「正解はひとつじゃない」ぐんぴぃと土岡がそれぞれの視点で答えるお悩み相談【春とヒコーキコラム「VIP ROOM HARUHIKO ~秘め問い~」中間インタビュー】

2022年9月~2023年3月まで連載していた、春とヒコーキのお悩み相談コラム『VIP ROOM HARUHIKO ~秘め問い~』。読者から寄せられた様々なお悩みに対し、春とヒコーキがそれぞれの切り口でアドバイスを行いました。ぐんぴぃさんと土岡さんの言葉に救われ癒された読者は多く、半年間かなり好評だった本連載。数ヶ月の空白期間を経て、連載が復活することになりました!

前回の連載がひと段落した3月末、春とヒコーキのふたりに「これまで悩み相談を受けてみてどうだったか」を聞くインタビューを決行。お悩み相談開始前は「悩み相談はあまりしたことがない」(土岡)、「恋愛相談には答えられそう」(ぐんぴぃ)と言っていたふたり。実際に答えてみて、どうだったのでしょうか?

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悩みに寄り添う土岡

———これまで様々な方のお悩みに答えていただいて、率直にいかがでしたか?以前お話を聞いたときは、土岡さんは「あんまりお悩み相談に向いてないのでは」というお話をしていましたね。

土岡哲朗(以下、土岡): そうですね。相談に乗った経験があまり無くて。

———でも土岡さんの回答は、相談者の悩みに寄り添うようなものが多くて好評でした。

ぐんぴぃ: それは僕も思いました。土岡も僕もお互いの回答は読まずに回答を書いて、記事が公開されてから読むんですよ。だから公開タイミングで記事のタイトルを見るんですけど、タイトルに採用される言葉の確率が土岡のほうが高かった。悔しかったよ。土岡のほうが、刺さる言葉を書いてる。

過去のお悩み相談を読み返すふたり

———たしかに、土岡さんの回答からタイトルを付けることが多かったです。気付いてらっしゃったんですね。

ぐんぴぃ: そうなんですよ。良いなぁ……。

———土岡さん、実際に相談に乗ってみていかがでしたか?

土岡: そうですねぇ。自分自身が“生きやすい”人間ではないので、まず「ここにもひとりわかる仲間がいます」ってことは言っておこうと思いました。解決法は出せなくても、とりあえず「わかりますよ」っていう人がいたら、相談者の人も楽になるかなと思ったんですよ。だから、たしかに寄り添うことは意識してましたね。

———ちなみに、ぐんぴぃさんの回答は読んでましたか?

土岡: あ~、そうですね(笑)。あの~……。

ぐんぴぃ: 読んでないじゃねぇか(笑)。

土岡: 抜けてる回もあると思いますけど、読んでますよ(笑)。一番びっくりしたのが、「会社の上司と関係を持ってるけど息子さんに反対されているため付き合ってもらえなくて……」という相談。ぐんぴぃはどんな回答したんだろうと思ったら『エロ漫画だと、息子さんから落としたりするんすけどね、こういう場合』って。あれはびっくりしました(笑)。しかも、「おねショタ」の話までして。

★参照:YouTuberってのは無敵なんです

ぐんぴぃ: 『反対するっていったって、息子も男の子。彼から誘惑するのです。大人の余裕を見せてやりましょう。「おねショタ」系の鉄板です!たまに少年に主導権を握られてしまうケースがあります。その場合はお姉さんが言いなりになって、大概は破滅していきます。これを「ショタおね」と申します。「おねショタ」とはまったく違いますのでお気をつけて。僕は「ショタおね」は苦手です』。

土岡: あはは(笑)。

———この回答を読んだとき、「そこに寄り添うんだ」と思いました。

ぐんぴぃ: 悪い考えを「そのままやっちゃえば良いんじゃないか」っていうね(笑)。以前YouTubeで土岡のお悩みを聞いたときに、「人生をきっちりしたいんだ」って話していたんですよ。土岡的には就職もしたことないっていうのがコンプレックスで。僕的には「こんなに面白いんだから良いじゃないか」って思いますけどね。で、きっちりしたいなら「結婚したら良いじゃないですか」ってみんなは言う。

土岡: 社会的信用ね。

ぐんぴぃ: 「そうしたら自信を持てるんじゃないか」とみんなは言うけど、僕はむしろ逆。結婚して信用を得るのではなく、逆に自分の身を滅ぼしまくってむちゃくちゃにしちゃえば良いんですよ。僕は本当にそう思ってるんです。酒を飲んで暴れたりして、自分のちっちゃなコンプレックスなんか埋まっちゃうくらいのことをしたら気になんないっすよ。と、本当に思いますね。

