東京を皮切りに愛知、広島、福岡などを回る。

「FINAL」と銘打たれている今年のライブツアー。なぜ彼らは、10年間続けてきた単独ライブツアーを一度区切ることとしたのだろうか?ライブへの意気込みから、選考会で敗退した『THE SECOND』への思い、そして自分たちのいる現在地まで、話を聞いた。
2024年はコンビ揃って「痩せた」年
———流れ星☆さんは今年で結成25周年を迎えました。まず、率直な思いを教えてください。
たきうえ: もう25年もやってんだって、ちょっと引きますよね。
ちゅうえい: 25年って四半世紀だもんな。今、46歳だから人生の半分以上か。
たきうえ: スタッフさんから「子どものころ見ていました」と言われることが増えましたね。この前の特番でも、母校の後輩が制作にいたり。おじさんになったのかなと。
ちゅうえい: 25年はすごいな。振り返ることを一回でもしてたら、絶対続けてないね。気持ち悪っ。
たきうえ: 気持ち悪いですね。
———ワラパーでは3年連続で流れ星☆さんにインタビューに答えていただいています。この一年、どうお過ごしでしたか?
たきうえ: 年を取れば取るほど一年があっという間で、体感ですけど、20秒ぐらいでしたね。毎年当たり前のように単独ライブツアーのためにネタ作りして、全国を回って、気づけば一年が終わるので、このツアーとともにはじまって終わりますよね。
ちゅうえい: 学園祭とかライブとか、直でお客さんと接する機会が多かった一年のような気がします。目の前にいる人たちが面白いと思ってくれることをやろうとしていた一年な気がしますね。
———この一年でなにか変わったことはありましたか?
ちゅうえい: 年を取って、疲れるようになりました。ただ、僕は漫才でよく動くんで、それで結果的に痩せましたね。
たきうえ 僕も去年ダイエットしたんですよ。毎年スーツを新調するんですけど、去年はいよいよズボンが入らなくなって。やばいなと思ったので、6キロくらい痩せました。だから2人に共通して言えるのは、去年は痩せた年ですね(笑)。
———漫才の変化はいかがでしょう?
たきうえ: セカンドで勝とうとすると、“ザ・流れ星☆”の漫才をしてもお笑い好き100人の審査員にはウケないんですよね。それを考えだしたら、肩を壊しまして(笑)。単独ライブツアーは原点に戻り、王道の流れ星☆をお見せしたいですね。

不仲イメージの払拭
———今年も『THE SECOND』に参戦しましたが、ノックアウトステージに進出する32組に選ばれませんでした。いろいろと思うことがありそうです。
たきうえ: めちゃくちゃありますよ。ただ、言うと炎上するので(笑)。言えるのは、「選考会を突破した32組に負けているつもりは1ミリもない」ということ。実際ウケていましたし、「俺らよりウケていない人たちも通っていますよね」と、審査員の方と一晩飲み明かしたいです(笑)。
ちゅうえい: まあ、でもそんなことを思っているコンビはごまんといるので……。セカンドに関してはみんな面白いし、運もある。同じくらいのウケなら、誰がつままれるかってところですよね。

たきうえ: うん。「このコンビは、俺も審査員だったら通したいよね」という人もいるので、セカンドはエンターテインメントショーなんだなってわかりました。これまでは厳格なルールに則った競技だと思っていたけど、良くも悪くもショーなんだと気づけましたね。
———万人受けする漫才スタイルの流れ星☆さんがなかなか上に進めないというのも、難しさがありますね。
ちゅうえい: だって、審査員がお笑い好きのお客さんですからね。言い方が難しいけど「誰でも笑うような漫才を毛嫌いする人たち」って言っても良いかもしれない。
たきうえ: たとえば、ベテランのミュージシャンが集まって一番良い曲を決めるのに、音楽マニア100人が投票したら、みんなが知っているような名曲は選ばれないって思いません?セカンドってそんな感じで、そりゃ流れ星☆では無理だよねと。

