【YOAKEMAE芸人】~file.3 モザンレーション~ 「一発屋で終わりたくない!」 2019大学生M-1優勝コンビの今

『さらば青春の光 東ブクロの学生芸人YOAKEMAE』(ラジオ関西)、4月25日放送のゲストは「モザンレーション」。慶應義塾大学のサークル「お笑い道場O-keis」に所属する、現役学生芸人です。収録直後の二人に、お話を聞きました。

モザンレーション(左:高橋 海、右:下島 力)

プロのいる現場は、何度経験しても圧巻!

――収録を終えた率直な感想はいかがですか?

高橋 海(以下、高橋): いやぁもう……30分でこれだけ疲れるとは思わなかったですね。めちゃくちゃ疲れました(笑)。大人がいっぱいいて、すごかったです。

下島 力(以下、下島): すごく緊張しました。「これ喋ろう、あれ喋ろう」って考えていたものが全部出しきれなくて……悔しさもあるんですけど、めちゃくちゃ楽しかったです。

――東ブクロさんとお話しされてみて、いかがでしたか?

高橋: プロの方々とライブでご一緒させていただいたりとかもあったんですけど、その度、毎回プロってやっぱ違うなって感じます。……今回もすごかったよね?

下島: すごかった……。

高橋: 僕らが話に詰まってしまったときに、話を振ってくれたり、僕らが言ったことを広げて笑いに繋げてくれたりとか。やっぱりすごいんだなって思いました。

下島: テレビだと森田さん(さらば青春の光・森田哲矢)と一緒に出ていることが多くて、森田さんが主に喋っている印象なんですが、ラジオだと一人であれだけ喋っていて、本当にすごいなって……これしか出てこないのですが、圧倒されました。

――このラジオの依頼が来たときは、どう思いましたか?

高橋: 「来た!」って思いました!こういうラジオをやりますっていうのは知ってて、企画しているWLUCKさんのライブに過去出たこともあるので「ちょっと(出演)あるかな?」とは心で思っていました(笑)。

下島: 僕は、「嬉しい」が一番に来ました。こういう機会をいただけるのが、本当に嬉しいという気持ちでいっぱいですね。

――学生芸人のラジオが始まると聞いたときは、どう思われましたか?

高橋: この何年かで「(学生芸人が)注目されているなあ」と思っていたので、「ついにここまで来たか」と思いました。こんなラジオができるほどホットな時代に学生芸人をできていることが、幸運だなと思います。

下島: ラランドさんとか、僕らの先輩で言うと真空ジェシカさん・令和ロマンさん・ストレッチーズさんとかが賞レースでも上位に残って学生芸人が注目されてきているんだと思うと、先輩方に感謝しなきゃなって思います。

高橋: 僕らは恩恵を受けてるので。

進路は検討中

――収録でも話題に上がっていましたが、今後プロを目指す予定はありますか?

高橋: 本当に悩んでて、ちゃんと話さないとなと思っていました。ここでしっかり話してもいいんですけどね(笑)。

下島: まだ心の準備が……(笑)。

高橋: プロになりたいという気持ちはずっとあったんですけど、コロナ禍ですごく結婚したくなっちゃって。でもお笑いやってると、ちゃんと売れないと結婚できないっていうのが僕の中でありまして。いろいろ考えていくと、「プロになるのはどうなのかな?」って。

下島: 僕はプロになろうと思っています。芸人以外の未来が見えてないので。

――先ほどの収録でも話していましたが、下島さんは彼女やご両親に養われて生活しているんですよね。

下島: そうなんですよ。こんなことを言うのもアレなんですけど、今までの人生なんとかなってきたんですよね。全然ダメダメでも最後にはなんとかなるだろうって(笑)。

高橋: 彼は基本的にポジティブなんですよね。僕は結構うじうじしちゃったりするので、そこに違いがあります。

下島: 人生で、1回も焦ったことないんですよね。

――でも、バランスが取れていて相性が良いのかもしれませんね。

高橋: そうですね。僕が本番前にめちゃくちゃ緊張していても、「いけるいける!」みたいに励ましてくれるので、そういう面ではありがたいですね。

大会優勝が自信に繋がった

――コロナ禍で、サークル活動や学業にどんな影響がありましたか?

高橋: コロナが流行する前は月1くらいのペースでライブに出て、それに向けてネタ作っていました。『大学生M-1グランプリ』(2019)で優勝してから忙しくなりました。大学お笑いでも、優勝するといろんなライブに呼んでもらえて。でも、それも全部コロナで無くなってしまいました。

下島: 僕は、オンラインでの授業がイマイチよくわからなくて……。同じ学部で同じゼミの彼女に全部やってもらっています(笑)。宿題も彼女がやったのを写したり。本当におんぶにだっこです。

――高橋さんは下島さんの彼女への甘え具合を指摘したりしないんですか?

