【YOAKEMAE芸人】~file. 31 タータンライナー~ 将来は「ネタを評価される漫才師」に! コンビでプロを目指す学生芸人

『さらば青春の光 東ブクロの学生芸人YOAKEMAE』(ラジオ関西)、2月13日放送のゲストは「タータンライナー」。創価大学落語研究会に所属する、中学からの同級生コンビです。大学卒業後はプロを目指すという二人に、話を聞きました。

タータンライナー(左:松本慎介、右:藤本雄大)

「負けたネタ」を褒められて嬉しかった

———収録お疲れ様でした。いかがでしたか?

松本慎介(以下:松本): 言いたかったことやエピソードは基本出せたので楽しかったです。

藤本雄大(以下:藤本): 東ブクロさんがすごく優しく話を回してくださったので、やりやすかったです。

松本: 人生のエピソードトークをとりあえずぶつけたって感じでした(笑)。

———出演依頼が来たときは、どう思いましたか?

松本: 実は、以前も出演依頼をいただいていただんです。でもそのときは僕らの日程が合わなくて……。そこからしばらく声がかからず日があいたので、「なんで依頼が来ないんだ!?」とそわそわしていました。なので、めっちゃ嬉しかったですね。

東ブクロの前でネタを披露するタータンライナー

———東ブクロさんに、かなりネタを褒められていましたよね。

藤本: 嬉しいですね。

松本: ありがたかったですね。今日やったのは夏の大会(大学芸会)で負けてしまったネタなので、どうしても「負けたネタ」という印象があって。ちょっと不安もありましたし、最近やっているしゃべくりネタにしようかとも考えたんですけど、今回はこのネタを出すことにしました。結構反応も良かったので、嬉しかったですね。

中学のノリから大学お笑いに進むまで

———二人の出会いを教えてください。

松本: 中学の同級生で、同じ野球部でした。楽しい人が多い部活だったので、中学生のノリではありますが“お笑いチック”なことをしていました。

藤本: “くだり”みたいなことをしていましたね。

松本: そう。あとリアクション芸とかね。

藤本: プラスチックバットでお尻を思いっきり叩かれるけど、ノーリアクションみたいな……そんなことでゲラゲラ笑っていましたね。

———そこから漫才を始めるきっかけはなんですか?

藤本: 中学のとき、3年生を送る会で2年生の野球部員がネタをするのが伝統になっていたんです。僕らの代だったら、松本と僕ともう一人の同級生だろうとなって。三人でネタをしたのが最初です。

収録中の様子

———二人とも学校では目立つ存在だったんですか?

藤本: まわりのみんなもボケるのは好きだったんですけど、人前に出るとなるとそうでもなくて。それで、僕らが前に出てたというか。

松本: そうですね。他のメンバーは内輪でふざけているのが楽しいっていうメンバーで、僕らだけ目立ちたがりだったんでしょうね。

藤本: うんうん。それで、トリオで漫才をしてました。

———そのまま「大学でも続けよう!」という感じですか?

松本: 僕の高校の卒業アルバムを見ると、藤本からの「一緒に漫才やろうぜ」みたいな寄せ書きが残ってます。でも僕ともう一人は、「はいはい」って感じで。そこまで乗り気じゃなかったんです。

藤本: 僕は、大学に入学した初日に落研に入りました。他の部活は見学してないですね。松本のことも誘ったんですけど、松本は勉強で忙しそうな学部だったので……。どうかなと思っていましたけど、一緒に落研のライブを観た後に入ることを決めてくれました。

———藤本さんが誘ったんですね。実際に、入ってみてどうでしたか?

松本: いやー良かったですね! それこそ「芸人になる」なんて考えていなかったので。きっかけになりましたね。

創価落研は後輩を育ててくれる

———創価落研の特徴を教えてください。

松本: 仲間意識がとても強くて、後輩が大会に出るときも先輩がしっかりネタを見てあげたりしています。そういうので後輩たちが育っていくし、僕らもそうやって育てられました。

藤本: 大学の近くに住んでいる人が多いのもあって、大会前に集まったりしていました。それが僕らは普通だと思っていたんですけど、他の大学の話を聞いたりするとそういうのはあまりなくて。特徴的なのかなと思います。良いサークルです!

———現在プロで活躍されている芸人さんの、在籍時の話は聞いたことありますか。

松本: 「エレキコミック」のやついさんが、創価落研の“今”を作り上げた人といっても過言ではないくらい凄かったらしいです。ご本人が出している本からも読み取れるんですけど、やついさんの影響は大きいですね。それから、やついさんが4年生のときに1年生で入ってきたナイツの塙さんを見て「ここからあと4年間は落研大丈夫だな」と思った……という話もあります。そういうことを聞いて「すごい人って見抜かれるんやな」と思いましたし、憧れますね。

———それはかっこいいですね。今の落研のメンバーで「すごい」と思う存在はいますか?

松本: 同期でいうと、「スリーメン」のギャグやっている坊野という人はストイックですね。なんか、お笑い好きやなっていうのをそのまま出せるっていうのは凄いですよね。

※「スリーメン」インタビュー:学生お笑いを始めたきっかけは、「さらばのネタに憧れて」!

藤本: たしかに、ストイックですね。

松本: あとは、一年生の「パーシビアランス」の斉藤っていう子は、全技能高いです。

藤本: たしかにな(笑)。

松本: (斉藤は)今やっている『NOROSHI』という大会で、僕らと同じチームなんです。コントのメンバーで入っているんですけど、まず見た目がロン毛でインパクトがあります。

藤本: うんうん。

松本: それに、喋りとか平場もけっこうできて……“ムーブ”がうまいなって思います。

藤本: そうですね。これからが楽しみですね。

松本: 創価落研の有望株です!