———テレビで見ている人と現場にいるお客さんでも、かなり見方に違いがありそうですよね。
たきうえ: エグいと思います。
ちゅうえい: びっくりするのが、現場で見ている審査員が芸人と同じくらい緊張していたりしますから(笑)。
たきうえ: セカンドは良くも悪くも芸人ファースト。芸人のための大会でありがたいんですけど、マス(大多数)は置いていってるよねと思っちゃう部分もあります。
ちゅうえい: ある意味独自の色は出ているんだけどね。
たきうえ: そうそうそう。今っぽいっちゃ今っぽい。YouTubeみたいで刺さる人には刺さるし、そういうやり方なんだと。ただ、それに全芸人が合わせてやればいいかというと、違うと思うし。
ちゅうえい: やれることやるしかないよ。これだけ芸歴も長いわけだし。
たきうえ: うん。セカンドに合う芸人、合わない芸人いるなって感じです。

———流れ星☆さんとしては、必要以上にセカンドに合わせに行くことはないってことですね。
ちゅうえい: そう。必要以上に合わせにいきすぎると、彼みたいに肩を壊すので。
たきうえ: ここまでなんとか合わせたほうだと思います。
ちゅうえい: 「肩壊せた」って言えているだけ良いんですよね。若い頃はM-1に振り回されて、自覚もないままやっちゃいますから。
たきうえ: 偉いのが比喩的にも肩を壊したし、四十肩でも肩上がんないんですよ(笑)。
ちゅうえい: ネタで一緒に肘祭りを踊るときも、あんまり肩上がってないもん。

———ちゅうえいさんは肩を壊すことはないんですか?
ちゅうえい: いや、俺も全然肩上がんないですよ。
たきうえ: いや、そういう意味はないでしょ?
———はい(笑)。
ちゅうえい: あっそっちね。肩壊すっていうけど、俺にとっては根本から変わるようなネタの変化ではないので。ネタをつくる側からすると結構なことなんだと思うけど、俺はそこまでかな。

———ちなみに、単独ライブツアーに向けてもうネタづくりには入っていますか?
たきうえ: そうですね。
ちゅうえい: してるの?
たきうえ: はい。去年はかもめんたるの岩崎う大と久しぶりにやって、その前は赤嶺総理とやっていたんですけど、今年はひとりで。シンプルな初期の流れ星☆を……
ちゅうえい: 初期は、俺がいたけどね。
たきうえ: いましたけど、僕の才能を信じてみようと。
———おひとりでつくっているとなると、今年もちゅうえいさんの意見は……
たきうえ: ひとりのほうがスムーズなんですよ。流行っていることとか、やりたいことあれば言ってくれと伝えているんですけど。去年かな、「ちゅうえいNISA」というワードが彼から出てきて。唯一もらったアドバイスなんですけど、使い道がなかったですね。
ちゅうえい: 言ったのは明確に覚えている。ちゅうえいNISA、略して「ちゅーさ」かな。
たきうえ: 初めて言ってきたから邪険にするのもと思って、「おう、ありがとう」って(笑)。

———ちゅうえいさんは今年もなにか出そうですか?
ちゅうえい: そうですね、今年はなにかな。流行ったので、「あぱつ」とか?またなにか浮かんだら言おうかなと。
たきうえ: 今のところ不採用で。
ちゅうえい: (笑)。
———テレビなどのメディアでは、一時期は不仲とも言われていましたが、お話を聞いていてもそんなことは過去のように感じますね。
たきうえ: 今は普通ですね。
ちゅうえい: 昔は飛行機乗るときにこいつの横が嫌で嫌で、席を変えたんですよ。そしたら、こいつも変えていて隣になって、神様がバチ与えたんかと思いました。そのころに比べたら普通ですね。夫婦関係と一緒で、波なので。
たきうえ: ただ、テレビに出るときはまわりが不仲をいじるので、いじられたときに乗っかるしかない。そうすると、世間のイメージが「流れ星☆って仲悪いよね」になるんですよ。それがなかなか払拭できなかった。きりがないから、現場が白けても「最近は仲良いんですよ」みたいに話して、ようやく流れがストップしはじめましたね。
ちゅうえい: でも俺は、こっそり裏で「まだ仲悪い」って言ってますけどね。
たきうえ: なんでだよ。一回ついたイメージを払拭するのは難しいなと思いましたね。

