コントと漫才、動きと言葉。対極にいる2組が魅せるツーマンライブ!【スパイシーガーリック×人間横丁『悪魔的おいしさ』直前インタビュー】

2024年3月22日(金)に、スパイシーガーリックと人間横丁のツーマンライブ『悪魔的おいしさ』が開催される。

スパイシーガーリックと人間横丁はプロダクション人力舎の先輩・後輩の間柄で、2組とも結成は2020年。コンビ歴こそ浅いが、スパイシーガーリックはコント・人間横丁は漫才で結果を残し始めている。今年が「頑張り時」という2組によるツーマンに向けて、タイトルに込めた想いや意気込みを聞いた。

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合わせ技で、悪魔的においしい!

———『悪魔的おいしさ』は、どんなきっかけで決まったツーマンライブなんですか?

スパイシーガーリック・片山 智勝(以下、片山): 僕らのマネージャーさんたちが「この2組でやりましょう」と言ってくれたのがきっかけですね。

人間横丁・内田 紅多(以下、内田): 今が頑張り時だ!という2組です。

左から、人間横丁・山田&内田、スパイシーガーリック・片山&ジョン

スパイシーガーリック・ジョン(以下、ジョン): 今年が大事だ、みたいなね。2組とも賞レースで結果を残すために、ツーマンでネタをたくさんやろうということだと思います。ツーマンが決まって、「じゃあタイトルどうしようか?」なんていうね、話になりまして……

人間横丁・山田 蒼士朗(以下、山田): まわしはじめた(笑)!

片山: 質問してくれるから(笑)。あんまり自分のペースで話さなくて良いから。

ジョン: これ(レコーダー)あるの苦手なのよ。

内田: この、ちいちゃな機械が(笑)?可愛らしいですよ!ちいちゃくて、ポメラニアンみたいで(笑)!

ジョン: ちっちゃい機械なのにね……。

———『悪魔的おいしさ』というタイトルは、内田さんの案だそうですね。どんな流れで決まったのでしょうか?

内田: Zoomでタイトル案を持ち寄ろうということになって、私が提案しました。「おいしそうな名前が良いな」と思っていて、レシピを見てたんですよ。そうしたら、にんにく料理が「悪魔的においしい」みたいに表現されてて!「2組が合わさったら悪魔的おいしさになる」という意味で「『悪魔的おいしさ』どうですか?」って聞いたら、すぐに「これで行こう」となりました(笑)。

片山: スパイシーガーリックって、これまでライブ名を上手く付けられたことがなくて。だから正直言うと、自分では付けたくなかった(笑)。

内田: 今までどんなタイトルがあったんですか?

片山: 例えば、スパイシーガーリックの新ネタライブ『にんにく道場』。

山田: そんなライブ無いですけどね。

片山: あります。

内田: 無いって噂ですよ。

片山: ありますあります。

内田: みんな「架空のライブ」だって言ってます。

ジョン: 昨日(2月28日)やったんだよ。

片山: 一発目に出したタイトルを「無い」って言うなよ(笑)。

———「無い」というのは?

片山: 後輩たちが「無い」って言うんです。

山田: 無いんですよ。

片山: 昨日ライブやってんだよ(笑)。毎月新ネタ2本おろしているライブで、なんなら僕らが『NHK新人お笑い大賞』(2022年度)優勝できたのもこのライブのおかげなのに、みんなが「無い」って言う。

内田: 舞台上でスパイシーガーリックさんが告知すると、みんなで「無いだろ!」って言うんです(笑)。だって、無いんですもん。

ジョン: ひどいっすよ。

片山: いや、でも「『にんにく道場』は無い」って言われるのも、名前が影響してるのかも……。

内田: そう、ふざけてるから(笑)。

片山: あと、去年やった単独ライブは『Zero to Hero』。

山田: カッコいいけどな。

内田: なんなんですか?どういう意味ですか?