ネタ中の様子

対等に向き合う、コンビの関係性

———同世代のライバルは誰ですか?

松本: 昔からずっと勝ちたい、負けたくない、と思ってやってきたのは、「現代仏具」「びんかんマチムスメ」「ユクカハノナガレ」ですかね。漫才師には勝ちたいと思ってやってきましたね、だいぶ。

※インタビュー:現代仏具びんかんマチムスメユクカハノナガレ

藤本: 僕も「びんかんマチムスメ」は先に漫才で結果を出していたこともあって、意識していますね。同期の漫才師は、仲間でもありライバルでもあるという感じですね。

———タータンライナーのネタ作りはどのようにしていますか?

松本: 最初は、二人で持ち寄って作っていました。でも、僕は真面目な部分があるので、先輩からいろいろ聞いたりしているうちに僕の方が抱える量が多くなって。そのまま僕がやるようになりました。

藤本: そうですね。

松本: 基本は、発想とか題材を僕が持っていって、藤本にそれがウケたら「あ、これは面白いんやな」と思えるので、採用するみたいなイメージです。

———ネタには下ネタやブラックジョークをあまり入れないそうですが、なにか理由があるのでしょうか?

松本: 落研の先輩が王道漫才をやっていて、その方とお話したときに「自分はNONSTYLEさんみたいな漫才を目指している。老若男女にウケる漫才が一番理想だと思っている」と言っていて。それに多少影響を受けたと思います。ブラックジョークや下ネタって、一部しか笑わないし、人を傷つけてしまうっていうのもあるので……「できるだけ人を傷付けずに全員にウケる」ということを目標にやっています。

———収録では松本さんのプライベートな趣味(放送を参照)を暴露されていましたよね。トークでは出しても大丈夫なんですか?

藤本: ネタではできない部分なので、トークで発散している感じですかね(笑)。

松本: (笑)。でもあれは、すごく面白い空間の話なので。人生であまり通らない場所というか……紫のオーラが漂っている空間に突っ込んでいく、みたいな……。

藤本: 松本はむっつりなんです。行くのは勝手にしてくれって感じですけど、隠していることには納得いかないですね。

松本: いじりしろができたのは良いことなのかなって思っています。美味しいのは美味しいです(笑)。

収録中の様子

———長いお付き合いですが、お互いに感謝している事はありますか?

松本: えーーなんやろう?

藤本: ないですね……。

松本: おい(笑)! なんですかね、僕は結構、細かいことにこだわってしまうんです。ネタ合わせをしてて「ここを直してもう一回やろう!」となったときに、僕がボケの言い方を変えたら、なにも言ってないのに理想的なツッコミに変えてくれたんですよ。そういうときは「あー、ありがたいな」という……(笑)。

藤本: (笑)。

———最高の相方ですね!

松本: そうですね、僕がネタを書いているとはいえ、藤本にお笑い力があると思っているので。

藤本: 僕は……そうですね。まず、ネタを書いてくれていることには感謝しています。お笑いに対する熱量が劣っているつもりはないんですけど、脳みその差がある分、ネタ作りは松本に頼っているので。僕はネタを考えていないことに劣等感を感じているんですけど、主従関係を作らずに対等でいてくれていることに感謝していますかね。

ネタを評価されたい

———現在4年生ですが、これからの進路はどんな予定ですか?

松本: 僕が留年することが決まってしまったので、卒業は半年先か一年先になります。

藤本: 一応、4月から一緒に養成所には通う予定です。

松本: ほとんど単位は取り終えているので……!

———二人で養成所を出た後は、「こんな売れ方をしたい」など理想はありますか?

松本: 僕はやっぱり、ネタを評価されて売れていきたいですね。自分がこれまで憧れてきた芸人さんは、「かまいたち」さんとかネタで売れている方が多いので。僕はそっちになりたいなと思います。

藤本: 僕もそうですね。結局ネタが面白くないとテレビにも出られないと思いますし。あと、僕は結構ライブが好きなんですよ。企画とか平場も楽しいなと思うので、ライブに出続けたいです。

———テレビスターというよりは、ライブ中心に活躍したいというイメージですか?

藤本: テレビスターも憧れではありますね(笑)。

松本: 藤本はテレビスターへの憧れが強いと思います。

藤本: 「乃木坂46」と一緒に番組とかやりたいですね。

収録後、東ブクロと

———最後に、なにかアピールしたいことや、伝えたいことがあればお願いします!

松本: 「後輩へ向けて」みたいになるんですけど……。学生芸人って、結果の出る・出ないが夏と冬の大会で明確になるんです。僕らは四年のこの時期でようやく良い結果が出ているので、後輩たちにも「最後まで諦めないでね!」と言いたいです。あと、「自分の面白いと思ったものを突き詰めた方が絶対良いよ」ということですかね。

藤本: 創価落研には、面白い後輩がたくさんいます。大学で開催されるライブに来てほしいです。ただ、立地的に難しいこともあると思うので……YouTubeや映像にも力を入れているので、それも観てほしいです。これからも創価落研をよろしくお願いします!

文 もりあい
写真・編集 堀越愛

PROFILE

<タータンライナー>
創価大学 落語研究会 所属

左:松本慎介
右:藤本雄大

『YOAKEMAE』タータンライナー 出演回

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