【YOAKEMAE芸人】~file.20 インサイド~ 幼馴染×高学歴×スピリチュアル「すべては神の啓示しだい」

『さらば青春の光 東ブクロの学生芸人YOAKEMAE』(ラジオ関西)、10月24日放送のゲストは「インサイド」。一橋大学お笑いサークルIOK所属の学生芸人で、小学校からの幼馴染が組んだ高学歴コンビです。今回は、収録直後の「インサイド」にお話を聞きました。

インサイド(左:黒木 大輔、右:吉田 圭吾)

東ブクロさんはスピリチュアルな話にもついてきてくれた

――収録お疲れ様でした、率直な感想を教えてください。

黒木 大輔(以下、黒木): あっという間でしたね。他の学生芸人のインタビューを見ると、みんなもあっという間って言っていたけど。

吉田 圭吾(以下、吉田): たしかにね。けど、(東ブクロさんは話に)ついてきて下さって。

黒木: 凄かった。ちゃんとついてきてくれましたね、スピリチュアルに。

吉田: だいたいの大人は離れていきます。

収録中の様子。インサイドは「ネタ作りやコンビの方向性はすべて神の啓示を聞いて決めている」と話した

――出演依頼が来たときはどう思いましたか?

吉田: 嬉しかったよな?

黒木: 嬉しかった。でも思ったより収録が朝早かったじゃないですか?こんな朝早くから録っているんだって思いました。単純に、素直に。朝早すぎって(笑)。

吉田: たしかにね、早いね(笑)。今日は6時50分に起きて、7時4分に家出たんです。

黒木: 吉田は寝坊したんですよ。

吉田: 寝坊した。でも起きてからが異常に速い。だから間に合った。

黒木: いやでも、本当に嬉しかったですね。

――収録で話しそびれたことはありますか

黒木: あるよね?

吉田: あるけど別に、ないっちゃない。

黒木: まあ、言われたら言うけどみたいな?

吉田: 言われたら言うけど的なことはいっぱいあるんですけど。

黒木: 「NBA」でしょ?

吉田: 「NBA」好きの話?

黒木: うん。

吉田: 喋れるんだったら喋りたい(笑)。

黒木: ずっと喋っています。ネタ合わせのときとかも、家に行ったらNBAの話をしています。今はオフシーズンだから、移籍がアツいとか試合じゃないところも深堀りして教えてくれる。

吉田: そう。「NBA」にはオフシーズンがあるけど、「NBAファン」にはないんだよね、オフシーズンって。

黒木: かっこいいね(笑)。

吉田: オフシーズンは移籍の情報とか、誰々がケガしたとか、この人はどこどこのリゾートに行っているとか家族と過ごしているとかを追っています。

黒木: プライベートの情報まで追うんだ。

――黒木さんはNBAに興味あるんですか?

黒木: 俺はあんまりないです。

吉田: (笑)。いや、なにかに興味あるの?君は。

黒木: ほとんど何にもないんですけど。

吉田: あ、そうか「NiziU」とかか。

黒木: そう。NiziUにはハマったりしたりしましたけども。NBAにはそんなに興味ない。でも流石に覚えるんですよ。

――収録中に話したら収まらなかったかもしれないですね。

吉田: まじで、NBAの話をしたらもうおしまいです。

黒木: (笑)。

吉田: ずーっと話しちゃうので。

面白いから許せる

――コンビを結成した経緯を教えてください。

吉田: もともとお笑いが好きで、僕の方が誘いました。なんとなく好きなくらいだったんですけど、大学に入ってあまりにも誰とも仲良くなれなくて(笑)。「面白くないな、人って」と思って。それで黒木にお笑いサークル入ろうと誘って二人で入りました。

黒木: 僕は結構、お笑いの話を吉田から聞かされていて。

吉田: ずっと喋って。

黒木: で、お笑いのことは好きになって。

吉田: お笑いに対してはハマってくれてね。

黒木: そう。それで、じゃあよし入るか!となって、お笑いサークルに入りました。

吉田: 押し付けていたら意外とうまくハマってくれたので、誘うという。

――初めて人前でネタをしたのはいつですか?