“閉店セール”だと思って駆け込んで
———ツアータイトルの『大炎回』に込められた意味はなんでしょうか?
たきうえ: 今年もなんですけど、キービジュアルを撮影したカメラマンさんが決めたので、カメラマンさんに連絡して聞いてみてください(笑)。とはいえ、「大きい宴会をやる」という意味もあるし、「燃え上がる」もあるし、「回る」で各地を回ってまた戻ってくるという意味もあります。
ちゅうえい: ツアーは今年で最後ですけど、「炎」が不死鳥の意味もあって、またツアーとして復活するかもしれないというのも込められています。

———例年のライブと比べて、変わっている点や見てほしいところはありますか?
ちゅうえい: どうなの?
たきうえ: セカンドがはじまって、「セカンド用のネタをつくんないとな」というのが頭のどこかにあって。ただ、老若男女を笑わせる流れ星☆のエンターテインメントショーとの両立がどうしても難しかった。だから、一度それは考えないようにして、“あのころみんなが見ていた流れ星☆”を意識しましたね。とはいえ、進化はしていないと落ちたと思われるので、一回り二回り進化した姿を見せられたらと思います。
ちゅうえい: ありがたいことに「やっぱり生は面白い」という声をよくいただくので、それを全国の人に思い出してもらえれば。ずっと見てきて今は来なくなった人もいると思うんですけど、流れ星☆っぽさを見たい人はまた見に来てほしいですね。
———なぜ「ツアーファイナル」と銘打っているのでしょうか?
たきうえ: 10年間ツアーをご一緒してきた方が来年で定年なので「ひと区切りだな」と。あとは、ツアーをやっていると一年中考えなきゃいけない。そうすると、ずっと休みがなくて。単純に夏休みがほしいなと思いました。

ちゅうえい: えっ、そんな理由なの?
たきうえ: というのもある。
ちゅうえい: 初めて聞いたけど。
たきうえ: ちゅうえいはね、このツアーを「旅」だと思っている。去年、北海道でツアーの後にちゅうえいと前説の芸人が飯食いに行って、川ですごい量の鮭が遡上していたらしいんです。それ見てテンション上がったちゅうえいが「これが旅の醍醐味だよな」って。こいつ旅だと思ってんじゃねえかと(笑)。
ちゅうえい: 俺にとっては、全国ツアーが夏休みです。

たきうえ: いやいや(笑)。だから生き生きしてるこいつ見て、俺はこんなに苦しんでるのに「なんだこれは」と思って。俺も旅を楽しみたいなと思いましたね。
———ルーティンであり、楽しみでもあったツアーが一度終わるのは寂しさもあるんじゃないですか?
ちゅうえい: そしたら本当の旅に行くだけですね(笑)。
たきうえ: また鮭を見に行ったりね。
———お二人にとって、単独ライブツアーはどのような立ち位置になっていたのでしょうか?
ちゅうえい: やっぱり旅です。
たきうえ: ツアーは、流れ星☆が戻ってくる港かな。お笑いライブは特殊で、普通のライブって1500円くらいでファイナリストをたくさん見られたりして、とにかく安いんですよ。たとえるなら美容師さんとカットモデルの関係かな。安くやるから、ネタを試させてほしいというか。でも、俺らは「プロとしてちゃんとカットするよ」っていうのがこの単独ライブツアー。普通のお笑いライブとは一線を画すものになっていると思います。
———お二人の港であるツアーがなくなると、時間的な余裕が生まれるかと思いますが、なにか新たなことに挑戦する予定はありますか?
たきうえ: ツアーがなくなることでよく「解散するの?」とか言われるけど、そういうことじゃないんですよ。単純に僕が休みほしいのがきっかけ。ツアーがあまりにもエネルギーを消費していて、みなさんで言うと結婚式の2倍くらいしんどい。それをやめる代わりに、流れ星☆のネタはもっとつくろうかなと思います。
ちゅうえい: 俺はずっとやりたかったことがあります。時間ができるので、娘と一緒に音楽の夏フェスを巡りたいです。
たきうえ: ギャグつくれよ。去年、新ギャグ2つくらいしか見てないよ。

