【YOAKEMAE 芸人】〜file.26 AKIRA〜 大学お笑い界で話題のピン芸人!「新ネタしかしない」学生芸人のお笑いに懸ける思いとは?

『さらば青春の光 東ブクロの学生芸人YOAKEMAE』(ラジオ関西)、12月19日放送のゲストは「AKIRA」さん。東洋大学落語研究会に所属し、学生芸人の間で話題のピン芸人です。収録直後、AKIRAさんと番組コーナーに登場した“師匠”に話を聞きしました。

AKIRA

収録で「もうちょっとリミッターを外せたら」

——お疲れ様です。収録はいかがでしたか?

AKIRA: 師匠パートがそんなに盛り上がらなかったのが、心残りなんですけど……。まあ、企画ライブに師匠を出したところで、一部の熱狂的なファンしか盛り上がらないから(笑)。でも、もうちょっと盛り上げられたらよかったですね。

——東ブクロさんからの反応はいかがでしたか?

AKIRA: もっと巻き込んで、下ネタ全開で、もうちょっとリミッターを外せたらよかったですね。ラジオの放送コードギリギリを狙ってもよかったです(笑)。

——もっとギリギリを攻めれたら(笑)。

AKIRA: 東ブクロさんも下ネタ好きだと思うんで(笑)。師匠出したのに、めっちゃ保守的になっちゃったなあ。

——収録で話し足りなかったことはありますか?

AKIRA: 中学生ぐらいから、お笑いを1人で教室の隅でやってたことは言いたかったです。今でも、中学生のときの休み時間みたいな雰囲気を再現したライブを作っていることも言いたかった。学生芸人はプロの下位互換にしかならないんだから、それだったら「学生のウェイウェイみたいなノリで面白いことやっていこうよ」っていうのを意識してるので。それを伝えたかったですね。

——学生芸人の魅力をもっと伝えたかった、ということですか?

AKIRA: 「学生芸人を楽しむなら今だよ」っていうのを伝えたかったですね。プロっぽいものを目指すのは、「プロ」とか「社会人お笑い」でもできるから、学生でしかできない、はしゃぐようなお笑いをしてほしいなっていうのを伝えたかったです。

中学時代の「純粋無垢」なお笑いが原点に

——中学生の頃はどういうネタをやっていたんですか?

AKIRA: 面白いって思った人のネタをオマージュして、誇張してやるみたいな感じです。最初はそんな感じだったけど、(学校で)「僕がネタをできるコーナー」が誕生してからは自分でネタを作ろうっていう意識が芽生えて、ショートコントとかをやってました。例えば、釣り竿をシュッて投げたら、ブラジルまで飛んじゃって、サンバのお姉さんが釣れて、一緒にサンバを踊るみたいなネタですね(笑)。

——ショートコントも中学生の頃から作っていたんですね。

AKIRA: ラジオでやった変態のネタも、中学生のときにYouTubeで上げてた「痴漢魔が怖いことを言う」みたいなネタが元になってます。大学生になって語彙力が増えたので、それで書き換えたものですね。けっこう原型そのままって感じかな。

——中学生の頃のネタを書き換えて、今のネタを作ることもあるんですね。

AKIRA: 中学生のときは面白いと思ったものを全部YouTubeに上げてたんで、今もネタを思いつかないときはそこから漁って作ってます。中学生のときは、素直に自分が面白いと思ったことを表現できていたから、そのときの純粋無垢なお笑いを意識して作ってますね。誰かのマネをしてもつまんないので。

——誰にも似ていない、自分の純粋なお笑いということですか?

