2024.11.03
『脇田 in WONDERLAND』~第9話~ 種子から生まれた脇田さん(作:シシガシラ 浜中 英昌)
シシガシラ・浜中英昌さんによる連載『脇田 in WONDERLAND』。この話、どこからどこまでが現実で、どこからどこまでが虚構?
★「脇田 in WONDERLAND」詳細はコチラから
てんぴちて、てんぴちて
パパパーパ パーパー♪
ハッピバースデー トゥ ユー
ハッピバースデー トゥ ユー
ハッピバースデー ディア 脇田さん〜
ハッピバースデー トゥ ユー
脇田さん誕生日おめでとう!!
ということで10月23日に誕生日を迎えた脇田さん。
今年で43歳、または75歳、見ようによっては2歳。
色々な顔を持つ男である。
いきなり質問です。皆さんはどうやって産まれましたか?
全員がお母さんのお腹の中からと答えるだろう……
これは脇田さんが産まれる、43年前のお話である。
昔々、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。
おじいさんは山に芝刈りに行き、おばあさんは川に洗濯に行きました。
洗濯をしていると川上から大きな桃がどんぶらこ、どんぶらこと流れてきました。
おばあさんは洗濯物に夢中で大きな桃には全く気づきませんでした。
洗濯を済ませ、家に帰ろうとしたその時でした。
川上から小さな粒のような種子がてんぴちて、てんぴちてと流れてきました。
おばあさんはこの種子は一体何だろうと思い、拾って家に持って帰りました。
おじいさんにてんぴちて、てんぴちてと流れてきた種子の説明をすると、おじいさんは「土に埋めて水をあげてみよう」と言い、庭に種子を埋めて水をあげてみました。
それからというもの、毎日毎日水をやるおばあさん。
1年、2年、3年、、、
しかし何も咲きません。
もしかしたらもう種子が無くなっているのかと思いおばあさんは土を掘り起こしましたが、何も変わらずそこに埋まっていました。
ん〜一体この種子は何なんだろう?
困ったおばあさんはちょうど家の前を犬と散歩していた、隣に住んでいるおばあさんに相談しました。
ん〜なんでなんだろうね〜
隣のおばあさんも困った様子。
その時でした、、、
「シャーーーーー」
なんと犬が種子におしっこをかけたのです。
「こらっ!!」
慌てる隣のおばあさん。
「大丈夫ですよ」と優しく許したおばあさん。
「何にも解決出来なくてごめんなさいね」と言って、隣のおばあさんは帰って行きました。
その次の日のことでした。
なんと種子を埋めたところの土がこんもりと盛り上がっていたのです。
一体何なんだろうと思いおばあさんはおじいさんを呼んで、土の近くまで見に行きました。
すると、土が動き出したのです。
もこ、、もこ、、もこ、、、
次の瞬間です。
ぴょこん!!
なんと、土から小さな赤ん坊が産声をあげて出てきたのです。
おじいさんとおばあさんは驚きつつもとても喜びました。
よし、名前をつけよう。
【脇田さん】でどうだろう?
とてもいい名前。
そうしてこの赤ん坊は脇田さんという名前になりました。
脇田さんはすくすく育ちました。
そんなある日、桃太郎という奴が鬼ヶ島に行き、鬼を退治したというニュースを耳にして、すごい奴がいるんだなぁ〜と思ったそうです。
脇田さんはとにかくすくすく育つだけでした。
それから2〜30年、、、
彼は今もなおすくすく育っています。
縦にではなく横に。。。
めでたし、めでたし。
作者プロフィール
シシガシラ・浜中英昌
吉本興業 所属
・X(旧Twitter):@hamaaaan66
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