吉田: 高校のときに二人で、部活動紹介を面白おかしくするっていう、ほぼ漫才みたいなことをしました。

黒木: そうね。もっと言えば小学校のときにサッカーチームに入っていたんですけど……

吉田: 送別会みたいなやつか。サッカーチームを卒業する先輩達を送る会で一回やりましたね。

黒木: 本格的に始めたのは大学に入ってからです。

――小学校と高校のときの漫才はウケましたか?

吉田: 小学校はウケたよね?

黒木: ウケた。親たちはお酒を飲んでたりもしていたので、流石にウケました。

吉田: 高校は、黒木が異常に人気がありまして、知名度もありまして……

黒木: 僕、その高校で一番頭が良かったんですよ(笑)。

吉田: だから、こいつがボケてるというだけで、みんな笑ってて。

黒木: だから凄いウケましたね。

吉田: 自然とウケました。ギャップで。

――部活もずっと一緒だったそうですが、サッカー部ではお互いどんなポジションでしたか?

吉田: 小中高と人が少ないチームだったので、小学校のときはキャプテンをやっていました。黒木はその側近。

黒木: 側近。

吉田: 参謀。

黒木: 副キャプテンとかではなく側近でした(笑)。

――結構目立つタイプでしたか?

吉田: そうでもないです、僕は(笑)。中学のときは、びっくりするくらいのエースだったんですけど。でも別に、明るくはないよな?

黒木: 明るくはないか。

吉田: 後ろの方で、黒木とかみんなで喋っている感じでした。

黒木: 明るいやつもそんなに同年代にいなかったんですよね。高校になってからは明るい人も入ってきたんですけど。

吉田: そうだよね。だからみんなで喋っているけど、目立つ方ではなかったよね、二人とも。

――サッカー部のエースでキャプテン、さらに勉強もできて相当モテそうですが、どうでしたか?

吉田: そうなんですよね。でもまあ、そういうのは分からないです。

黒木: (笑)。

吉田: 分からないし、別にモテてないです。黒木の方はモテているという噂だけありましたけど、僕はシャットアウトしていました(笑)。

黒木: 聞かないっていうエチケットね(笑)。

吉田: 紳士協定。

収録中、お互いの恋愛に関することは全く聞かないと話していた

――子供のころからずっと一緒にいて、喧嘩したりぶつかったりしたことはありますか?

吉田: 黒木はずっと性格が良いんです。だいたいお笑い好きって、どっかで絶対にねじ曲がっていくんですけど。

黒木: 小学校のままの感じで吉田と接してますね。

――話していて仲が良いのが伝わってきます。お互いの魅力はどんなところですか?

吉田: 黒木は、優しくて、面白くて、律儀ですね。だいたい全部です。頭も良いし。

黒木: 吉田は、面白い。面白いから許したこともあるし。

吉田: (笑)。

黒木: 面白さを加味して許した出来事とかもあります。

吉田: 悪事ね。

黒木: そう、悪事。面白いから許しています。面白くなかったらたぶん殴ってるし(笑)。

――どんな悪事がありますか?

吉田: (笑)。

黒木: なんだろう、何個でもありますね。小さい悪事がたくさんある感じです。

吉田: 色々な、言わない方が良いことを言っちゃうとかね。

黒木: 例えば、僕が2歳頃から一緒にいる柴犬がいて、高校生のときにその柴犬は15~16歳くらいになっていたんです。吉田と一緒に登校するために僕の家で集合していたんですけど、とぼとぼ歩いてる僕の愛犬を見て「死にそうな犬」とか言ってきたり。

吉田: だって死んだじゃん、そのあと。

黒木: 死んだことを、わざわざ「死んだ」って言ってきたりとか。

吉田: だって、案の定死んでるわけだから。

黒木: まあ案の定、死んだわけですし。

吉田: (笑)。

黒木: 僕もそのせいで愛犬が死んだときに、何故かそんなに悲しくなかった。

IOKに伝わる伝説

――IOKを他のサークルと比較したときにどんな特徴があるか教えてください。

黒木: 良い意味でゆるいです。

吉田: ゆるやかな感じですね。そんなに上下が厳しいとかもないし。そんな中でぬくぬく育った人たちです。僕らは。

黒木: あと賢い。

吉田: 比較的賢い人が多い。

黒木: けっこう賢い話もしているけど……。

吉田: けどゆるいっていう。

インサイドのネタを見守る東ブクロ

――現在プロで活躍されている卒業生もいますよね?

