インタビュー後編では、相方に対して思うことや理想の未来、風穴ユニットライブに挑む意気込みなどを伺いました。東京の若手を引っ張るユニット「風穴」(さすらいラビー・ストレッチーズ・ひつじねいり・ママタルト)によるネタライブは、12月26日に開催されます。是非、会場へお越しください!
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インタビュー前編はこちら:「俺らの方がお笑いを愛してる!」コンビ結成のきっかけ【さすらいラビー インタビュー】
お互いの真面目さと度胸が、良いバランスに
―同世代の芸人さんに比べて、お二人の強みはなんだと思いますか?
中田 和伸(以下、中田): 物理的な身長差。
宇野 慎太郎(以下、宇野): カメラマン泣かせですね。画角におさまるかどうか。
中田: ある意味一番懐かしいお笑いをやってます。
宇野: まだ身長差で笑いをとろうとしてるっていうね。ネタで言うと、お笑いが好きじゃない人でも楽しんでくれるようなものをできてるのかな、と思ったりします。
中田: そうですね、初見に優しい。あと先に売れていった(同じ事務所の)宮下草薙に比べると、良くも悪くも「話が通じそう」なのは僕らの良いところだと思います。
宇野: そうですね。ライブでMCをやるときとか、ちゃんと主催者側の意思を汲み取れる。
―お互い尊敬しているところはありますか?
中田: すごく方向感覚に優れている。
宇野: そういう話!?
中田: 初めて来た街でも、確実に僕を目的地に辿りつかせてくれます。
宇野: そうですね、意外と地図読めます(笑)。中田の良いところは、真面目さですね。僕はどちらかと言うと楽観的で「もうここでいいや」とサボっちゃいそうになるんですけど、そこから「もうちょっと考えてみよう」となるのが中田です。
中田: 当たり前だけどな。
宇野: なんでそんなこと言うの。空気悪くなるだろ。
中田: なんか僕かたいですよね。今、真面目って言われたときも「不真面目な一言放り込むぞ」って思ったんですけど、緊張してるのか考え過ぎちゃう。
宇野: 良くも悪くもめちゃめちゃ真面目。
中田: 宇野は本当に度胸が据わってます。オーディションでスタッフさんがいる部屋の扉を開けるのも、絶対宇野なんですよ。宇野に開けてほしい。そういう“緊張部分”は全部任せちゃってますね。
―宇野さんも真面目という印象がありました。
中田: 中高で満足なコミュニケーションをとってなかったんで、「こうしたらダメかも」というのが無いんですよ。だから平気で人にひどいことを言える。良い意味で人の心が無いというか。
宇野: そんなつもりはないんですけどね(笑)。でも、言っちゃいけないことを言ってしまうことはありますね。
中田: お笑いをやると「元々明るかった人はちょっと暗くなるし、暗かった人は明るくなる」って先輩が言ってました。そういう感じで、僕はお笑い始めてちょっと暗くなりました、正直。考え過ぎちゃって。
宇野: そうかもしれないですね。
―宇野さんはキャラではなく、本当に口が悪いんですか?
中田: 本当に悪いです。
宇野: ここで口に出すことを憚られるようなことを言ってしまったり……
中田: 言えることがあんまりない。
宇野: 顔面殴られて、頭からお酒かけられたこともあります(笑)。徐々に徐々に、人として「こういうことは言っちゃいけないんだ」とか「こういうことで笑っちゃいけないんだ」と学んでいる途中です。だいぶ良くなったと思います。
中田: 良い話みたいにするな。
宇野: 面白いと思ってる、というのが大前提ですけどね。その瞬間みんなが笑ってくれればいいと思っちゃって。
「ネタ」を磨いた先で、いろんな仕事をやりたい
―今はテレビだけでなく、YouTubeなど活躍の場が多岐に渡っていますよね。これから活動する上で、特に重要視したいのはどの分野ですか?
中田: ライブに育ててもらったという自負があるので、ライブを頑張りたいです。テレビにも出たいですけど、出るために何かをするというよりは“ライブで培った力がテレビで発揮できる”というのが1番理想的です。
宇野: やっぱり「漫才が面白い人たちだと思われたい」というのが強いです。もしかしたらYouTubeがバズってお金持ちになったりテレビに出れたりするかもしれないですけど、そういう知られ方をするのは嫌というか。まずは「漫才」で出ていきたいです。
中田: あと、以前『オールナイトニッポン0』(2018年8月28日)をやらせていただいたんですけど、あの時の感じをまた味わいたいですね。当時たくさんの人に「面白い」と言ってもらったし、いまだに言われるんですよ。「ラジオに出たい」と言っていても出れないけど、M-1の決勝に出さえすれば『オールナイトニッポン』がまた呼んでくれるに違いない。そのためにも、ネタを頑張らなきゃという感覚ですね。
宇野: 同じ事務所のアルコ&ピースさんのように、賞レースで決勝に出て、いろんな仕事が入ってくるっていうのは1番理想です。
―漫才以外で、仕事に繋げたい趣味や特技はありますか?
