2021.09.06
【YOAKEMAE芸人】〜番外編・ちょこっと団〜 「一緒にいて楽しい」からお笑いをやっている!?趣味だけど、特別な経験ができる
『さらば青春の光 東ブクロの学生芸人YOAKEMAE』(ラジオ関西)、9月5日放送のゲストは、現役早稲田生×社会人のコンビ「ちょこっと団」。オーディション(7月18日放送) に合格し、見事出演を勝ち取りました。
高校からの友人である二人が「ちょこっと団」を組んだのは、2020年夏。結成直後に挑戦した『M-1グランプリ2020』では、漫才未経験にも関わらず「ナイスアマチュア賞 」を獲得。彗星の如く現れた彼女たちの、ゆる~い雰囲気の虜になる人が続出し、SNSを中心に話題になりました。『YOAKEMAE』収録を終えた二人に、収録の感想やお笑い活動についてお話を聞きました。
東ブクロさんの印象「よく喋るな~」
――お二人は、オーディションを経て『さらば青春の光 東ブクロの学生芸人YOAKEMAE』の出演が決まりましたね。なぜこの番組に出たいと思ったんですか?
あかり: (番組オーディションのことを)見つけたのは私なんですけど、「出れるもんは全部出とこう!」みたいな感じでわかなを誘って、メールを差し上げたと思います。本当は『キングオブコント』にも出るはずだったんですけど、出れなくて。
わかな: 『キングオブコント』は、都合が合わなかったんだっけ?
あかり: そう、第3希望とかに(予選の日程を)入れられちゃって。わかなが働いてることもあって、出れなくて。(YOAKEMAEは)「とりあえず出れるもんは全部出とこう!」みたいな感じの、勢いとやる気だけで申し込んでしまいました!
――申し込んでみたら、オーディションに受かり、収録に参加してしまった。
あかり: はい。それであんなことになってしまいました。
――収録はいかがでしたか?
わかな: 血液型の話をしたかったんですけど、それは前半戦にできたので……。
あかり: わかなは、後半戦は休んでました。
わかな: 私は、あかりんと東ブクロさんのラリーを聞いて……聞いてもいないみたいな。
あかり: ぽわ~んとしてました。
わかな: けっこう、ぽわ~んとしちゃってました。
――ぽわ~ん?
あかり: 自分の中に入っちゃうみたいな。
わかな: あー、そうです。自分ではあんまり思わないんですけど、「ほわほわしてるね」っていうのはよく言われます。
――それが収録中にも出ちゃったんですね。東ブクロさんは、その状態にツッコんでくれましたか?
わかな: ツッコんでくれました~
あかり: ……くれたっけ~?
――収録は楽しかったですか?
あかり・わかな: 楽しかったでーす!
――東ブクロさんとお話してみて、いかがでしたか?
あかり: ツッコまれないかなと思ってたんですけど、カンペを見ながらネタをしたら、それを最後までツッコまれました~。カンペを見つつ流し気味にネタをやったんですけど、それを根に持ってるかのように最後の最後までツッコまれました。だからびっくりしました。
――プロの芸人さんだなーみたいな?
あかり: はい。よく喋るな~って。
わかな: なんか、「そんな風にカンペ見ながらやる人はいないよ」って言われて。え~?ってなりました。
あかり: 普通かと思ってました。
――今日のネタはいつ作ったんですか?
あかり: 去年です。舞台でもけっこうやってるネタで……。
わかな: めちゃめちゃやってるネタです。
あかり: 覚えてるはずのネタなんですけど。
わかな: でも3月にやったのが最後で、4月からは(わかなが就職したため)やってなかった。久しぶり。
あかり: の、ネタでした。超覚えてるはずのネタなんですけど、忘れてました。オーディションのリモート収録のときが「久しぶりにネタを思い出そう」の会だったんですけど、そのときもちょっとミスって、がびーんってなりました。
――3月に単独ライブでやったのが最後だったんですね。
あかり: 単独っていっても、私たちはネタ3本しかやってないです。主催ライブみたいな感じで、仲良かった学生芸人さんたちに出てもらったんです。
――学生芸人さんたちとは、どこで仲良くなったんですか?
わかな: 元々、高校の友達でやってる人がいて。
あかり: その人たちと仲良いのと、あとは蓮見さんが主催してるライブ(ダウ90000コントライブ「あの子の自転車vol.5」2021年3月19日開催)に出たときに仲良くなったりとか。ネタを見て面白いなと思って、声をかけたりもしました。
わかな: あと、私たちが主催ライブやるって宣伝したら「僕たちも出たい」って言ってくれる方もいました。
――この主催ライブは、なんで開催することになったんですか?
