2021.05.24

【YOAKEMAE芸人】～file.6 サイハテ～芸人、続ける！？進路は検討中　収録で見えた新たな可能性

『さらば青春の光東ブクロの学生芸人YOAKEMAE』（ラジオ関西）、5月23日放送のゲストは「サイハテ」。明治大学お笑いサークル木曜会Zに所属する、現役学生芸人です。収録直後の二人に、お話を聞きました。

東ブクロの声は「聴き心地が良い」

――収録お疲れ様でした。終わった感想はいかがですか？

岩上京香（以下、岩上）：　あっという間でしたね！ラジオ収録ってゲストとMCの2人くらいでやるイメージだったのですが、思っていたよりスタッフさんが多かったのもびっくりしました。でも静かな環境でコントをやるのは怖いので、そういう意味ではありがたかったです！

野坂玲央奈（以下、野坂）：　本当にあっという間でしたね。もっと話したかったです。東ブクロさんのことを尊敬していたので、お会いできて光栄でした。

――東ブクロさんとお話してみていかがでしたか？

岩上：　声にハリがあって、「プロの芸人さんだ」と実感しました。

野坂：　東ブクロさんの声を生で体感して、すごい聴き心地が良いんだなと思いました。

――この番組のことはご存知でしたか？

野坂：　番組が始まる前から知ってました。Twitterでフォローしている学生芸人から情報が流れてきて。

岩上：　知らなかったです。

――出演したいとは思っていましたか？

野坂：　なにかで「自薦OK」ということを知っていたんですけど、恥ずかしいので傍観していました。そしたら呼ばれたので、本当に嬉しかったです（笑）。

岩上：　野坂から連絡が来て出演依頼があることを知ったんですけど、二度見しました。立ち上がってびっくりしてしまいました(笑)。

野坂：　出演依頼が来たときは、「来た！」と思いました。

笑いが無いと「怖い」

――お二人はなぜコンビを組んだんですか？

野坂：　実は、木曜会Zのデビューライブのときは別の女性と組もうとしていたんです。でも申し訳ないんですが、なんか違って。デビューライブは男の子と組んで出たんですが、その後にやっぱり女の子との方が良いコント書けそうだなって思って、岩上を誘いました。

――元から男女コンビに憧れがあったんですか？

野坂：　本当に何となく男女でやろうと決めました。実際にやってみると、男女というだけで引きがあるけど、男女でそのネタをやる理由はあるのか、男男や女女でできることをやっても意味ないよねっていう制約はあると思っていて、一長一短だと感じます。

――岩上さんは、なぜお笑いに挑戦しようと思ったんですか？

岩上：　元々新体操とかダンスをやっていて、舞台に立つことは興味があったんですけど、お笑いの「人前でボケて笑いを取る」っていうのはどんな感じなんだろうと。純粋に、素朴な気持ちで興味がありました。

――人前に立つことは慣れていたんですね。お笑いの舞台に立ってみて、どんなことを感じましたか？

岩上：　「お笑いって怖いな」って思ったのが、お客さんが真っ暗で見えないことです。笑いが取れないと「いないの！？」って(笑)。初舞台の時は緊張してネタ飛ばしましたね。

――お笑いは昔から好きだったんですか？

野坂：　テレビで楽しむくらいですかね。兄が録画した『爆笑オンエアバトル』を僕も何となく見ていました。

岩上：　私も似たような感じですね。『エンタの神様』を週1で観るくらいのレベルです。死ぬほど好きで誰かを追っかけていた、とかはなかったですね。

――意識している同世代の学生芸人さんは居ますか？

岩上：　あまり意識している人はいないです。他の男女コンビと被らないようにとは思ってはいます。

野坂：　男女コンビって恋愛系のコントすることが多いんですけど、その中でも新しいことをやろうという感じですね。周りを意識することなく、自分たちが面白いと思えるものを作るというか。