片山: ほら、こうなる(笑)!単独ライブでヒーローっぽいネタをやりたくて、最初は『ヒーロー』にしようとしたの。でもこれだと「物足りないな」となり、俺が好きな映画『ヘラクレス』に『ゼロ・トゥ・ヒーロー』って曲があるから、そこから取った。「ガラリと変わる」みたいな意味があるから、良いなと思って。

ジョン: 「ヒーローになれるんだよ」っていうメッセージを込めて。

片山: そうそう。

内田: うーん、カッコいいですけどね、その言葉は。でもなんだろう、このおふたりが掲げた途端……。

ジョン: そうなんだよ、カッコいいものをダサくする能力がある。

内田: 急に、定食屋さんで食べられそうになるというか……。

片山: その例えなに!?

内田: フレンチだった『Zero to Hero』が、ふたりが持った瞬間、定食に……(笑)。

片山: 食券制!?

ジョン: 格を落とすことができるんだ。

片山: ……っていう、こんなふうにネーミングが上手くいかないので、マジで決めたくなかったんです(笑)。先輩としてなにも案を持っていかないのはちょっとアレかなと思ってたけど、Zoom会議がはじまった途端、ひとこと目で「私、良いの思い付いてるんです!」と。もう、なにが来ても良いと思ったね。

内田: (笑)。

片山: なにが来るんだ?え、『悪魔的おいしさ』?めちゃくちゃ良い~~!!!!!!ってなった。

ジョン: 正直、僕も全然考えてなかった。

内田: え、でも提案してくれましたよね?

ジョン: あれはあの場で考えて、その瞬間で出したの。

山田: 会議うまぁ!!

ジョン: でまかせで喋ってた。

内田: そうだったんですか(笑)。ノートにすでに書いてあります、みたいに喋ってましたよ。

ジョン: あ、ノートめくってはいたよ。なにも書いていないノートをね。

———山田さんも案を出したんですか?

山田: 1個だけ出しました。『人間ましまし』。

片山: あーそうだそうだ。にんにくって「ましましで」みたいに言うからね。

ジョン: 素晴らしい。これが紅多の前に出てたら、全乗っかりだったね。

内田: この案が出たとき、「ジョン寄りだ」ってなって流れましたね(笑)。

ジョン: 僕が考えそうな感じね。「ましまし」とか大好きだから。

内田: 『悪魔的おいしさ』も字面はスパイシーガーリックさんに傾いてると思うけど、「2組で美味しいって意味です」って言ったらすぐ飲み込んでくれました。なんて優しい、可愛い人たちだなぁと思いました(笑)。

片山: いや、めっちゃ良いタイトルだと思う。だってまだ誰にも「なにあのタイトル」って言われないもん。俺はなにをやっても言われるから、初めて言われてない(笑)。

———フライヤーは、どんな流れでこのデザインになったんですか?

『悪魔的おいしさ』フライヤー(デザイン:ヘンミモリ)

内田: これ、本当はタコの滑り台がある公園で撮影する予定だったんです。でも撮影日に大雪が降って公園がダメになり、「タコさんウインナーをみんなでいっぱい食べてるの可愛くないですか?」ということであんな感じに。あと、タコって悪魔って言われたりするじゃないですか。偶然、そこにもかかってるんです!

ジョン: たまたまなんですけど、タコと悪魔がかかってるんですよ。タコは悪魔と言われることが多いらしく、まさかここがかかっているとは……ウインナーだと食べることもできますし……

片山: レコーダー見ないほうが良いんじゃない?

内田: 緊張してる(笑)?

片山: 怖い話のトーンになってるよ(笑)。紅多が言ったことをもう1回なぞってるだけ。

内田: タコと悪魔でかかっている、それ以上の話はありません(笑)。

ジョン: オチは無いんですけど、ミラクルです。

売れて変わってしまった先輩

———ヤーレンズさんとファイヤーサンダーさんがいらっしゃるということで、ゲストも豪華ですね!