AKIRA: そうですね。だから、漫談とかコント、リズムネタ、フリップネタだけとかで(芸風を)固定してなくて、「思いついた面白いことをやろう」って思ってます。

——形を変えて面白いことをやっているんですね。

AKIRA: 「AKIRAは今日どんなネタするのかな」みたいに、毎回、お客さんにワクワクしてほしいなって思ってます。

お客さんが客席からツッコむ単独ライブ

——大学でお笑いサークルに入った理由を教えてください。

AKIRA: 中学生のときに入っていた野球部がめちゃくちゃ面白い人ばっかりで。部活の友達と帰るときに、「お前は俺を笑わせるまで帰るな」って言われて、笑わせるまでずっと一発ギャグとかをやってたんです。それがきっかけで、めちゃくちゃお笑いへの熱が高くなりました。高校でも、中学生のときのノリで面白いことをやってたんだけど、あまり受け入れられなくて。それに部活も忙しかったから、高校のときはお笑いへの熱は低かったんです。

でも、部活を引退した後、高3の文化祭でネタをやってたらそれが気持ちよくて。それで、プロになりたいなって思ったんですよね。大学入学前は、お笑いサークルとか知らなかったから、大学生になってお笑いサークルがあるのを知って、「よし、入ろう!」って思いました。高校時代に抑制されていた欲求を、大学で出している感じですね。

——これまでに印象に残っている学生芸人の活動はなんですか?

AKIRA: 単独ライブかな。2回やったんですけど、1回目は僕がやってみたいと思った人とネタを5本して、他は企画をやりました。

——一緒にネタをした学生芸人さんは誰ですか?

AKIRA: 「破壊ありがとう」(早稲田大学・お笑い工房LUDO)の金森くん、「美魔女」(上智大学・お笑いサークルSCS)の尾関、「淳子」(早稲田大学・お笑い工房LUDO)の中林、「現代仏具」(法政大学・お笑いサークルHOS)の室田、「アバンチュール」(専修大学・落語研究会お笑い企画STRIP GUN CLUB)の濱田、「原宿サーモン」の谷川さん(ICUお笑い研究会)とやりました。

——どういうネタをされたんですか?

AKIRA: 普通のネタは一個もしてないです(笑)。その単独ライブが、客席もスタッフも演者もみんなしゃべっていいよっていうライブだったんで、あえてガバガバに作って、ツッコミどころ満載にしました。ライブのネタも企画も映像も、みんなでああだこうだとツッコんで面白くなるライブをしたかったんで。ニコ動にコメントを書き込んで面白くするみたいな感じですね。

——お客さんが合いの手を入れたりできるって、新しいですね。

AKIRA: それが1回目のライブです。2回目は、表向きは僕が主催の単独ライブだけど、全員主役にしちゃおうって思って、テレビのトーク番組みたいにずっとお客さんいじりをしてました(笑)。「お前、最近あったことは?」みたいな感じで、ずっと(トークを)振ってました。

東洋落研は、人間的な面白さを引き出すサークル

——東洋大学落語研究会の一推しポイントを教えてください!

AKIRA: 誰でもウェルカムだし、どんな人でも嫌われない環境です(笑)。他のお笑いサークルだと、先輩は「ネタが面白いか面白くないか」で見るかもしれないけど、僕らは「先輩が後輩の面白いところを見つけてやろう」って思ってます。例えば、ゲームが上手いやつだったら、「こいつはゲームが上手いから(ネタが)面白くなくてもいいよ」って言ったり。あと、「こいつは思想が偏ってるから面白いんだよ」とか。そうやって、先輩みんなで後輩を可愛がるっていう空気ができてます。

——ネタだけでなく、人間的な面白さを見出すということですか?

AKIRA: そうですね。質問して探りながら、人間的に面白いところを見つけて、引っ張り出す。自分の素のままで面白がられてるから、本人も気持ちいいと思います。

——素のままで面白がってもらえるサークルなんですね。

AKIRA: そうですね。無理に、変なことをしなくていい。それと、東洋落研は面白いネタをしたいと入ってくる人は少なくて、居場所を求めて入ってくる人が多いんです。だから、「誰でも居心地のいいサークル」を目指してます。

——自由度も高そうですね。

AKIRA: そう、めちゃめちゃ自由です。ライブの頻度も決まってないし、思いついた人が「ハコ取っちゃったんだけど、やりましょうよ」って感じでやってますね。

——先輩で、卒業してプロになった方はいますか?