セリフひとつひとつにこだわり

――相方の尊敬しているところはありますか？

岩上：　本当に台本がすごい！送られてくるのが楽しみです。でも……「これちょっとやりたくないな」みたいなのもたまにありますね。天使の役は、変な理由つけて断った思い出があります。ネタに対して真摯でいたい気持ちはあるので、「やりたくないから」とは言えませんでしたけど（笑）。「これはこうだからちょっと違うんじゃない？」みたいな感じで却下したりしてました(笑)。

野坂：　ありましたね(笑)。後輩が天使のコントをやっているのを先輩と観たことがあって、そのときに（先輩が）「女の子に天使の恰好させちゃってるよ（笑）」って言ってて。「危ない、やらなくてよかった……」ってなりました（笑）。

――野坂さんは、岩上さんに対して尊敬しているところはありますか？

野坂：　演技ですね。僕は素が出てしまって、演技が出来ないんですよ。岩上は本当に、僕が想像した通りの女の子を演じてくれます。

岩上：　でも、それはテレパシー的な感じで（野坂が思い描いているものを）演じてるわけじゃなくて。めちゃくちゃ詰めるんです。ひとつひとつ、セリフの言い方まで話しますね。

野坂：　助詞とかも、「が」じゃなくて「は」の方がそれっぽいよねとか。

岩上：　カレーのネタがあって「キーマできーまり」ってセリフの音程がわからなかったとき、(野坂が)スマホ取り出して何するのかと思ったら、ピアノのアプリを開いて。ホワイトボードにセリフを書いて、「きー」をファで、「まり」をソでいけない？っていうアドバイスもありました（笑）。

――サイハテさんの一番の強みはなんだと思いますか？

野坂：　自分で言うのも恥ずかしいんですが、周りからよく言われるのは「人(にん)」です。僕の人柄が出てるって。よく分かっていないのですが、周りからは「雰囲気が良い」と言ってもらえています。他には、「キモいから良い」とか言われます

岩上：　雰囲気が独特とか、サイハテの空気感があるっていうのは言っていただけますね。

――今まで約3年間、学生芸人をやっていて嬉しかったことはありますか？

岩上：　今回のことが一番です！メディア出演嬉しかったです。

野坂：　今日ですね。さらば青春の光さんはコントの神様の一人だと思っているので、お話できただけで。

岩上：　拝み足りなかったです。30分じゃ物足りなかった！

「予想外の生き方」をしていきたい

――今後、プロとして活動する可能性はありますか？収録では、続けるかどうか揺らいでいるような印象を受けましたが……。

野坂：　ラランドさんが「社会人をやりながらでもお笑いが出来る」ってことを見せつけてくれたことは結構大きくて……。僕らもまだ考え中ですけど、何かしらの形でお笑いに関わる可能性はあるかもしれないですね。プロは厳しいかなと思っています。社会人お笑いには関わる可能性はあるかもしれません。

岩上：　お笑い芸人になりたいとか微塵も考えたことがなかったし、そもそも大学でお笑いやることも全く思ってなかったくらいなので……。でも今、路頭に迷っているからこそ、いろんな選択肢のうちの一つとして考えちゃう、みたいなのはあるかもしれないですね。

野坂：　ほんとにそう。

――就職じゃなくて、お笑いの道もあるかな？って感じですか？

野坂：　社会人をやりながら何かしらの創作の活動に取り組んで、即売会で売ったり発信したりといったことは望んでいます。

岩上：　私は将来の夢とかは全く無くて。ただ「なんだお前！？」みたいな人にたくさん会えたらいいと思います。会社に入るよりも、お笑いの世界の方がそういう機会はありそうだなって感じます。

――お笑いは個性的な人が多いですもんね。

岩上：　そうですね。でも、どこか突出した思いとか才能とかを秘めている人がプロの門を叩くと思うんですけど、私は一切そういうのがないので……。お笑いサークルに入っていても、中途半端な立ち位置にいて、馴染めないところもあったり。プロになったらこういうのが強まると思うと、「こういうスタンスで行く！」という自分の立ち位置を確立しないと厳しいかなとも思います。