吉田: そうですね、だからそのときは違ったかもしれないですね。ピリピリしていたっていう噂もあります。部会は楽しくないとか。コロナでなければ毎週サークルのみんなで集まるんですけど、それが凄く暗かったという、説もある。

黒木: 今はまだ、マシになっていますけど。

吉田: 「ナイチンゲールダンス」の中野なかるてぃんさんとかがいらした頃はそうだったという噂もありました。

黒木: あと、なかるてぃんさんはカリスマだったという噂もあります。

吉田: 僕らは、なかるてぃんさんとすれ違いなんですけど、凄いカリスマだったみたいですね。

――なかるてぃんさんの当時の伝説はありますか?

吉田: 『NOROSHI』っていう学生芸人の大会があるんですけど、これは【漫才・コント・ピン】をチームの中からそれぞれ別のユニットで出すという団体戦なんです。

黒木: それを、漫才でなかるてぃんさんともう一人、コントでなかるてぃんさんともう一人、ピンでもなかるてぃんさんが出ていたんです。しかもその全部で、なかるてぃんさんがネタを書いて……。

吉田: それで、準優勝したんですよ。

黒木: しかも三年生で。

吉田: たしか三年生のときに、っていう噂が……。

黒木: いや、これは事実(笑)。

吉田: あ、神話の話じゃないか。

黒木: それは本当なんだけど、三年生のときにそれもやりつつ、単位も全部取り切って、四年生の一年間はNSC(吉本興業の養成所)に行っていたという……。

吉田: これは噂。

黒木: 本当か嘘かわかんないけど、そうらしいぞ、と。

――「さすらいラビー」の中田さんもIOK出身ですよね。なにか関りはありますか?

吉田: 一回だけ軽くお会いしたくらいですね。

黒木: そのときはあまり会話する時間もなく挨拶だけでした。

吉田: 「IOKなんだ~!」くらいでした。

黒木: 中田さんは学年が上すぎて噂があんまり伝わってきてないんです。

――IOKに入っている人だけが観れる動画があるそうですね。

吉田: そうなんです。IOKに入ると、今までのIOKで撮った動画を全部観れるんです。当時の中田さんも観たことがありますね。

――どうでしたか?

吉田: 凄いです。

黒木: 凄かった。さすらいラビーではないコンビのネタなんですけど、凄い。

吉田: 凄いよな。なんか、中田さんもカリスマだなって思います。

インサイドのネタ作り

――二人とも高学歴でネタも結構難しいですが、何か狙いなどがあるんですか?

吉田: いや別に、これは自然と(笑)。

黒木: 自然と(笑)。

吉田: 神の啓示を、僕らが面白いと思う形式に解釈していくので。

黒木: そしたらやっぱり、勉強しているなりの解釈に。

吉田: そう。もしもっと、勉強していない人の解釈だったら違うネタになっていたんでしょうけど。

――啓示ありき……?

吉田: 啓示ありきですね、これは(笑)。

黒木:(笑)。

ネタ中の様子

――お二人は頻繁に神社に行くそうですが、おすすめの神社ってありますか?