わかな: 引退ではないですけど、(就職前)最後だったんで。
あかり: 最後に仲良かった人とかお世話になった人を呼んでライブやりたいね、って話になって。「最後は自分たちで作ってみよう」って話になって、準備しました。
初舞台が賞レース
――お二人って、けっこう異色の存在ですよね。
あかり: 異色の存在なんですか?
――学生芸人として活動していたわけでもなく、プロの芸人を目指してるわけでもなく、いきなり現れて『M-1グランプリ2020』で「ナイスアマチュア賞」を獲って。
あかり: そうですね~。私たちは全然サークルとかも入ってなかったし、まず「学生お笑い」っていうカテゴリがあるのすらも知らなかったんです。『M-1』に出た後、初めて呼ばれたライブでプロの芸人さんに「君ら学生お笑い?」って言われて。なんだそれ?ってなってから、そのカテゴリを知ったみたいな。
――初めて出たのはどんなライブなんですか?
あかり: サツマカワRPGさんとか、フランスピアノさん、リンダカラーさんとか、けっこう有名な方が出てました。SNSを通じて主催の方が連絡くださって、出たのが最初です。
――そもそも、「ちょこっと団」を組んだのはいつなんですか?
わかな: 去年(2020年)の7月中旬くらい?
――その数か月後には、「ナイスアマチュア賞」獲ってるんですね。初めての舞台が『M-1』予選ですか?
あかり: 『M-1』は2回目です。『THE W』の2回戦が初めての舞台。
わかな: 1回戦は動画審査だったので。
あかり: テラスで動画撮って送ったら1回戦通って、2回戦が無観客だったんですけど、それが舞台でやる初めての漫才で。その1週間後に『M-1』1回戦でした。それも無観客で、「ナイスアマチュア賞」獲れました。
――すごいですね……。
あかり: うふふ(笑)。
――それまでは人前でやることは無く、二人だけでネタ合わせしてたんですもんね。
あかり・わかな: そうです。
――ネタの初披露が賞レース予選。緊張しませんでしたか?
あかり: 緊張はしました。
わかな: 当日、舞台裏で練習してるときに緊張してきました。それまでは当日も緊張してなかったです。
あかり: 渋谷に遊び行った帰りに、『THE W』寄ってこ~みたいな心意気で。普通に私服で行って、なんかちょっと場違いだね~とか思いながら。
――初舞台で無観客っていうのも、特殊ですね。
わかな: 観客ありを体験したことなかったんですけどね。無観客だけど、真ん中に審査員の方が3名くらいいらっしゃって。
あかり: スタッフさんもいっぱいいて。で、なんか笑い声がけっこう聞こえて、「あれ、笑われてる!?」みたいな。
わかな: なんか、予選で審査員が笑わないっていうのは聞いてたんですよ。
あかり: 審査員は寝てることもあるみたいな話を聞いてたんで、それ前提で行ったら、すごい笑われて。あれ~?おかしい!みたいな感じになったのを覚えてます。
――やっぱり、笑ってもらえるのは嬉しいですか?
わかな: 嬉しいです。
あかり: 嬉しかったんですけど、それが初めてだったんで、「笑われてる!」ってのに気が取られちゃって。ネタが、なんだなんだ~!?みたいになっちゃって、飛んじゃって大変でした。
――初めて有観客でネタをやったときは、どんな感じでしたか?
わかな: 笑ってほしいところで、意外と笑ってくれない……。
あかり: あー、そうだそうだ。
わかな: 笑いどころだと思ってないところで笑いが起きて、なんていうんでしょう、テンポが遅れちゃう?
あかり: うん、リズムが。
わかな: っていうのが大変でした。
あかり: あったね~懐かしい。
――そういう、笑いどころのズレみたいなものは後から調節するんですか?
わかな: そのときは、その場のノリで対応しました。芸人さんだと、普通は後から反省会すると思うんですけど、そういうのは一切せず。「疲れたね~」で終わりです。
オムライスが大好き
――ネタはどっちが作ってるんですか?
わかな: あかりんが枠組みみたいなのを考えて持ってきてくれるんですけど~
あかり: 私がイメージを持っていって、こうでこうでって説明するんですけど、その間にわかながとんでもない発言をしてきて、ボロボロになって、できあがったものがこちらで~す。っていう感じです(笑)。
わかな: 二人で話しながら、「このワード面白いね~」とか。
あかり: どんどん変な方向に行っちゃうので、それを頑張って頑張って、作っていくんです。
――お笑い活動は、あかりさんがリードしてるんですか?
わかな: ほぼ、あかりんに任せっきり。
あかり: わかなは~、本当にお笑い活動に関して興味が全然無いので、全部私がやってます。
――わかなさんは、お笑いは「付き合ってあげてる」みたいな感覚ですか?