宇野: 僕はエビ中(私立恵比寿中学)っていうアイドルがめちゃめちゃ好きで、ファンクラブも入ってるしライブも行くんですよ。「エビ中大好き芸人」みたいなくくりで番組に呼ばれたいですね。
中田: コロナ禍で時間ができて漢字検定1級の勉強を始めたんで、それがクイズとかに役立てば。クイズ番組でバキバキに活躍してるM-1ファイナリストってそんなにいないと思うので、両方いけたらなと。
宇野: 確かに。
中田: あと、『ぷよぷよ』ですね。ストレッチーズの貫ちゃん(高木貫太)に教わって始めたんですけど、仲の良い友達と1つのゲームにこんなに熱中するって久しぶりだし部活みたい。今eスポーツも盛り上がってるので、そういう仕事もしたいなって思います。
―ちなみに、お二人にとって「売れる」とはどんな状態だと思いますか?
宇野: シンプルに、お笑いで生活ができることだと思います。
中田: ギリギリじゃなく、ちゃんと生活して。
宇野: 一人ひと部屋あって、奥さんがいて、子どもが生まれても大丈夫。
中田: 庭には犬を走らせて。
宇野: 家庭菜園もやっちゃったりなんかして。
中田: お庭でコーヒー飲んで。
宇野: ……が、「売れた」ですかね。僕は付き合ってる彼女がいるんで、お笑いでその子を幸せにする。それができたら、「売れた」って言います。
中田: あとは知名度ですかね。街をビクビク歩いたり、ファミレスにスッと入れなくなったら「売れた」なのかな。
宇野: ファミレス行ってる人いると思うけどな(笑)。売れてる人でも。
風穴ライブで「1番面白かった」と言われたい
―「風穴」グループチャットをやってみた感想を教えてください。
宇野: 誰も突っ込むことなくみんなでボケ合ってる、みたいな空間なんで……普通にやり取りを見ていて楽しいなと思ってます。
中田: ツッコミのない感じを見て、ひつじねいりのまっちゃん(松村祥維)が「あんたらの大学生みたいなノリ、よう分からんわ」って言ってましたね。だから、多分まっちゃんは心を殺してやってます。でも元々仲の良いメンバーなんで、楽しいですね。
―ユニットの中で、お二人の立ち位置や意識している役割はありますか?
中田: キモい部分を僕が担当しなきゃいけないのかなって……人として暗くてキモい部分というか。みんなが盛り上がっている流れをナチュラルに止める個性。
宇野: みんなストレッチーズの福島(敏貴)とちゃんと喋れないんですけど、僕は喋れる自覚があります。
中田: 喋るんですけど、人生の話とかはしたことがなくて。(宇野は)福島のフォロー役というか。
宇野: たまに福島と誰かが話しているのを見ると事故みたいになってることがあって……そういうのはあまりなく話せるかなというのはあります。
中田: どういう扱いなの!?かわいそうな人みたいに言うな。
―12月26日に「風穴」ユニットライブが開催されますね。意気込みを教えてください。
中田: このライブ、『M-1決勝お疲れ様ライブ』と銘打たれてるんですよね。僕らは最初に敗退してしまったし、開催までの間も1番盛り上げるつもりでいかなきゃというのが一つ。あと、本番で僕らが1番ウケるのが最もカッコいいと思うんで、そのためにいっちばん強いネタをもっていきたいという気持ちでいます。
宇野: ほんとそうですね。来てくれたお客さんが「さすらいラビーが1番面白かった」って言ってもらえるようにしたい。そのために、ネタ準備します!
<さすらいラビー|プロフィール>
2014年4月1日結成。太田プロ所属。
左:宇野 慎太郎(うの しんたろう)
1991年12月17日生まれ。A型。159cm/50kg。東京都小平市出身。青山学院大学理工学部卒。趣味は映画鑑賞・ギター。特技はトランプ手品、なぞなぞ、数独。
右:中田 和伸(なかだ かずのぶ)
1991年9月9日生まれ。A型。185cm/68kg。東京都文京区出身。一橋大学商学部卒。趣味はバスケットボール。特技は塾講師(歴4年)、漢字(漢検準1級)。
★公式サイト:https://www.ohtapro.co.jp/talent/sasurairaby.html
★公式YouTubeはコチラ
INFORMATION
PERFORMERS
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宇野 慎太郎(うの しんたろう)/さすらいラビー
太田プロ所属
Twitter:@unomen
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中田 和伸(なかだ かずのぶ)/さすらいラビー
太田プロ所属
Twitter:@nkD99
note:https://note.com/nkd99