吉田: 地元の神社を大事にしてほしいっていうのはありますね。

黒木: 偉いね。

吉田: 無くなっちゃいますからね、神社って。神社って、本来は新しくしていく文化なので。式年遷宮とかがあるのも神道ですし。逆に、日本最古の建物とかって仏教(お寺)なんですよ。

※一定の周期ごとに新殿を造営し、旧殿の神体を移すこと。

黒木: へー。

吉田: だから、神社にはどんどん行ってほしいです。

黒木: 吉田は知識もあるんですよ。

吉田: (笑)。

黒木: 今だったら神在月だから(おすすめは)出雲大社とかね。

吉田: そうね。

黒木: 神がいるかいないかを大切にしています。僕は。

吉田: それ好きだよね。神無月かどうかの話。

黒木: あとやっぱり、大手ですね。伊勢神宮なり、出雲大社なり。

――現役の学生芸人さんの中で面白いと思う人を教えてください。

黒木: 僕は、もう前に『YOAKEMAE』にも出ているんですけど、「すみだ水族館」(千葉大学お笑いサークルP-RITTS)が好きです。結構好き。

吉田: 俺も「すみだ水族館」(笑)。

黒木: (笑)。めちゃくちゃ面白いよな。

吉田: めちゃくちゃ凄い。

黒木: 奥林って人がギャグをやるんですけど、近くで見ると圧が凄くて……もう笑っちゃう。めっちゃ面白い。全体の流れとかもキレイだし、大西さんもツッコミが凄いし。

吉田: そうそう、そうそう。

黒木: なにより、二人が凄く優しい。楽屋でも良い人なので凄く好きですね。面白いし、好き。

楽しくお笑いを続けていきたい

――収録では就職寄りとお話しされていましたが、“寄り”ということはまだプロを目指す可能性がありますか?

吉田: そうですね。まだ決めきれていないところですね、僕は。

黒木: 僕は結構、就職する気でいます。インターンにも行きましたし。

吉田: 行ってたよね~。

黒木: 僕は啓示を聞いて、行った方が良いって言われたので。

吉田: 俺は卒業できるかも分からない。

黒木: そうね、たしかに。卒業問題もあるよね。僕は別に、就職じゃなくても、大学院に行くっていう道もある。

吉田: 理系だからね。

黒木: まあでも、ほぼ就職。安定したい。

吉田: 僕も、啓示次第です。

黒木: 結局ね。

吉田: 結局は啓示しだい。

黒木: 由緒ある啓示しだい。

――今は社会人でお笑いライブに出たりしている方も多いと思いますが、そういう活動はどうですか?

吉田: そういうのはやりたいけどな。

黒木: うーん、余裕しだいだけど、やれたら良いな。やれるか、別に。

吉田: やれる。というか、やれない会社嫌でしょ、今更。もうそんな時代じゃ無いじゃない。

黒木: たしかに。

吉田: 大企業なら良いという時代でも無いわけだから。そんな会社なら辞めちゃえよ(笑)。

黒木: お笑いの活動をするのが難しい場合ね。

吉田: そう。だって、今は無いでしょ、大銀行だから凄いとかって。ということはやれるよ。やれる会社じゃないと嫌だよ。だって、すげー勉強してきたんだもん。

黒木: たしかに(笑)。

吉田: なんでこれから我慢して、忙しいことしなきゃいけないんだ……。別にそこまで金も要らないし、生活ができたらそれで良いし。

――社会人として働きながら『M-1』に出場してナイスアマチュア賞をとったりする方もいますよね。

吉田: ああいうのがいいですよね。なんか楽しそうですよね。

黒木: 趣味としてね。

吉田: そうそう。

黒木: 見ていて楽しそうだよね。

――最後に読者にメッセージを下さい。

吉田: なにかある度に投票してほしいです。

黒木: インサイドにね。

吉田: そう、なるべくね。インサイドに投票してほしい。

黒木: そうだね。あとは、僕ら以外のIOKの学生芸人にも、ぜひ注目してほしいですね。

取材(文・写真) もりあい
編集 堀越 愛

PROFILE

<インサイド>

一橋大学 「お笑いサークルIOK」所属

左:吉田 圭吾
右:黒木 大輔

『YOAKEMAE』インサイド 出演回

一橋大学 「お笑いサークルIOK」情報

★Twitter:@iok_hit_u

★Instagram:iok_hit_u

★公式YouTube:一橋大学お笑いサークルIOK

WLUCK CREATORS