わかな: いや、そういう感覚ではなくて、誘われたので「あ~良いよ~」って感じです。自分からお笑い活動やりたいみたいな意欲は、無いです。
――今年も賞レースに出るんですか?
あかり: はい。『M-1』エントリーします。
わかな: あと『THE W』。
――二人はプロの芸人さんになる予定はないと思うんですけど、予選を通過してどんどん上がっていったらどうするんですか?
あかり: 進んでいったら~
わかな: 出ます。なるようになれって感じです。
あかり: 賞金をもらいます。あ!あと、オムライスのCMに出ます。
わかな: それだけ起用していただきたいです。
――なぜ?
わかな: オムライスが大好きなんです。ただそれだけなんです。深い意味はないです。
――これからも学校や会社と両立しつつ芸人活動を続けると思うんですが、なにか目標はありますか?
あかり: 楽しく?
わかな: 楽しく。賞レースには毎年出たいと思ってて、今年は『M-1』2回戦まで行けたら良いなーみたいな、微かな想いがある程度です。
あかり: でも、そのためにめっちゃネタ合わせしたりとか、ネタを磨こうとか、そういうのはしないです。
わかな: しないです。
――二人にとって、芸人活動はどういう立ち位置なんですか?趣味のひとつ、みたいな?
わかな: 「あかりんと会える」みたいな。
わかな: あー、そうです。
わかな: 一緒にいて楽しいから。
あかり: 芸人活動を口実にわかなと会えるし、普段は会えないような人とも会えるんで……ほんとに趣味だけど、特別な経験をさせてもらってるなーみたいな。そういう位置付けだと思います。
わかな: のんびりと続けたいと思います。
後輩が『水曜日のダウンタウン』に出演
――独特な活動をしているので、二人の姿を見て刺激を受ける人もいそうですね。
あかり: 私が『M-1』とか出てるの見て、大学の後輩がプロのお笑い芸人になりました。もともとお笑いやりたかったんだとは思うんですけど、いきなりいろんなルートを辿って、今は事務所に所属してやってます。
――後輩の人生、かなり変えちゃってますね。
あかり: そうなんです。私は、とっても、プレッシャーを感じてます(笑)。ストロベリーロマンスのクドウミキコ って子で、なんか『水曜日のダウンタウン』にも出て。
――え!
あかり: 親に「迷惑系YouTuberになりたい」って言ったら※……みたいなやつに出て、お父さんが泣いちゃった。
※『水曜日のダウンタウン』(TBSテレビ)2021年6月9日放送 「『俺、迷惑系YouTuberになる』と子供から言われて『お前が選んだ道なら…』と応援スタンスをとる親などいない説」
――あの子が後輩なんですね。
あかり: 超後輩です。すっごい尊敬されてて、「あかりさんの言うことだったらなんでも聞きます!」みたいな、熱血で。「ちょっとちょっと~」って感じの子で、けっこう仲良しで今もよく話を聞いてます。
――すごいですね。あかりさんの影響で芸人を始めて、『水曜日のダウンタウン』まで出てしまった。
わかな: すご~い。
あかり: ちょっと大丈夫かな~みたいな感じだったんですけど。「まぁいけんじゃない?」みたいな話をしてたら、知らないうちに事務所にも所属して、テレビにも出てました。
――インタビューをうまく締めたいんですが、どうしましょう。
あかり: もう全部話したよね。なんかあるかな~、うーん。
わかな: なんかテーマください!「いちご」とか「カフェオレ」とか。それについて話します。
あかり: それが締めになるかは分からないです。
――では、「さらば青春の光」でお願いします。
わかな: あ~。
あかり: すごい難しいのが来た。
わかな: さらば青春の光のお二人は~、私のお母さんがテレビで観たことあっただけで、私は知りませんでした。でもあかりんが誘ってくれて、(YOAKEMAEのことを)知りました。
あかり: 私はー、えっと、就職先の関係で見たことがあって、面白い人たちだと思ったんで、(わかなを)誘いました。……これは締めの話では無かった。オープニングの話になっております。
――では、「カフェオレ」でお願いします(笑)。
あかり: えっと、おすすめのカフェオレ屋さんは、「日比谷焙煎珈琲」です。これから、二人で飲みに行きたいと思います。おすすめは、カフェオレのショートで、ラージを頼んじゃうとちょっと飲み切るのが大変なので、ショートの、冷たいやつのお持ち帰りで、お願いします!
――わかなさんはいかがですか?
わかな: 無いです!
――では以上です。ありがとうございました!
あかり・わかな: ありがとうございました~
取材・文 堀越 愛
PROFILE
<ちょこっと団>
フリー
左:あかり
右:わかな