2023.11.22
イライラも自分を守る防衛本能《春とヒコーキ「VIP ROOM HARUHIKO ~秘め問い~」第十七回》
『VIP ROOM HARUHIKO』は、春とヒコーキが読者から寄せられたお悩みに回答する場所。恋愛や仕事など、あらゆるお悩みに対し二人の視点でアドバイスします。
お悩みは、随時募集中。ジャンルは問いません。恋愛、夢、仕事、家電選び、おすすめのラーメン屋……。重すぎて誰にも言えないお悩みでも、「こんなこと聞いて良いの?」と思うようなくだらないお悩みでも、春とヒコーキが真剣に回答します。
バーのVIP ROOMで、誰にも言えなかった悩みをこっそり打ち明けるような……そんな想いでご投稿ください。(お悩み投稿はコチラから)
バキバキ童貞としてネット世界に君臨するぐんぴぃさんと、喋るとサイコパスが滲み出る土岡さん。“人間” をしゃぶりつくすような多角的な魅力にあふれるおふたりは、果たしてどんな回答をくれるのでしょうか?お楽しみください。
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お悩み①:将来の不安
こんにちは。私は将来、中学校の教員になりたいと思っています。
私が今通っている学校の先生は優しく、面白く、そして丁寧な先生が多く、そんな先生たちを見て同じ場所で働きたいという思いが強くなりました。
ですが私の母に、教員を目指すことを「やめた方がいい」と言われてしまいました。
なぜそう思うのか問うと、「お給料に対してやるべきことが多いし高ストレス環境はあなたに向いていない」なんてことを言われました。私のことをよく知ってくれている母だから、娘の心身の健康を心配する気持ちも、向いていないと断言する気持ちもわかります。
そう言われてもなりたいものはなりたい!と強く思っていますが、正直不安も大きいです。
自分の歩む道の選択を、気持ちだけでしてしまって良いのでしょうか?おふたりの意見を聞きたいです。
(HN.ぬぽぬぽ3世/15歳/女)
ぐんぴぃの回答
憧れや好きなことを仕事にする辛さはどうしてもあります。気持ちを優先することは、向き不向きを二の次に置いてしまうことです。適正を考慮せずに選んだ仕事は、まるっきし苦手な可能性も……。芸人なんか特に顕著です。お笑いが好きなだけじゃウケません。
でもやってみないとマジで分からないので。
強い気持ちが不安に勝ったら、やってみた方がいいです。それで続かず辞めたとして、憧れの仕事を経験できたことは財産になります。
僕の母親は教員になる夢を祖父母から止められて断念しました。悔しくて仕方なかったそうです。僕が芸人になると明かしたときも「やりたいことができない辛さよりはいい」と自身の経験からか、背中を押してくれました。
どうか悔いのない判断を。
土岡の回答
ぼくは芸人になりたいと言ったとき、当然、親に反対されました。親を説得したり、揉めたりする勇気もなく、そのまま3年を無職で過ごしました。でも、なにかするならお笑いじゃないと嫌だという思いが消えず、親に言わずに芸人になりました。
なので、ぬぽぬぽ3世さん(え?教師になりたい人の名前?)も、大学や仕事を選ぶときがやってきて、まだ先生になりたい気持ちが消えていなければ、行くしかないと思います。
中学校の先生は、かなり大変だと思います。世の中には明確な答えがないのに、学校の先生は、生徒たちになにが間違っていてなにが正しいか示せないといけない。ぬぽぬぽ3世さん(このペンネームを使ったの絶対に保護者にバレちゃダメだわ)も、他にやりがいを感じることが見つかる可能性も頭に入れながら、教職を目指してください。
ぼくは、芸歴2年ほど経ってから、芸人になったことを親に打ち明けました。後出しですが、ビクビクしながら勇気を振り絞ったのを覚えています。なので、親(ぬぽぬぽ2世。は?)とは、いつかまた話さねばなりません。
お悩み②:心穏やかに過ごす方法
年齢を重ねるにつれて、イライラしてしまうことが増えました。
上司の些細な言葉や行動、電車内での不快感等、昔はここまでイライラしなかったのに自分は嫌な人間になったなと思います。その後すぐに「こんなことで……」と自己嫌悪になるときもある一方で、やっぱりイライラするのを止められません。
昔は自分の意思や意見を通すタイプではなかったのですが、社会に出て環境も変わり自分の中の軸が強くなり、その影響で許容できる範囲が極端に狭くなったように思います。
春ヒコのおふたりはお互いを思いやっている言動が多く素敵だなと思います。心穏やかに過ごすにはどうしたらいいでしょうか?
(HN.さとみ/28歳/女/千葉県)
ぐんぴぃの回答
「自分が悪い」と思えばイライラしない、というのを耳にしたことがあります。「自分は正しいのに」と強情を張ってると、いつの間にか怒りに変わるんだとか。なにか自分も悪いことしてないかなぁ、なんて考えるといいかもしれません。僕の場合はイライラするときは大概自分にも非があります。
僕も「怒ること」を覚えたのは会社員時代です。学生時代までは嫌な目にあっても絶対に呑み込んで、笑っておくびにも出さない人間でした。前職は古本屋チェーンの店長なのですが「人を叱れないと店長はできない」と上司に教育されたのです。今では良し悪しだなと思っています。
でもイライラするのも才能のうちというか。不快なことにいち早く気づけるからイライラするんです。店長時代の話ですが、スタッフの接客が暗いなぁとか、トイレ汚いなぁとか。イライラの原因を取り除けば次第にいい店になっていったので。怒りっぽいのもきっと悪いことばかりじゃないです。
土岡の回答
ぼくは学生時代の方が、気を張ってイライラすることが今より多かったと思います。でも、20代後半から「まぁ、こんなこともあるか」と気にしなくなったり諦めたりすることが増えました。それは自分をストレスから守るための防衛本能だと思います。
とはいえ生活していたらイライラすることもありますが、イライラしたら「ああ、自分はまだイライラできるんだ」と感心するようにしています。イライラすることも防衛本能なので、人に迷惑をかけていないなら自己嫌悪に陥る必要はないと思います。
ぼくは、小学生のときにマリオのゲームで難しすぎるステージがあって、コントローラーを床に叩きつけたことがあります。そしたらコントローラーが壊れて、マリオが左にダッシュしてステージから即落下するようになりました。もうヤケクソになって自分の残機を祭りに昇華しているマリオの姿は清々しかったです。
イライラもあって然るべきと受け入れましょう。
次回の『VIP ROOM HARUHIKO』も、お楽しみに。
★お悩みは随時募集中!:https://forms.gle/BbTmkJqPYra48PRj7
アドバイス:春とヒコーキ
構成:堀越 愛、サムネイル:つるみ32、写真:フクダ
PROFILE
タイタン 所属
左:ぐんぴぃ
右:土岡 哲朗
★公式プロフィール:https://www.titan-net.co.jp/talent/haruhiko/
★公式YouTube:春とヒコーキ / バキ童チャンネル【ぐんぴぃ】
INFORMATION
公式YouTubeチャンネル「春とヒコーキ」
ネタ動画や生配信、企画動画などをアップしている、春とヒコーキの公式YouTube!
毎週月曜20時~生配信。