土岡: たしかに、気になんなくなるくらいになるっていう考え方もあるね(笑)。

ぐんぴぃ: 関係ない話ですけど、ゆたぼんのことも、ぶん〇〇〇良いと思ってるんですよ。

土岡: 関係ない(笑)。僕はなんも言ってません。

ぐんぴぃ: 「学校に行けません」って悩みに対して、ゆたぼんの話したなと思って(笑)。このときも「不登校で良いんですよ」みたいなこと言ってたな。「行けません」「行きたくないです」に対して「なんとか行きましょう」というよりは、「不登校でも良いじゃないですか」っていうね。これ、土岡の回答も良かったですよね~。『世界はあなた専用の「VRおれ目線」です』。

★参照:世界はあなた専用の「VRおれ目線」

土岡: タイトルにも採用してもらったな。

ぐんぴぃ: 「取られた!」と思ったね。俺は、ゆたぼんの話してるのに対して(笑)。

土岡と真逆のぐんぴぃ

———土岡さんが悩みに寄り添う一方、ぐんぴぃさんは一般的には言わないような方向性からの回答が多かったですね。

ぐんぴぃ: うわ、なんか「目線を尖らそうとしてる」みたいな?

土岡: (笑)。

ぐんぴぃ: コラムなので「読み物として面白くある必要」もあるんだろうなと思って、そっちも意識しちゃってましたね。だから本心じゃないことも言ってるかもしれない……手癖で答えてるというか(笑)。でも、ちゃんとガチでも答えてますよ。たとえば、親から「結婚しないのか」と言われるという悩み。『孫の顔が見れるかどうか、あなたの人生は親からすればエンターテイメント』、これ本当に思ってることなんですよ。なんで親を安心させる必要があるんだっていう。親ってのは、安心しないほうが良いんだ、絶対に。僕の弟は「1ヶ月に1回風呂に入るか入んないか」みたいなヤツだったんですけど、今はついに風呂を辞めてて、バスタオルが家に無かったんですよ。だから、親父も70代半ばですけど若々しかったですよ。

土岡: 常にハラハラしてるから(笑)。

ぐんぴぃ: そうなんですよ。これ、僕と土岡で回答真逆でしたよね。

★参照:視点を変えると、見えてくるもの

———ひとつのお悩みに対して別々の視点で意見を言ってくれるのも、すごく良いなと思いました。

土岡: そうですね、正解はひとつじゃないですし。

ぐんぴぃ: よく、子育てで両親が「まったく違うことを言う」ほうが良いって言いますよね。そのほうが子どもも自分で考えるようになるから。結局、「どっちでも良いんだよ」ってことですからね。それが伝わったら良いですね。僕と土岡は意見が逆になりやすいですけど、土岡の意見も良いと思ってるんですよ。たとえば「仕事のやる気が出ない」という悩みに対しての回答。『同じことの繰り返しなのに、二回目の方がノリノリです。同じとこをグルグル回ってると、遠心力ではみ出していきます。そのために、同じとこをグルグル回るのは必要なのかも知れません』。俺は、こういうことを、言いたい!!本当に良い表現力。これって「目の前のことをちゃんとやりましょう」みたいなけっこうメタなことを言ってるんですよ。それを「グルグル回るのは……」って、良いですね~。

土岡: 良かった(笑)。

★参照:視点を変えると、見えてくるもの

———おふたりとも、回答に歌や漫画など、具体的な事例を出すことが多かったですね。

ぐんぴぃ: 僕は『童貞絶滅列島』の話とかしてますね。

土岡: あと『ワタサバ(ワタシってサバサバしてるから)』とかね。

ぐんぴぃ: 『HUNTER×HUNTER』の回もあったな。僕はマジで恋愛のお悩みに対してなにも言えないというか、表も裏も言えない。「ちょっとズラして回答してやるぜ」とかもできないくらいわかんないんで、これは『HUNTER×HUNTER』があって良かった(笑)。いやー、『HUNTER×HUNTER』が無かったらヤバかったかもしれない。恋愛系は苦手ですね~。