山田: 漫才とコントのファイナリストです。

片山: ヤーレンズさんにオファーしたの、M-1より前だったんですよ。

ジョン: マネージャーさん同士仲が良いこともあって、決勝進出前からライブに出ていただく話になっていたんです。それで、だいぶ早い段階でスケジュールを押さえさせていただいたら、M-1で……あの、アレがありまして……

片山: すごい事件みたいに言ってるけど(笑)。準優勝ね。

ジョン: 実は、今日ここに来る前にヤーレンズさんと偶然会ったんですよ!そしたら「ツーマンごめんね~」と。「本当に忙しくて寝る暇も無いから、ちょっと出るだけね。そんな、ツーマンとか関わってられないから。ライブ出た後に〇〇〇(某有名番組)の収録行かなきゃいけないからさ」……と……すごい嫌な人になっていました……

片山: 冗談で言ってんの(笑)。

ジョン: 宣材写真が変わってから、ヤーレンズさんはおかしくなってしまいました……

山田: ボケですよ(笑)。

片山: どっちが嫌な人になってたの?

ジョン: 楢原さんも出井さんも、どちらも……。だからツーマンの雰囲気も悪いかもしれないです。売れると人は変わってしまいます……

片山: 変わるの早すぎるって(笑)。

“良い意味で”なめれる先輩

———『悪魔的おいしさ』の告知コメントで、山田さんが「スパイシーガーリックさんは本当に良い意味でなめれる先輩」と言っていたのが印象的でした。これはどういう意味ですか?

片山: 「良い意味で」を付ければなんでも言って良いと思ってる?

山田: 「良い意味で」は後から付けました(笑)。

ジョン: ただの「なめれる先輩」!?

片山: 「さすがに“なめれる先輩”はなぁ」と思って、後から「良い意味で」を付けたの?

山田: こんなふうにね、なにを言ってもちゃんと嬉しそうにしてくれるから「なめれる先輩」です(笑)。

片山: 「嬉しそうに」って言うな(笑)。

内田: でも、私たち尊敬は忘れてないんですよ!

山田: そうそう。一昨年にあった『バカ爆杯』で優勝したネタが、すごかったんだよね。

※プロダクション人力舎所属の、5年目以下の頂点を決める事務所内賞レース

内田: 2022年の『バカ爆杯』がはじまるちょっと前にエスカレーター(ゾンビ)のネタを初めて見て、「このネタに勝たなくてはいけないんだ!」と思ったんです。「これを目指して頑張んないといけない」と、めっちゃ思いました。

山田: そう。『バカ爆杯』はみんな一番自信があるネタをやるから、絶対エスカレーターで来ると思いました。

内田: みんな「面白い」って言ってたよね。あのネタを目指してやってたけど、私たちは2位でした。誰が見ても面白いネタだし、本当にカッコいい!私たちにはできないことをやってるから。

ジョン: スパイシーガーリックと人間横丁は逆だもんね。

内田: スパイシーガーリックさんは動きと顔。私たちは言葉に頼ってばっかりだから、対極で凄い。だからツーマンも楽しみです!

片山: 人間横丁とは楽屋でけっこう喋るんですけど、こんなことふたりから聞いたこと無い。褒められ慣れてないから変な感じだな(笑)。

ジョン: もっと言って良いよ(笑)。

内田: スパイシーガーリックさんはまっすぐにバカバカしい!私たちには難しいから、そこがカッコいいです。

ジョン: いやぁ、ありがたいです。

片山: 刺さります。

———逆に、スパイシーガーリックさんから人間横丁さんはどう見えていますか?

片山: ネタもキャラクターも本当にすごいと思う。後輩なのにテレビに出ても対応力があるし、人気で言ったら大負けしてるし……。Xのフォロワー数も、スパイシーガーリックふたりを足して×3くらいしないと追いつかない(笑)。

ジョン: だから僕らにとっては、ライバルとかそういう感じでもないですね。

片山: ライバルでしょ(笑)。

ジョン: 僕らには出来ないですもん、勝負にもならないというか、別の場所に行かなければならないんだっていう、新たな道を教えてくれたみたいな……

山田: どういうこと(笑)。

ジョン: どういうことなんでしょう(笑)。とにかくすごいってことが言いたいの!分かるでしょ。

———ちなみに、お互いのネタで特に「好きだ」と思うものはありますか?

