「ネタで勝つ!」売れてもずっと漫才を続けたい【カナメストーン インタビュー(後編)】

3部作でお届けしたカナメストーンインタビューも、今回で最後。賞レースに懸ける熱い想いや、カナメストーン“イズム”とも言えるような考え方をお話いただきました。カナメストーンは、2020年11月23日に行う「WLUCKアンダー10ライブ」で4公演連続MCを担当します。2人の想いを知った上で、是非ライブにお越しください!(詳細はコチラ

★前編はこちら:「粉吹いてんのかよ!」で逆転した印象
★中編はこちら:売れるとは「狩野英孝」。目指すはテレビスター

漫才だけを鍛える。賞レースに懸ける想い

―今はM-1グランプリの予選真っ最中ですね。2人にとって、賞レースはどんな存在ですか?

東峰零士(以下、零士): これ、ずっと言いたかったんですけど、もう、めちゃくちゃ勝ちたいんですよ!!ゆにばーすの川瀬名人とかオズワルドの伊藤(俊介)が、Twitterでいつも言うじゃないですか。「M-1に懸けてる」「見ててくれ」みたいな……先にやられて言えなくなっただけで、めちゃめちゃずっと勝ちたいんですよ!

山口誠(以下、山口): あんまり口には出してないですけどね。

零士: でもずっと思ってるんですよ!コンビでずっと意識してますし。

山口: 勝ちたいって言うと、びっくりされること多いよな。

零士: そうそう。「お前らそんなに気にしてないだろ」とか言われるんですけど、バッカじゃない!?勝ちたいに決まってんじゃん、そんなの!漫才で誰が一番面白いか決める大会で、負けてもいいやなんて1回も思ったことないし、負けたらすごい悔しいし!毎回、ライブ後に「今日のウケ、決勝並みじゃない?」とかやってます。超滑ったときは「これならもう出る資格無いね」みたいなことも言うしね。

山口: そうね。狩野(英孝)さんにも、「お前らは漫才頑張れ」って言われて。

零士: 「トークライブとかは、売れるまでやるな。ネタだけを鍛えろ、漫才だけを鍛えろ」って教えがあるんで。もちろん僕らもそういう気持ちでやっていきたい。売れてからも漫才はずっと続けていきたいしね。“漫才面白いNo.1”を決める大会で、勝ちたくないわけないんでね。勝ちたいです!

「絶対勝てる自信がある」早く同じ土俵に行きたい

―最近は「第7世代」に勢いがありますよね。若手の活躍についてはどう感じていますか?

零士: 凄いなって思います。俺らが10年くらい芸歴を重ねて得たものよりも、テレビに出てる子たちは凄いものを得てるんだろうなって。早く、俺も憧れの先輩たちとテレビに出たりしてパワーアップしたいです。

山口: 早く出たいとも思いますけど、「いや、負けてるか?」とも思うんですよ。

零士: 良いね~

山口: テレビに出たときの経験値って、これから積み重ねればなんとかなるもん。根っこの強さは絶対負けてないし。

零士: まぁね。

山口: 早く戦いたいな、あいつらと。

零士: そうだね、早く同じ土俵に行きたいね。

山口: 絶対勝てる自信はある。ライブでも、テレビに出てる芸人と一緒になりますけど、別にネタも平場も負けてない……

零士: そんな、大丈夫ですか?これ、嫌われたりとかしないですかね(笑)?思ってることは嘘じゃないですけどね。

山口: そうそう、これ本音です。「負けてるか?」って思っちゃう。ただそれだけですね。

零士: 同じ土俵に行って、証明するしかないですね。

やられて嫌なことはしない、コンビで決めていること

―お二人は、芸人さんに愛されてるイメージがあります。

零士: もし本当に愛されてるとしたら、「売れてない」からってのはあるよね。「売れてないのに、あいつら楽しそうにやってるな~。なんで?」みたいな。

山口: 愛されたいって意識してるわけじゃないですしね。

零士: 愛されるのは大事だと思うんですけどね。狩野さんイズムにも繋がることかもしれないですけど、コンビで話し合って「絶対にやらない」と決めてることがあるんですよ。舞台上で滑ってる人を邪険に扱ったりとかは絶対にしない。お笑いにおいて、こういうのってマイナスだと思うんですよ。やられたら嫌なことはしないと決めてる。

山口: 芸人好きだしね。

零士: そうそう、好きだからね、結局。

山口: 同じ平場にいる芸人が滑ってたとして、「潰してやろう」なんて思わないもんな。

零士: ないない、絶対。だって嫌だもん。やられたら。なんだったら、滑ってくれた方が面白くなる場合もあるしね。だから、そういう「やられて嫌なことはしない」と決めている気持ちを評価してくれてるのかもしれないです、もしかしたら。

―最後に、これを読んでいる皆さんに向けてメッセージをお願いします。

山口: 1~2年目の勘違いしてる芸人がいると思うんですけど。

零士: なんか嫌なこと言おうとしてるな……

山口: 言っちゃいけないことを言って笑いを取るとか。

零士: あー、うんうん。

山口: そういうことで笑いを取ってる人たち、1回打ちのめされてください。

零士: 最後の最後に刺しにいくようなことして……

山口: 1回俺らと一緒にライブ出て、打ちのめされてください。……あれ?これ、俺らみたいになりたい人に向けてのメッセージですよね?

零士: 違うよ……

山口: 1回打ちのめされてくれれば、なれます。俺らみたいに。

零士: あの、出てます。上から目線。

山口: アンダーグラウンドだけでウケてちゃだめですよ。ちゃんとお客さんにウケるように考えないとだめですよ。

零士: 大事。お客さんにウケるようになるのは大事だけどさ……。えー、我々を見つけてください!損はさせないように頑張るんで。バーン行くつもりですし、その後も感謝の顔でいます。是非、カナメストーンを見つけてください!

<カナメストーン|プロフィール>
2010年4月1日結成。マセキ芸能社所属。

左:山口 誠(やまぐち まこと)
1986年6月24日生まれ。AB型。茨城県鹿嶋市出身。静岡産業大学経営学部スポーツ経営学科卒業。趣味は危険生物の動画を観る、駅伝を観る、皮膚科に通う。特技はサッカーのボランチの知識、人物描画、良い皮膚科かどうか見極められる。

右:東峰 零士(とうみね れいじ)
1986年12月19日生まれ。B型。茨城県鹿嶋市出身。拓殖大学商学部経営学科卒業。趣味は鹿島アントラーズ、ショッピング、洗濯、カナメストーンのことを呟いてくれているツイートにいいねを押す。特技はボクシング、大声、街でカツラの人にいち早く気付く。

公式サイト:https://www.maseki.co.jp/talent/kanamestone

インタビュー:渡辺 陽、撮影:秦 法爾、編集:堀越 愛

PERFORMERS

  • 山口 誠(やまぐち まこと)/カナメストーン

    マセキ芸能社所属

    Twitter:@ks_yamaguchi
    Instagram:@ks_yamaguchi/

  • 東峰 零士(とうみね れいじ)/カナメストーン

    マセキ芸能社所属

    Twitter:@REIJITTY
    Instagram:@ks_reiji

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