★参照:無駄を楽しむことが人生で唯一意味のあること

———最初にお話を聞いた際は、「恋愛はけっこう答えられるかも」と言ってましたよね。

ぐんぴぃ: あはは(笑)。やっぱ、球数がないっすね、恋愛に対して(笑)。「どうしても諦められません」みたいな悩みに対して「諦めれば良いじゃない?酒でも飲んで」って思っちゃうし、それ以外の寄り添い方がどうしても無くて。恋愛の悩みは同じようなことしか言えないけど、『HUNTER×HUNTER』に関してはほかの切り口を見つけることができた(笑)。

★連載開始時のインタビュー:春とヒコーキが“お悩み”に真剣回答するコラム連載がスタート!「人間のガチをいっぱい見られる」【特別インタビュー】

みんなが個人的なことをしている

———連載前のインタビューで、土岡さんが「この連載を通して人間のガチを見られるのが楽しみ」と仰っていました。人間のガチはいかがでしたか?

土岡: うーん、そうですねぇ。いくつになっても「恋愛って付きまとうんだな」と思いましたね。回答を考えるなかで、なにかを取り戻した感じもありますね。”まわりを見る”みたいな感覚を思い出した気がします。あと、年下の方からの悩みに答えても「自分も全然解決してないしな」ってこともありました。学校での人付き合いとか自分でも通った道ではあるけど、「どうだったかな?」と忘れてることが多いなと。当時は自分も真剣に悩んでいたはずなんですけどねぇ。

———たとえば、中学生の方から「将来なにがしたいかわからない」というお悩みがありましたね。

土岡: そうですね。やりたいことに関して、僕は「お笑い」ってところまでは決まってるけど、今でも悩むことはあるし……。あと結婚や親との関係について言われると自分もまだなので、答えの出てないことに答えるみたいなこともありました。

★参照:夢が無いなら東大へ行け!

———そうですよね。「自分の人生を生きているという感覚がない」というお悩みもありましたが、こういうのは年齢を重ねたからといって必ずしも解決できるお悩みでもないですね。

土岡: 僕も、今でも「生きてる実感がない」みたいに思うことがあります。しばらく体調不良で家から出れなかった時期があって、その期間はずっと頭を空っぽにして寝ているしかなかったんです。久しぶりに外に出たら、街の人が言ってることが具体的すぎて気持ち悪くなっちゃったんですよ。たとえば「子どもを迎えに行く」って言ってるお母さんがいたり。

ぐんぴぃ: ほうほう。

★参照:いずれ、全力で前に走りたくなる日が来る

土岡: 僕も郵便局に行く用事があったんですけど、そのとき「なんで郵便局に行くなんて具体的なことをしてるんだ?」と思って。世の中にはいろんな可能性があるなかで、「俺は郵便局に行くんだ、今日」と変に俯瞰してしまって、自分が生きている感覚がよくわからなくなって。だから「生きてる実感がない」みたいな状態には、まだまだなりますね、僕も。

ぐんぴぃ: へえ~~~。

土岡: たとえば、誰かに「これこれこういう用事があって郵便局に行ったんですよ」と伝えたとしてもめちゃめちゃ個人的すぎる。人間って、こんなにみんな個人的なことをやってるのか?みんなで生きていかなきゃいけないのに?みたいに思ってしまって。

ぐんぴぃ: 元同居人のレンタルブサイクが「ビッグドリーム掴む」ってフィリピンに行ったんですけど、「豪邸に住める」とか言われていたのに全部嘘で、1日1本のトウモロコシを食べているんですよ。水も出ないし身体も洗えないという最悪の状態で、そいつも「生きてる実感がない」って言ってました。で、フィリピンって”命を脅かす”遊びが多いらしくて。たとえば人間に紐を付けて大砲で飛ばす「人間大砲」ってヤツとか、けっこう事故も多いみたいなんですけど、そういう”命の遊び”にめっちゃハマってるらしく。それをやるとき「俺は生きてるんだ」って思うみたいですよ。これも1個の回答かな?