片山: 人間横丁の、指で競争するやつかな。あれ、すっごいなぁ……。あの設定であのウケ方まで持っていく作り方ができるのは、ちょっと感動したな。

山田: 嬉しい。

内田: こういう褒め方してくれる人あんまりいないから嬉しい。「この雰囲気でウケるのすごいね」とかはあるんですけど、「指が競争する」とか、ひとつ中に入って褒めてくれることはあんまりないです。

片山: あれいつのネタだっけ?

山田: 2年前くらい。

片山: 2年前!?嘘だ!!!2年前って何年目?

内田: 2年目です。

片山: ……すごすぎるよ。

人間横丁: 嬉しい~!!!

———人間横丁さんはいかがですか?

内田: エスカレーターのネタはもちろん好きです。最初に見たとき衝撃的だった。だって、パントマイムがうますぎて!あんまり上手い人いないですよね?演技が上手い人はいると思うんですけど、動きが上手い人は本当に少ないと思うんです。あとダンスダンスレボリューションやるネタ好きです。

片山: 嬉しい!

内田: めっちゃ面白いです、意味分かんなすぎる(笑)!

ジョン: あのネタくらいから「僕らのネタは座ってるより動いたほうが良いな」ってなったんだよ。

片山: 動かないネタもいろいろやってたんだけど、森枝さん(元エレファントジョン)に「絶対に動くネタのほうが面白い」って言われてね。

内田: 最初に動きを使ったネタってどんな感じだったんですか?

片山: 公園デートのネタかな。「すいません、そこのボール取ってください」って言われて、投げ返したら「すごーい、野球やってたんですか~?」みたいな。その流れでサッカーボールが来て、バレーボールが来て、女の子のほうがすげぇ高いジャンプサーブをして……

ネタについて、身振り手振りで教えてくれるスパイシーガーリック
コツッ!!!(激しく骨と骨がぶつかる音)

スパイシーガーリック: いってぇ~~

人間横丁: (笑)!!!!!

ゲストに劣らないネタを

———最後に、『悪魔的おいしさ』に向けて意気込みをお願いします!

山田: タイトル通り、本当に悪魔的おいしさを味わえるライブになると思うので、ぜひお楽しみに~~

山田が「悪魔的においしい!」と思うものは、「サイゼリヤの小エビのたらこパスタにチェダーチーズ&野菜ペーストをトッピングして、オリーブオイルをひと回し」

内田: 私もね、ライブ終わったとき「うわ、ほんとに悪魔的おいしさだったな」って思ってもらいたいです。次の日にも身体に漂ってるくらい濃いライブにしたいです!ぜひぜひ。

内田が「悪魔的においしい!」と思うものは、「サッポロ一番塩ラーメンにお湯を入れるとき、1/3を牛乳にする」

片山: 2組とも「賞レースで結果を残したい」という目標があるので、賞レースで活躍しているヤーレンズさん・ファイヤーサンダーさんに見劣りしないネタをつくりたいと思ってます。新ネタってなにがウケるかわからないので難しいですけど、高い水準のネタを絶対にぶつけたいと思います!

片山が「悪魔的においしい!」と思うものは、「とろサーモンのにぎり」

ジョン: 確かに豪華なゲストをお呼びするんですけど、その日だけは、憧れるのはやめましょう。憧れるとそこで止まってしまう。倒すんだっていう意気込み?パワー?悪魔的パワー?

俺たちの悪魔的パワー、見てくれ!!!!!

ジョンが「悪魔的においしい!」と思うものは、「蒙古タンメン中本のカップ麺に、カマンベールチーズを入れる」

片山アザーショット①
片山アザーショット②

文・編集:堀越 愛
写真・サムネイル:ヘンミモリ

PROFILE

左:人間横丁・山田 蒼士朗
中左:人間横丁・内田 紅多
中右:スパイシーガーリック・片山 智勝
右:スパイシーガーリック・ジョン