高橋: 初期の頃に「ちょっとどうなの?」って言ったことあるんですよ。そしたら、「いや、愛してるから」って言われて(笑)。「愛してるから」で反撃されたら、「もうだめだ!」と思いました(笑)。ちゃんと付き合ってはいるんで、怒ることでもないし(笑)。中高のときに比べて、大学お笑いをやり始めてからは干渉しない仲にはなりましたね。よく言えば、ビジネスパートナーです。会ったらめっちゃ仲良くしますけどね。

――『大学生M-1グランプリ』(2019)で優勝してから自分の中で変わったことはありますか?

高橋: 意識は結構変わりました。もしいつかお笑いを辞めたとしても、優勝したから「認められてはいたな」っていうのが自分の中であって。何も結果を残せてなかったらプロに行きたいとずっと思い続けていたのかもしれませんね。意外と、「よし、こっからだ!」じゃなくて、「あ~、認められたな」って感覚になっちゃって。それが(今後を)考えるきっかけにもなりましたね。真面目な話ですけど……

――大学1年生で優勝はすごいことですもんね。

高橋: ありがたいことですね。しかも僕らはあまり周りに知られておらずパッと優勝したので……

下島: 僕は、優勝したことが自信に繋がって、前に出ていけるようになりました。高橋君がネタを書いていることもあって、それまでは「高橋がすごい」っていう立ち位置だったんですよ。でも優勝したし、さすがに良いだろうと思って。今はお笑いサークル全体で、同期を集めたライブの主催をやってます。

面白過ぎて(!?)カリスマだった中学時代

――二人は中高の同級生ですが、いつ頃から芸人になることを意識していたんですか?

高橋: 「プロになろう」と中学のときからよく話していましたね。休み時間とかにネタやったりしてたんですけど、ホームなのですごいウケるんですよね。今までの中でも一番ウケてました(笑)。ネタをちゃんと作り始めたのは高校生からですね。その蓄積があって、大学1年で結果を出せたんだと思います。

下島: 高橋君がお笑い元々すごく好きで。学校内でカリスマみたいになっていたんですよね。彼が何言っても笑いが起きるみたいな状況が出来上がってました。

高橋: 僕、面白すぎて部活移籍したんですよ(笑)。元々テニス部だったんですが、バスケ部に引き抜かれました。そこから(バスケ部にいた下島と)お笑いの話もするようになって、すごい仲良くなりました。

――1番好きだった芸人さんや番組はなんですか?

高橋: 本当にとんねるずさんが好きで。『とんねるずのみなさんのおかげでした』が終わったときは燃え尽きてしまいました……。結構ネタも見るんですけど、スター性のあるカッコイイ人に憧れていますね。爆笑問題さんとかも好きだったりしました。

下島: 僕はAマッソさんが好きです。

高橋: 好きな芸人が全然違うんですよ(笑)。でも僕もAマッソさん好きで、高校生のときに二人でライブ観に行って、出待ちもして、写真撮ってもらって、『ゲラニチョビ』のシールももらいました。

収録の様子

コンビ・サークルともに結果を残したい!

――今後の目標を教えてください。

高橋: もう1回、大会で結果を残したいですね。ちゃんと強い人たちっていうことを、残しておきたいです。

下島: 一発屋で終わりたくはないですよね。

高橋: 1年生でぽっと出で優勝して「そこからあんまりだったね」ではなく、3~4年生で熟成したもので結果残せたらいいなっていうのが目標です。あと、テレビに出たいですね。学生としては、卒業の時に「本当に楽しかったな」って思って終わりたいですね。お笑いも学生生活も。

下島: 学生としての目標は……ちゃんと卒業して、「大卒」という資格を持ってプロに行きたいですね(笑)。芸人としては、高橋君がプロに行くかまだ分からないので、もし僕一人でプロに行くことになったら、ネタ書けないのヤバいなって……。ってことで、もう一人、めっちゃ面白いネタを書いてくれる人と出会いたいですね (笑)。もし高橋君が本当にダメってなったときに一緒にプロに行ってくれる人が居たらいいなっていうのがあります。それから「O-keis」の現役で結果を出しているのが僕らだけなので、サークルとしても「強いんだぞ!」っていうところを示したいです。

取材 文:リカコサカキ、写真/編集:堀越 愛

PROFILE

<モザンレーション>
慶應義塾大学「お笑い道場O-keis」所属。

左:高橋 海 / 右:下島 力

『YOAKEMAE』モザンレーション 出演回

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