AKIRA: JCA(人力舎)の養成所に通ってた「夜光虫」っていう先輩がいます。大学お笑いを始めて、最初に僕のことを可愛がってくれたのが、「夜光虫」の梶塚さんっていう人で、今の僕の考え方はその人の影響が強いですね。梶塚さんに「ネタも面白くないとダメだし、ネタ以外の部分でも面白くないと、お前が本当に(芸人に)なりたいならやってけないぜ」って言われて、「確かに」って思いました。

——ネタだけじゃなくて、平場での面白さも、ということですか?

AKIRA: 今は(平場での面白さを)鍛えてる真っ最中です。

——AKIRAさんが面白いなと思う学生芸人は誰ですか?

AKIRA: もう卒業しちゃったんですけど、「馬場は研究会員」(日本大学文理学部・落語研究会)さんと「アンドあんど北川」(日本大学・経商法落語研究会)さんを、僕は超えたいって思って活動してます。その二人はネタも面白いし、人間も面白いし、平場も面白い。後輩だと、僕のマインドを引き継いでほしいと思ってるのは、「クラシキ」(早稲田大学・お笑い工房LUDO)と「伝書鳩」(駒澤大学・お笑い集団ナイフとフォーク)かな。その2組はけっこうネタが面白いし、学生お笑いの中でも人気があるから、僕みたいなことをしてくれたら、学生お笑いも盛り上がるだろうなと思ってます。主催ライブの引継ぎは「クラシキ」、師匠キャラは「惹女香花」がやってくれるとのことなので、安心して卒業できます。

——AKIRAさんの系譜があるんですね。

AKIRA: 系譜にはならないでほしいけど(笑)、僕がいなくなっても、楽しい場を作ってくださいって思ってます。

将来は「学生お笑いとプロの良い塩梅」の場所を作りたい

——将来はプロになるんですか?

AKIRA: とりあえず芸人になります。そこから作家もできるし、ライブとか運営する人にもなれると思うので。まず芸人をやって、ライブを作っていきたいですね。

——芸人としての目標は何ですか?

AKIRA: 「テレビに出たい」っていうのと、ライブで食えている人になりたいです。「東京03」さんみたいに自分の主催ライブがすごい人になりたい。それが芸人の目標です。もし裏方になったら、ライブでもテレビで活躍している人ぐらい儲かる芸人が生まれてほしいので、自分がそれを作れるようになったら最高だなと思ってます。

——芸人としてはどういうネタをしていきたいですか?

AKIRA: プロになってもネタは変えずにやっていきたいです。「プロになったらなんでマイルドにせなあかんのやろ」っていつも思ってて、このバチとがりのままプロになっても良い界隈があったらいいなと思ってます。「学生お笑い」、「社会人お笑い」、「プロ」っていう領域があって、その「学生お笑い」と「プロ」の間のちょうどいい塩梅のところが今はないと思ってるから、その良い塩梅の界隈を作りたいなと思ってます。

——学生芸人としての活動は来年3月までということですが、その後はどうしていく予定ですか?

AKIRA: 学生をしながら、自分で主催ライブを開いたりとか、アマチュアが出れるライブに出たり、ゲストでライブに呼ばれたら最高だなと思ってます。

ちんまん師匠へ、収録後インタビュー

東ブクロとちんまん師匠

——お疲れ様です。収録はいかがでしたか?

師匠: 長らく文明に触れてなかったので、ラジオというものが発明されてて驚きました。これが、全国のみんなの耳に届くと思うと、すごいなあと思いました。

——東ブクロさんの印象はどうでしたか?

師匠: 若いなあって感じですね。私が597歳なので、若造が1人で回しててすごいなって思いました。

——収録で話したかったことはありますか?

師匠: 私のお嫁さんをゲットできるチャンスだったのに、師匠の魅力が伝えられなくて残念だったなあ。

——師匠の「魅力」とは?

師匠: 私は全員の平和を願っています。全員が師匠のセミナーを通って、『NOROSHI』の準決勝に行ってほしいですね。

取材 前田昌輝
編集 堀越愛

PROFILE

<AKIRA>

東洋大学落語研究会 所属

『YOAKEMAE』AKIRA 出演回

東洋大学落語研究会 情報

★Twitter:@toyo_ochiken2

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