土岡: たしかにね。無理やりにでも、「生きてる」と思える。

ぐんぴぃ: でもむしろ「みんなが個人的なことを生きてる」って、俺は希望だけどな。かなり個人的な話をしているはずなのに共感が生まれるって、相当希望だと思う。同じ年齢で同じ学校で同じ漫画を読んで同じ時代をすごさないと話は通じないのかと思ってたけど、そんなこと多分ない。

土岡: そうね、たしかに。

ぐんぴぃ: 個人的な話をしても、たぶんそこには人の心が震える普遍的なものがあるんだよ。それこそ、YouTubeで自分の家族の話をしてるのに100万以上再生されたりしてるし。僕も昔は「電車に乗ってる全員に人生があるなんて怖い」と思ってたけど、個人的なことを発信してみんなが反応してくれるなら良いなって。そう思うようになりましたね。

———まさに、このお悩み相談もそうなんですよね。誰かの個人的な悩みにおふたりが答えてくれて、それを読んだ他人にも刺さる言葉があって。

土岡: たしかにそうですね、相談してくれた人以外も、読んだ方はみんななにかを思ってくれてるんですもんね。

ぐんぴぃ: 俺、土岡の回答で救われたやつあるよ。地下アイドルの方への回答で、『流行ってるものは、自分がやってなくても話題として成立してくれます』ってやつ。これ、めちゃめちゃその通りじゃない?かなり救われました。

土岡: 良かった。

★参照:無駄を楽しむことが人生で唯一意味のあること

ぐんぴぃ: 逆に土岡は、俺の回答で救われたことはありますか?どうだい?

土岡: あ~、そうねぇ……

ぐんぴぃ: どうだい?探してる時点で、ないか?

土岡: どうだろうな……。

ぐんぴぃ: 落ち込みますね。俺の言葉は誰にも届かない!……そう思うときもあるけど、関係ないか、結局ね。

メジャーとアングラのあいだで

———この1年ほどで、春とヒコーキさんを取り巻く環境がだいぶ変わったと思います。連載ではお悩みに答えていただいていましたが、逆におふたりが抱いているお悩みはありますか?

ぐんぴぃ: コラムがはじまったとき(2022年9月ころ)は、YouTubeの登録者数も15~16万くらいじゃないですかね?そう考えたらだいぶ変わりましたね。「もうヤンチャはできないのかな」とはちょっと思ってます。以前だったら普通にできていたような企画に対して、視聴者から指摘や悪口みたいなことを言われることも増えて。身動きのしづらさみたいなのはあります。みんなどうやってるんだろうな?

土岡: 先に売れていった皆さんは?

ぐんぴぃ: 俺みたいなヤツがどんどんメジャーに向かいつつあることを感じて、そうなったら「俺の良さって無くなるんじゃん?」っていう危機感みたいなものもあって。テレビに呼んでいただけることもありますけど、異物のままだと呼んでくれた人たちの意図に沿えないんだよな……みたいな。たとえばアレン様とかマツコ・デラックスさんみたいに、ヤバいままメディアに出てだんだん一般化していけたら一番良いんですけど、たぶんそんなこともできなさそう……。

———ぐんぴぃさん自身は、メジャーになりたくないと思ってるんですか?

ぐんぴぃ: 「楽しくなくなっちゃうな」とは思ってますね。せめぎ合ってるかもしれません。全然僕らとレベル違いますけど、ダウンタウンさんとか東京に来たころどんなふうに苦しんでたんだろう?って本を読んでみたりはしてます。

土岡: 僕は、友人に「好きなことをやれてて良いね」と言ってもらうことがあるんですけど、それを言われるたびにモヤモヤします。芸人みんな悩んだり苦労とかしてて、たしかに好きなことはやってるけど、好きという気持ちだけでノリノリでやれてないときがどうしてもある。それが悲しいなと。お笑いが好きだけど「どんなことをやりたいんだっけ?」みたいなのがわかんなくなっちゃったりもする。でも、お笑いって好きじゃなかったら辞めれば良い仕事。好きではじめたことなのに、なにが好きだったのかとか、どんなふうに楽しんでたのかとか、何年もやってると少しずつ見失ってきちゃったりするんですよね。そんなの気にせずにやったほうが良いのかもしれないけど……。たぶん、どんな仕事をしてる人でもこういうことあると思うんですよ。好きなことを好きでい続けるために、そして初心を忘れないために、どうしたら良いんだろうと思うことはあります。

ぐんぴぃ: ……『バキ童チャンネル』は好きですか?

土岡: 楽しいですよ、あれは(笑)。

ぐんぴぃ: 本当か?良かった(笑)。

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PROFILE

タイタン 所属

左:ぐんぴぃ
右:土岡 哲朗

★公式プロフィール:https://www.titan-net.co.jp/talent/haruhiko/
★公式YouTube:春とヒコーキ / バキバキDT【バキ童】

文, 編集:堀越愛

撮影:フクダ

PERFORMERS

WLUCK CREATORS