———現状のお話にしても、ツアーの話にしても、お二人とも楽しめているように感じます。ずばり今、幸せですか?
たきうえ: すごいですね。俺、ずっと幸せについて考えているんですよ。YouTubeで「幸せとは?」と検索したりして(笑)。気づいたのは、「幸せはまわりとは比べちゃいけない」ということ。今はSNSが発達したおかげでいろんなことが見えてしまう。これが良くなくて、俺らは俺らで良いんだと。誰々がこの番組に出ているとか考え出すと、不幸せになるので見ないようにしています。「職業・流れ星☆」で。
ちゅうえい: 僕はむっちゃ満足しています。
たきうえ: そりゃそうでしょ。ネタもつくんないで。
ちゅうえい: 「そりゃそうでしょ」はいらんでしょ。良い意味でやりたいことやれているし、生きていて楽しいなと思います。現状をなんとかしようというより、なんか引っかかれば良いかなという感じでSNSなどいろいろやれていますし。当てに行って当たるようなものでもないので、捉え方の変化ですかね。
———最後に、単独ライブツアーに向けて意気込みとファンへのメッセージをお願いします。
たきうえ: 「最後」ですからね。こうやって自分で言っていても複雑な感じがある。閉店セールだと思って駆け込んでください。
ちゅうえい: 毎年言っていることなんですけど、老若男女楽しめて、お客さんも参加できるライブになっています。普通のお笑いライブよりも体も動かして楽しめるので、お祭り感覚でぜひ遊びに来てください!
PROFILE

流れ星☆
左:ちゅうえい
右:たきうえ
公式プロフィールはコチラから
『流れ星☆ 単独ライブツアーFINAL ~大炎回~ supported by ナガセスッポン養殖場』概要

【公演スケジュール】
<東京>2025年7月26日(土) 開場15:00/開演16:00
全電通労働会館
問:ホットスタッフプロモーション 050-5211-6077
<愛知>2025年8月1日(金) 開場17:00/開演18:00
今池ガスホール
問:キョードー東海 052-972-7466
<広島>2025年8月2日(土) 開場15:00/開演16:00
広島YMCA国際文化ホール
問:キャンディープロモーション広島 082-249-8334
<岡山>2025年8月3日(日) 開場14:00/開演15:00
山陽新聞社さん太ホール
問:キャンディープロモーション岡山 086-221-8151
<神奈川>2025年8月23日(土) 開場14:00/開演15:00
横浜市教育会館
問:ホットスタッフプロモーション 050-5211-6077
<長野>2025年8月24日(日) 開場14:00/開演15:00
長野市芸術館 アクトスペース
問:キョードー北陸 025-245-5100
<福岡>2025年9月7日(日) 開場14:00/開演15:00
福岡トヨタホール スカラエスパシオ
問:キョードー西日本 0570-09-2424
<北海道>2025年9月23日(火・祝) 開場14:00/開演15:00
共済ホール
問:WESS info@wess.co.jp
<東京>2025年10月5日(日) 開場11:30/開演12:30
有楽町朝日ホール
問:ホットスタッフプロモーション 050-5211-6077
【チケット (全席指定・税込)】
プレミアムシート 11,000円 (ファンクラブのみ)
大人 4,200円
学生(小学生~大学生) 2,800円
親子(大人+学生) 6,200円
当日券 5,200円
※未就学児童入場不可
※プレミアムシートは最前列、終演後の握手、記念撮影、プレゼント特典のついた限定チケットです
※プレミアムシートは学生券、親子券はありません
※入場時に学生証をご提示いただく場合がございます
※当日券は大人券のみの販売です。学生券、親子券の当日販売はございません。
▼お申込はこちら
https://eplus.jp/nagareboshi2025/
※購入枚数制限:プレミアムシートは2枚まで、大人/学生/親子券は4枚まで
(親子券は2枚セット×2組まで)
【公式サイト】 http://www.bsfuji.tv/nagareboshi/
【主催】BSフジ
【企画制作】浅井企画
文:まっつ
編集, 撮影:堀越 愛
INFORMATION

『流れ星☆ 単独ライブツアーFINAL ~大炎回~ supported by ナガセスッポン養殖場』概要
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https://eplus.jp/nagareboshi2025/