【ヤーレンズ×Dr.ハインリッヒ『コーヒーブレイク』ライブレポート】ジェンダー問題に切り込み、スピリチュアルを語る!超濃厚&高波動な100分ライブ

2024年8月20日(火)、なかのZERO小ホールにてヤーレンズ×Dr.ハインリッヒ『コーヒーブレイク』が開催された。

『コーヒーブレイク』は、ヤーレンズとDr.ハインリッヒによるトーク&ネタのライブ。だが、内容は一般的な「お笑いライブ」と一線を画しており、あまりにも濃厚だったため「シンポジウム」と言われていたほど。ヤーレンズやDr.ハインリッヒファンの方はもちろん、お笑い好きの方、日常生活においてなにかしら引っ掛かりを感じながら生きている方……、幅広い層が見て「おもしろい」と感じられる内容だった。「おもしろい」とは、ただゲラゲラと笑えることだけではない。それ以上の深い「おもしろい」を感じられるライブなので、配信でぜひ確認を!

★『コーヒーブレイク』アーカイブ配信はコチラから
※視聴期限:~2024年9月2日(月)23時59分

男社会であるお笑い界の話

緞帳が上がると、そこにはコーヒーカップを携えたヤーレンズとDr.ハインリッヒ。すでにしゃべる準備は万端といった様子で、『コーヒーブレイク』がスタートした。

ライブがはじまると、満席の会場を見渡し「感慨深いわぁ~」と言い合う4人。というのも、『コーヒーブレイク』は元々30人も入らないくらいの小さな会場で「こじんまり」やっていたライブ。今回は500席ほどの会場が満席になっただけでなく、チケットは争奪戦。会場に来ることのできたお客さんは、かなりラッキーだった。

お客さんに手を振る4人。大きな会場が満席になる盛況ぶりに「感慨深い」と語る

『コーヒーブレイク』の起源は、11~12年前に遡る。それは、ヤーレンズが大阪で活動していた時代のこと。ヤーレンズとDr.ハインリッヒは、当時5upよしもと(現「よしもと漫才劇場」)で「苦をともにした」仲。早朝からノルマのチケットを売り、オーディションライブに出て、コーヒーを飲みに行くのが恒例だったという。

『コーヒーブレイク』はトーク&ネタのライブ。誰かが「漫才をもよおした(漫才をしたくなった)」ら漫才をする

話題は『M-1グランプリ2023』直後、『文春オンライン』でヤーレンズが受けたインタビューの内容に。ヤーレンズとDr.ハインリッヒの関係性の深さについて、この記事をきっかけに知った人も多かったそう。

インタビューで出井が語り話題になったのが、女性芸人に対するふるまいは「ハインリッヒさんに見られたらどう思うだろう」という考えが基準になっている話。この記事では、男社会であるお笑い界についても触れられていた。幸いわく、「芸人の世界は男社会だから、という言葉を発したのは出井が初めて」。つまり出井は「お笑い史に残る人」であると賞賛。彩も「あっこまで言うんやと思って嬉しかった」と振り返った。

彩が部屋で「転がっていた」とき、幸が部屋に入ってきて「ヤーレンズのインタビュー見てみ」と声をかけたそう

Dr.ハインリッヒの二人が言うには、芸人の仕事をしていると「セクハラとかゆるゆる」。なにがセクハラになるのかも曖昧な世界において、女性であるDr.ハインリッヒが意見を発しても反発が起こってしまう。そんな状態に対し、十数年前から親交の深い出井が「お笑い界に一石」投じたことが「とっても嬉しかった」のだと大絶賛していた。

あまりにも“シンポジウム”過ぎる内容に、漫才やりたくなっちゃった楢原

ヤーレンズが目の当たりにした‟お笑い界における女性性”の特異性や、Dr.ハインリッヒが苦慮したテレビ番組のアンケート、出井が思う『THE W』の意義……など、4人の視点を通じて様々なエピソードが語られており聞き応え抜群。笑いだけではない解像度の高いトークがたっぷり展開されるので、ぜひ配信で確認を。

また、ジェンダーにまつわる話題にとどまらず、天体の動き、霊的に変わる方法、幸さんが浮いてて薄かったときの話、いつでも瞑想に入れる話など、高い波動を感じられるトークも多数。次から次へと永久保存版にしたいテーマが語られるので、お聞き逃しなく。

地球のコアと自分がつながっているイメージを説明するDr.ハインリッヒ。「上と交信する人は浮きやすい」とのこと

漫才瞑想(ネタ)

たっぷりトークを楽しみ、続いて「漫才瞑想」へ。

ヤーレンズ
Dr.ハインリッヒ

名残惜しそうにエンディングへ

漫才瞑想を終えた時点で「けっこういい時間」になっていたものの、再度トークタイム。

この日初めてお笑いライブに来た人もちらほら。「お笑いこんなんじゃないですからね」(彩)

テーマは、再び「昨今のジェンダー問題」に。最近はコンプライアンス研修でも注意喚起があるそうだが、男性目線で語られることが多く、問題を感じているというDr.ハインリッヒ。ここで話題に上がったのが、出井が本メディアで連載中の『可否伝』で書いた「風呂敷のコラム」。彩いわく、このコラムも「お笑い史に刻まれる」もの。一線を越えたファンに対するリスクは男女均等ではないことなど、共感度の高いコラムだったという。ぜひ、あらためてご一読を!

★『可否伝』7杯目:大風呂敷を広げて考える、これからのお笑い界

ほか、チケット手売り、質の悪いファン、デルマパンゲ広木、波動に対する氣づき、漫才中におりてきた精霊、イメージの重要性、言葉はパワー、グレートコンジャンクション……など、語ったテーマは盛りだくさん。

終盤には、お互いが見守るなか短めの漫才も。

漫才するヤーレンズ、見守るDr.ハインリッヒ
漫才するDr.ハインリッヒ、見守るヤーレンズ

エンディングでは、サンパチマイクを囲み写真撮影。このポーズは、昔の『コーヒーブレイク』で撮った写真を模したもの(参照:幸X)。

懐かしいポーズで写真撮影

最後には、名残惜しそうに「またやりたいですね」「またぜひともやりたいでございますね」と‟次回”を意識したコメントが。

『コーヒーブレイク』を「ライフワークにしたい」「地方に行きたい」と口々に言う4人

本ライブの様子は、9月2日(月)まで視聴可能。一般的なお笑いライブとはまったく異なる雰囲気の『コーヒーブレイク』、貴重な話をたっぷり聞けるので、ぜひ配信期間中に確認を!

★『コーヒーブレイク』アーカイブ配信はコチラから
※視聴期限:~2024年9月2日(月)23時59分

文, 編集, 撮影:堀越 愛